二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 『イナGO』-アドニス〜リベロ永久欠番〜
- 日時: 2012/12/01 12:13
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
潰したい奴がいる
守りたいものがある
戦いたい相手がいる
奴も自分と戦いたいと望む
ならば、せめてもの敬意を持って
———誰よりも自由でいよう……
☆この地に降りた天使達☆
ARISA様:映像の方でイナGOの小説書いてます!火織君がイケメン過ぎて><どうぞ私を殺してくだs((じゃあ死ねよby尊
レッド様:ダンボール戦機Wの小説書いてる人です!ナオちゃん好きすぎてやばいんですけどどうしたr((死ねby尊
凛々様:亜夢様が赤司様っぽくて大好きです///イナイレの小説を書いてる方です。
姫佳様:イナクロの小説を書いてる方で、お友達です。瀬梨は双子姫が大好きっスよ!!
〜短編〜
Episode of Prince『君がため』>>93
主人公>>01
その他オリキャラ>>36
第1話「転機」>>07
第2話「帰国、そして再会」>>08
第3話「雨宮 太陽」>>09
第4話「下克上って奴?」>>13
第5話「足手まとい」>>14
第6話「"敗北"への欲求」>>15
第7話「ふざけた話」>>19
第8話「鬼」>>20
第9話「革命の礎」>>21
第10話「お前はバカか」>>25
第11話「名前のない感情」>>26
第12話「おれのサッカー〈前編〉」>>27
第13話「おれのサッカー〈中編〉」>>28
第14話「おれのサッカー〈後編〉」>>32
第15話「マルセイユの友」>>35
第16話「仲いいよな」>>41
第17話「大切な人に靴を贈ってはいけない」>>44
第18話「つまんねぇ」>>45
第19話「本当の絶望」>>49
第20話「泣いた黄鬼」>>50
第21話「別れ—タイムアップ—」>>51
第22話「“毒吐きタイム”」>>57
第23話「武運を祈る!!」>>62
第24話「雷門、動く」>>68
第25話「宣戦布告」>>72
第26話「"太陽神"アポロ」>>75
第27話「鬼に金棒改め、金棒に鬼」>>80
第28話「Let’s猛襲」>>82
第29話「雷門の守護神」>>86
第30話「逆襲」>>89
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- Re: 『イナGO』-アドニス〜永久欠番のリベロ〜 ( No.41 )
- 日時: 2012/11/18 15:44
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
第十六話 『仲いいよな』
「あ〜あ、スパイクぶっ壊れた」
おれはがに股でベンチに座り、自分のスパイクを左手にぶら下げて眺めた。
スパイクのかかと部分はすり減って、ピンがまともに刺せない。
「新しいの買ったら?スパイクのコンディションが悪いとケガしやすくなるし…」
ラファエルに言われて、考えること2秒。
「そうだな。今度買いに行く」
「おいミコト、ついでにおれも行っていいか?」
正直、パトリスにその提案はして欲しくなかった。
レティシアは、パトリスのことが好きだからだ。
ただスパイクを買いに行くだけとはいえ、おれがパトリスと買い物というのは、妙な背徳感がある。
パトリスに問われて、考えること50秒。
「おれいっつも、レティシアにサイズ見て貰って選んでるから、レティシアがいてもいいなら、いいぞ」
「え……//」
急に名指しされて、レティシアは頬を赤らめた。
「別にかまわない。むしろレティシアがいた方が買い物もはかどる」
パトリスはさらりと、当たり前のように言った。
おい、どこで覚えたよ?
そんな口説き文句。
「だったら、おれも一緒に行っていい?サポーターが欲しいんだ」
「結局4人で行くのかよ」
「学校帰り、モンペリエに集合だ!」
誰かが何か、アクションを起こすと、絶対に4人一緒に行動する癖ができあがってる。
ホントおれ達って、仲いいよな。
- Re: 『イナGO』-アドニス〜永久欠番のリベロ〜 ( No.42 )
- 日時: 2012/11/18 16:11
- 名前: 凛々 ◆154XYvY7kk (ID: IGAMlEcf)
尊ちゃんの過去編だと!!
