二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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REBORN 開闢の大空へEp2
日時: 2010/01/09 14:21
名前: 哭辿 (ID: KkB6tonB)

ご来店下さり有難う御座います^^
明けましておめでとう御座います♪
これからも見捨てないで貰えると嬉しいです!!

〜目次〜
>>1:キャラクタ設定
>>2:今までの物語

〜お客様〜
翡翠様・智那様・詩己様・鴉 黒羽様・紅様・梨桜様
白兎様・風梨様・LIFE様・華様・クロア様・黒月*綺空様
兎月様・しき様・苺飴様・樹里亜様・ラーイサ様・シフォン様
朝陽様・柊瑞希様・椎名 ちえり様・瀬姫羅様

ご来店真に有難う御座います^^

同時連載小説〜

D,gray manより 闇ノ支配者ハ血ノ海デ嗤エ
http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=15118

Monster Hunterより Ep3 イヴァリス ヴァスカビル
http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=15337

BLEACHより 刹那の時間【月】
http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=15159

以上です♪


〜〜小説注意事項〜
1.私やREBORNが嫌い。オリキャラが嫌い。荒しに来たなどという方は邪魔です。
2.更新が亀な上に不定期です。付き合える人のみ宜しくです。
3.グロイ描写やエロい描写が所々入ります。苦手な方はリターンです。

〜プロローグ

血の臭い香る抗争の地……
イタリアのマフィアの抗争により潰れ去った街………
瓦礫の隙間からは血が流れ街道には死骸の群れ…………
清冽なマフィア間同士の殺し合い…
それを砕きて殺し合いの規模を極限まで小さくした功労者が居た……


           名をボンゴレファミリー……初代ボス…?????


                                        〜end〜

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Re: REBORN 開闢の大空へEp2 ( No.1 )
日時: 2009/12/11 18:58
名前: 哭辿 (ID: h4O0R2gc)

悪夢か?夢なら覚めてくれ(涙←本音

REBORN 開闢の大空へ
小休止A:イグランティカ&サーヴァインデータ集


ファミリー概要
イングランティカファミリー:ボンゴレには長年の恨みが有る武闘派ファミリー。
リーダーであるイゴールのカリスマ性に引かれ多くの優秀な人材が集まる。
科学班を設け日夜,新兵器開発に余念が無い。そして,十年バズーカを入手する事によりボックス兵器の開発に成功。一気に戦力を伸ばす!!!

隊員数【男:447名 女:113名】
戦力【Sランク(ボンゴレ同等)】

イグランティカファミリー

ボス&守護者
ボス
名前【イゴール・フィルナンドス】
性別【♂】
年齢【41歳】
身長・体重【185cm 68kg】
血液型【AB型】
外見的特長【赤茶色のオールバックで常に黒い銀箔の鷲の紋章の入ったコートを着ている】
性格【冷徹な位冷静だが全てを悟ったような言動と何もかもを読んでいる様な動じなさが有る。】
他各種設定【昔は郊外で道に棄てられた孤児だったが恐ろしく喧嘩が強くファミリーに入った。
数年後,大空の力と一族の血が流れている事が認められボスとなる。
以来,十年以上ボスとして居続ける。】
何の炎の持主【大空】
持っているボックス【大空鷲・雨鮫】
何処のファミリー出身【イングランティカ】

守護者

名前【ケイト・ブロリー】
性別【♀】
年齢【25】
身長・体重【162㎝】
血液型【B型】
外見的特長【橙色のミディアムロングのリーゼントハーフアップヘアー】
性格【自由奔放でやりたい放題の女の子 だけどイゴールには忠実的で
忠誠を誓っている 本当のおじいちゃんの様に慕っている
挑発が得意で獄寺の様な挑発にすぐ乗る男が好み
頭を使うのが苦手だが、攻撃力や破壊力抜群の武闘派
華麗な身のこなしで 敵のアジトにも楽々入れる。
だが頭を使わず、作戦を立てていないので直見つかってしまう】
他各種設定【サーカス団で雇われていたが訳ありそのまま捨てられた
その後イゴールに本当の孫の様に拾われ育てられた(おい!】
何の炎の持主【霧と嵐】
持っているボックス【霧ランチャー(ネッピアランチャー)
嵐薔薇(ローズィング・ディ・テンペスタ)】
何処のファミリー出身【イグランティカ】



オリキャラの名前【アスラ・クラリス】
性別【女】
年齢【23歳】
身長・体重【173cm 67㌔】
血液型【O型】
外見的特長【髪ぼさぼさ・髪肩より長いぐらい】
性格【めんどくさがり屋】
他各種設定【守りたい物が出来た時強くなる(ディーノみたいな…】
何の炎の持主【雨】
持っているボックス【おまかせ^^】
何処のファミリー出身【イグランティカ】


オ名前【リン・シフォン】
性別【♀】
年齢【23】
身長・体重【身長165/体重??】
血液型【A】
外見的特長【髪天パで肩につくぐらいの長さ・水色のコートを着ている・長ズボン】
性格【能天気・イグランティカファミリーとは思えないくらい優しい・命令されても殺さず、半殺しにしている】
他各種設定【ボンゴレには全然恨みは無いけど、面白そうなのでイグランティカに入った】
何の炎の持主【晴】
持っているボックス【お任せw】
何処のファミリー出身【イグランティカ】


名前【シェル・マーラス】
性別【女】
年齢【22】
身長・体重【155】
血液型【B】
外見的特長【髪は長くて背中ぐらい・全身白い長そでTシャツと白いスカート】
性格【小さい子供が大好きで見ると抱きしめたくなる・普段は優しいけどチビとか言われると容赦ない】
他各種設定【特に無し】
何の炎の持主【雷】
持っているボックス【雷猫】
何処のファミリー出身【イグランティカ】


オリキャラの名前【ライト・エレファア】
性別【男】
年齢【21】
身長・体重【164】
血液型【AB】
外見的特長【紅色の髪、そして全身黒い服、瞳の色は右目が黒、左目が赤、普段は右目に眼帯をつけている】
性格【右目に眼帯つけてる時は大人しいけど左目につけると恐ろしいほど性格が変わる】
他各種設定【ボンゴレに裏切られた】
何の炎の持主【雲】
持っているボックス【お任せw】
何処のファミリー出身【イグランティカ】


オリキャラの名前【死霧 智】 しきり さとし

性別【男】

年齢【22】

身長・体重【167CM、40Kg】

血液型【o】

外見的特長【黒髪で黒目の純日本人で背が低いが体重が以上に軽い】

性格【無気力な自由人で風危みたいなひとだが風危より少し残虐じゃない、食べ物はまずくなければおいしいという、どこかで必ず皆が爆笑するような事を言う】

他各種設定【人に見せる才能の持ち主でうた、ダンス、絵、書道などが得意だが興味がないものはぜんぜんダメ、書道は5段で後一段で師範に成れたが師範になる細上手くないといってやめた。人の闇にいち早く気づく人みんなを陰で支える。えびを食べて「すごい」といったりみんながおいしくないといったものを「えっめちゃめちゃ上手いんだけど」といったり面白いところもアル。過去に親に裏切られて人に売られたり、虐待されたり過去がめっちゃ暗いが誰にも言わない。まだはじめて会った人には一瞬だけ固まったりする】

何の炎の持主【霧】
持っているボックス
霧の隠れ家
霧の炎に包まれた家でボンゴレの長直感でも見つけられない

霧狐の中で生まれた嵐と雨と雲の狐の子
突然変異で霧のボックスの中に雨属性、嵐属性、雲属性の狐が生まれた珍しいボックス
それぞれ性格が違う
霧鴉
一般的には攻撃用だがここでは通信用か情報収集用かどちらか

霧の眼
霧の中に眼が浮かび上がる眼は相手の情報や過去、弱点などがわかる】

何処のファミリー出身【イグランティカ】



サーヴァインファミリー:最近行動を停止していた要人暗殺を主な生業とする少数の一団。
各団員の戦力は並のファミリーの守護者同等とされ恐らくボンゴレと互角に戦える数少ない一団。
リーダーの計らいでボンゴレの次期ボスを招き社交界と銘打った暗殺を行おうとする。

隊員数【男:19人 女:10人】
戦力【Sランク(ボンゴレ同等)】

サーヴァインファミリー

ボス&守護者

名前【イリーナ・サーヴァイン】
性別【♀】
年齢【28歳】
身長・体重【173cm 55kg】
血液型【B型】
外見的特長【銀の長髪で切れ長の青の瞳。常に動き易い短めのジャケットとミニスカート。】
性格【大雑把で派手好きだが準備は人並み以上に丹念に行う。部下を良くからかって遊ぶ。】
他各種設定【正当なサーヴァインの家柄で英才教育を施されてきた。
恐ろしく強く傲慢な父が嫌いで父を暗殺して後にそれを隠蔽してボスとなった。
基本的には人懐こく優しい人柄だが殺戮衝動の様な物が有る。】
何の炎の持主【大空】(雲・霧・雷・雨・嵐・晴より】
持っているボックス【大空蝶・雷蟷螂】(漢字で嵐蜂とかでOK♪)
何処のファミリー出身【サーヴァイン】

名前【識田 リウ】
性別【♀】
年齢【25】
身長・体重【167㎝ 35.2㎏】
血液型【AB型】
外見的特長【長く綺麗でサラサラな深い蒼い髪と その魅せつけてくれるナイスバディvv(蹴
容姿端麗才色兼備だけど 眼  つ  き  が  恐  い  ん  だ  ZE  ☆】
性格【無口でクール。あまり喋らないが口数は多め(どっち?(蹴
怒りっぽく短気。敵対する者には冷たい それに対して仲間には少しだけ優しい
以外に一途 非・直球派 直接好きな人と話すのが苦手
泰然自若で明鏡止水の心。頭脳明晰
負けるという言葉は頭の辞書に無い程 数え切れないくらい戦歴がある その中でも全戦全勝無敗だと言う】
他各種設定【家族がいない。家族全員マフィアに関係していて
マフィアの血が繋がっている ザンザスの昔の幼馴染】
何の炎の持主【嵐 マーレリング】(雲・霧・雷・雨・嵐・晴より】
持っているボックス【  ↓
カグツィーフー・ディ・テンペスタ(嵐白虎)サブ匣
純粋な炎を纏った白虎を出す
鋭い鉤爪は純粋な炎を纏っていて、その鉤詰で切り裂かれたら
体が燃える様に熱くなり、体が猛毒で蝕まれる
キバも同じ効果。 高速で移動して、切り裂きまくるのが得意

レッドディブル・サーダー(嵐刀 名称:紅蓮刀)
純粋な炎を纏った刀を出す
龍を出して攻撃する 普通に切り裂くのもできる

レキュイン・ディ・テンペスタ(嵐狂鯆) メイン匣
純粋な嵐の炎を纏った鯆(イルカ)が出てくる。
普通のイルカとは違い 牙が生え 体がメタルの様に硬い
そのキバで獲物を噛み砕き、その鋼鉄の体で獲物を粉砕する。
尾ビレで獲物を叩き付ける 地上での戦闘は可能(ごろごろ転がったり 尾ビレで叩き付けたり)
水上での戦闘は負ける可能性0パーセント 美しい優雅な舞と戦略で圧倒する
リウとこのイルカの周りには血の海がいつも起こると言う】(漢字で嵐蜂とかでOK♪)
何処のファミリー所属【サーヴァイン】


名前【ディアブロ・デスゴッド (本名⇒死蛇 ガウ)】
性別【♂】
年齢【22歳】
身長・体重【175㎝ * 45.2㎏】
血液型【O型】
外見的特長【夜目立たない黒色の髪に、青色のメッシュをいれている
口と耳に掛けてイヤーカフがついているチャラ男のような感じ
常に猫背で歩いている】
性格【氷みたいに冷たい クール だけど殺しをする時には
豹変して発狂する 雲雀並に強い 戦いながら戦略を立てるのを持ち合わせるベルタイプ
主に夜に活動する 夜行性】
他各種設定【マフィアの中での呼び名は〔闇夜の死神〕
〔狂狼〕 〔悪魔の使い狼〕などなど】
何の炎の持主【嵐・霧  霧はヘルリング一つ所持】(雲・霧・雷・雨・嵐・晴より】
持っているボックス【幻影兵 〔ネッピア・ファンタム・ヴィジョン〕
幻影兵を出現させる。戦闘可能。武器は 銃と剣
攻撃は受けないが自爆・もしくはガウの命令で爆破可能

嵐狼 〔コヨーテ・ディ・テンペスタ〕
狼のようなコヨーテのような生き物を出す 牙は長く鉤爪も鋭い。
噛み砕く力は何トンもある 俊足で光のように早い
常にボックスから出している状態

そのほかはおまかせで^^】(漢字で嵐蜂とかでOK♪)
何処のファミリー出身【サーヴァイン】

名前【フォール・リー】
性別【女】
年齢【19歳】
身長・体重【150センチあるかないか/39キロ(】
血液型【AB型】
外見的特長【こげ茶色の腰までのウェーブのかかっている髪。
      前髪はいい感じにぱっつん。
      右茶色、左赤のオッドアイである。
      天然系美少女であr(】
性格【好きなのは苺と仲間。
   苺をあげると、喜び誰であろうと抱きつく ←
   普段から甘えん坊だが、餌付けされると更に(
   明るくて、ほんわか系である。
   実は、まさかの戦闘大好き人間。
   かなりの腕前である。】
他各種設定【ファミリーに拾われたらしく、
      ファミリーの仲間を傷つけられると誰にも手がつけられなくなる。
      雲雀と骸が好きなんだとか ←
      誰にでもあだ名をつけるという迷惑なやつ 
      いつも白い猫と黒い猫を連れている】
何の炎の持主【雲】(雲・霧・雷・雨・嵐・晴より】
持っているボックス【雲チーター
          いつも連れている猫が、チーターになる。
          
          雲蝶
          蝶が出てくるんだy(
          超が止まった所は、数分動かなくなる

          雲刀 
          雲の炎を纏った刀がでてくる

          あとはおまかせー】
何処のファミリー出身【サーヴァイン】

名前【ルメルー・スウ】
性別【男】
年齢【24歳】
身長・体重【188センチ/64キロ】
血液型【O型】
外見的特長【金に所々青が入っている髪
      茶色い目。
      クールそうなかっこいい系美少年】
性格【無口そうに見えるが、普通におしゃべりはする。
   眠りを妨害されるとかなりの確率で切れる。
   敵に触られると、かなり切れる。
   切れキャラである。
   人が苦しむのを見るのが大好きである。】
他各種設定【なんか知らないけど、フォール(一つ目のやつ)にくっついている事が多い。】
何の炎の持主【雨】(雲・霧・雷・雨・嵐・晴より】
持っているボックス【おまかせです(】(漢字で嵐蜂とかでOK♪)
何処のファミリー出身【サーヴァイン】

オリキャラの名前【詩唄 桜旒(うたべ くう)】
性別【♀】
年齢【18】
身長・体重【136cm/29kg】
血液型【B】
外見的特長【ボーイッシュ。ショートカット(蒼)。目の色も蒼色】
性格【気が強い。力が強い。見た目が可愛いのに中身が少し怖い。意外と・・頼れる。】
他各種設定【小学校4年。敵対心が強い。】
何の炎の持主【雷&嵐】(雲・霧・雷・雨・嵐・晴より】
持っているボックス【おまかせー】(漢字で嵐蜂とかでOK♪)
何処のファミリー出身【サーヴァイン】

名前【クラウン・スゥ】
性別【男】
年齢【26】
身長・体重【190センチ/65キロ】
血液型【O型】
外見的特長【金に所々赤が入っている髪。
      茶色い目。
      やんちゃしてそうなそうな大人っぽい系美少年。】
性格【フォールの前では、優しくて紳士的な性格だが、フォールが居ないと、毒舌でかなり無表情になる。
   戦闘好きで、まさかのフォール好き(
   戦闘や頭脳に関してはかなり優れている。】
他各種設定【ルメルー・スゥの兄。フォールによく苺をあげている。】
何の炎の持主【晴】
持っているボックス【おまかせです】
何処のファミリー出身【サーヴァイン】

小休止B:他オリキャラ

No1

名前【フォーカス・ロンデクラス】
性別【♂】
年齢【32歳】
身長・体重【184cm 72kg】
血液型【B】
外見的特長【青のオールバックで背が高い。眼鏡の精悍な顔立ち。】
性格【真っ直ぐで真面目で不器用な所がある。義理堅く一途。】
他各種設定【サーヴァインの傘下のクロノスファミリーの嵐の守護者。リウを愛している。】
何の炎の持主【嵐】
持っているボックス【インケドラス・ヴェ・テンペスタ(嵐蛸) 
トラセッティ・ヴォルノ・テンペスタ(嵐紅斧)】


No2

名前【シェーナ・カルマニア】
性別【♀】
年齢【37歳】
身長・体重【163cm、47kg】
血液型【O型】
外見的特長【茶色の肩まである髪、茶色の瞳。歳の割りに若々しい肌。】
性格【悪戯好きで明るい性格。人を見ていると構わずには居られない性質。】
他各種設定【良く居候したりしている。別名:テルナーレファミリーの居候女らしい。】
何の炎の持主【雲】
持っているボックス【雲リス】


No3

名前【シルバニア・ハッドレイ】
性別【♂】
年齢【45歳】
身長・体重【175cm/66kg】
血液型【AB型】
外見的特長【銀のボサボサ髪に赤い鋭い目。赤のマントと派手なシルバーアクセ。】
性格【クールで冷静だが皮肉屋で何時も逃げたがる。】
他各種設定【極度の甘えん坊な娘が居るシスコン親父。妹に近付く者は容赦しない。】
何の炎の持主【雨】
持っているボックス【雨鯱・雨亀】


No4

名前【アージェ・グランパルス】
性別【♂】
年齢【53歳((でも、まだまだ元気!!】
身長・体重【178㎝/不明w】
血液型【AB型】
外見的特長【左目に大きな傷がある。白銀の不揃いの長髪で威厳が滲み出ている。服はボロボロ。】
性格【基本的には優しく子供好きだが公の場では厳しくキリキリと若者達を牽引する。】
他各種設定【九代目と家光の知り合い。家光の師匠だったがその後,敵側のボンゴレに家光が味方するようになり仲が悪い。家光という名を聞くと普段冷静な顔が怒りに満ちる。】
何の炎の持主【嵐】
持っているボックス【嵐鷹・嵐狼】


No2〜No3はボンゴレ側と敵対しているファミリーでイグランティカの傘下に抜擢された者達。


終り!!

Re: REBORN 開闢の大空へEp2 ( No.2 )
日時: 2009/12/11 19:02
名前: 哭辿 (ID: h4O0R2gc)

REBORN 開闢の大空へ 
小休止:今までの話纏めて! 

プロローグ

血の臭い香る抗争の地……
イタリアのマフィアの抗争により潰れ去った街………
瓦礫の隙間からは血が流れ街道には死骸の群れ…………
清冽なマフィア間同士の殺し合い…
それを砕きて殺し合いの規模を極限まで小さくした功労者が居た……


           名をボンゴレファミリー……初代ボス…?????


