二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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イナズマイレブン 私と世界の仲間達2
日時: 2013/05/06 15:33
名前: 薔薇結晶 (ID: vaXSOZHN)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=past&no=18094

「わたせか」の第2スレです!
第1スレの続きはこちらで続けようと思います!
前の「私と世界の仲間達」は参照の方にあります!

では、女王様の紹介です。


ジュリア・クラウン(ジュレール)

世間一般ではドイツ人と日本人のハーフと言われているが実際は赤子の時に、地上へ落とされた天空の使徒で、ギュエールの姉。金髪の長い髪と、サファイアの様な蒼い目が特徴。性格は冷徹冷静、その上に毒舌だが、優しい1面や、涙もろい1面もあったり。リトル・クラウンの第1期生のキャプテンであり、アメリカ代表チームユニコーンのキャプテンでもある。優峰財閥の跡継ぎ。14歳の時に死んだと思われているが、生存説がある。


☆*****☆ストーリー☆*****☆

◆「私と世界の仲間達」

第1スレの続きより始まります。

第3章(全100話)

第65話 「襲撃」・・>>10
第66話 「銃撃の傷」・・>>14
第67話 「少女ミーシャ」・・>>15
第68話 「ミーシャの正体」・・>>51
第69話 「親族会議・前編」・・>>69
第70話 「親族会議・後編」・・>>106
第71話 「捜索」・・>>132
第72話 「散った花」・・>>188
第73話 「行方不明」・・>>213
第74話 「ガルシルドの逮捕」・・>>229
第75話 「王者VS稲妻」・・>>230
第76話 「脅迫状」・・>>233
第77話 「コトアールエリア、襲撃」・・>>241
第78話 「打倒ガルシルド」・・>>243
第79話 「ガルシルドへの復讐・前編」・・>>251
第80話 「ガルシルドへの復讐・中編」・・>>257
第81話 「ガルシルドへの復讐・後編」・・>>258
第82話 「円堂大介のゲームメイク」・・>>267
第83話 「女王は『速い事』がお好き」・・>>269
第84話 「薔薇の中の声」・・>>270
第85話 「逮捕の瞬間」・・>>271
第86話 「ロココ」・・>>272
第87話 「君とは帰らない」・・>>275
第88話 「タイタニックスタジアム」・・>>292
第89話 「決勝戦、開幕」・・>>295
第90話 「諦めの心」・・>>298
第91話 「進化の可能性」・・>>306
第92話 「大波乱の決勝戦・後半」・・>>310
第93話 「世界一」・・>>311
第94話 「3発の銃声」・・>>314
第95話 「仲間の優しさを感じた」・・>>318
第96話 「安らかに眠れ、薔薇の女王」・・>>323
第97話 「『彼女』の思い出話」・・>>326
第98話 「“幻獣の舞”」・・>>333
第99話 「世界での混乱」・・>>336
第100話 「最後に」・・>>337


最終章

予告『緑の狩人』編・・>>04
予告『桃色の催眠術師』・・>>79
予告『黒の騎士』、『白の将軍』・・>>199
各チームのキャラクター・・>>200
最終章重要キャラクター・・>>360