いったいフランスで何があったんだ!?
大丈夫!私も明日から二週間中間テスト週間だから!
亞「大丈夫じゃないけどね」
気長にまってるぜ!
- Re: 『イナGO』-アドニス〜永久欠番のリベロ〜 ( No.43 )
- 日時: 2012/11/18 17:09
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
凛々>>
尊に何があったんだろうね?
あたしにもよく分からん((エ
待っててくれるか!
よっしゃ、待っておけよぃ!!
テスト週間恨めしや〜
- Re: 『イナGO』-アドニス〜永久欠番のリベロ〜 ( No.44 )
- 日時: 2012/11/19 22:37
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
第十七話 『大切な人に靴を贈ってはいけない』
電車を何本か乗り継いでモンペリエまで来た。
おれ達四人が行きつけのスポーツ用品店がここにある。
その店はいい物を取りそろえているため、近場ですませるより、電車賃費やしてここに来る方がベストだと考えている。
「うぐぅ………」
おれは青を基調とした軽さ重視のスパイクを右手に、黒にダイヤの模様があるピックの掛かりがいいスパイクを左手に持ってにらめっこしている。
「ぐあーー!!!やべぇ!!どっちも気に入った……!!」
「とりあえず店内で騒ぐのやめようぜ。目立ってる」
ラファエルに肩パンを食らった。
「レティシアはどっちがいいと思う?」
「そうね……ミコトのプレーはスピードが命だから、青い方がいいんじゃない?スパイクが重いと微妙にスピードが落ちるでしょ」
もっともなコメント、いただきました!
おれのサッカースタイルはハイスピードカメラにも追いつけないスピードを使う。
相手が気がついた時にはボールを奪い去って、前線にパスを出している。
人一倍、他の選手より足を繊細に使う分、スパイクはあまり重たい物ははけない。
「でも、こっちのダイヤ模様のもいいんじゃないか?ミコトは芝生で転ぶわけにはいかない。
何たって、一秒間に10回以上地面を蹴るんだ。
だったらしっかりかかった方がいいだろ?」
「あ〜!悩む」
「こっちはどう?」
悩むおれをさらに悩まそうとしてか、ラファエルが赤のスパイクをおれに渡してきた。
「履いた感触がほとんど無いくらい軽いんだって。ピックの掛かりも好いよ。デザインもかっこいいし」
「いいとこ取りじゃねぇか!これにする!」
さっきまでの悩みようが嘘のようにおれはそのスパイクを持ってレジに走った。
(ラファエルside)
「いいの?あんなことして」
レティシアがおれに避難するような視線を投げる。
「大切な人に靴を贈ってはいけない……。ラファエルだって知ってるでしょ?靴を贈った相手と自分がどうなるかくらい」
「知ってるよ。知ってるからこそ渡したんだ」
「ラファエル…あなた……まさか……!?」
恐らくレティシアはおれがミコトを嫌って、遠くに行かせたがっているのではないか、と考えているのだろう。
「安心して。君が思っていることは一切考えてないから」
レティシアは少し安堵した表情になる。
まだ不安は抜けきっていないようだったが。
「あのスパイクが、彼女をサッカーの高みへ連れて行ってくれる。そう思ったから」
「会えなくなっても、いいのか?」
パトリスが問う。
彼の声は怒りを含んでいて、それでいて悲しみも帯びていた。
「遠くに行ってしまうだけで、会えなくなるとは言われていない」
目の前にあった黄色のスパイクを手に取り、それを持ってレジに足を向けた。
次、会えた時は、思う存分君と戦いたいよ。
おれが君に敗北を教えてあげる。
———ミコト・カスタニエ
その願いは思ったより早く叶うことになるなんて、この時のおれは思っていなかった。
- Re: 『イナGO』-アドニス〜永久欠番のリベロ〜 ( No.45 )
- 日時: 2012/11/22 15:07