                                        〜end〜


第一話纏め系「戦いの幕開け」

ガッ…


夜の校舎の中心で不穏な音が鳴り響く。トンファーを持った短髪の目の鋭い男が何者かと戦っている。
複数だ。それも相手も武器を持っていてトンファーを持った少年と呼ぶに相応しい男より遥かに年を取っていた。では,トンファーを持った少年は圧されているのかと言うと全く違う。
逆に大人の男達を脅かせ既に20人近くを倒していた。彼は並盛中の風紀委員長であり強大な戦闘力を誇る男……ボンゴレ雲の守護者雲雀恭也だった。


ガチガチ…マフィア「噂は本当だったんだ!強すぎる!!とても歯が立たない!!!逃げ…」ザリ
ズン…雲雀「君達……群れを成しているから弱いのかと思っていたら本当に弱いね?」


どうやら雲雀恭也を狙い並盛に来た暗殺者か何かの類らしい。ボンゴレと言うマフィアはマフィア間では有名でそれ故疎まれる事も多い。
最近,こうやって守護者と名乗る彼等6人を暗殺して自分のファミリーに箔を付けようとする者達が多い。彼等も恐らくその一員だろう。
リーダーと目される男が撤退命令を出すまでも無く雲雀のトンファーを喰らい倒れ付した。
隊員達の動揺が広がる。隊員たちは蜘蛛の様に逃げ出した。


ダン…雲雀「逃がさないよ…並盛の風紀を乱した君達は1人残らず噛み殺すからね?」



              ヒイィィィィィィィィィィィィィ!!!


                                 今宵悲鳴が木霊する。


  ——————————————————————————————————————

翌朝には倒れ去った的達の姿は無かった。雲雀恭也は並盛中が荒れる事ひいては並盛が荒れることを深く嫌う。大半は自らが渦中に居るのに……(オイ!
昨日(正確には今日)の夜の明けないうちに誰にも見つからない様に彼等を処理したのかと言うと違う。ボンゴレ霧の守護者であるクローム髑髏の幻術を借りたのだ。
クローム髑髏は六道眼を持つ骸の取り巻きで有る犬と千草と常に行動している女性幻術師だ。ボンゴレの守護者達の中では雲雀恭也の次に強いとされている。


雲雀「ふわあぁぁ,事後処理ご苦労様?」


クローム「同じボンゴレですので」


雲雀「群れるのは嫌いなんだけどね」


雲雀は人と群れを成すのが嫌いな男だが他人への感謝を表せないほど身勝手な人間じゃない。正確には有る日を境にそうなったのだが………


獄寺「十代目!!新学期が始まりましたね♪」
山本「ヨッ,ツナ♪」
ツナ「獄寺君!!山本!!」


獄寺「何でてめぇは俺と一緒に居るんだよ野球馬鹿!!」


山本「んな事言われてもよぉ…同じ学校通ってんだから仕方ねぇだろう?」


ツナ「2人とも止めてくれ!って言うか何か変じゃない??」
雲雀「今,この並盛中は幻術が掛けられてる。僕は奴等が嫌いだが頼らざるおえなかった」


獄寺「あっ?また,襲撃されたのかよ!」
雲雀「最近……凪の時間が短いね?まぁ,退屈凌ぎには丁度良いさ」


ツナ『流石,雲雀さん…退屈凌ぎですませちゃったよ』


ツナ達は裏の世界では既に有名らしい。それもこれも裏の世界の住人が上げた人工衛星により
ヴァリアーとの死闘が映写されていたからだ。こんな子供達がヴァリアー程の有名な暗殺者集団を倒せば否が応にも有名になる。
そして,その有名で強力な首達を自らの箔を上げる為未来を危険視し若い目を摘む為に日夜マフィアのヒットマンたちが動く物だ。


獄寺「十代目!!何が有ってもお守りしますよ!!」
ツナ「獄寺君!」ポン

山本「当然俺もな」
ツナ「山本!!」

獄寺「てめぇ何十代目に容易く触って…」ボーンボーン


獄寺と山本がまた喧嘩を始めようとするがそれを遮る様にチャイムが鳴り響く。3人は常人離れした足の速さで自分の教室へと向かう。
ギリギリで席に着いた彼等は先生の姿に驚く。それは良く裏の世界で会う人物だった。ジッリョネロファミリーのボス,優しきムチ使いの男。


ディーノ「よぉ,仲良し三人組?初日から遅刻とは酷いじゃないか!?」



ツナ達は一同同様に驚いた…ディーノはこれ位のどっきりで驚いてるなんてまだまだ蒼いなと言う風情だ。ツナ達は普通の反応をしたまでだと思っている。
何故……マフィアの人間がカタギの学校の先生なんて海を渡ってやっているのだと……


ツナ『リボーンの奴……』


ディーノは名義上,担当教師が産休に入った為代用として試験を受けて合格した外来の先生と言う事に此処ではなっているらしい。
無論,ディーノは先生の資格など持っておらず全て自らのマフィアによる情報操作だろう。

ディーノ「う〜まぁ,そう言う事で急遽お前らの担任になったが宜しくな♪
日本には来てまだ間もないから色々間違えとかも有るかもだが其処は頑張ってこうと思うぜ!」


余りにも軽いディーノの雰囲気に生徒達は暫し沈黙していた。
然し直ぐに笑いがこみ上げてきて「親しみやすそう」とか「良く見ると格好良いよね?」とかと言う声がこみ上げてきた。
どうやら矢張りディーノは好かれる性格のようだ。

 
そして,放課後ツナ達はディーノに呼ばれた。
教室の皆が居なくなった途端ディーノの顔は変化した。
それは先生として優しく皆に接するディーノではなく戦士としてツナ達に接するディーノだった。


獄寺「何の用だよ跳ね馬?」
ディーノ「それだ!」ガバァ

獄寺「何がそれだだ!!?」

ツナ「何かやばい事でもおきたんですか?」


ディーノ「あぁ……やばい。途轍もなくな。お前らに目を付けてるファミリーが居るらしい。

ツナ「ちょっと待って!俺等十年後の世界から帰ってから毎日のように襲撃されて」ガシッ


ツナ達は若い。その癖にヴァリアーを倒したのだから今後の力の増大を恐れられているのだ。

それで毎日の様にマフィアに襲われている。ディーノはツナの言葉を黙殺した。
だが,まるで今まで襲ってきた者達などマフィアではないのだとでも言いたそうな顔だ。


ディーノ「今回は雑魚じゃないんだ…」
山本「強いって事だな」


ディーノ「あぁ,強い!AランクマフィアとSランクマフィアだ!!!」


その言葉を聞いた瞬間皆が戦慄いた。Sランクと言ったらボンゴレと肩を並べる戦力だ。
未曾有の大戦争になる事が予想された。

獄寺「嘘だろ…Sランクの何処とAランクの何処だよ?」


ディーノ「イングランティカとサーヴァインだ。どちらも戦争の戦力として数えられる程さ」


ツナ「嘘だろ…なんで俺達がそんな人等に」


ディーノ「これがマフィアだよ。」


ディーノは静かに悲しげにそう言った。
そして,眠れぬ夜が来た。ツナは話す気力が無くリボーンと離れて寝込んでいた。


リボーン「全く駄目ツナが!十年後の世界の戦いでちったぁ男をあげたと思ったら」

ツナ「煩いよ!!俺は……」ドクン…



激しい鼓動が爆ぜた。何故だか知らないが感じた恐怖……

              戦いの間に目覚めた鋭い感覚………



                 敵が来ることを警告している。



ザッ…イリーナ「此処が並盛か♪」


皆が大きな殺気に気付いた。敵は総勢7名。何れも手練達の様だ。
雲雀も今までの敵との明らかな差を感じ「わ〜ぉ♪」と唸る。
雲雀にとって今までの銃の撃ち方も分らないような小者どもはさぞ詰らなかったに違いない。
其れを証拠に雲雀の顔は気だるげな顔から喜びへと変わっていた。其処に敵が来た。
その男は目立たない黒色の髪に,青色のメッシュをいれていて口と耳に掛けてイヤーカフがついているチャラ男のような感じ猫背で歩いていた。


雲雀「校則違反だよ!!」ブォッ
ガキィン…???「ほぉ,中々遣るな。ボンゴレ霧の守護者雲雀恭也と見る」ブォッ…


ニタァ…雲雀「良いね。君に興味が出来た。名は?」


???「サーヴァインファミリー霧の守護者ディアブロ!曰く闇夜の死神,狂狼,悪魔の使い狼って所さ。
まぁ,どの言葉も俺を的確に指せてなくて嫌いだが………」ガギィ…


ディアブロ「じゃじゃ馬め!!」


雲雀は刹那の間,ディーノにもじゃじゃ馬呼ばわりされた事を思い出し俄然やる気を出す。
ディーノは強く戦い甲斐の有る男だが雲雀にとって何故か気に喰わない存在だ。そんなディーノと敵のディアブロを重ね合わせる。
そして,雲雀のアクセルは限界近くまで強化して行った。



そんな中,外を散歩している獄寺の所にも敵が現れた。
敵はく綺麗でサラサラな深い蒼い髪と それを目立たせてくれるナイスバディの女性だった。
獄寺は逸早くその女の存在に気付き四倍ボムで攻撃をした。


ドガーン…リウ「やるじゃない…あの刹那,私の影に気付き…」ヒュヒュッ


獄寺「………お喋りしてる気分じゃねぇんだよ女」ザリ


リウ「へぇ?」


獄寺は相手の挑発的な態度に苛立ち行き成り八倍ボムを仕掛ける。だが,その瞬間獄寺は驚くべき物を確認する事になる。
爆弾が着弾する最中……十年後の世界で良く見る兵器が開口するのだ。そう,それはボックス兵器だった。


リウ「カグツィーフー・ディ・テンペスタ」ドクン


ドドドドドドドドドド…


獄寺「ボックスだと!?嘘だろ………お前一体!?」
リウ「何も君たちだけが十年後の世界を先取りしている訳じゃないのさ。今,私達のファミリーには田舎だが十年バズーカと言う物を持つ事で特別視されるファミリーが有ってな」

獄寺「まさか力で吸収したのか!?」

リウ「まさか?あちらから尻尾振って入ってきたのよ?」

其の時獄寺は思った。流石はランボの所属するファミリーだけあってボスも情けないのだなと。


そんな折,笹川の所にも敵が現れる。京子は了平の言葉を聞きじっとしている様だ。
了平は異常に気付き外の戦える場所で立っていた。其処に現れたのは敵方の雷の守護者詩唄 桜旒だった。
青のショートカットの蒼目の若い女性だった。

了平「何?女だと!?」ズン…
詩唄「女で悪いですか?貴方には興味がないからこれで終了にしますね?」ガッ…

ピカァ…了平「待て……ボンゴレ晴れの守護者を甞めて貰っては困る」

詩唄「それが貴方のボックス兵器ですか?」
了平「何故それを知っている!?」


了平が自らのボックス兵器で肉体の回復を試みているのを気付き詩唄はかまを掛ける様に言った。
了平は詩唄が何故…目の前の女が何故ボックス兵器を知っているのか驚き回復に集中できずボックスの力を出し切れない。それを見た詩唄は了平に近付き了平に取って驚くべき力を発した。


バチバチ…詩唄「雷蝶(カーラヴァラーズ)」フッ



開口された箱から現れた数匹の蝶が瞬時に了平を包み込み雷の檻へと了平をいざなった。亮平は倒れた。

並盛中学校校庭にて……

ザッザッザッザッザ…イリーナ「よぉ,キャバッローネのボス。久し振りだな」

ディーノ「彼是二年位有ってないかな?俺が何か悪いことしたか…付き合いが疎かとか?」ズン

イリーナ「いや,何もないよ唯,乱心しただけさ」
ディーノ「成程!!」ガッ…


ディーノとサーヴァインのボス・銀の長髪で切れ長の青の瞳ガ特徴の動き易い短めのジャケットとミニスカートを履いた女性との戦いは熾烈だった。
ディーノは部下達を隣においていて全力である。相手のイリーナはと言うと余裕だ。完全に余裕綽々で槍を振るいながらディーノを少しずつ傷つける。


ビュッ…イリーナ「三つ目。少しずつ私好みの良い男に成ってきたな♪」パシィ…


ディーノ「ふっ…甞めるなよ。今までのは唯の布石…」スチャッ…
イリーナ「武器が1つだけとは限らない?」スパッ


ディーノはイリーナに手も足も出ず逃げる振りをしながら相手の後ろにムチを回し相手の獲物を奪う自らの奥儀の決めれる場所を探していたのだ。
ディーノはイリーナの槍裁きから得意武器は槍で槍しか持ち合わせていないと計測していた。然し,その予測は違いそれどころかピンチへと追い詰める。

ロマーリオ「頭!!」ダッ…
スッ…ディーノ「来るなロマーリオ………邪魔だ」


イリーナ「そうそう,ボスさんの言うとおり…獲物の無いボスさんは何処まで強いかな?」ブォッ

イリーナの蹴りがディーノの顔面に直撃した。


その頃,山本は外の散歩をしていた。強大な敵の存在に戦慄き心を落ち着けようと……
然し,強大な敵は待ってくれず山本の前へと舞い降りた。主要は金だが所々にメッシュのように青の入った特徴的な髪の背の高い冷静そうな青年だった。


スッ…山本「やっぱ,現実は待ってくれねぇよな…時雨金時!!」ブワァ…

ルメルー「雨の守護者…山本武と見受ける。あぁ…強い事を願うぜ!!」ダン

ガギィ…山本『重い!!』ザザァッ…

ルメルー「良いぜ良い反応だ!!!そうじゃなきゃ行けねぇぜ!!!!」ギラッ…

山本は開口される箱にはっとなる。あれは確か十年後の世界で主要武器とされていたボックス兵機だと……然しボックス兵機はこの時代開発と中のはずだと同時に訝しがる。

山本『あちゃぁ…ボックスとか有りかよ?俺達のボックスは今ねぇしな…どうする!?』
ルメルー「これが俺のボックス……雨セイウチ(ジャラナント・ギ・ピオッシャ)だ!!」ドクン…


山本は久し振りの炎の感覚に戦慄いた。幾らなんでもこの級の奴に生身で勝てる訳が無いと分った。相手の炎は純粋な色をしていて相手の兵機は間違いなくB級は行っている。
山本は密かに舌打をしてお手上げだぜと言わんばかりに手を上げた。


そんな中,新たなる邂逅があった。六道骸の力を有する清潔感の有る術師の少女・クローム・髑髏達黒楊中メンバーとサーヴァインの霧の守護鞘との激突だ。
こげ茶色の腰までのウェーブのかかっている前髪のぱっつんとした感じ…そして何よりの特徴は右目と左目が赤と茶色で違う事だった。。
少しおっとりしている様だったが歩き方で実力の高さを伺えた。


フォール「すみません,背の高い金の髪の人見なかったですか?」
犬「あぁ!?知るかよ!!?ていうかてめぇ…」ズッ


フォール「すみません……貴方には興味有りません」
ボタボタ…犬「おいおい…嘘らろ?」ドザッ


クローム「犬!!!」ポン
千草「大丈夫…犬はアレ位で死なない。それより相手相当の実力者だ。気を付けなよ」コクッ…


クロームと千草は犬を倒した少女と距離を置きながら隙を伺っていた。仕掛けてきたのは少女だった。
数百の戦士が行き成り顕現される。2人は当然幻覚だと悟りクロームがその兵団を幻覚で破壊した。

ザッ…フォール「凄い幻覚ですね…僕も羨ましいです。でも,貴方は邪魔です……」スッ


千草「ボックス!!?」

千草が驚いて声を上げる。瞬間,ボックスが開口される。そして,千草が吹飛ぶ。


クローム「千種!!?」ゴッ…
フォール「増殖の力が雲……即ち構築することにも繋がる。雲のムチ(ウィッピ・ダ・クラウディ)」


幻術は防がれ体術では敵わない。八方塞の彼女は主に六道骸に助けを請う。
しかし,今彼は先の戦いで大きな傷を負い倒れクロームの中で養生している。
とても,目の前の女性を相手に出来る力は無い。

その頃,山本は……矢張りルメルーに追い込まれていた。雨セイウチの本領を発揮するまでもない。
巨体による突進とルメルー自身の高速剣技に手も足も出ず吹き飛ばされ続けていた。
もう,頑強な戦士である山本も血塗れで息も絶え絶えである。


ジャバッ…ルメルー「この程度かよ……未来の剣帝ってのはこの程度なのか!!?ガッカリさせるなよ?」

グバァ…ルメルー「山本武!!!」


当然,同じ頃ボックス兵機を相手にし始めた獄寺も追い込まれて居た。
カグツィーフー・ディ・テンペスタによるキバや爪の攻撃から何とか避けながらリウの攻撃には確実に当たっていた。


獄寺「はぁはぁ………嬲り殺しになると思うか?」
リウ「なるね……」ニヤァ

スッ…獄寺「ボンゴレ嵐の守護者を甞めるな!」カッ


ズゥン……リウ「……ふぅん,少し喰らったな。流石に唯じゃ倒れない訳だ。でも終わりだろ?」

獄寺は内心忌々しげに「くそっ」と言った。先の一撃で倒れてくれなければ獄寺に打つ手はないのだ。
敵は確実に迫ってきた。確実に殺せる範囲に……


???「何だぁ?どいつもこいつもボロボロじゃねぇか!?」

???「ししっ……こんな奴等に負けるなんて俺等情けなぁ…」
………並盛町の丘に強大な助っ人が集合していた。


                                        〜end〜

第二話纏め系「ヴァリアー推参!そして,真実!!」

皆が追い詰められていた。ボンゴレの守護者達は今,ボックス兵機を持っていない。
兵機を持つ強者相手では追い詰められて当然であった。
獄寺が山本が倒れる。クロームが片膝を付く。


雲雀「流石に……ボックスとやらは卑怯だ!」バキィ

ゴッ…ディアブロ「…ボックス無しでも同等だ……」バキャァ…

ドザァ…ディアブロ「なぁ♪嵐狼 〔コヨーテ・ディ・テンペスタ〕止めと行こうぜ?」


雲雀「それは………困る。もっと楽しもう」
雲雀はそう言って立ち上がろうとするが意思とは違い体は動かない。ふらふらと倒れさる。

ディアブロ「拍子抜けだぜてめぇ?」グォッ…


ガァン…???「……弱いもの虐めが趣味かな?余り良い趣味とは言えないんじゃないのか?男の子ととしてはよぉ!!?」ズン…
雲雀「お前は?」

雲雀はその男に見覚えが有った。十年後の世界で雷のボックス兵機を使いこなし手強い敵として立ちはだかったが最後には見方に成った。
その男は不敵な笑みとギンの短髪……そして常に持つビリヤードのキューが特徴的だった。


山本「………畜生」グォッ…

ルメルー「砕けて散れ!!」ガキィ…

山本の脳天を確実に捉えた筈の彼の刃が止まっていた。否,止められていた。


???「うお゛ぉぉぉい!!!てめぇ,何こんなカスにやられてやがるんだ!!?」ガァン…

ルメルー「てめぇはヴォリアーのボス候補と名高い剣帝スクアーロ!?丁度良い…
そこの雑魚には飽き飽きしてた所だ!!」ジィン…


山本は瞬時に理解した。ルメルーの剣をスクアーロは唯受けたのではない。アタッコ・ディ・スクアーロで腕にダメージを与えていた事を。
ルメルーは行き成り来た鈍痛に顔を歪める。それを見たスクアーロはすかさずボックスを吹き飛ばす。


スクアーロ「知ってるぜ。ボックスって奴は簡単に手放しちゃいけねぇんだ…」ニッ!