第0話 「消えた遺体」・・>>340
第1話 「破滅の使者」・・>>344
第2話 「『リトル・クラウン』再結成」・・>>351
第3話 「明日の朝一に」・・>>352
第4話 「ダニエル・シャルソン」・・>>358
第5話 「サクラの誘拐」・・>>359
第6話 「主」・・>>363
第7話 「焼けた街で」・・>>365
第8話 「“空間の必殺技”」・・>>368
第9話 「形見の技」・・>>375
第10話 「催眠術師からの挑戦状」・・>>377
第11話 「もう1人の姫」・・>>383
第12話 「永久に、おやすみ」・・>>396
第13話 「本気じゃない」・・>>398
第14話 「異変の前兆」・・>>415
第15話 「鍵穴」・・>>421
第16話 「女王生存説」・・>>425
第17話 「優峰財閥」・・>>428
第18話 「優峰牡丹」・・>>431
第19話 「生と死の可能性」・・>>432
第20話 「『灰の永久戦士』」・・>>434
第21話 「希望が途切れないように」・・>>447
第22話 「開かない鍵」・・>>454
第23話 「天使の悪戯」・・>>461
第24話 「世界破滅の首謀者」・・>>465
第25話 「いざ雷門中へ」・・>>472
第26話 「再戦の訪れ」・・>>480
第27話 「堕天使の妹」・・>>502
第28話 「3人目の女神の目覚め」・・>>509
第29話 「『小さな冠』VS『緑の狩人』—前半(1)」・・>>529
第30話 「『小さな冠』VS『緑の狩人』—前半(2)」・・>>530
第31話 「『小さな冠』VS『緑の狩人』—後半(1)」・・>>535
第32話 「『小さな冠』VS『緑の狩人』—後半(2)」・・>>536
第33話 「女王の意図」・・>>560
第34話 「思い深き廃墟」・・>>577
第35話 「桃薔薇の頂点の桜」・・>>588
第36話 「心の槍」・・>>601
第37話 「決意」・・>>615
第38話 「残忍な取引」・・>>616



オリジナル必殺技(採用決定)
☆必殺技・FC技募集☆・・>>384

月影・・>>385 fate・・>>386
向日葵s・・>>387 阿修羅・・>>388
水野ミミ・・>>389 アーシェ・・>>405
アーシェ>>405 さくら・・>>414


◆GO連載 タイトル未定。

主人公変える事にしたので…、少々お待ちください。

敵チームの女子選手予告・・>>545


☆*****☆短編☆*****☆

誕プレ小説『君不足。』(さくらより)・・>>90
↑の続編『ごめんなさい』・・>>95
ミニの誕プレ『ユニコーンの朝食時間』・・>>184
バレンタインネタ『ココロからの感謝』・・>>201
さくらの誕プレ『また来年、この地で』・・>>291
卒業祝い短編(さくら)『ハッピーエンドはまだこの先』・・>>558
参照10000超記念『貴方へ捧げるヴァイオリンソナタ』・・>>614


☆*****☆その他☆*****☆

「わたせか」検定!・・>>35
↑の解答・・>>50


☆*****☆*****☆*****☆

スレ作成日 12/27   by薔薇結晶


↓お得意様、ってか神様↓

*さくら(親友を超えたまた新たな関係の女神様。この子は見習うべきだ。)
*ユキナ(何か…好きなアニメが結構被って話が合う。この子も神だ、女神様だ。)
*ミニ(同級生で気が合う。そして素晴らしい文才の持ち主。)
*アーシェ(この子は素晴らしいね。とりあえず文才がヤバいわ、私と違って。)
*風風(バレエでストレス発散するようなすごい人。もちろん小説も素晴らしいよ^^)
*月影(1個下の超天才児wwこいつ想像力パネェんだよ!!)
*水野ミミ(2つ下だったかな?この子もまぁ小説の完成度と言ったら…恐ろしい。)

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Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.566 )
日時: 2012/03/22 23:01
名前: さくら (ID: te9LMWl4)


嫌いだ。もう何もかも嫌いだ。ボロボロのドレスは雨で濡れて冷えた身体に地味に響く。
真っ赤に変わった信号機。



 ×



暗い夜道。ぼんやりと街灯とたまに通る車のライトが照らす。
日付が変わる頃の深夜。道を歩く人間は私と彼の他に一人も居ない。冷たい雨の雫が二人の身体を打ち付ける。
赤と青の傘が街灯に照らされては雫が落ちていた。