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
第十八話 『つまんねぇ』
ラファエルが選んでくれたスパイクはおれの足に驚くほどフィットしていて、動きやすかった。
裸足で走っているんじゃないかと錯覚してしまいそうになるほど履き心地が無く、かえってそれがおれのプレーに磨きをかけていた。
んで、今日はフランスのサッカーリーグ一回戦。
マルセイユ代表のおれたち"ラ・ピュセル"は予選で相手に1点も与えず余裕で突破し、決勝リーグに駒を進めた。
ダイヤより硬いディフェンス、大砲並みの攻撃力、その両方を兼ね備えた"ラ・ピュセル"は自由人と曲者揃いのチームだ。
「お手々つないで仲良く」というより、「全員てめぇの好きなようにやれ」という理念がある分、個人技でガンガン攻めるのが性に合っている。
例えば、ラファエルとレティシアの二大ストライカーが自分で点を取るように。
味方のフォローは最小限に抑える。
あまり味方を頼らないことで、個々の力が最大限生かされる。
それが"ラ・ピュセル"の特色だ。
〈カスタニエがカット!!ラ・フォルジュにパスがつながった!!〉
パスを出した後に気づいた。
今、カットした相手のMFが意気消沈している。
スコアボードを見れば、5−0で"ラ・ピュセル"が完全にリード。
………はぁ?
この程度かよ、冗談だろ。
シュート確定のホイッスルが鳴った。
ラファエルとレティシアが連携技を使って追加点を取ったようだ。
本気の"ラ・ピュセル"に6点差で、ポテンシャルを保つのが難しいのは分かるが、あきらめずに挑んできて欲しい。
たとえ結局"ラ・ピュセル"が勝つことになってもいい。
どうせ負けるなら、本気で挑んで玉砕して欲しい。
何か……つまんねぇ。
何がって、サッカーが。
勝負が。
試合終了の合図がした。
と同時に両肩に一瞬の重みを感じた。
「やったなミコト!」
パトリスが筋肉質な腕をおれの方に乗っけて笑っていた。
「一回戦突破だぜ?もうちっと素直に喜ぼうよ」
ラファエルが憎たらしく、茶化すようににやにやしている。
「二人とも、ミコトが潰れちゃうって!」
超常識人のレティシアが助け船を出してくれた。
正直、ラファエルとパトリスが肩に乗ってくると殺される気がするほど重い。
「何言ってんのレティシア。そう簡単に潰れたら人類とっくに滅びてるよ」
「分かってるわよそんなこと!!!」
こいつら、いつも通りにバカやっている。
いつもならおれもその中に入ってレティシアを困らせているところなのだが、そんな気分にはなれなかった。
試合終了間際に見た相手のMFの気落ちした表情が頭から離れない。
「つまんねぇ……」
「「「え………?」」」
3人は化け物でも見たような顔だった。
「サッカーの何が楽しいんだよ………」
「おいミコト、何言ってんだ。
サッカーがやりたくてサッカーやってるんだろ?
"愛媛の三戦強"っていう日本人プレイヤーに憧れてサッカーを始めたんだろ?
楽しいからサッカーやってるんじゃないのか?」
パトリスが両腕を広げ、何故、を唱える。
レティシアもだった。
「パトリスの言う通りよ!あなたサッカーが好きなんじゃない!!才能に恵まれない分、パスとカットを極めて一流を目指してるんでしょ!!?」
レティシアがこれまでに聞いたことのない金切り声を上げる。
彼女はどこかしら怒っているようにも見える。
「この試合に出てなかったら、サッカーがつまんねぇって思うこともなかっただろうよ。
おれのカットの所為で相手が戦意喪失してやがる顔を見なけりゃな……。
結局よ、おれはどんなにあがいても負けられねぇ選手なんだよ。
どんなに手ぇ抜いたって敗北を味わえないまま、衰退していくんだよ。
"勝利の王子"なんだよ。
誰でもいいから
………おれを負かせて下さい」
心なしか、ラファエルがおれに敵意を抱いているように見えた。
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