山本は敵の時は恐かったが見方になるとこれ程良い助っ人は居ないと思った。


獄寺『すみません十代目……俺は此処までみたいっす』ズォッ…


リウ「じゃぁな…」スパパパパパッ…


ブシュゥ…???「にっしっし…ボックス兵機ってのがナイフでも対抗出来ると分ればこっちのもんだね?」
獄寺「てめぇ!!!」


リウ「知っているぞ……ヴォアー一の天才と言われる男…ベルフェゴール!」スチャッ…


ベルフェゴール「ねぇ,知ってたらどうなるの?王子に教えてくれないかな??」

獄寺は心の底から驚き「すげぇ」と声を漏らした。十年後に行く前にこんな化物と戦ったのだと。

ヴァリアー達と有る者の参入により攻勢は一気に傾いた。綿密な作戦が売りのサーヴァインファミリーとしては些か詰めが甘すぎると獄寺は感じていた。

獄寺「………何か引っ掛かるんだよ!」
ベルフェゴール「うっしっし,まぁ今は良いじゃん?」ガキィ……

リウはベルフェゴールが着てから苦戦しながらもしきりに何かを気にする素振りを見せる様になっている。
ボックス兵機を幾つ持っているかは分らないが一つ目がベルフェゴールによりもうボロボロにされていると言うのに何処からこの余裕が気になるのかも獄寺には気になる所だった。


その頃,追い詰められていたディーノの所にも救援が来る。銀色の銃……死ぬ気の炎を蓄えられる稀有な弾丸を引き下げて……

              その男は銃を弾く。

                   そう,ヴァリアーのボス,ザンザスだった。


ドッ…


ギュアァ…ザンザス「おい,下らない茶番は終わりにするぞ跳ね馬!そして,闇蜘蛛!!」


イリーナ「懐かしいな,闇蜘蛛なんて今は呼ばれないぞ?」
ザンザス「うるせぇ,掻っ消すぞ!?」ビクゥ

そうザンザスに凄まれてディーノとイリーナは戦いの手を止めた。イリーナは毒蜘蛛のように少しずつ確実に相手を痛めつける戦法から闇蜘蛛とマフィア内ではあだ名されているのだった。


ツナ「相手,誰も来ないねリボーン?獄寺君たちの所に行こう!」

リボーン「少しはボスらしくなってきたじゃねぇかツナ?」

ランボ「サーヴァインの奴等はランボさんに恐れをなしてるから此処に来ないんだもんね♪
ツナが教われないのはランボさんのお陰なんだもんね。だから感謝しなさい♪」ゴッ…

ぐぴゃぁ!!リボーン「うぜぇぞ」

ツナは密かに思っていた。他の皆は敵と接触した感触を超直感で感じるのに何故自分達だけと……
そう考えていた時リボーンの口角が上がるのが見えた気がした。その瞬間ツナは悟った。これはリボーンの計らいだと。そして,ツナはリボーンに詰め寄った。


ツナ「まさかとは思うけど」
リボーン「何だ?」


ツナ「皆が敵に襲われてるのはリボーンのせい?」

リボーン「…………」


ツナ「……………」

ランボ「あららのらぁ,どうしたのツナ?」



ドクンドクン…


             スチャッ…



リボーンがツナに向けて突然銃を向ける。しかし,超直感を持つツナは空砲で有る事を見抜く。



リボーン「つくづく,勘が良くなったな。その通りだ……まぁ,甘さは抜けてねぇから隠しといて正解だったな……」


ツナ「何時もお前がこう言う計らいする時は無いか有る時だ!!詳しく話せよ!!!」


リボーン「その積りだぜ。まぁ,先ずは俺について来い。全員集まったら話すぜ?」


                 リボーンの目に険が宿ったのをツナは感じた。


思えば不自然だった………
            何故,ボックス兵器の波長を感じるのか……

               応えは明確じゃないか?今,俺達はボックスを持っていない。

                   なら,敵がボックスを所持していたのだ…


そんな奴等に生身の人間が何時までも戦える筈が無い。相手が手を抜いているのは明確だった。


そんな事を思いながらツナはディーノの居ると言われる学校裏に向かった。


ザッ…ディーノ「よっ,ツナ……」
ツナ「ディーノさん!?何でそんな……」チャキッ


ザンザス「喧しいと掻っ消すぞ餓鬼!」ビクゥ
ディーノ「まぁまぁそう怒るなって……共同戦線をはらねぇといけねぇんだからさ?」

ザンザスはディーノの言葉に舌打してそれきり黙った。少し遅れてツナは長髪の美人の存在に気付き目を逸らす。長髪の美人はサーヴァインファミリーのボスで有る事は彼は知らない。

獄寺「十代目ぇ,無事でしたか!?」
ランボ「あららのらぁ,タコ頭は生きてたのねぇ?」ビキッ…

ベルフェゴール「にしし,死んでりゃ良かったのにねぇ♪」
ランボ「全くなの…」ゴッ…


ランボは獄寺のボロボロの体の何処から出るのか分らないようなパンチにより撃沈した。
その後も雲雀や山本とドンドン集まってきた。

ツナ「お兄さん!!?」
ルッスーリア「あら,心配しなくて良いわよぉ?気を失ってるだけだからぁ,うふ〜ん♪」バキィ


イリーナ「相変らずきもいんだよルッスーリア!」ドザァ…

ルッスーリアは行き成り来たイリーナの拳にモロに辺り吹飛んだ。顔に痣ができたらどうするんだとかルッスーリアは喧しいが誰も相手にはしない。
そんな非常時とは思えない和やかムードの中イリーナの部下達もゾクゾクと登場する。それどころか十年後の世界では途中まで敵だった男までもだ。

獄寺「雷光のγ!!?」
γ「………十年後の世界では世話になったそうだな?あんな未来は嫌だろう……俺はジッリョネロファミリーの代表としてボスに参加させて貰ったんだ」
γは軽くそういった。何故,彼が十年後の事を知っているのかなどツナには知る由も無かった。

ツナ「教えてくれよリボーン。どう言う事か!!」
スッ…イリーナ「君,裏社会の連中に狙われてるのはもうお分かりよね?」
ツナはイリーナの質問にコクリと頷いた。その間に軽く自己紹介をしあう。
イリーナは「こんな子がマフィアのボスなんて世の中も酷いわよね」等と嘆いていた。ツナはイリーナに対して何気に豪快に見えて優しい人という印象を受けた。

ツナ『不味い…マフィアの人に優しいとか思ってられない!!』
イリーナ「じゃぁ,続きを始めようか。殆どのファミリーは問題じゃないわ」

フォール「ボンゴレは伝統・格式・勢力ともに桁違いですからね。今の時代は」
ツナ「そう,らしいね」

イリーナ「問題なのはこのリングバトルシステムを考案した科学者を全員手中に収めたイグランティカファミリーって連中ね。」

獄寺「待て!てめぇらじゃねぇのか!?アホ牛のファミリーを併呑して…」スッ

イリーナは獄寺の質問に対して神妙な顔をした。イリーナは部下にそう嘘をつけて命じていたのだ。

リウ「……ゴメン」
獄寺「何で謝ってんだよ?」


イリーナ「そのイグランティカファミリーなのよ本当は……其処の子のファミリーを併呑して十年バズーカを利用して未来の世界に乗り込んで三大科学者達と幾つかのリングを掻っ攫ったのは」


十年バズーカにより未来へと飛び去り兵力に物を言わせボックスを掻っ攫っていきそしてボックスを駆使して敵を駆逐し未来の科学者達を手中にして……
ツナ達が戻った方法とはまた違う新たなる過去へ行くバズーカを使用して帰って来たのだという。

ツナ「未来に行って直ぐにリングとボックスを使いこなしたってことですか!!?」

ディーノ「そうなるな。それで何とかボンゴレの傘下のファミリーで最強のイリーナ率いるサーヴァインファミリーが敵からリングの回収に成功したのが最近だ。」

イリーナ「これは今の技術によるリングのレベルの研究と君達の強さや日常での緊張感を計る為のテストだったって訳ね。で,どうだった…十年後と比べて」

獄寺「………余りかわらねぇ!唯,何て言うか寧ろ十年前より能力がたけぇぞ!」
リボーン「当然だぞ……量産型より重戦車型の一体で強力な戦力を有するタイプを造りまくってるらしい」

獄寺「だとしたらまだ,十年後には僅かに追いついてないっすね。このボックス兵器が今の機械で出来る限界ってとこっすか?」

その獄寺の言葉のあと奇妙な沈黙が流れた。


獄寺の少し劣るという言葉を聞いて皆が目を逸らしたのが分った。

スクアーロ「ちげえぇ!!甘いぞカスが!!!チョコクリームみてぇな甘さだ!!!」
γ「うるせぇな……てめぇは一々」

スチャッ…ルメルー「此処で争いとかしてくれるな。面倒だ」


ルメルーの切先から発せられる殺気を感じ2人は武器をしまった。


獄寺「どういう事だよ?」
ディーノ「少ししか劣らないか…奴等は一騎当千型を量産化して作ったんだよ。低コスト低能力化で今の所はやってるんだ。技術力を上げるための試みだろうな」

ディーノの神妙な物言いに獄寺は唾を飲んだ。低コストで低技術で幾つもの十年後でさえ一機作るのがやっとの筈の強力な兵器を作れると言う事はそれ以上の兵器を出来るという事に自ずと繋がってくるだろう。
短気だがそれなりに賢い獄寺は其れに直ぐに気づいてしまった。いらぬ絶望を自ら招いた事を獄寺は心の底から悔いた。

山本「兎に角やるしかねぇって事だ。俺たちも生半可なボックス持ってる訳にはいかねぇな…」

ザンザス「そう言う事だ。先ずはてめぇらにマフィアの本拠地……詰りボックス製造所の有る場所に出向いてそいつを掻っ攫って行って欲しい。」


山本「おいおい,そういうのはてめぇらの仕事じゃね?」

ザンザス「黙れ……俺達は俺達でやらないといけねぇ仕事が有るんだ!!」
レヴィ「そうだ……俺達は敵の足止めをせねばならん!」
ベルフェゴール「このムッツリは頼りにならないけどね?」

そのベルの言葉に怒りレヴィは刀を抜く。それを怒りスクアーロが大声を張り上げる。それを鬱陶しく思いザンザスが死ぬ気の炎の転換された銃を撃つ。
何時もの光景だ。レヴィ達は吹っ飛び二度と騒ぎ立てはしなかった。相変らず恐ろしい荒くれ集団だとツナは溜息ながらに思った。

ルーシア「相変らず派手だね?いやぁ,頼りになる♪陣形とかは私等が考えるね♪」
ルッスーリア「それが賢明ね…」

ザンザス「生きてたのか?」
ルッスーリア「酷いわ!!」

そんなこんなでとても戦争前とは思えない陽気さだがディーノからパスポートを渡された瞬間に皆の表情が変わったのが分った。

リボーン「覚悟しろよツナ」

ツナは頷く事しか出来なかった

                                       〜End〜


第三話纏め系「イグランティカ初接触」

俺達は今空に居ます……
           はい,ボンゴレの所持する飛行機も有るらしいですが…

             正式にボンゴレ入りしてなくてまだ,権限が無いらしく………


                 マフィアが普通の民間の船にいぃぃぃ!!!



リボーン「うるせぇぞ黙れ……馬鹿牛」
獄寺「全くっす…こういう公共の場では静かにして貰いたい所っすよ…ねぇリボーンさん♪」

ランボ「ぐぴゃあぁ!」ドサッ…
リボーン「全くだぜ,獄寺…良い事言ったな」グッ


ツナ「あの……ランボに何?」

リボーン「心配ねぇぞ唯の麻酔弾だ……着くまでには起きる…」サアァァ


こう言う時に心底マフィアと言うのは一般人と感覚が違うのだなと思う。それ以前にどうやって銃を持ち込んだのか不思議に思い聞いて見た。
何でも金属製ではなくカーボンと言う頑強な素材で作られた物らしい。金属系より寧ろ重いがこう言う公共の場では多く使われるそうだ。


フワアァ…雲雀「イタリアに着いたら強い奴等と戦えるんだって赤ん坊?」

リボーン「あぁ!わんさか居るぞ!!」
ニッ…雲雀「わぉ♪其れは楽しみだね…飛行機の中は退屈だから寝るとするよ…話しかけないでね?」


話しかけるなと釘を打たれるがメンバーは全員はなしかける気など無かった。何せ,この状況で話しかけたら殺される事が容易く想像できるからだ。

笹川「全く勝手な奴め…」プンスカ
京子「お兄ちゃん,まぁまぁ落ち着いて…」

マフィアとしての戦いで行くと言うのに京子やハルも連れて行くのはなぜかと聞かれれば戦力になるからとかでは断じてない。戦いとなればマフィアは女といえど手加減しない。寧ろ邪魔になる。
しかし,それでも十年後の世界で事の真相を知った彼女達は少しでも力になりたいと祈るだけでも良いから同乗させてくれとせがんだのだ。

リボーン「全く,マフィアってのは女に優しくねぇと」ブツブツ

ツナ「何,ブツブツ言ってんだよリボーン!!?」
ハル「凄い!凄いですねぇ♪お空がふわふわです♪」


皆,気楽に構えている様に見えるが内心はガチガチだ。相手は強力かつボックスを使う相手……まともに戦えば幾らヴァリアーと渡り合える彼等でも厳しいのだ。


ズアァ…山本「見えてきたみたいだぜ…イタリアの空港がよ♪」

山本がそう言った瞬間皆の形相が変わったのが分った。


イグランティカ……それは伝統と格式を誇るマフィア創生より存在する………

武道派達はこぞりてイグランティカの武人の血に憧れてマフィアに入りけり………

そして,結果最強の戦力を誇るファミリーの一角となったのであった。

ライト「ボス……ボンゴレが着ました」

イゴール「予定通りだな……全てが。そして恐らく奴等に襲われた基地は壊滅するだろう。」


赤茶色のオールバックで常に黒い銀箔の鷲の紋章の入ったコートを着ている威厳溢れる男が言った。
紅色の髪、そして全身黒い服を来た瞳の色は右目が黒の左目が赤と言うオッドアイ眼帯をつけた小柄な男は驚きそれで良いのですかと声を荒けた。


イゴール「……良いんだよ。あの場所がボンゴレにばれるのは因果律で分っていた。我等組織に反抗的な連中をボンゴレに消してもらうだけさ」

ライト「……反抗的とは言え俺達の仲間です」

イゴールはライトのその言葉に頷いた。反抗的でも仲間だと言うのは分っているのだ。そして,恐怖と言う鎖で今まで何とかイゴールの厳しい命令に従ってきたことも………

イゴール「俺はな…ライト,イグランティカの為なら全てを犠牲に出来る…そんな俺が嫌なら直ぐにでも裏切ってこの場を去って良いんだぜ?」

ライト「ご冗談を……裏切っても所詮捕まりますし……俺は貴方の盾です」


その底知れぬ語気にイゴールは瞠目した。こいつは絶対に裏切らないと思った。
そう感じたと同時にグラスに継がれたワインに口を付けた。


イゴール「ボンゴレ共……お前等の時代は終る!」


ツナ達はイタリアの空港につき暫くイタリアの町並みを歩いていた。
ヴァリアー達が戦闘を開始したら用意された装置が発動するらしいのでそれで合図するそうだ。
皆がイタリアの風土を楽しんでいた。永遠に戦いの緊張感が続く訳もない。息抜きも大事なのだ。

リボーン「おっ,あれはドルダーファミリーの経営店だぞ?」
ツナ「嘘おぉ!!ちちちち……近付きたく」

獄寺「心配ありませんよ十代目……弱小ファミリーのドルダーなんてこっちを見るだけでビクビクってもんっす!!それに……こんな所で戦うようなファミリーそうそう居ませんって!」
獄寺は正確な見立てで言う。ドルダーファミリーは歴史は古いが衰退し今にも潰れそうな弱小ファミリーだ。事実戦力など全く無いのだった。

雲雀「……気分が悪いな。人混みは苦手だ」
雲雀は車酔いの如く人酔いし芝生頭の京子の兄了平に肩を貸して貰っている。

了平「全く!此方の事は群れるだの何だのと言うし助けても礼は言わんし嫌な男だ!!」プンプン
了平は全く礼を言う気の無い雲雀に怒りを顕わにする。

ランボ「シッシ…ピッピ♪」
そんな何時もの風景でランボは愚かなる行為に奔る。普段日本ではこの様な事を言っても面白い子だとしか思われないが言葉の分るイタリアでは…
周りがランボの大声にいやな目を向ける。ランボの言葉が下品な子供言葉なのが分るからだ。
普段なら彼等も見逃すのだろうがランボは物凄い大声で言っている。
リボーン達は直ぐにも親の監督不届きと言う扱いを受けた。

ガシッ…獄寺「阿呆牛……」メリメリ
ランボ「あららのらぁ?ランボさん悪い事なんてしてないもんね?っていうかタコ頭は…」べチン!

獄寺は怒りに物を言わせランボの頭を鷲掴みし地面に叩き付けた。
ランボが大声で泣き出しそれに世話好きのハルが反応する。

ハル「なっ!いっつも獄寺さんは何でランボちゃんにそんな事しか出来ないんですか!!?
何時も理論こねて頭良い気して本当に子供ですね!!」

獄寺「んだと!!馬鹿女……こういうアホ牛は甘やかすと駄目なんだよ!!」

ランボ「ハルのパンツ色気ねぇ」
ツナ「ランボお前!!」
ハルはランボに自分のパンツを見られ悲鳴を上げる。更に獄寺が制裁にランボを蹴る。
そこに定時に落ち合うことになっていたビアンキが来る。獄寺にビアンキは抱きついてくる。

獄寺「姉貴!!!?」バタァン

リボーン「地獄絵図だな………」

ノロノロ…ランボ「チャンスだもんね…リボーン油断してるもんね!ちねぇ!!」サッ…

ランボは悉く獄寺達をかわしリボーンに向かっていったランボはリボーンに背後から襲い掛かる。



                             …………も
余裕でかわされリボーンの後ろの電柱に当たり片手に持った手榴弾を自らの体に落した。


リボーン「死んだな…馬鹿な奴だぜ」

山本「なぁ,これちっとやばいんじゃねぇか?」ピーポーピーポー

リボーン達の起した騒動によりイタリアの警察が動き出していた。
そんな一部始終を見ていた男が笑いながら言う。

イグランティカの制服を着た黒髪黒目の純日本風の小柄な男だった。

智「……面白そうだな」


ツナ達一行は少しずつ人気の無い場所へと行っていた。理由は付けて居る存在を切り離す為だった。
しかし,土地勘で分の有る相手をそう簡単に引き剥がす事は出来なかった。苛立った獄寺が言う。

獄寺「いっそ此処で倒しちまうってのは?」
ビアンキ「並の相手なら全然問題ないでしょうけど相手は手練……そして,恐らくボックス兵器の持主よ?それでも,戦う方が得策かしら?」

獄寺は舌打ちをする。幾ら人数が居ても生身では強い方でもボックス兵器を持たぬ今,ボックス兵器を持つ手練相手と戦えば大打撃は必死なのが目に見えているからだ。
特別攻撃をする気配も無いゆえ一行は鋭い眼光を感じながらも何とか持ち応えヴァリアー達の合図を待つ事を決めた。ヴァリアー達が合図をしないとツナ達は基地の場所が分らないのだ。


智「……賢いな。攻撃する気はないと分っている」

そう,血霧智は小さく呟いた。

ハル「はひぃ……ツナさん達は何時もこんな恐い経験をしてたんですよね?」

ツナ「ハル……気にする事ないよ?何も言わなかった俺が悪いんだ」

そう,ツナがハル達に自分たちの真実を教えたのは十年後の世界に行ってからの話だ。
随分と長い間嘘を付き心配させ続けてきた。その謝罪の様にツナは言った。

ハル「良いですよツナさん……あたしはお陰で大分胸がすっとしましたし…えっと,何て言えば良いかな?そう……覚悟もできました♪」

リボーン「護ってやんねぇといけねぇなツナ」ドォン!!