私と彼の間に会話は無い。と、言うか、私が話す気になれないだけなのだ。
最初は今日の感想を彼が私に言い聞かせていただけだったのだが、私はあろう事か口が開かず只管無視状態。
そんな私に彼は痺れを切らしたのか、「何だよお前」と零してスマートフォンを弄り始める。
私は只管黙って俯いているだけだった。今の私に彼の言葉は耳には入らなかったのだから。彼は全然悪く無いのに、酷い事をしていると思う。でも、今は其れ以上に重い現実が私を酷く突き立てていた。

雨の音が五月蝿い。彼がスマートフォンを弄る機械音も耳に嫌な音だ。
アルコールで火照った身体に、雨は気持ち良く滲みこんだ。この日の為に奮発して買ったドレス。雨で濡れ、所々解れてボロボロだ。ビリ、また引っ掛かる。トボトボとした足取りで伸びる木の枝にドレスを引っ掛けては、そのまま引き千切る。
ドレスがどんなに破れ様が、今日のあの出来事と比べれば私には非じゃなかった。


「ねぇ、ちゃんと前見ろっての」

「………見てるよ」


此れが、この帰り道最初の会話だ。
見てるとは言え、深く被った傘や、視線が足元に行っている所為で視界は悪い。故に、まあ嘘に近い返答だ。空返事とでも言えるだろうか。

さて、今日の出来事についてだ。疑問に思っている方もそう少なくは無いだろう。
結婚式、愛。今日の禁止ワードだ。今日は信頼を寄せていた先輩方の結婚式だった。やっとこの時間になって結婚式は私達を帰してくれた。深夜に女性が一人だけで歩くなんて危なすぎる。という事で、車やタクシーに乗らない私には彼———狩屋君がついてくれた訳だ。私は狩屋君と一緒に帰る方が身体が危ないとふざけ気味で言ったのだが、狩屋君は其れに怒ったのか、「んな疚しい事するかよ」と怒鳴って無理にでも私を家まで送ると言って来た。神童先輩も言ってるし、私はその言葉に甘える事にしたんだ。


「もう諦めろよ」

「うん、」


泣いていたのだろうか、妙に目の周りが腫れぼったい。鼻の奥がツンと滲みて目から雨が毀れた。一滴だけ。
本当に、何で私ばっかり。嫌いだよ、全部。こんな事なら最初から結婚式パスして置けば良かった。何て、思っても無い事を考えてみるのだけれど。

虹彩先輩から招待状が届いた時は声も出なかった。虹彩先輩は私が絶対の信頼を寄せていた人物の一人だ。綺麗で強くて、家庭的である為練習で疲れているのにマネージャーの残業を手伝ってくれる優しい先輩だ。色々なものを次々とこなす姿は凛としていて格好良かった。
そんな大好きな先輩の結婚式は嬉しかった。相手は誰だろう、と興味が沸いて名前を見たら持っていたカップを落とした。
“神童拓人”そう書いてある。神童先輩は先程言った通り、私の初恋の人だ。ずっと、今まで10年間大好きだった。片想いだったけど。
今思うともうあの時から判っていたのかもしれない。どうせあの二人は結ばれる事になる事位、鈍い私でも勘付いていたのだから。

暗い夜道、赤い傘、少し距離があって、青い傘。街灯に照らせれては雨雫が跳ねた。


「おいっ!」


交差点を渡っていた。信号は。赤なのに。嗚呼もうちゃんと前向けよ私の馬鹿。
でも後少しだから渡ってしまおうかな。走ろうとしたその瞬間。
キィィィイイイ!!タイヤの嫌な音が耳に響いた。痛い、鼓膜破れそう。

目を見開くと大型トラックが目の前に。
トラックのライトが眩し過ぎた。


「………」


急に足が止まった。え、動け私の足。もう避けても無理だと思ったのだろう。運転手が凄い顔をしてハンドルを握っている。
紅い傘が夜空に跳ねた。

すると後ろから物凄い力で肩を引かれる。凄い力だ。
私は逆らう事が出来なくて、自然的に後ろへ投げられ茂みに尻餅を付いた。



 ×


←|→

Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.567 )
日時: 2012/03/23 14:23
名前: さくら (ID: te9LMWl4)
参照: http://mb1.net4u.org/bbs/kakiko01/image/148jpg.html