リボーンがそう言うと同時に打ち合わせでもしていたかのようにすぐ近くで爆発が起こった。

全員「合図!!」ダン…


戦いの鐘が成る…


                                       〜End〜

第四話纏め系「イグランティカのレベル」

都市部の離れ……イグランティカファミリーが支配する工場群…其処が行き成り轟音を上げて爆発した。そして,炎が炎上する。これがツナ達に対する分り易い合図だった。

イグランティカの団員達は幹部の居ない時のいきなりの急襲に浮き足立っていた。各所から怒声が上がる。炎に閉じ込められた資料や仲間を助けろと言う声…痛みに唸る声…戦いに備えろと言う声……
この爆発を起したボンゴレ最強部隊ヴァリアーは全く滑稽だとばかりに見ていた。相手方はボックス兵器を有しているとは言え殆ど戦いの素人で有る研究員。更には幹部も丁度新作兵器のお目通りを敵いにボス・イゴールの元へと行っている。
全くマフィアとしては無力と言っていい。最も当然ヴァリアーたちは其処を狙っていたのだが……


スクアーロ「ヴおぉぉぉぉぉぉい!!行くぞカス共!」ダン

ベルフェゴール「相変らずうるせぇ副隊長だな」
マーモン「仕方ないよ…剣帝は煩さしか取り得が無いんだ」

ベルフェゴール「ししっ,言えてる!」ギロッ…


スクアーロ「聞こえてるぞおぉぉぉぉ!!!!」ビクゥ

自らの悪口を言ったベルフェゴールとマーモンに怒声と殺気を浴びせ黙らせる。スクアーロの沸点はかなり低く直ぐに自分の悪口を言うと怒るのだ。それでもヴァリアーの面々は平気でスクアーロを馬鹿にするが………更にスクアーロに「突撃!」と言われてベルフェゴール達5人は跳躍した。
皆,並の人間とは思えない跳躍だ。唯一人ヴァリア一の鈍足のレヴィを除いては……だが,1番最初に相手に力を見せ付けたのはレヴィだった…得意の雷撃で数人の戦闘員を一気に倒して見せた。
其処からヴァリアーの殺戮ショーが始まる。

スクアーロの鮫のように荒々しき剣術が…
  ベルフェゴールの嵐の様なナイフの雨が…
    マーモンの最高の幻術による地獄絵図が…
        ルッスーリアの鉄をも砕く拳と脚が…
          
                            敵を蹂躙した…


スクアーロ「弱ぇぞぉ!!」ズババババッ…


スッ…マーモン「あっ,それ幻術だよベル」

ベルフェゴール「おまっ!仲間に幻術見せるなよ」バキィ…

マーモン「こんな相手幻術でもかかって無いと退屈だろう?」ニッ…

ズガァ…ルッスーリア「あららぁ,2人とも仲が良いのね兄弟みたいよ?」ゾクゥ

マーモン・ベルフェゴール「誰がだ!!」


皆,楽しく会話をしながら遊びの様に相手を紙切れの如く倒していった。そして残った少ない敵がボックス兵器に手を付けた。此処は製造工場でボックス兵器を使う戦闘要員は置いていないのだが…

戦闘員「この修羅場だ!覚悟位!!」ボッ…

戦闘員「おぉ!出た!!後はこいつに」ズバァ…

パシィ…ベルフェゴール「うしし♪俺にボックスをくれてあんがな…確か,覚悟の炎だっけ?」ボッ…

戦闘員の腕ごとベルフェゴールはボックスとリングを奪い直ぐに覚悟の炎を顕現してみせる。他の面子も全員既にイグランティカの下級構成員からボックスを奪っていた。最初から奪う計画だったのだ。相手を圧倒すれば死への危機感とボックス兵器への期待感で敵はボックスを持ち出すことは必死………其の時こそが彼らの狙い目だった。
彼等と此処の構成員では天と地ほどの力の差があった。殺す気になればもっと直ぐに殺せたのに殺さなかったのはボックス兵器を出す暇を与えるためだった。


ルッスーリア「あらあら,本当に歯ごたえが無いわね?」
マーモン「こんなんでお金貰っちゃって良いのかな?」

ルッスーリア「お金大好きな子なのにそんな疑問持っちゃう訳?」ボッ

マーモン「むっ,言ってみただけだ!」ボッ


ゴァッ…スクアーロ「ちょれぇな……」ザッ

其処に遅れてヴァリアーの首領で有るザンザスが来る。ザンザスも参入する事で初めて其処まで相手が追い込まれるだろうと判断していたらしいが…それをザンザスは見て笑う様に言った…

ザンザス「……何だよ?俺が居なくても余裕じゃねぇか……本当にこの程度なのか?」

何処か哀愁の帯びた瞳をザンザスはした。


神様に祈るのか…?
         自分たちの未来が無いと分ったら…?
                   お前等は僕達を信じないのか?

智「なぁ……ヴァリアー如きに泣いてんじゃねぇよお前等」ドン…

ザンザス「てめぇは?」ゾッ…
突然降り立った死霧智は全ての命を狩る死神の様な殺意に満ちていた。突然の強敵に皆が冷や汗をかく。あの場慣れしたヴァリアーが皆瞠目するほどの実力を彼は持っているのだ。
純日本人風の黒髪黒目の小男が放つ殺意はヴァリアー全員を怯えさせるほどだった。

智「久し振りだなヴァリアー諸君。1つ教えよう。其処のマーモン…そいつをもっと旨く使えば僕の存在をお前等は理解できていただろう?」ドン…

ヴァリアーのメンバーが突然倒れだす。皆が一体何が起きたのだと周りを見回すが何もない。智が指をパチンと鳴らすと突然狐の姿をしたボックス兵器が三体現れた。
雨の鎮魂の力を持つ狐により皆の炎が沈静させ本元である霧の構築の力により姿を消し雲の増殖の力で全体に攻撃の手を伸ばし一撃で全員をしとめたのだ。これは智の必勝パターンである。

智「止めを刺してやろう……この一撃で皆普通は死ぬんだが流石にヴァリアーか…何とか急所は逸らしたみたいだな………まぁ,もう動けないから関係無いが……じゃぁな」ニッ

その智の言葉を聞いて皆が一斉に笑った。智は何を笑っているのだと一瞬驚く。瞬間巨大な炎が自らに向けられている事に気付く。

スクアーロ「俺達を甞めるなよ?」ズドォン

轟音と共に怒りの炎を装填したザンザスの弾丸が智を攻撃した。ボンゴレ歴代ボス並の直感によりザンザスの攻撃に気付いた彼は沈静の力を持つ雨と分解の力を持つ嵐の力でそれを極限まで弱め何とかかわした。


ザザァ…智「ザンザス…相変らず恐い顔してるね?そんなに眉間に皺寄せてて大丈夫かい?」ジャキッ

ザンザス「餓鬼が…掻っ消すぞ!」ザン…
マーモン「やばいね…」

ベルフェゴール「ししっ,この距離捲込まれる(汗」ガキィン…

リン「はい♪選手交代だよ智君?君はあちらの方に行ってるボンゴレの子供達を頼むわ♪」ニッ

智「リン…シフォン!相変らずダサい服装」プッ…

ブン!リン「うっさいわあぁぁ!!さっさと行けこの!!」スタコラ…

ザンザスと智の攻撃を塗って新手が現れた。肩に付く位の長さの天然パーマで水色のコートを着ている女だった。どうやら智との会話から智と同等位の存在らしい。

ベルフェゴール「雑魚みたいに居なくなったな…」
マーモン「新手が着たけどね」
ルッスーリア「うまぁ,さっきの男の子は行けてたけどあの女の子は少し駄目ね」ゾクッ…

ベルフェゴール「俺……ルッスーリアから離れる位の体力は有りそう」
マーモン「ていうか有るね?火事場の馬鹿力って奴が発動しそうさキモさで!!」ゾゾゾッ…

ベルフェゴールとマーモンはルッスーリアの気色の悪い言葉に全力で体の悲鳴も聞かずその場から逃げる事が出来た。この時ばかりは2人もルッスーリアに感謝した。

ルッスーリア「何よ?あたしのキモさのお陰って!!あたしはキモくなんかないんだから!!」プンプン
そんなルッスーリアにレヴィは気分を害しザンザスは殺す気さえ起きスクアーロは「きもおぉぉぉぉぉい!!!」と叫んだ。それでもルッスーリアは認めない。

ズン…ザンザス「何!?」ポタポタ…
リン「あのさぁ…そっちこそ私たちを甞めるなよ?」ドン!

ポタポタ…ザンザス「貴様……」ドクン


ポタリポタリ……地の滴が落ちる。頬を伝い地面へと音を立てて…


リン「あははっ,傷だらけの顔……格好良いわぁ♪」ガッ…

ザンザスは辛うじてリンの剣戟を銃の鎧の部分でとめる。そして至近距離で死ぬ気の炎の銃を撃つ。それをリンは容易く交わす。

ニッ…リン「私のボックス兵器…晴蜻蛉()♪この子とドッキングする事により体の細胞を活性化させ身体能力を極端に高めるの!!」バキィ…


ザンザス「ウゼェ女だ……」
ゴッ…リン「あははははは!幾ら技が強くても当たらなきゃ意味無いね」

ザンザスは急激に早くなったリンの攻撃をかわすこともできず姿を捉えることもできず唯血に塗れていった。その様を見て流石にヴァリアーの面々も焦りを感じてきたようだ。

レヴィ「ボス……」
スクアーロ「あぁん!?何時も何時も威張り腐ってその様か!?」

ザンザス「うるせぇ掻っ消すぞ鮫野郎!!」ガシィ…

スクアーロ「馬鹿の癖に余計な事考えてるからだ……」ニッ

マーモン・ベルフェゴール『あっ,副隊長この戦い終わったら死ぬわ♪』

スクアーロの挑発染みた言葉にザンザスは怒り本来の力を出す。先程までは余計なことを考えていて本当の力を出せていなかったのだ。それを長年の付き合いでい知っているスクアーロは直ぐに指摘した。
然し,ザンザスとしては気に喰わない存在であるスクアーロに指南された事の腹いせに今後酷い仕打ちをしたい様である。鮫の未来を愁いて2人のヴァリアー幹部は『死ぬな』と心の中で呟いた。


〜ツナサイド〜
ツナ達の方に高速で向かってくる存在が居た。直ぐに皆は殺気を感じ取り臨戦態勢に入る。
雲雀はトンファーを抜き取り獄寺はボムを数束直ぐに用意した。山本も直ぐに普段は野球バットの形の時雨金時を装備する。ビアンキの毒料理も頼もしい限りだ。

ビアンキ「さっきまで傍観に回ってた子ね?」

ツナ「ハル!京子ちゃんは俺達の後ろに!!」
ハル「はひぃ!」タタタッ…

ハル達は自らの無力を十年後の世界で嫌と言うほど理解している。故にツナ達の邪魔をしまいと直ぐにツナの言う事を聞いた。

京子『あのオドオドしてたツナ君がこんなに冷静に指示をしてる……本当に変わったんだな』

その様子を見て京子は育った子供を見送るような嬉しいような悲しいような心境になっていた。その感傷に浸る間もなく血霧智は来た。


ザッ…智「ハロー♪君達の相手をすることになりました血霧…」スッ…

獄寺「てめぇの自己紹介なんて聞いてやる義理はねぇぜ?果てな十倍ボム!!!」ドドドドドドン…


獄寺のボムが突然角度を変え智に飛んで行きかわし様のない絶妙のタイミングで爆発した。十年後の世界に行く以前は使えなかった十倍ボムを獄寺は完成させて居て亜鼻高々な感じだ。

サァッ…智「酷いな?自己紹介くらい聞いてる余裕無いんですか?ボンゴレ守護者の右腕さん?」


ゾッ…


                         その殺意は皆の魂を掴んだ———


爆風から覗いた智の顔は全く無傷だった。皆がボックス兵器の力による物だと勘繰った。だが,実は途轍もない速度で腰に携えている霧の力で見えなくしている刃で爆風を吹き飛ばしたのだ。
相手の実力を理解し距離を取る面々の中,率先して前に行く者が居た。斑模様の角の生えた馬鹿面の子供…雷の守護者ランボだった。


ランボ「あららのらぁ,タコヘッドじゃ歯が立たないのねぇ?此処はランボさんの出番かな♪」

山本「相変らず面白い奴だな……でも,やばくねぇ??」

了平「極限に妹よ……何故,止めなかった!?」
京子「相手の殺気に押されてて少し力が緩んでゴメン!」

京子が自分自身なんでランボを離してしまったのだと問い詰めている様を見て了平は黙り込んだ。皆が恐る恐るランボの行く末を祈った。ランボは前に出すぎている助けようがないのだ。

獄寺『全く…次から次へと面倒を増やしやがってアホ牛が!!』

血霧智の反応は意外な物だった。

智「君!君だよ君!!無茶苦茶格好良いじゃないか!!?その雄雄しい角に斑模様!まるで牛さんみたいだ!」

全員「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?」

智「君達も何でこんな格好良い存在を…」ガゴォン…


ズザァ…雲雀「油断してればちゃんと当たるんだね……手応えが有った。血も見える」ぺロリ

智の行為に飽き飽きして業を絶やした雲雀が智の口目掛けてトンファーを当てた。智はそれを確実にくらい地面へとたたきつけられる数メートル吹飛び倒れこんだ。


山本「あいつ実はたいした事ねぇんじゃ…」

クローム「そんな事は無いと思います。だって…獄寺さんの技を全ていなしたり……弱い人に出来るとは思えない事を幾つもしてます…」


ビアンキ「クロームの言う通りね。そもそもあいつはイグランティカ霧の守護者血霧智!その残虐な戦い方と蛇の様なしぶとさで恐れられた男よ!」

リボーン「やべぇやつだぜ…正直,ボックス持ってねぇ状態で太刀打ち出来る筈がねぇ…」

リボーンは相手の実力を瞬時に察知し帽子を卸してそういった。
雲雀のトンファーを顔面に受けたはずの智は鼻血1つ流さず立ち上がった。
そして,目の前に居るランボに興味が失せたのか思い切り蹴り飛ばした。

ゴッ…ツナ「ランボ!」ガシィ…
クローム「酷い……こんな強く」ギロリ…


智「そいつはそもそも敵だろう?手加減する必要なんてない」ザッ…

ブォッ…


               ———ガキィ


雲雀「こいつは僕の獲物だよ?勝手にとったら許さない」ズガァ…

ドザァ…智「誰が許さないって?滑稽な事を言うな…僕が本気になれば君等全員殺せるのに」


雲雀は突然来た智の攻撃に反応する事すら出来ず直撃し地面に這いつくばった。常人場慣れした凄まじい反射能力を持つ雲雀がこうも容易く攻撃を受けたことに皆が衝撃を受けた。


智「ボックスを持ってなけりゃボンゴレ最強の守護者も雑魚に同義……」


山本「どうするよ獄寺?」
獄寺「俺の名を呼ぶな馬鹿!俺の苗字を呼んで良いのはリボーンさんと十代目だけだ!!」

山本「そう言わずに…」ズッ…


ツナ「俺がやる…どうやらこいつはボックスなしじゃ他のメンバーでは手に負えないらしい。俺は死ぬ気の炎で有る程度以上戦える…早くボックス兵器を手に入れて加勢に戻ってきてくれ!」

獄寺「しかし,十代目!」

リボーン「悪いが獄寺……ツナの言う通りだぞ?お前等が居たって今は邪魔なだけだ!ツナの言う通り先ずあいつと同じ立つ為にボックス兵器が必要だ!」


獄寺「リボーンさん」

山本「俺もチビに同意権だぜ!」

ツナ「俺を信じてくれ」

ツナのその言葉に皆が足を動かせた。ツナの今の実力は皆が認めている。そして,今ツナの提言が最も理に敵っている事も理解出来る。
直ぐに手に入れて直ぐに加勢して血霧智を倒す!その意見に皆が賛同したのだ。皆が足早にボックス兵器生成所の方へと急いだ。



                      <万が一ツナがやられない事を祈って>



智「行っちゃったね皆…薄情な奴等」

ツナ「違うな…皆信じるという事の力を知っているのさ」ダン…

智「戯言だ!」


リボーン達は十代目ボンゴレファミリーボスであるツナの命に従い後ろも振り向かず奔り続けた。
皆,ツナが血霧智に自分達が戻って来た頃にはやられているかも知れないなんて思っていない。
然し,急いでボックス兵器を手に入れて戦いに参加して少しでもツナのダメージを減らそうと考えている。獄寺等はその最たるわで皆より更に二三歩進んで奔っている。

獄寺『十代目待っていて下さい!必ず加勢に行きますから!!』ピクッ…

グッ…雲雀「君…卸してくれないか?僕は他人の力を借りるのが虫唾が走るほど嫌いなんだ!」ビキィ

獄寺「………俺もだよ。特に嫌いなのは怪我してるくせに粋がってるてめぇみてぇな奴だ」

ハル「獄寺さんも似たようなもんです!」
山本「言えてるな」

獄寺「るせぇ!キリキリ走れ!」


これ程までにツナを心配するのは獄寺位の物だ。十年後の世界でボックス兵器を使わずしてAランク戦士幻騎士と互角以上に渡り合ったツナだ。
並のボックス使いなら全く問題はない。それも今の時代の発展途上のボックス兵器なら尚更だ。何故,獄寺が其処までツナが傷つく事を恐れるかは恐らく自らに課せられた責を相当重く取っているからだろう。
他のメンバーより遥かに獄寺はツナに忠誠心を尽くしているのだ。他のメンバーのように彼なら大丈夫だとは思わず必ず最悪の状況を想定しているからだ。


イグランティカ兵「くそ!こっちに新手が…」
ダダダダダダッ…ビアンキ「邪魔よ!」ビチャァ

ブシュアァ…ビアンキ「命をとる価値すら無いから命は奪わない事にしたわ」ドシャァ

リボーン「全く,会う事にポイズンクッキングのレベルが上がってるなビアンキ!」


ビアンキ「あらん,これも未来の夫を護るためよぉあなた♪」ザザァ…

山本『どうどうと惚気やがった…てぇか,小僧も軽く流しやがった…この2人やっぱすげぇ』


ビアンキのポイズンクッキングのバリエーションは会う度に増えているらしい。常にビアンキが創作意欲を怠らず研磨し続けているが故と未知の細菌や毒を応用できる天性の才能が有るが故だろう。
手持ちだった毒料理で番兵を倒し鍵を拝借(盗み)し一行はボックス開発プラントへと足を踏み入れた。其処は殆ど蛻の殻だった。先の侵入者(ヴァリアー)襲撃で殆ど人員は引き寄せれたらしい。


クローム「誰も居ないようです。急いでボスの所に!」


了平「言われなくてもそうするに決まってるだろう!俺は極限にこれだ!!」ガシィ
ズウゥン…獄寺「馬鹿芝生!何派手な音立ててんだ!!?敵が居たらどうすんだ!?」


了平「むっ!すまん!!」
リボーン「くだらねぇコントなんてしてねぇでてめぇらとっとと取りやがれ!」チャキッ

子供の様に喚く獄寺や了平を武力で脅すリボーンだった。皆が急いで自らの属性に合ったボックスを手にした瞬間外から巨大な音が響いた。


ズドォン…雲雀「あれは,沢田綱吉のXバーナーかな?」
獄寺「まさか,こんなに早く!」

リボーン「急いだ方が良さそうだな」


≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠

ドドドドドドドドド…ツナ「この程度か……お前の炎はまるでなっちゃいない」


智「炎だって……?」


ツナ「知らないのか?大言壮語を吐いていたわりには笑わせるな。炎は純粋な色で有るほどボックスの力をより完璧に操れると言う法則が有るんだ」

智「成程!」ニタァ

ツナの言葉を聞いて智は呟いた。今まで思っていたほどにボックスの力を出し切れて居ないと彼は思っていたのだ。このボックスの力の限界はこの程度では無いと勘で感じ取れていたのだ。
その理由が分った。炎の純度それは詰り覚悟の度合いと覚悟の理由の純粋さで決まるのだろう。彼は瞬時に理解した。そして,瞬時に覚悟の色を純粋な色へと脳内で変えた。

ボッ…智「あんた馬鹿だよ」


ツナ『一瞬で純粋な色の炎を編み出すだと!!?』シャッ…

ズドォ…ツナ「かはぁ!」ドザァ


智「理解できたかボンゴレ…これがイグランティカのレベルだ」ドン!!


                                          〜End〜


第五話纏め系「サーヴァイン参戦へ!」

トテトテトテトテ…フラン「初任務なのに皆と離れちゃいました……ミーはドジですね(涙」ズゥン

フランは実は今回が初任務だった。師匠であるマーモンに許科を得たのだ。最もマーモン自身はフランが居なくても十分なので来なくても良いと言って居るがフラン自身は戦いたくて仕方ないのだ。
しかし,フランはベルや師匠の嫌がらせで崖から転落して任務の場所が分らなくなり迷っていたのだ。其処に強大な轟音が響く。ヴァリアーのボス,ザンザスが本気の怒りの炎の弾丸を撃ったのだ。

フラン「Oh!あの場形の居る場所はあそこですね!!」トテトテ…

まだ,十台に満たないフランはあどけない足つきで頼りなく戦場へと向かっていった。


≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠≠

その頃,本気を出していたザンザスはしかし逆に追詰められていた。

リン「まぁ,頑張った方だよ?ボックスもなしにさ?やめなって…あたし殺す気ない…」ガチャ…

ザンザス「つぅ…はぁはぁはぁ…殺す気力も無いならマフィアになるな!!」


そのザンザスの言葉を聞いてリンはにこりと然し怒りを含んだ笑い方をした。
そうして,ザンザスに言う。

リン「そんなの自由じゃない。マフィアだって極力銃撃戦とか避けたい人等は沢山居るよ?私はさ……穏健派なの!第一殺しとか嫌いな訳!」ガッ

そう言ってリンは息も絶え絶えのザンザスに止めと言わんばかりに拳を入れる。晴れの活性の力で強化した拳だ。ザンザスの巨体と言えど紙切れのように吹飛びザンザスは地面に何度か叩き付けられた。
苦しむザンザスを見ながらリンは思い出していた。生まれながらにマフィアに従える者の娘になったと言う事を……然し,父の手は血には塗れていなかった事を。


リン『私は……父を尊敬している。マフィアって言ったら私の中では殺人鬼なのに……あの人は…あの人は生涯一度も銃を撃たないで,笑顔で逝ったんだ』


ザリ…


               ___そこにフランが到着した…



                <HWAT!?師匠達が地面とお友達になってる!?>


リン「えんも酣(たけなわ)…終わりにしましょう?」


ベルフェゴール「しし……まさかボスが負けるなんて」


ルッスーリア「あぁぁん,でも死ぬ時は皆一緒なんて素敵ぃ!」


スクアーロ「てめぇだけは1人で死ね!!」


マーモン・ベル・レヴィ「今回ばかりはウザい人に同感!」

スクアーロ「ヴおぉぉぉぉおい!!うざいって言うな!!」


マーモン「だってうざいもんね?」ウンウン
マーモンの問いにレヴィ達は頷く。その後,レヴィがこれが最後の会話かと悲しそうに言う。
その瞬間,眼前に炎の世界が広がった。術者であるマーモンは直ぐに術者の幻術で有る事を気付く。
そして,術の発生源たる丘を見上げる。


ドドドドドドドドドドドド…



                            ————あれは!?


フラン「助けに来ました師匠!」
マーモン「フラン!!?」

リン「増援!?若い……子供…」
リンはその事実に戦慄いた。彼女は実は殺しは嫌いだ。其れなのに年端も行かないあんなあどけない子供を相手にしなければいけないとは…

周りの目は救援が来たと生き生きしていたがマーモンはフランの助けを喜ばなかった。マーモンは事前に念写によりこのリンの存在を予想していたのだ。
リン相手では今のフランでは役不足だと重々承知していたから崖に落すなどと言う真似をして彼をこの戦線から離脱させたのだった……


マーモン『全く…』
ベルフェゴール「しし,そう怒るなって♪」


フランが傷付き倒れ往くヴァリアーの元へと向かっているのをサーヴァインの面々は見ていた。このまま,行かせれば年端も行かない子供が死ぬ事になるかも知れないと思いは有った。然し行かせた。


ボーイッシュで青目で青のショートカットのサーヴァイン最年少の少女詩唄桜旒はフランの死を案じる様にイリーナに問う。

詩唄「彼は大丈夫でしょうか?」
イリーナ「何?やばくなったら助けるわよ?一応仲間だしね?」

イリーナは彼女の質問にさらりと応えた。


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その頃,フランは追い込まれていた。まだ,若く成熟していないフランの幻術は容易くリンに看破されリンの攻撃を確実に受ける。
彼が術師として才能が無いのではない。何せアルゴバレーノ一の幻術使いと名高いマーモンが掘り出した逸材だ。才能が無い訳はない。然し,リンとは潜ってきた修羅場が違う。彼はまだ発展途上だ。

バキィ…リン「好い加減に地面とお友達になりなさい!あたしはあんた見たいな餓鬼…」ムクッ…


ピキィ…リン「ちぃ!」ガッ…


フランはリンの容赦ない攻撃を何度も浴びている。容赦が無いといっても本気で殺す気の無い彼女は攻撃の威力を相当セーブしているのだが…幾ら力の差を見せ付けても立ち上がるフランに彼女は恐怖していた。
その恐怖は彼への恐怖ではなく自分が彼の様な子供を殺してしまうかも知れないと言う恐怖だった。

フラン「ミーは師匠は護るのです!」ドッ…

ドサァ…リン「好い加減にしなさいよ…どうかしてる!マーモン!!あんたも師匠なら何か言いなさいよ!!そもそもこんな年端も行かない餓鬼を弟子にするなんて親が…」ピリ

リンが親と口走った瞬間マーモンとフランから異様な殺意がこみ上げてきた。彼らにとってその親と言う言葉を禁句だったのだと気付く。

マーモン「親は居ないよ?こいつは親の仇を討つために僕に泣き縋ってきたんだ!甞めるな……こいつの覚悟を……戦う覚悟に年なんて関係有るか!」

レヴィ「真その通りである!マーモンよ…いけすかぬ奴と思っていたが中々の師匠ぶりよ!」

マーモン「………フラン,頑張れ」
ベルフェゴール「ししっ,何気弟子馬鹿?」

ベルフェゴールの言葉をマーモンは無視しフランを強い眼差しで見た。
フランはマフィア間の抗争に捲込まれ父と母を失っている。ボンゴレとイグランティカの抗争だった。それで,父と母を奪ったイグランティカを倒すためボンゴレへと入隊しマーモンに目を付けられたのだ。

フラン「はい,師匠……ミーは!!」ヨロッ
リン「根性とか覚悟とかでどうにかなる時限じゃないんだ!」ゴッ…


リンが怒りに奮えフランに止めを刺そうとした瞬間,リンに何者かの攻撃が直撃した。

ズザァ…リン「きゃっ!……誰?」ザリ…


ディアブロ「良く頑張ったな小僧」
フラン「増援?増援ですよ師匠!!」
それは時間を見計らっていたサーヴァインの増援の一人だった。黒色の髪に青色のメッシュをいれている
口と耳に掛けてイヤーカフがついているチャラ男のような男ディアブロ・ディスゴットの攻撃だった。

ベルフェゴール「へっ,遅ぇんだよ!てめぇら鈍間の亀野郎」ズガッ…

ルメルー「あっ?てめぇら屑が苦しむ姿に見惚れてただけだよ」

マーモン「沈黙は金だね…」

金髪に所々青が入っている髪と茶色の瞳が特徴的な美青年ルメルー・スゥが言う。
     
イリーナ「さてと反撃開始かな?」
ザンザス「貴様,最初からこのシチュエーションを予想してたな!?」

イリーナ「当然♪」


                                       〜End〜

第六話纏め系「サーヴァインファミリー」

REBORN 開闢の大空へ No21「サーヴァインファミリー Part1」

サーヴァインファミリーメンバー全員が其処には居た。
真ん中の銀の長髪の切れ長の青の瞳のラフな衣装の女性がリーダーのイリーナ。
その隣右に居る若い茶色のウェーブ掛かった長髪の赤と茶のオッドアイの女性はフォール。
更に彼女の右に居る背の高い金髪に所々青のメッシュの入った茶色の目のクールそうな男はルメルー。
更に右に居る更に背の高い銀髪に所々赤のメッシュの入った大人っぽい青年がルメルーの兄クラウン。
イリーナのむかって左に居るボーイッシュな蒼髪青目の少女はファミリー最年少で日本人の詩唄。
更に左に居る長く綺麗な深い蒼の髪とスタイルの良い
容姿端麗な目の鋭い女性がリウ。
1番左に居る黒色の髪に青のメッシュをいれて口と耳に掛けてイヤーカフを付けている常に猫背の男がディアブロ。

彼らがサーヴァインファミリーの守護者達である。そのそうそうたる顔ぶれを見てリンは戦慄いた。何せ,サーヴァインの守護者はボックス兵器も有しているのだ。元々が強い上にだ。勝てる訳が無い。


タラァ…詩唄「どうしました?汗が出てますよ…イグランティカの方?」
詩唄が警戒心から挑発するように言う。

リン「……勝てない…絶対」

詩唄「?……私たちが貴女にと言う事ですか?ならば愚かです…傲慢は身を滅ぼしますよ」


リン「私1人で勝てる訳がない」ザリッ


リンは敵の勢力を肌で感じ逃げようとする。然し,それは敵わなかった。晴蜻蛉による防御壁を張りながら逃げるリンを悠然と最年少である詩唄は追った。
先の戦いで出番が無かった詩唄は闘いたくて仕方なかったのだ。雷の炎により滑走するスケートの様な靴「雷靴」により容易く追いつきリンの晴の防御壁を容易く自らのボックス「雷蛇」で貫いて見せた。


ズシャァ…リン「きゃっ!」ズザァ…
レヴィ「あれがボックス兵器の力か…」

レヴィはそう呟いた。ヴァリアーの皆がそう思っていた。ボックス兵器を身につけるだけでこうも違う物なのだと力に貪欲な彼等は欲するように思った。


ピシャッ…詩唄「……すみません…痛い思いをさせたくないからなるべく一撃で決めたかったのですが貴女の晴れの鎧は思った以上に頑丈でした。痛いでしょう…今直ぐに止めを刺して差し上げます」

そう言う詩唄の目は何を見る目よりも冷たく哀れみに満ち溢れていた。それはまるで自分に向けられた瞳の様でリンは恐ろしかった。


スッ…詩唄「我が雷の剣に抱かれて眠れ…姫よ」ズォッ…


リン「ボス……さようなら」ガァン/・


詩唄の雷の剣がリンを貫こうとしたその瞬間だった。リンを助けるかのように刃を弾く者が居た。


リン「あれ?あたし死んでない?」
血霧「あららぁ?僕はボンゴレのボスを倒したのにリンはボロボロかぁ…まぁ,相手が相手だけどね?」


詩唄「………新手ですか。」



静かに智と詩唄桜旒は対峙した。倒れてほとんど身動きの取れないリンを静かに労わる様にして智はリンの元を歩いて離れた。歩いているだけだと言うのに身のこなしが速い。先に闘ったリンより遥かに格上の相手だと詩唄は気付く。


ザッザッザッザッ…詩唄『どう来る……この男何の使い手」スッ


詩唄が智の異様な気配に思考を張り巡らせている間に智は詩唄とすれ違っていた。彼女が他人とすれ違ったことに気付かないなど普通有り得ない。然し,気付けなかった。自らの感情の死角に入られたような雰囲気に詩唄は襲われていた。そして…智は悠然と数歩先まで歩いた。
それを確認しようと詩唄は智の方を振り向いた。振り向く動作が普段より遅い事を詩唄は感じていた。


ズッ…智「ゴメンよ?」ドシャァ…



                            <詩唄から鮮血が舞った>


ドッ…


パタパタ…詩唄「あっ」バタン



                          ___サーヴァインに戦慄が奔った———

一撃の下に詩唄は倒れ付した。
地面が見る見る血の赤に染まっていった………


その光景に1人の男が立ち上がった。普段は人が苦しみもがく姿を最も楽しむサーヴァインでも切っての残虐男で有るルメルーだった。然し,彼の眼には詩唄が苦しんでいる事を楽しむなどと言う感じは何処にも無かった。唯,焦りと怒りが込み上げていた。


リウ『ルメルーは詩唄ちゃんの事好きだからなぁ…スイッチ入っちゃったかな?』ザリ

チャキッ…ルメルー「おい,てめぇ…そうだ…其処の日本人野郎だ…」ビキッ

ズアァァァァァ…智『何だこのプレッシャー!!?こいつ滅茶苦茶切れてる』ギュアッ


ボゴオォン…ルメルー「俺のフィアンセに何してやがる…」

詩唄『何時の間にルメルーさんのフィアンセになったのあたし…』ゴゴゴゴゴゴ

因みにルメルーの愛は一方通行だ。詩唄はルメルーの事を完全に怒らせると手の付けられない切れキャラだと思っている。彼自身が自分に好意を寄せているのは分るが彼女としては絶対に御免の邪魔以外の何者でもないルメルーの恋心である。
其れを全く理解せずルメルーは日夜彼女にラブレターを書いたりしている。そして,何時も撃沈するがそれでも彼は何時か理解して貰えると思っている。これもまた恐らくは男の幻想と言う奴なのだろう。


ムクッ…智「聞きました…大した剛剣ですね」プッ

唇を切ったのか智は口内から血を吐き棄て手で口を拭った。
そして,普段半開きにしている目を完全に開いた。


ルメルー「来いよ…其処に倒れてる自称剣帝とは俺ぁ訳が違うぞ!!」

その言葉にスクアーロは怒りのた打ち回りながら「俺が立ち上がれたらてめぇなんて一撃で殺す」等と言っている。然し,誰も聞いていない。


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その頃,獄寺達は負傷したツナの元にやっと到着した。


獄寺「あっ!!じゅっ…十代目!!?」
リボーン「遅かったか」
皆が壁に背を向け血塗れで倒れ掛かっている沢田綱吉に駆け寄る。特に辛そうだったのはハル達だ。
ツナの想像以上の出血に驚きを隠せないでいる。

ハル「ツナさん……」
ツナ「ん……ハル?悪い…ボックス無しとは言え負けるとは…」

獄寺「十代目…もう,喋らないで下さい!」
了平「俺の我流で直ぐに治してやる!」バッ

了平が晴れの守護者として自らのボックスでツナの傷を回復させようとする。
然し,ツナは其れを静止した。


ツナ「俺は大丈夫だ。俺よりヴァリアー達の方を頼む。俺は何故か生かされたみたいだがあいつ等は分らない!!あいつはヴァリアー達の所に行った!」

了平「然し,傷の回復位」
京子「そうだよ…そんな傷で何時までも居たら死んじゃう」

涙ながらに言う京子にツナは強がりの笑みを見せる。この笑みは強がっているんだ少しは格好付けさせてくれという意味に京子には取れた。そして,其処でビアンキが小さく言った。

ビアンキ「男の意地は通させてやるのが女の優しさよ」
京子「うん」
ビアンキの言葉に京子は唯頷いた。

その2人の遣り取りを見てリボーンは黒いハットで手を掴み照れ隠しのように帽子を動かしながら今,目の前に居るまだまだ甘い若造たちを動かすのに必要な言葉を考える。そして口に出した。
リボーン「自分の命より部下の命を重んじる…立派だぜツナ!」


その言葉を聞き獄寺達もツナの命令に従う事を決意する。そうして,直ぐに戻ってくると…直ぐに終らせてツナの傷を治すと了平が一言残し彼等はヴァリアー達の居る場所へと向かった。

一方的だった。
智は完全にボックスの力をルメルーの雨マグロの鎮魂の力により封じられ殆ど何も出来ない。幾らボックスの力を封じられていると言えど智ほどの体術の持主がこれ程一方的にやられる筈は普通は無い。

ルメルー「そらぁ,ベルアティーゼ・デサ(大鷲の刃)を喰らえ」ズギャァ
ドッ…智「ぐわっ!」ズダァン

ルメルーの切り上げた刃に水が纏い其れが爆ぜた。ルメルーの剣圧により爆ぜたのだ。それを智はもろに喰らい吹飛んだ。一方的な理由……それは相手が…ルメルー・スーが相当の実力者だったからだ。

智「はっ,強いね」ガッ…

                          ___うぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!!

ルメルーの刃:白刃雨狩りが智の左腕を貫いた。そして,苦痛に智は悲鳴を上げた。

ブシュゥ…ルメルー「本当だな。普通ならこれで気絶する。蛇みてぇにしぶとい野郎だ…」

グチュグチュ…イリーナ「敵を甚振るルメルーの悪い癖が出たわね♪」
ルメルーはメンバー一嗜虐的で敵を痛めつける事に何の迷いも無い。智の苦痛にゆがむ顔を甞める様に見回して智の左腕に刺したままの刃をグリグリとまわした。智は余りの激痛に唸った。


ハァハァ…智「てめぇ……」
ルメルー「詩唄を斬った罪はてめぇ如きの命じゃ購えないぜ」

凄まじく冷然と淡々とルメルーは見下すように智を見ながら言った………

血に平伏す血霧智の前には巨大な山脈の如く悠然と見下すように前に立つサーヴァイン一の大剣士ルメルー・スーが立っていた。智は畏怖と絶望をルメルー・スーに感じ懺悔していた。


智「どうか,一息に殺してくれ!」


フラン「Oh,あれだけやられたら当然です!」
ベル「ちっ,此処まで一方的かよ…益々ボックス必要だな」
マーモン「本当だね」

その圧倒的な光景にボンゴレ最強戦闘部隊と名高いヴァリアーも固唾を呑んでいた。そして,圧倒的な力をテニ下だけで手に容れれるボックスに魅了されていた。

スクアーロ「へっ!野郎の今の強さはボックス合ってだろうが!!俺等がボックス手に居れりゃぁ!」
レヴィ「そうだ…確かに我等がボックスを持てば……然し,今は持っていない…角違いだ」