 ×



「死ぬな」


運転手に負けない位の凄い顔をした狩屋君に抱き寄せられ、低い言葉で囁かれた。
その余りにもの男っぽい声に吃驚して顔を上げれば、寒いのに汗を掻いた狩屋君がやっぱり居て急に罪悪感が私を襲う。


「ったく、飛び出すなって言ったばっかじゃん!」

「ごめんね」

「マジで今の焦ったんだからな!本当に危なかった!」

「うん」


狩屋君が助けてくれた。狩屋君が助けてくれなかったらこんな元気な姿で居られていないだろう、恐らく。多分、狩屋君も吐くだろう、ぐちゃぐちゃで鮮血が衣服を汚す、そんな汚い私になっていたんだろう。
そう思えば、狩屋君には感謝しなければいけない。

その前に、私は更々死ぬ気なんて無かったのだから、本当に感謝しなければいけない。
ヨロヨロしながら、多分意識なんて飛んでたのだろう。身体だけが勝手に動いて、無意識の内に赤色の横断歩道を渡っていたんだと思う。
そりゃ私だって死にたくないさ。死ぬのが一番怖いさ。


「お前、気がつけば横断歩道渡ってるしさ、信号は赤だし、トラックが迫って来てるのに全く気が付かないし。もう、ヒヤヒヤさせんなよ」

「でも、死ぬ気じゃ無かったよ。私だって死ぬの嫌だもん」

「そりゃあね。此れ位で死ぬ様じゃ、もうとっくに死んでんな、お前」


もうこの際話してしまおうかな。狩屋君は私の気持ちに気が付いていたみたいだし。
この場には私と狩屋君の二人きり。この際全部愚痴として履かせて貰おう。何となくスッキリ出来る様な気がする。

気が付けば、私の口は勝手に作動していた。


「でもね、本当に大好きだったんだよ」

「あー、知ってる」

「やっぱり。」


ほら、思った通り。
何時でも狩屋君はそうだ。私が風邪引いて熱があった時、直ぐにそれに気が付いて、無理にでもサッカーをしようとする私を強制的に家まで送り届けてくれたっけ。友達と喧嘩した時も、私の異変に気が付いて相談に乗ってくれて。そう言えば、私は狩屋君に頼ってばっかりだったんだな。部活の時も、女子と居る事も多かったけど、狩屋君と話して笑っている方が多かった気がする。部活が夜遅くまで終わらなくて、心配だからと家まで送ってくれた。その時の狩屋君は、家が近いからと言っていたけど全部嘘。本当は狩屋君は“おひさま園”という孤児院育ちなので私の家とは正反対。

その時は、私は狩屋君の優しさ、鋭さにまだ気がつけて居なかった。甘えてたんだ。

だから、大人になってまで狩屋君に頼るのは気が引けるけど、でも狩屋君ならきっとこう言う。

“溜め込んでる事あるならはっきり言ってよ。逆に心配するじゃんか”

私が今まで何回も聞いた言葉だ。
この言葉に甘えて、本音を吐いた事が何度もある。恥ずかしさなんて無かった。狩屋君は約束もちゃんと守るし、無闇にこの事を人に言わない。ちゃんと自分で、受け止めてくれてる。
孤児院育ちだからなのか、思いやりと言う物を人一倍沢山持っていると思う。そんな狩屋君は大好き。


「何だよ。言いたい事あるんだろ。ほら、前みたいに話してよ」

「え、良いの?多分狩屋君気付いてる事だからつまらないよ?」

「悩みにつまらないも面白いも無い。さっき死にそうになる位嫌な事あったんだろ?溜め込んでる事あるならはっきり言ってよ。逆に心配するじゃんか。…俺がそういうタチなの知ってんじゃん」