スクアーロ「るsぇ…てめぇに言われなくたってそんなのは知ってんだよ!」

然し,スクアーロだけはプライドが許されなかった。他のメンバーと違い剣帝の異名を持つスクアーロは唯あんな箱を持っただけの小僧に生身では負けるであろう事が許せなかったのだ。

ザンザス「カスが……」

ボタボタ…智「やめてくれ!!僕に出来ることなら」バキィ


ルメルー「あっ?テメェの出来ることなんざ何一つねぇ…唯,喚いて苦しみのたうて…そして死ね」

残虐な言葉に身震いがする面々が其処には居た。

イリーナ「しかっし,青春だなぁ♪1人の女のこのために此処まで相手ズタズタにするなんて」
クラウン「あぁ言う単純な所は私も見習いたい所です」

イリーナ「よし♪あたしも青春するぞ!!クラウン君今日この茶番劇が終ったら一緒にラボホでも行かないか?性欲も爆発寸前だろう?」

普段抑揚の強いクラウンと言う男にイリーナは色香を使いながら言い寄った。彼女自身婚期が遅れると今,全力だったりするのだった。

クラウン「ご遠慮いたしますよ?私には貴方とその様な場所に行く資格はありませんし」
イリーナ「資格なんて居るの!?そんなの合ったら打っ壊してやるわよ!何せ今のボスは私よ♪」

リウ「婚期が遅れると思うからってそんな事言っても駄目ですよ?クラウンは私の物です」
クラウン「なっ!?」

ディアボロ「モテモテでムカつくな旦那♪」
クラウン「………たっ助けてくれぇ!!」

常識人で美男であるクラウンは良く女性に持て男に嫉妬される。その最も正しい形がコレだろう。クラウンはこの地獄絵図の様な状況に涙していた。

ルメルー「クラウンの兄貴………」スッ
ギラッ…智「シネエェェェ!!!」ガシッ…


智「嘘だろ……ナイフとは言え素手で?」バキィ

ルメルー「詰らねぇ真似は止せよ?らしくねぇぜ……」
智「不意打ちなんて下らない真似がらしくないって事かい?思ったよりは買われてるじゃない」ガッ


ルメルー「違う……てめぇみてぇな雑魚がそんな根性見せるなと言ってるんだよ」

ルメルーの最強クラスの鎮魂能力を持つボックス兵器雨マグロによりすべての力を封じられた存在は否応無く全て雑魚に等しい。智はその途轍もない力に怯えるしかなかった。
何時いかなる時もマフィアなら死の恐怖に惑うな………
そう教わってきたルメルーなら今の智を雑魚と断ずるには十分だろう。事実,ルメルーは自らのボックスの恐ろしさを身に染みて知った上で智を雑魚扱いしている。


ルメルー「そうだな…お前に助かる道を与えよう。私は哀れなイグランティカの負け犬です,死にたくありません!貴方のペットとなって何でもしますのでどうか命だけはお助けください!と大声で喉が張り裂けそうなほどの大声で言え………あぁ,滑稽さを増させるために下着姿でだ♪」

ルメルーは全くそれで智を助ける積りはない。然し,其れを知っていても少しでもやっている間にルメルーの気が変わる可能性が有るかもしれないと思い智は肌に纏った服を脱ぎ大声で言った。
周りの面々は下着姿の智に半分笑涙の様な涙を見せそれの屈辱に耐えながら智は大声でルメルーの注文どおりの言葉を永遠に繰り返した。

智『助けてくれ………助けてくれ』
ルメルー「情けないな…やっぱ,駄目だわてめぇ…じゃぁな!」ブォッ

リン「智………」

クラウン「哀れだな。あんなイカレタ奴ですまん」スッ…

リン「喉元か…楽に逝けそうだね?」
クラウン「………俺は女に優しいんだ」
リン「そっ…」


ディアブロ達に付き纏われていたクラウンは何時の間にか3人の網目から抜けリンの首に自らの所持するナイフを添えていた。動けないリンにとってはそっと首筋を切るだけで簡単に死ねる状況だった。
そして,智へは凶刃が降り注ぐ。


クラウン・ルメルー「さよならだ」ドッ



                             <そいつは困る>

どっどっどっどっドッドッドッドッド…リン・智「ライト………エレファー!!」


空中に突然現れた男が居た。イグランティカの紋様を服につけている……紅色の髪、赤と黒のオッドアイそして,全身黒い服,普段は右目に付けている眼帯をつけているイグランティカ最強の守護者:鉄槌の王ライト・エレファーその人だった。右目の眼帯は冷静さの証………左目の場合は怒りの証………


宝石の様な赤の瞳………王の証だった。


ルメルー「増援か…」スッ

ズバァ…ルメルー「何だと!?」ドドドドドドドドド

リン「ふふ,あんた死んだよ♪」
クラウン「いや,君は人質にもなっている容易に近付いたら……」スッ…

バキャァッ…ライト「何だ?」ドクンドクン


ルッスーリア「何よあの強さ!無茶苦茶じゃない!!?」
マーモン「あんな化物が………僕の知らない奴で居るなんて」

フラン「そうなんですか?師匠は前イグランティカの主戦力を調べてましたよね!?」
マーモン「あぁ,念写で事細かくね…でも,あんな奴居なかったよ」


マーモンの念写は条件さえ合えば殆ど全ての者を調べる事が出来る。普通その情報網から漏れる事などありえない。強い奴と指定して念写して映らなかった場合大概が弱い証拠となる。
しかし,目の前の男は明らかに強い。今までマーモンの会って来た誰よりも遥かに遥かに高く強い。こんな存在が念写に引っ掛からない理由は……


マーモン「君も能力者か?」ゾッ

ライト「アルゴバレーノ………君如きと一緒にするな…僕は輪廻眼の使い手だ!!」ドン!


其の時丁度獄寺たちがこの場に出揃う。ボンゴレのボスであるツナを1人で倒した智を余裕で追詰めていた筈の者達がたった一人の男に戦慄いている様をまざまざと見る。そして,輪廻眼も……

クローム「骸様と同じ?」
獄寺「とんでもねぇ奴が出やがった」


ザッ…ライト「智・リン……君達の迎に来た。サーヴァインそして,ボンゴレ最強部隊ヴァリアー……今は君達と戦う気はない。何れまたな……」フッ


ベル「一体どんな原理で消えてやがんだ!?」
フラン「突っ込むべきは其処じゃないですよ駄目王子!」
ベル「てめぇ…」

この頃からだった。フランとベルが仲が悪くなったのはこの時からだったのだ。詰り始からこの2人は仲が悪かったのだ。十年後まで彼等のどちらかが死んでいなかったのは奇跡と言えよう。



唯,実質上敵が逃げたことにより助かったボンゴレ連合は戦慄き不安が胸中をうねっていた。


ザンザス「あれが俺達の敵か………」
レヴィ「ボス……」

ザンザスは雲を掴むかのような仕草で言った。



                                        〜END〜

第七話纏め系「白蘭VSイゴール・フェルナンドス 」

智「ライト………ボスは…イゴール様は?」
ライト「何を心配しているんだ?あの人だぞ………」



ライト「我等が王,イゴール・フェルナンドス様だぞ」

ライトの語気に押されそれ以来,智は押し黙る。智も知っているのだ。誰よりも頂に近い凄まじい力を持つ主君イゴール・フェルナンドスを……例えば軍事大国アメリカを相手にしても勝てるほどの力を。
甚大な主君の力を心の奥底で思い出しながら智は心配から直ぐに愉悦へと感情を動かした。かの男が8兆の世界を支配した気でいる男を遥かに凌ぎ絶望を与えそして世界を掌握する様を………


智「あぁ……あぁ,万が一つにも負けはないな」

ライト「天地がひっ繰り替えようと変わらぬ事実がこの世にはある。それはわが主君は常勝無配であることだ。その道は天より果てまで続き永遠の勝利を与えているのだ」

イゴールの言葉をさも自らの言葉のようにライトは言った。


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その頃,ボンゴレ及びサーヴァインの連合軍は改めてイゴール率いるイグランティカの絶対的兵力を感じていた。たった三人に良いようにやられてしまったのだ。
ヴァリアーもボンゴレもボックス兵器は現地調達とは言えそれなりの戦士たちだった。それらに何もさせず打撃を与えた上に最後に助けに来た男。ボックス兵器を身につけた戦士二人を容易く倒したのだ。

ハル「強い………ですね。未来の世界であったリアル六恭花って人達位……」
リボーン「いやっ,智って奴であいつ等と同等位は有ったろう。悪いが助けに来たあいつはリアル六恭花より明らかにつえぇ………倍は行ってる」


ハル「そんな……ツナさん達は勝てるの?」スッ


リボーン「俺は信じることにしたぞ……あいつ等はピンチの時での飛躍的な成長で今まで何度も奇跡を起こしてきた!本当だったらリアル六恭花にもヴァリアー連中にも勝てなかった筈だ……だから!」

リボーンはさも綱吉達を自慢の弟子だ……自慢のマフィア仲間だとでも言いたげに言った。それをハル達は静かに見守るしか出来なかった。
昔の其れこそリボーンを唯の見た目相応の子供だと思っていた頃のハルなら此処で反論の一つも出していただろうが今は違った。今はリボーンの偉大さを理解している。

ガバァ!!ハル「ひゃぁ!!!?」
京子「じゃぁ,また皆さん修行ですね♪私達も料理頑張らないと♪お兄ちゃん一杯食べるしね!」
了平「おう!極限に一杯食べるから覚悟しろよ!!」

ビアンキ「あたしも頑張るわよ!」
スクアーロ「ヴぉおぉぉい!!毒女てめぇは頑張らなくて良い」グチャッ…

ビアンキ「黙んなさい♪」ブシュウゥ

瞬間的にツナ達と同じ釜の飯を食する事になると直感したスクアーロがビアンキに反論する。しかし,反論の結末は悲しいものだった。ビアンキの常備しているポイズンクッキングを顔面に受けた・
シュウゥと妙な音を上げスクアーロは倒れ付した。この後,了平の漢我流によりスクアーロは一命を取り留めるが礼も言わぬスクアーロに了平が敵意を感じ2人はすぐさま仲が悪くなった。

____________________________________________________________________

此処はイタリアのマフィア街の一角。其処にひっそりとした佇まいの周りの家々と変わらぬレンガ造りの家が有った。人々の少ない閑散とした其処に見るからに高そうな黒い車が止まっていた。
その車両のボンネットにはイタリアンマフィア:イグランティカファミリーの紋様:巨大鮫が描かれていた。カーテンを捲り此処を車が通るなど珍しいと訝しがった白蘭はその車体を確認した。
そして,直ぐに自らの家に向かって来ることを察知し1階へと降りた。


ピンポーン…イゴール「可笑しいな?留守か……いや,居るんだろうジェッソファミリーボス白蘭よ?俺はイグランティカファミリーボスのイゴールだ。開けてくれ」ガチャ

白蘭「悪いね。紅茶の用意をしていたんだ…」グォッ


ガシャァン…___<悪いが俺は紅茶じゃなくててめぇの命が欲しいのさ!>


白蘭「参ったねぇ」ポタポタ
突然の襲撃に回避が少し遅れた白蘭は額に大きな傷を負い血をドクドクと流していた。
其れを白地の服の袖で拭うと白蘭は相手が本気で命を取りに来ていると悟り徐々に自らの感情を本気の感情へと変化させた。

白蘭「一張羅が台無しだよ?」

イゴール「死に装束として新しいのを造ってやろうか?」

白蘭「ご冗談を!」ダン



                              ———激突する___

イタリア………マフィア達の闊歩する無法地帯…其処の何気ない閑散とした裏通りで…

死闘が繰り広げられていた。


至当の主は白を貴重とした衣装で人を食ったような笑みを浮かべた男,白蘭と赤茶色のオールバックの厳しい顔立ちの男,イゴール・フェルナンドスだった。

白蘭「何で僕が8兆のパラレルワールドを支配していることとか知ってる訳?」

ニタァ…イゴール「お前だけがパラレルワールドの情報を網羅していると思うなよ?」
白蘭「君も僕の同族?でも,可笑しいな……だったら何で今まで行動を起こさなかったんだい?」スッ

イゴール「俺のお前とは性質が違うんだ……」ズバァ


白蘭「………一体どうやって!?」
イゴール「さぁな…お前の情報収集能力より俺の情報収集能力が劣るのは或いは俺が……」


グラァ…白蘭「………」バタァン


イゴールと白蘭の戦いの結末は呆気ない物だった。周りにある家々を破壊し車や人々を薙ぎ倒しながら戦っていた二人の戦いは最後は白蘭が何もできずに終わったのだ。
白蘭の視界にイゴールの姿は無かった。唯,一陣の風を感じた後に白蘭は鋭い痛みを全身に感じた。その痛みは白蘭には記憶にあった。たった一度,自分が殺される記憶の中に………
唯,すれ違っただけだった。だが,斬り付けられていたのだ。深々と致命的な一撃を。白蘭は緩々と近付く地面を見て自らの死を感じ取りくすりと笑い息を引き取った。

イゴール「俺の計画にお前の存在は邪魔なのさ………輪廻の神よ…俺に次の指示を」ザッ

ボシュッ…___最後にイゴールにより発せられた炎により白蘭の死骸は跡形も無く消えた。


______________________________________________________________________


その頃,ライト達は自らの王であるイゴールの帰りをイゴールに命じられた場所で待っていた。所定の時間調度にイゴールが現れる内心心配していたリンは胸を撫で下ろす様に息を吐いた。

イゴール「……リンと智は重症のようだな」
リン「申し訳ありませんボンゴレ如きに遅れをとって…」ガシッ…

イゴール「ただいま……生き延びただけで御の字だ。」


リン「はっ……はい!」
イゴール「さぁ,帰るか……ライト頼む!」

ライト「はぁ,全く♪」

あっけらかんと答える主君に安堵してライトは普段どおりの反応をして見せた。
そして,彼等は本拠地へと帰る。来るべき次の戦いを描いて………

______________________________________________________________________

その頃,リボーン達はツナの所へと向かっていた。その頃,既にツナは死ぬ気状態も解け気絶していた。其れを獄寺が肩を担いで運んだ。

獄寺「十代目ぇ!!!」
了平「沢田!!」
京子「ツナ君!」
ハル「ツナ……さん?」

担いで運びながらも心配で声を掛けずには居られない優しい仲間の存在にニヤニヤと笑いながら良い仲間を持ったなとリボーンは思うのだった。
これからまた始まる厳しい戦いと厳しい修行の間の本の一休止だった………


                                     〜END


第二章第一話纏め系「共同生活」

イグランティカファミリーと接触して三ヶ月が過ぎた……

ヴァリアー・サーヴァイン・ツナ達の共同合宿はようやく形を作り始めていた……


其処に一枚の手紙は送られる…

拝啓……ボンゴレ及びその連合軍の皆様。

近々我々はマフィア間の親睦を深めようとパーティーを執り行なう次第です。
そのパーティーに伝統と格式ある貴方方を是非お招きしたいのですがどうでしょうか?
我々は敵対して反目している仲です。当然,否認する権利は有ります………ご自由にお願いします。

日時は11月22日(金曜日) 場所はイタリア ヴォール街マフィアランド………

時間は……午前十時より開催したいと思います…


色好いお返事を楽しみに待っています。

                             イゴール・フェルナンドスより…


リボーン「だとよ,どうするツナ?」
ツナ「知らないよ!!何で何でも俺に聞くのさ!?」

リボーン「ボンゴレのボスはお前なんだ……俺達はボンゴレ中心の連合軍だぞ?全ての決定権はボンゴレのボスであるお前にあるんだよ」


ツナ「行かないよ……明らかに何かありそうだ」

リボーン「そうか…」


然し,この時ツナは知らなかったのだ。この選択が大きな失敗となり波紋を広げる事を………

イグランティカファミリーの圧倒的実力とセンスの高さを目の当たりにしてツナ達はヴァリアーやサーヴァインと言った連合団(ヴァリアーはボンゴレの所有部隊)での共同生活を始めた。
共同生活も最初は大変だった。何せ皆,特徴的で協調性の有る者が少ないため喧嘩は多いは正直,特訓所では無かった。だが,それも最初の1週間位で今では皆,各々のグループを造り円満になっている。

そんな,ボンゴレ共同団の朝をお見せしよう…


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1番朝が早いのは丹精篭めて朝食を造ろうと勤しむクロームやハル・京子・ビアンキの女衆だ。煮込みや炊き込み等時間の掛かる物も多いため大体,5時半には起きる。
序で,朝のティータイムが好きな詩唄が起きる。誰もが寝静まっている筈の早朝,1人で優雅に紅茶に口付けしたい詩唄だが実は今まで一度も実現させた事が無い。その理由がルメルーだ。

詩唄『ルメルーさん今日は来ないで下さいね…今までより20分も速く起きたんだから…』スッ

詩唄は気配を探りながらゆっくりと紅茶の入ったカップを口元に運ぶ。その瞬間ドアノブが回る。

ガチャッ…ルメルー「紅茶を優雅に啜っている詩唄!君は何て美しいんだろう!?そんな美しい君にはこの青いバラが似合うよ♪」ブゥッ

気配を消してのルメルーの突然の来襲に詩唄は勢い良く噴出した。そして紅茶の熱さで暫く黙り込みルメルーをキッと睨む。其れすらもルメルーは好意と受け取り「睨む君も綺麗だよ」と言う。

詩唄「あぁ……そうですね?何時も何時も邪魔なんですよ…紅茶啜れた事ないんですよね!」バキィ

詩唄は鉄拳制裁でルメルーを吹き飛ばし扉を閉める。丁度其の時,詩唄の部屋の隣で寝ていたルッスーリアが扉を開けて出てくる。

ルッスーリア「あららぁ,相変らず失敗みたいね?」

ルメルー「一体何がいけないんだ!?」

ルッスーリア「全て……でしょ?」

そう言ってルッスーリアはさっさとその場を去った。ルッスーリアは実は料理担当も兼ねている。何時も朝一で起きる京子達よりは遅いが彼女(!?)の朝はそれなりに早い。


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ルッスーリアが起きて厨房に入る位にルメルーの兄クラウンは目を覚まし自らのボス,イリーナとフォールを起しに行く。皆は実は彼を健気だと思っている。理由はこの低血圧の2人を起すのは大変だからだ。

クラウン「イリーナ様,フォール!朝ですよ……起きて下さい!」ガッ

イリーナ「うっさい!あたしはもう少し寝てたいのよ…ていうかあんたが命令するな!」

ヨロヨロと立ち上がりながら「矢張り駄目か」と一人ゴチてクラウンはボックス兵器を発動する。彼の晴れの能力を生かした兵器。晴蚊だ。晴蚊が彼女達の肌の露出した部分に到達し突起を刺す。
そして,晴れの活性の炎を彼女達の中に分泌する。突然体が熱くなって目が覚めてくる。

イリーナ「あっつ〜!!あんたボックス使ってまで起す必要ある!!?」

クラウン「有ります…使わないと貴方達起きませんし」

涙目ながらにクラウンは言った。


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最後に賑わう場所がルッスーリア以外のヴァリアー達の眠る場所だ。事件は常にベルフェゴールの部屋から始まる。嵐ミンクを制御し切れていないベルフェゴールは常に特定の時間にミンクを出してしまう。
それが,朝の八時だ。八時になった瞬間ボックスが邂逅し突然,呼び出されたミンクは訳が分らず炎を発するのだ。そして,勿論それは最初にベルフェゴールに降り注ぐ。

ベルフェゴール「うぜぇんだよ…馬鹿蛙,ていうか王子のミンクに焼かれて死ね!!」チリチリ

ベルフェゴール「熱い?っていうか俺が燃えてる!!!この馬鹿ミンク!!」バサバサ

ヴァリアーメンバー達は大抵がベルの部屋を中心に居住しているのでベルの第一声で皆目を覚ます。因みにそれで最も被害を蒙るのはベルの部屋の近くに寝ているフラン&マーモン師弟ではない。

スクアーロ「うぜぇぞぉベルフェゴール!!安眠妨害…
」バガシャァン!!