その言葉に、自然と笑顔が毀れた。ふわって。


「神童先輩も好きだったけど、虹彩先輩も大好きだった」

「だから、泣いてぶっ壊すなんて事出来なかった」

「うん…、」


そうだ。虹彩先輩も同じ位大好きで、どちらか選ぶなんて出来なかった。
なんて、もしかしたら私の神童先輩への気持ちがどれだけ軽かったかを示しているのかもしれないけど。だけどこの10年間、ずっと想い続け悩み続けて来た恋だ。花は咲かせたかった。

だけど、私の中で此の恋に対するケジメが付けれていた。虹彩先輩と神童先輩が後に結ばれる事は前々から気が付いていたし本当に、実は心から虹彩先輩に譲っていたのかもしれない。
そして今日の結婚式、私の10年に渡る恋は玉砕した。

今日の日の為に、貯金出して少し高価で可愛いドレスやらヘアメイクやらしているとすっかり自分では無いと想う位別人になっていた。譲るなどと言っていても、この結婚式で少しでも綺麗に可愛く見せて、彼に認めて貰える様にしたかったのだろう。その為に身長の低さを少しでもフォロー出来る様に態とヒールの高い靴を買い、背伸びまでした。何処まで私は彼の視界に入りたかったのだろう。彼の視界にはもう、虹彩先輩しか映ってないと言うのに。
こんな努力、無駄だと言うのに。分かっていてもやっぱり。此れは、恋という病気の危険な所だと思う。

本当は、こんな糞みたいな結婚式、ぶち壊してやりたかった。泣いて子どもみたいに駄々捏ねて。ぶち壊して台無しにして、最後はドラマのラブシーンの様に私が神童先輩を掻っ攫って逃げる。してやりたかった。
でも、大好きな二人の困る顔が如何しても見たくなかったのだろう、そんな事やっぱり出来なかった。
馬鹿。私の馬鹿。こんなに後悔する位なら、やっぱり泣いとけば良かった。結婚式パスしとけば良かった。10年もの長い年月が経つ前にパパっと告白してフラれてこの結婚式心から祝福したかった。
あの時、馬鹿みたいに「おめでとう」と笑っていた気がするが、それが心からの笑いなのかは不安だ。


「ま、どうせお前の事だからさ。あの二人が将来結婚するだろうなとは思ってたんだろ。お前は優しいからそういうの全部受け止めて、キャプテンを好きになってた」

「す、凄いよ狩屋君」

「まあ、伊達にその10年間お前と同じ様に、お前だけを見てた訳じゃないからな」

「…は、」


思わず気が抜けた言葉が出た。
でも無理も無いだろう。突然変な事言い出すんだ。これじゃあまるで、凄く遠回りの告白みたいじゃないか。


「“みたい”じゃなくて、そうなのー」

「え、嘘、」

「本当。だからお前が引かれそうになった時、俺生涯で一番肝冷した。」


嗚呼、でも此処で先程の話題を引っ張って来るのは止めて欲しい。

再び抱き寄せられ、私が告白されている事に改めて気付く。雨が降ってて体も冷えているのに、狩屋君の身体はとても温かかった。それは、私も同じなのだけども。
私を助ける為に伸びたその腕は、何処からそんな力が出せるんだと思う位細い。だが鍛えてあって丈夫そう。傘は道端に放り投げられており、新品のスーツは雨で濡れていた。
ぎゅ、優しく、それでも力強く抱き締め返す。狩屋君が居ると、温かい。この温かさに昔から気付いていれば良かった。でも、失う前に大切なものに気付いて良かったと思う。

狩屋君の頬がちょっと紅潮する。


「いっつもキャプテンばっかでさー。ずっとそんなお前だけしか見てなかった俺の身にもなれよ」

「あはは、それは…ごめん、」

「本当、馬鹿みたいに一途でさ。ま、俺も人の事言えないんだけど」

「・・・、」


時が、一瞬止まった様な気がした。


「俺なら、お前を幸せにしてやれる」


暗い雨が降り止まない中、信号がまた赤に変わった。




(( 雨色不知火が視た幻想 ))

240322
りむうに捧げる合格祝いです。
最初書いてたのが消えちゃって、多少雑になってるかもしれないけど、御免ね。
それにとても遅くなってすみませんでした。

合格おめでとう!