ドタァン…ザンザス「うぜぇのはてめぇだ…カスが」

そう,ヴァリアーの副隊長であるスクアーロだ。スクアーロの部屋とザンザスの部屋は不幸にも隣り合わせで1日目で2人の部屋の間は穴が開いたのだ。以後,常にスクアーロは朝起きると同時にザンザスの物投げ攻撃を受けて気絶する事になっている。

フラン「ベル先輩がうざいですね師匠」
マーモン「うざさだけが取得だからね?」

フラン「それ,取得ですか?」
マーモン「ムッ!」

眠そうな顔で何時もの事とでも言いたげにフランは目をゴシゴシしながら言った。それにマーモンは以前,何処かのロン毛の誰かにも言った言葉をフランに言った。

ヴァリアー達の居住区に近い場所に住んでいる獄寺が彼等の騒ぎに腹を立ててベルの部屋に来る。

ガチャッ…獄寺「てめぇ,好い加減ボックス兵器くらい手懐けやがれ!堕王子!!」

ベルフェゴール「言うねぇ……ボンゴレ10世の腰巾着が!」

獄寺「やっか!?」

ベルフェゴール「しし♪お前俺に勝った事ねぇじゃん?っていうか王子無敵なんだよね!」

ビキッ…獄寺「無敵は十代目だ!!」バキィ

ズルズル…ディアブロ「お〜ぃ,馬鹿共ぉ♪飯の時間だぞぉ」ズルズル

一触即発の雰囲気の中,突然背後から獄寺は頭を殴打され気絶する。殴った主にズルズルと引き摺られて獄寺は食事場所へと連れて行かれた。全て毎日の流通で有る。(すげぇなおい!!

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騒がしい早朝も終り食事場所にはコロネロと雲雀を残して全ての仲間達が揃った。そんな中,何時も通りリボーンの隣に席を置くランボがリボーンに向かっていった。

ランボ「リボーンちねぇ!!」ダン

山本「朝から元気だなぁ♪」
獄寺「アホ牛が!リボーンさんに手ぇ出すのなんて千年早ぇんだよ!!」スチャッ…

ゴスッ…リボーン「おい,獄寺此処でダイナマイトは駄目だぞ。っていうかあいつは自滅するから」

リボーンが言った瞬間,ランボは何が何だか訳の分らぬ理由で空中で爆発して吹っ飛んで獄寺の頭に着地した。獄寺は上で泣いているランボを殴ろうと手を奮う。
其れをランボはかわし(?)獄寺は自らを殴り気絶したようだ。

リボーン「アホだな」
ランボ「ん?あららのら〜♪タコヘッド気絶してるのねぇ?良い様♪」

ベルフェゴール「全くだぜ!」

ランボは獄寺が気絶しているのを見て楽しそうに笑った。ボンゴレ共同体の朝食は八時半だ。毎日,8時25分位に待ちきれなくなった京子の兄了平が騒ぎ出す。

ダンダン…了平「京子ぉ!極限に腹が減ったぞ!飯はまだかぁ!?」

京子「はいはい,もう直ぐだから待っててお兄ちゃん♪」

実は業とである。京子のこの言葉を聞いて何時も了平は京子は自分の事を思っているのだなと思い涙を流している。そんな所に何時までも起きない雲雀を起す役のコロネロが到着する。

雲雀「全く,あの色つきのおしゃぶりを持ってる赤ん坊は皆強いな♪」

コロネロ「おめぇもかなりつえぇけどなコラ!」
雲雀「ふっ,何時か倒してあげるからね?」

了平「師匠!お久し振りです!!

コロネロ「おう!久し振りだな了平!」

リボーン「何が久し振りだ?昨日も会ってたじゃねぇか」

リボーンが至極同然の事を言う。コロネロは共同生活初期から居る。久し振りなどと言う事は無い。

了平「何を!幾らお前とは言え許せん!!夜の八時間とは長いんだ!!」

リボーン「付いていけねぇぜ……おっと,そろそろ時間だな?」

ハル「皆席に着いたですかぁ?」

ハルの明るく優しい声が周りに響くと皆が周りを見回し共同生活のメンバーが欠けていないか確認して首を振って頷く。その後,ビアンキが「いただきます」の挨拶をして食事が始まる。

ビアンキ「皆,残さず食べるんだよ!!いただきます!!!」

皆も「いただきます」と言って食事をついばみ始める。食事の量は多い。皆,良く食べるため自然に多くなる。その上,全ての料理が見てくれが良く手抜きが無いのを感じさせる。
然し,そんな料理を常に食べられない哀れな男が2人居る。それは獄寺とスクアーロだった。

皆が何時も通りに食事を食べている中,訓練施設の近くには数人の影があった。イグランティカ側の…敵側の影ではない。リボーンやイリーナ達が呼んだ仲間達だ。
ディーノやジャンニーニ,果てには入江やスパナ,ラルやバジルまで居る。彼等は訓練施設をぼ〜っと眺めていた。遠目からは絶対訓練施設だなどと思われない様なお洒落なレンガ造りになっている。
然し,セキュリティは万全で防犯カメラや熱察知センサーが至る所に設置されており更には入り口には認証コードを押さなければ入れない仕組みが有る。
修行での音が漏れる心配も無い。何せレンガの間には防音性の高いマットが設置されているからだ。

スパナ「凄いな。行き成りマフィアなんて言われて興味なかったけど興味出てきたよ♪」

入江「緊張してきた!この時代では僕は初めて沢田綱吉に会うんだな」ダラダラ
ディーノ「そう,緊張するなよ?良い奴だぜ♪」

入江「分ってるさ!」

ムキになって入江はディーノに言った。彼は元来緊張しやすく緊張が有る一定以上に達するとお腹が痛くなるらしい。ディーノは少しでも入江の緊張を和らげようと冗談を言って見せた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

9時20分……皆が食事を平らげ各々が修行に向かおうとする時間。突然,防犯ブザーが鳴り響く。

ヴーヴー!!

ツナ「敵襲!!?」ガタン
突然のサイレンに周りが瞬時に臨戦態勢に入る。山本は時雨金時を抜きサーヴァインの切り込み隊長リウがボックス兵器に手を掛ける。更に続いてベルフェゴールもナイフを抜く。

マーモン「いや,違うね…皆落ち着きなよ?」
リボーン「あぁ,言い忘れてたぞ。今日はなんと新たなる仲間達が来るんだ」

雲雀「新たなる仲間……また,群れる草食動物が増えるのかい?」

ビシィ…ディーノ「草食動物とは言ってくれるな?一応お前の師匠だぜ!」

雲雀「あっ…」
ディーノ「あってお前!!」
雲雀「誰だっけ?」

ディーノ『正気かこいつ!!?』

スクアーロ「跳ね馬に門外顧問の所のチビ!!」
ツナ「えっ,何コレ!!ディーノさんにバジル君にジャンニーニさんにスパナや入江君まで!!」

ラル「私を忘れるな!」
ツナ「ゴメンなさいぃ!!!」

ツナ達は驚いていた。急な来訪だ。跳ね馬ディーノや天才発明家ジャンニーニ,更には未来の世界で世話になったラル・ミルチや入江,スパナまでいるのだ。尋常ではない。
そもそも,スパナなどこの時代マフィアとなど何の関係もなかった成年の筈なのに一体どうやってつれて来たのだとかラル・ミルチの姿が赤ん坊に見えるとか色々言いたいことは有った。

コロネロ「ラル……お前も来たのか」
ラル「勘違いするな!別にお前に会いに来たなどと言う不順な理由ではない!!」

了平「何?それはどう言う…」ドキューン
リボーン「まぁ,俺から説明するぞ?」

了平がラル・ミルチと師匠の間に何が有るのかと問おうとした瞬間,了平の耳すれすれ辺りを弾丸が通った。リボーンが放った物だった。其れ一発で周りを黙らせリボーンは続けた。

リボーン「是からこいつ等にも手伝って貰うぜ。相手は無茶苦茶つえぇからな…意義は聞かねぇぞ?」

周りが静まり返った。相手の実力は相当な物だと言っている様な物だからだ。無論,皆そんな事は理解している。然し,相手は多くの優秀な科学者を擁しボックス兵器の改良をしているのだと思い出す。

ディーノ「まぁ,そんな訳で仲良く行こうぜ♪」

リボーンのドスの利いた声の後にディーノのあっけらかんとした声が響き皆緊張を解いた。

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その頃,有る場所では信じられない事が起こっていた。

ジンジャー「全く,ボスってば何勝手に死んでるのさ?」ニタァ…

ムクッ…白蘭「いやぁ,強かったんだよ…彼,イグランティカファミリーのボスはさ」

笑いながら男は立ち上がる。其れはイグランティカファミリーのボスで有るイゴールが倒した筈の男だった。イゴールの炎により灰と帰した彼が今,何事もなかったかの様に立ち上がったのだ。

???「白蘭様……仕事は山盛りですよ?」
白蘭「参ったなぁ♪」

後ろに控える六つの影の内の1人が白蘭に話しかける。口調から察するに白蘭とは仲は良いが白蘭よりは下の立場のようだ。最も,ジェッソファミリーで一番上の男が白蘭なのだが……

白蘭「存分に働いてくれよ六弔花の諸君!」ザッ

そう,彼等は十年後の世界でリアル六弔花と呼ばれていた者達だった。この頃既に白蘭はリアル六弔花を完成させていたという事だ。この白蘭の復活が後に大きな波紋を呼ぶ。

                                        〜END


第二章第二話纏め系「パーティ」

リボーンの命によりスパナ達は集められた。入江やジャンニーニ,スパナはボックス兵器の新作造りの為に呼ばれたらしく地下の研究用施設に一日中いて其処で寝食を全て行っている。
一方,ラルやディーノやバジルは人手のギリギリだったボックス戦闘の修行の手伝いをしている。ラルは特に獄寺達をバジルはツナをディーノは雲雀を教えた。特に雲雀担当のディーノは苦労している。

ツナ「はぁはぁ…バジル君この辺で休憩しよう」ヘナ
バジル「拙者ももう駄目で御座るよ……」ガクン

リボーン「よぉ,覗きに着てみれば丁度休憩中か馬鹿ツナ…今日は新しい連中が来るぜ?」
ツナ「はぁ!!?誰……まさかγ達!!?」

リボーン「そのまさかだぞ!来るまでに後3時間は掛かるから会議に出てもらう!」
バジル「沢田殿も大変でござるな…」

ツナ「笑ってないで助けてバジル君!」
バジル「すまぬ…暫く休まないと動けそうにないでござる」

そう言って疲れて倒れているツナをズルズルと強引にリボーンは運んでいった。ツナは痛いだの自分で有る管の言いながらぼろぼろに成りながら会議室に運ばれた。
会議室にはイリーナにコロネロ・ディーノ・ザンザス・スクアーロ・獄寺・マーモン・山本・ラル・ミルチに入江・スパナと主だったメンバーが既に着席していた。
これ等の面子が円を描くように造られた机のイスに座っている。ツナは中心の椅子に座る。毎度の事ながら自分がマフィアのボスで彼等を纏めている事に溜息が出るツナだった。

ザンザス「さっさと初めて終らせろ入江!!」
イリーナ「そうカリカリしないで少しは静にしなさいよぉ♪」
ザンザス「やるか白蛇…」

イリーナ「ゴメン蒙るわね…あんたとやったって一銭の得にもならないし…」
マーモン「ボスは沢田綱吉の下に居るのが気に入らないのさ…だったらこんな会議出なくて良いのに」
ディーノ「律儀に出るもんなぁ…」

ザンザス「黙れ!義務だ…」
全員『義務!!?あのザンザスが義務!!?』

マーモンの言うとおりザンザスはツナをボンゴレ十代目として認めていない。仲間の力などと甘い事を言う男に組織を託すのが腹立たしいと言うのと自らの力のほうが上だと言う自負が有るからだ。
だからマーモンの発言に腹を立てる。しかし,次に発せられるザンザスの意外な言葉に皆が驚いた。まさかザンザスから義務などと言う言葉が出てくるとは思わなかったのだ。
ヴァリアーと言う不法集団のボスなのだ。義務などなんとも思っていないと皆感じていたのだ。リボーンさえあの乱暴者がとニヤリと笑う。一応は仕方なくも下についていると自覚が有るのだ。

スクアーロ「何だおめぇ……義務なんて柄じゃねぇだろ!!さては偽者!?」ゴギャァ…
ラル「馬鹿かあいつは…」
マーモン「あぁ,生粋のね?」

スクアーロは余計な事を言った性でザンザスに炎の篭ったパンチで殴られ本日2度目の気絶をした。


入江「ヴァリアーのボスも早くしろと言っている事だし始めるよ?」
リボーン「あぁ,そうしてくれ」
コロネロ「コイツの隣に居るは気が持たねぇぞコラ!」
山本「全くだ…」

コロネロと山本はザンザスと席が近いため諸に被害を受ける可能性が高いので何時も会議中は気が気ではなかったりする。向かい合わせのスクアーロもそうだが今は気絶しているので関係は無い。
入江はマフィアと言う自らとは違う気の短い面々に気圧され意を痛め顔を歪めながら口を開いた。

スパナ「入江……胃痛材飲むか?」ブンブン
入江「良いよ今は……では,議題だ。僕達は今新たなるボックス兵器の開発に乗り込んでいるのは知っているね?あぁ,皆知って居るようだ…それで問題が起きた」

獄寺「どんな問題だ?」
入江「其れが議題だ。イグランティカが今ボックス兵器の開発に力を入れているのは分るね?彼等は強力な炎を発することの出来る石の採掘場所を幾つか知っていて独占しているらしい。」

ラル「成程,だから強力な石の有るメジャーな場所に手を出せないと言う事か」

入江「その通りだ。だが,この世には他にも沢山の石の眠る場所が有るはずだ!それを探して欲しい!」
山本「詰り強力な兵器を作るには強力な石が必要だから強力な石の有る場所を探せって事だな!」
スパナ「そう言う事!」

入江「その石を探すチームを今から選出したいんだ」ヴーヴー

リボーン「来たみてぇだな……全くうるせぇベルだぜ?相手の識別位出来るようにしとけ入江!」
入江「すまない。その暇が無かったんだ」

見方側にまで反応するセンサーなど意味が無いというように技術者である入江にリボーンは言った。入江は面目次第も無いといった雰囲気で謝った。そう,γ達ジッリョネロファミリーが到着したのだ。
ツナ達は一旦,彼等を迎えに向かった。其処にはジッリョネロファミリーのボスで有る美女アリアとその守護者達が並んでいた。随分とうるさい呼び鈴ですねなどと冗談を言う物も居た。

アリア「久し振りねリボーン・そして,コロネロ・ヴァイパー?」

マーモン「元気そうだね……ユニは?」
アリア「ユニは………今は寝かせてるわ」

リボーン「アリア……今回の会議お前にも参加して貰いてぇんだがどうだ?」
アリア「席は有るのかしら?」

コロネロ「ガラガラだぜ…寂しいぜ…だから,アリアはザンザスの横な」
アリア「あの暴れん坊の………」

ザンザス「暴れん坊で悪かったな」

そんな不貞腐れるザンザスを見ながら子の男の隣に居ると大変そうだなとアリアは感じた。そしてコロネロの言動を聞いてコロネロはこの男の隣に座っていたのだなと気付く。

アリアを交え再び会議が始まり発掘所発見チームが決まった。

沢田綱吉・獄寺隼人・識田リウのA班

アリア・γ・ルメルーのB班

ディーノ・スクアーロ・ベルフェゴールのC班

ラル・了平・コロネロのD班

彼等はボックス兵器での戦闘力が他のメンバーより既に高い事が理由で選ばれたのだった。殆どのジッリョネロのメンバーはボックス兵器を手にしてまだ日が浅くのボックスでの戦闘に慣れて居ないので選ばれては居なかった。選ばれなかった者達はγを妬んだ。実力を認められた事ではなくアリアと一緒の事を。

1日が過ぎツナ達は入江達が開発した石の発する死ぬ気の炎に反応する機械を持ち世界中を飛び回る事になった。ツナ・獄寺・リウの組は入江の提案で先ずイギリスの北部の山々を探すことにした。
獄寺はリウと一緒になることを凄く反対していたが入江が筋道立ててこの組み合わせが1番良いのだと言う事を教えると納得してくれた。獄寺はリウに一度完敗しているから後ろめたさが有るのだった。

獄寺「このスパナ達の造った機械本当に反応するんすかね十代目!?」
ツナ「………入江君達が造った奴だから心配ないと思うけど…」

獄寺「そうだと良いっすけどねぇ」

不貞腐れながら獄寺は言った。ツナ達の向かっている先には丁度白蘭の部下で有る男が向かっていた。

入江達により選抜された発掘隊はその日より行動を始めて十時間近く探知機を使い入江の命を元に探し回った。然し,流石に1日目で探知機に引っ掛かる反応が出る筈も無かった。
皆クタクタに疲れた様子で入江が手配しておいたホテルで休む事になった。班は全部でA〜Dの四班で皆違うホテルに泊まっている。恐らくは敵の追跡を考えての対策だろう。


スクアーロ・ディーノ・ベルフェゴール班

スクアーロとベルフェゴールの部屋は513でダブルベッドの有る見晴らしの良い綺麗な雪の積もった山の有る風景が絶景だった。そのホテルで最高級の部屋らしくゴミ一つ無い。

ズガッ…スクアーロ「あの跳ね馬の野郎,役にたたねぇと思わねぇか?」

ベル「王子の十分の一も働いてやがらねぇし!俺,王子なんだから普通働かねぇのに!!」
ギロリ…スクアーロ「うおぉぉい!てめぇ,それで任務逃げる積りか!?」

ベル「生憎とこの任務は楽しそうだからやるよ!」
スクアーロ「………風呂入ってくるわ」

そう言ってスクアーロは自らのバックから自分用のリンスとシャンプーを取り出して浴場へと向かった。ベルは先の話から呆れて逃げたのだと思って勝誇っていた。
スクアーロが無造作に扉を閉めた後,彼は彼なりの行動に出る。ヴァリアーの携帯は全国全てに繋げる事の出来る高性能携帯だ。無論,イタリア国内など当然,網羅している。