参照ジュリア様だよ。幼くなったけど、描いてみましたww

Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.568 )
日時: 2012/03/24 17:03
名前: 風風 (ID: t3n5DtaJ)  


お久しぶりです!

合格おめでとうございます!!

ただいま、自分探しをしている風風っす☆

一応、小説は書いてます(まだ)


ついに、桃色の催眠術師戦かぁ


更新頑張ってくださいねぇ☆

Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.569 )
日時: 2012/03/26 00:26
名前: 風風 (ID: LCLSAOTe)

    [SkyとRainそしてTear.]



      -ポツ.ポツ.ポツ...-


静かな体育館に響くのは小さな雨の音だった

灰色の空を体育館越しから眺め、緑色のパイプ椅子に座る狩屋は早く始まらないかと、浅くため息をついていた。

斜め、左にある小さな時計を目を細めて見ると、時刻は[9時25分]をさしていた。


たしか、始まりは30分だった気がする
なんて、軽い気持ちで考えていた。

再び外を眺めても景色は変わらず灰色の空が広がっていた。

すると、『卒業生が入場します。暖かい拍手でお出迎えください。』
突然、体育館のスピーカーから女性の先生のアナウンスが始まった。

前のはじにいた先生から順に拍手が起きる
時刻は[9時30分]ジャスト。


すると、前の入口から3年1組の先生であろう人が、一礼してから中に入ってくる。
ついに始まったか....


そう感じた途端に、俺の視界にピンク色のお下げが見えた。

その人は、いつも以上に固い顔でぎこちない足取りで硬い体育館の床を歩いていた。

自分が座るであろう席のまえで一度止まり、列の全員が揃うと一斉に座る

来年、これを俺がやるのか....めんどくさいな

軽く背もたれにかけながら、狩屋は軽く足を組む


ここからが、長い道のりだった。


 『卒業証書授与。』

アナウンスが入った瞬間に、1組の3年生が立ち上がる。その中に狩屋がずっと見ていた霧野の姿もあった。


 「1組。阿坂俊太。」

 「はいっ!!」


太い声が静かな体育館に響く。
1人目が卒業証書を受け取り、次の人が一歩前にでる。
長い式になりそうで、すでに飽きている狩屋は、一つ大きな欠伸をしていた。


.


.


.


 「霧野蘭丸。」

来た。
暇そうにのんきに欠伸をしていた狩屋だが、霧野の名前が呼ばれた途端。狩屋の背は-ピクン-と伸びる

 「ぁ、はいっ」

緊張して、ぼうっとしていたのか、返事の前に小さく声が出ていた。
それに、気づいたのか、狩屋は少し楽しそうに笑みをこぼした


.


.


.


.


.


.



 「吉川美紀」

 「はい!」

ついに最後の人が呼ばれた。


最後の人が席に戻ると、理事長や校長の挨拶など

めんどくさいものが沢山あった。そして、プログラムは順調に進んでいき、ついに...

 

 

 『卒業生代表の言葉。卒業生代表。神童拓人』

 「はい!」

少しハスキーな声を出し、神童は、広い舞台の上に上がる、舞台の真ん中に行くと一度軽く息をすい口を開く

 『暖かい春がもうすぐ訪れ私達は、新しい道への一歩を踏みだそうとしています。』


ゆっくりとした口調で話始める神童を見て、お前は1人でも大丈夫なんだな
少し暖かい笑みをこぼし霧野はそう感じる。

 『私達は、今まで共に歩んできた仲間とわかれを告げ、それぞれの道へ踏み出そうとしています!!』


神童がそういった途端に3年生は立ち上がり、舞台前のひな壇に向かい歩き出した。


                next.

Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.570 )
日時: 2012/03/26 00:10
名前: 風風 (ID: fCAUmeG6)  




 『私達は、この3年間の短い中で、沢山悩み沢山苦しみました........


突然、神童の声が止まる

何事かと、狩屋は椅子の上で上半身だけ動かし角度をかえ神童を見ようとすると、そこには右手で目元を隠している神童がいた。


時折、-グスン...-と鼻をすする音がマイクに入ったため起こったことが一瞬で理解した。

 『で、すが...っ、そんな....私達を..支えて、く、れたのは....暖かく、、見守って、く、れた.......っぁ....先生方そして、大好きな、お、とうさんに、おか、ぁさんでした....』


そう、言い切ると神童は一度マイクを切り、ピアノの元へ向かった。


 『お父さん。お母さんへ』

すると、スピーカーからは違う人の声が入って来た

 『僕はいつも、お父さんやお母さんに迷惑をかけてばっかりだったけど、いつも暖かく見守ってくれました。今ではとても感謝しています。』

そのフレーズが出ると、ひな壇の下のはじにいた3年生が、真ん中の式台に上る。

優しく、四拍子を始めると、なめらかな前奏が流れてくる。

それは、去年も卒業生が歌っていた『大切なもの』だった。


.


.


.


.


.



 「ほら急いで廊下に並べ!!」


2年生は、あいにくのこの天気なため、学校の廊下に花道をつくり、卒業生を待ち構えてるところだった。


とくにいうことなんてないし、なんて軽い気持ちで狩屋は廊下に並んでいたが、もうすぐ卒業生が来ると言われるとさすがに緊張するらしく、喉を鳴らして気をつけをしていた。


すると、先生を先頭に卒業生達がこっちにやってくる。
早めに来た霧野さんを見ると、目元が少しだが赤くなっていた。


へぇ...さすがの先輩でも泣くんだ.....

狩屋はそんな気持ちで霧野を見たが真横を通るときに調度、目が合ってしまった。
霧野は恥ずかしがることもなく、いつもと違う柔らかい笑顔を狩屋に見せていた。

その途端。狩屋の目の周りははいきなり-じわぁ-と熱くなった。
いきなりで驚いた狩屋が目元を制服で触ると制服には水滴が染み込んだ後が残っていた。


久しぶりに出た涙に驚きふと、目の前を見ると霧野の姿はそこにはなく、随分と前に行っていた。

このまんまじゃなんか、スッキリしない....


そう感じた狩屋は涙をこらえ大きく息をすい

 「せんぱいが泣くとほんとぉに!女みたいですねっ!!!そんな女みたいな先輩、すぐに俺が追い越して上げますよ!!!!!!」


と叫んだ

狩屋の叫びが届いたのか、正反対側の階段の踊り場からは

 「やれるならやってみろよ!」

と微かに聞こえていた。

ほんと、最後までうるさい先輩だなぁ


雨が止み暖かい風が吹く空を見上げながら、心のすみで狩屋は静かに、呟いた。





          end.


___________________________


うぅ....しめが下手くそだ....

薔薇結晶へ
いつも遅いウチからの
誕プレw←
そして、卒業記念


ほのぼので
マサ蘭→(拓)
にして見ました
相変わらずの駄作でサーセン(。-人-。)

最近、オリキャラ無しが好きな風風です。


設定てきには

蘭丸と拓人が3年生で卒業
って感じですねw
モブが2人....

神童は卒業代表言いそうなので


最後に、卒業おめでとう!!

そして、連スレごめん!

これからも、頑張ってね☆



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