詩唄「はい,もしもし…ベル先輩何?」
ベル「俺寂しくてさぁ…慰めてぇ♪」ガチャン…


ベル「あっち!つれねぇ……」

ベルフェゴールはサーヴァインファミリーの自らと年の近い日本系美女の詩唄に気が有る。一目惚れという奴で良く恋のライバルと唄って逆恨みしてくるルメルーと戦っていた。
掛けて一言目で切る彼女の連れない反応にベルは益々惚れたのだった。


ラル・コロネロ・了平班

3人の泊まるホテルは四班の中で唯一のレンガ造りのホテルだ。一望を見渡せば綺麗で澄んだ青い海が見える立地的にも絶景な場所だ。今日の海はあれ荒んでいて了平には好みらしい。
因みに此処は男女のペアなので了平とコロネロがダブルの部屋でラルは一人用の部屋になっている。因みにそれはコロネロの配慮でも有った。従業員は驚いた物だ。こんな子供がこんな流暢に話すと。

了平「うむ,では師匠!」
コロネロ「何処行くんだコラ?」

了平「俺は極限にあの海と戦ってきます!」ガシィ

コロネロ「とめはしねぇぜ……だがよぉ,準備体操はしろよコラ!」グッ

何時でも何処でも修行の2人だ。荒れ狂う海にも向かっていくのは当然の事だった。了平は既に寒風が吹く場所に悔パン一丁で向かおうとしてホテルの従業員に諭される様に止められ止めたが。

ラル「お前の弟子は本当に無茶するな…」
コロネロ「俺の弟子は無茶する馬鹿ばかりさ…お前と言い…な」

ラル「一緒にするな!」
廊下でたまたま居合わせた2人は少し会話してすれ違うようにして自室へ戻った。性格のガサツさと言い無茶の度合いと言い昔の自分を見ているような気がしたラルだった。


アリア・γ・ルメルー班
この3人の班のホテルは実はボンゴレ経営のホテルである。ボンゴレ5台目が新しく自らのファミリーに合併すると持ち掛けてきたファミリーを持て成すために立てたらしい。
γとアリアは同室で2人と関係の無いルメルーは1人部屋だった。寂しがり屋で詩唄も居ない状況で彼はホテルの店員に頼んだスコッチをチビチビ飲みながら不貞寝していた。

そんな1日の夜が明けた。リボーン達の方では部下である自分達が居ないと力を発揮できないボスであるディーノへの心配が声高にロマーリオ達が叫んでいて五月蝿かった。
然し,ロマーリオ達ではいざと言う時に戦力にならないのでリボーンは適当な事を言って煙に巻いた。ディーノは今はスクアーロ達の事も仲間と見ているから力を発揮出来るだろうと言ったのだ。
恐らく時間も経てば事実になってくるだろうが今は完全にお荷物状態で夜の間にスクアーロから大きな声で戦力にならないと苦情が来たのだった。

リボーン「全く,前途多難な気がしてきたな」

リボーンは帽子の唾に手をあて深々と被り溜息を付いた。


リウ「あぁ……あぁ…そうだな,じゃぁな…」プツン…


リウは携帯越しの男性と取れる声の人物と言葉をかわし電気を消した。鏡に映る彼女の顔は何時もの仏頂面じゃなくて何処か優しげで満たされている風だった。彼女は布団に身を来るんで深い眠りに付いた。

そして,朝が来た。

獄寺「お早う御座います十代目…ふあぁ〜ぁ」
ツナ「獄寺君おはよう♪眠そうだね?ちゃんと寝た…」

獄寺「そりゃぁもう!十代目のお陰でぐっすりと!」

獄寺の言葉にツナはゾクリとなったのを感じる。肌があわ立つような感じを覚えたのだった。獄寺は眠れたと言っているが目の熊を見るに殆ど眠れなかったのは間違いないとツナは思った。
獄寺は十代目のボンゴレボスであるツナの暗殺を狙っているマフィアは何処にでも居るのだと言い聞かせツナの片腕なら眠らないででも番犬をせねばならぬなどという無茶な事を考えていたのだった。

獄寺『流石にねみぃ…然し,何のこれしき!!俺は十代目の為なら!!』
そんな頼まれても居ない使命感を勝手に燃やしガッツポーズをする獄寺の後ろからリウが現れた。

リウ「お早う…2人とも,良く……眠れなかったみたいだな?」
獄寺「悪いかよ!?」
ツナ『やっぱり良く眠れなかったんだ?』

リウ「成程,お前等随分仲睦まじかったからな?大方,二人の空間になれて思わず関係の発展を…」
獄寺「んな訳あるか!!?俺達はホモじゃねぇんだぞ!!俺は十代目の暗殺を企てる者が来るかもしれねぇって事で番犬をやってたんだよ!!」

ツナ「実は,獄寺君が眠るまでボスとして眠れないなと思って…って,何がボスだ!!
マフィアのボスなんて……うわあぁぁぁぁぁぁぁ」

リウ「そう,慌てるなよ……イタリアじゃホモなんて山ほど居るぞ?」

獄寺「話聞いてたかおい?」

リウ「気が短いな?」

ツナは獄寺の大方の予想通りの返答に自分なりの眠れなかった理由を応えた。流石に,リウの大きな勘違いは自分としても解きたかったのだろう。
ツナは自然とマフィアのボスとしてなどと言ってることに嫌悪感を覚え大声を上げた。その2人の慌てふためく様にリウはくすりと笑い腹を抱えた。

リウ「ぷぷっ…お前等,余り私は…」
ツナ「そう言えばリウさんは何時もとても恐い顔してるけど今日は笑ってるのは何で?」

リウは恥かしそうにしながらツナの質問に応えた。自らの表情がそんなに周りから見て何時もと違うのかと言う気恥ずかしさと意外と奥手な彼女にとって言い辛い理由から……

リウ「………実は私には長年付き合っている男が居てな。昨日,1ヵ月ぶりに話す事が出来た」
獄寺「てめぇと付き合うなんてどんな奴だ?」

獄寺はリウを嵐の守護者としてライバル視して邪険に見ている。無論,リウの周りの人間関係も気になるのだろう。以前,ボックスを持っていなかったとは言え負けたことも響いていて言い方は厳しい。

リウ「そうだな……イタリアに多い軟派なチャラ男でもなけりゃ日本に多い草食系でも無い………情に厚くて不器用で真面目な奴さ…
私に優しくしてくれる。だが,どっちも不器用だから結婚したら大変だろうな」
ツナ「へぇ,リウさんはその人の事が凄く好きなんですね?名前何て言うんですか?」ドダァッ…

リウ「すっすす……あっ!あぁ,好き……だな!!ナ・・・ななっ,名前はフォーカス…フォーカスって言うんだ………サーヴァインの傘下のファミリーの嵐の守護者をしている」

リウの慌てようにツナは中睦まじいのだろうなと想像し獄寺は取り乱しようを楽しんでいる様だった。然し,最後のリウの余計な言葉に獄寺は頭を過ぎるものが有った。
フォーカスと言う名前に覚えが有るのだ。サーヴァイン傘下のフォーカスと言えばマフィアなら誰もが知っている男だ。永久風のフォーカス,百戦錬磨のボーガン使いである。

獄寺「フォーカスってまさか永久風…」ザッ
???「よぉ,その若さで良く知ってるじゃねぇか小僧?」ビクゥ…

昨日の夜も一瞬感じた気配が獄寺の後ろに現れた。そう,普通なら眠さに負けて彼も一睡位はしていた筈なのだがこの男の気配を感じたせいで眠れなかったのだ。只者ではないのは直ぐに分る。
獄寺は恐る恐る振り向いた。後ろには自分より頭一つ分以上背の高い眼鏡の精悍な顔立ちの青髪オールバックの男が居た。言動やリウの顔から見るに恐らくこの人物がフォーカスなのだろう。

ツナ「まっ……まままままさか!!?」
リウ「フォーカス!?何で此処に……」

フォーカス「何で此処には俺の台詞だ…この街に任務が有って裏通りを歩いてたらお前が餓鬼を連れて歩いてるじゃないか?何だ…まさか,隠し子か?」

リウ「そんな訳がないだろう!!隠し子が居るとしたってこんな大きい訳があるか!?」
フォーカス「直ぐにムキになるのが可愛い所だなリウ……分ってるさ」

リウの大声に獄寺やツナ,更には周りに居た一般人たちまでが此方を振り向いた。フォーカスは其処まで大声を出されるとは思って居なかったのかまぁまぁとリウを宥めて周りに「すみません」と一礼した。

フォーカス「ボンゴレⅩ世と嵐の守護者……だろ?俺はコルナーテファミリー嵐の守護者フォーカス…フォーカス・ルシオンだ。宜しくな…」ザッ

ツナ「えっ?それだけ??」
フォーカス「いやぁ,色々と積もる話も有るがまた今度な?大変な任務が有るんだ……大丈夫,今度は直ぐ会えるさリウ?そう心配しなさんな…」スッ

そう言ってフォーカスは人目も気にせずリウを優しく抱きリウの頬にキスをした。初心な獄寺達は目を塞いでいた。周りの者達は次々にお似合いの2人にヒューヒューと口笛をして祝福の言葉を送った。

ザッ…リウ「死なないでね?」
フォーカス「先ずはお前の心配をしろ。お前が死ななければ俺達はめぐり合える……」


                  ———そう言って彼は歩き出した___

然し,直ぐに歩みを止めた。

フォーカス「あぁ,そうだ…忘れてた?餓鬼共……一つ忠告だ!俺のリウに何かしたら………」



                                     ___消すぞ!!!

その言葉にリウは頬を赤らめツナ達は誓ってリウには手を出したりしない事を決めた。彼はまた颯爽と歩き出す。高そうな皮のブーツで……一直線に自らの車らしい黄色いスポーツカーに。
然し,其処には一般人の振りをしているマフィアの暗殺者達が数人居た。フォーカスを倒し名を上げたいと思っている中堅レベルのマフィアの者達だ。
新聞を見る振りをしながら確実にフォーカスを見ている男が恐らくリーダー格だろう。

獄寺「あれ……不味い!」スッ
リウ「あんな奴等にフォーカスはやられないさ」ザッ

ガチャッ…フォーカス「好い加減に出て来たらどうだ?仔猫ちゃん達?」ガチャッ…
マフィア「ふふふっ!囲まれた時点でテメェの運命は…」カッ


フォーカス「インケドラス・ヴェ・テンペスタ!(嵐蛸)」グワアァッ

フォーカスの嵐の炎により突如表れた巨大な蛸の八本の足の攻撃によりマフィアの者達は皆吹き飛ばされた。最初から相手の存在に気付いていた…そして,相手の位置関係も見抜いていた。
だからこその一瞬だった…其れを見て獄寺やツナは目を丸くして驚いた。それもボックス兵器での攻撃なのに誰一人として死んで居ない事にも驚いた。フォーカスと言う男の実力を目の当たりにした。


リウ「また,腕をあげたな…」
獄寺「……畜生,ボンゴレの守護者なのに俺は何て弱ぇんだ」ギリッ


最強のファミリーの守護者なら最強の守護者であるべきだと獄寺は思っていた。然し,直ぐ近くには自らより格上の嵐の守護者が2人も居る。其れが途轍もなく悔しくて歯軋りする。

                                        〜END

第二章第三話纏め系「神々の遊び」

ツナ達が石を探しに世界中を駆け巡る事になり5日が過ぎた。リボーンは悩んでいた。同タイプでの戦闘術を使うツナが入なくなリ修行相手の居なくなったバジルの近くを偶々彼は通った。

バジル「リボーン殿?」
リボーン「何だ?」

バジル「沢田殿は無事でしょうか?」
リボーン「心配ねぇよ……あいつはお前に心配されるほど弱くねぇ」

そう言ってリボーンはまた歩き出した。バジルはリボーンに言葉をかけようとしたが既に視界に居なくなって居たので其れをやめた。リボーンは悩んでいた。何に悩んでいるかと言うとディーノだ。
毎日の様に否,毎日ヴァリアー副隊長スクアーロからディーノが暴走して生傷が絶えないと部下をストッパーとして召集しろと電話がくるのだ。リボーンの予測は脆くも希望的観測だったのだ。

リボーン「ったく,あのアホ野郎!しかたねぇ…ロマーリオの奴を応援に出すか……あ〜ぁ,そしたら戦力の均衡保つために他の所にも一人プラスしねぇと…
いや,ロマーリオはよえぇから良いか」

ズルゥ…ロマーリオ「ひでぇよリボーンさん」

ブツブツとりボーンは呟きながら廊下を渡った。実はその影にロマーリオは居たのだ。最初の頃は数あるディーノの部下の中で自分が特別扱いされていると喜んだが弱いと言われて直ぐに落ち込んだ。


〜ツナ&獄寺&リウ組〜
彼らは今,入江の命令通りイタリアの西部の大平原を背に向けた一見長閑な街に居た。彼等がレーダーに何の反応も無く休憩を取っていた頃,突然カラス達が騒ぎ出したのを発見する。

獄寺「……鴉…不吉な!」
ツナ「そんな…大丈夫だよ獄寺君?吉兆なんてほら…唯の噂話」

そのツナの言い訳にリウが口を加える。

リウ「いや,そうでもないぞ…案外,鴉どもは銃撃戦で倒れたマフィアの男の死体の肉を食んでいるのかも知れないからな………」
ツナ「そんなグロい…………」

リウ「確かに一見ここはのどかに見えるが…こんな街だってマフィア同士の銃撃戦は何時もの様に行われている物さ。確約された安全なんて無いのがこのイタリアなのさ…」

リウの言葉には現実感が有った。ツナ達の住む日本がどれほど生き易い場所なのかと実感したような気がした。そして,そんな危険な世界でも賑やかに笑う人々の姿を強いと思った。
一方,獄寺はこの国に油断できる場所などないとツナの身辺警護の強化をさらに徹底しなければならないと拳を握りながら思っていた。それと同時にアンニュイな表情の彼女に何か変わった意識を感じた。

リウ「どうかしたのか?」
獄寺「………あっ?」

リウ「いや,神妙な顔だったのでな」
獄寺「はっ!五日前のあの姿が嘘みたいだと思ってな!」
リウ「あれは嘘さ……普通の私はこんなムッツリした取り付く島も無い女だ。」

そう言うリウに獄寺は本当は普通の女のように笑える女なのではないだろうかと本当は心を閉ざしているだけで優しい女なではないかと柄にも無いことを考えていた。

〜スクアーロ・ディーノ・堕王子(!?)組〜

3人はロマーリオの派遣をリボーンから言い渡されて今いる街で待機する事を決めた。下手に動けばロマーリオと合流出来なくなるからだ。然し,長く駐屯していると敵に見つかる恐れがある。
ボンゴレ特殊暗殺部隊幹部二名とディーノといえば並みのマフィアにとっては取りたいに決まっている首なのである。3人は皆,マフィアに発見されないことを願った。

スクアーロ「雑魚と斬り合ったって楽しくねぇからなぁ……」

ベルフェゴール「それ以前にお邪魔虫居るしね?」

ズ−ン…ディーノ「すみませんすみませんすみません…」ブツブツ

先程スクアーロ達は恨むファミリーに遭遇し戦闘になったのだ。本当は楽勝のはずの勝負だったのだがディーノが手を出した性で相当の苦戦をしたので有った。それでコッテリとディーノは絞られた。


ベルフェゴール「ったてもこんな所に居ちゃそう簡単に見つからねぇよ!」
スクアーロ「油断するなよぉ……こんな時こそ滅茶苦茶強い奴に会ったりするんだ」

ベルフェゴール「良いねぇ♪強い奴と最近やって無いから♪」

ベルは楽しそうにスクアーロの嫌な予感が当たって欲しいかのように言った。普段だったらその言葉は事実だが部下の居ないディーノという爆弾を抱えている状態では苦し紛れの冗談である。


                             ___嫌な予感とは当たる物だ


ザァ…スクアーロ「何だこの気配は!?」



ジンジャー「甘い甘いばぁ〜♪ジンジャーブレッド登場〜♪」ドン

突然,目の前に現れたのは小柄な女性のような顔立ちの男だった。帽子と言い乗っているほうきと言いまるで魔女のようだった。彼らはこの少年のことを知っていた。


                    《最近,巷で有名な不死身の少年》


                                    ___アンデット



ディーノ「まさか………アンデット…アンデット・ジンジャーブレッド!!?」

カッ…ジンジャー「はははっ♪僕も有名になった物だなぁ?白蘭様に土産話にしようかな?」

ニヤニヤ笑いながら彼はとんでもない名前を口にした。スクアーロたちの持つ確かな情報筋からの情報では彼はイグランティカファミリーのボス・イゴールに消されている筈だった。

ディーノ「白蘭だと………何ヶ月も前にイゴール・フェルナンドスに殺された筈だ!!」
ベルフェゴール「王子もそう聞いてる…」


スクアーロ「うおぉぉぉい!!!てめぇ,戯言言ってんじゃねぇぞぉ!」ニタァ…


ディーノ「何が可笑しい!!」
ジンジャー「きゃはははははははははははは!!そうそう,白蘭様は確かに死んだよ?」
ベルフェゴール「………何?てめぇ死体に話し掛ける気?キモッ!」

ジンジャー「生きてるよぉ彼はぁ?」
ディーノ「どう言う事だ!確かに死んだとお前は………まさか?」

ディーノはジンジャーの人を馬鹿にしたような口調と態度にカッとなっていた頭を一旦冷まし冷静に考える。彼の頭の中を有りえない様な妄想が駆け巡った。

ジンジャー「ふふっ…何か思いついたかな?僕が言い当ててあげよう…もしかして,白蘭は生き返ったのではないか?だが,然し死んだ人間が生き返るなど…って所かな?」

ディーノ「…………」

ジンジャー「正解♪白蘭様は不死の力を手に入れたのさ………妄想なんかじゃない…」


ゾワァ!!!


ジンジャー「本当に君の考えていた事は当たったよ。」


スクアーロ達の周りに妙な感覚が襲った…

ディーノ及びスクアーロ・ベルフェゴールの隊が不死身の少年,ジンジャーブレッドと対峙していた頃。

〜アリア・γ・ルメルー組〜

γは本拠地から離れての任務となり其れが長期となる事が分ってからルメルーには構わなくなり(元々構っていない)アリアと常に一緒に歩くようになった。
ルメルーは疎外感を感じ膨れた顔でγとアリアの後ろを歩く事が多くなった。そんな折,何時もの様に聞きたくも無いγ達の会話を聞かせれていた折だった。突然,興味深い話が飛び込んできた。

γ「なぁ,アリア……」
アリア「何?」

γ「アルゴバレーノのチビ共の言っていたユニって誰だ?」

                        ___アリアは一瞬目を見張り足を止めた

然し,直ぐに表情を戻して本当の事を包みぬかさず話した。γには本当の事だと分った。彼女の嘘を付く時の仕草など彼はとうに見抜いているから。

アリア「別に隠していた訳じゃないんだけどね?」
γ「隠していた訳じゃないなら何でそんな大それた話を一度も誰にも言わないのか?」

アリア「恐かったのよ。言ったらγ,私を嫌いにならないかなって」グッ

何処か切なげな表情でそういった彼女をγは誰も居ないような路地裏で優しく抱き耳もとで言った。

γ「嫌いになる?何言ってるんだ………女には一つや二つ大きな秘密が有った方が燃えるってもんだ!生憎,あんたの旦那はさっさと居なくなったんだろう?俺が是からあんたの旦那になるぜ!」
アリア「全く,γって時々臆面もなくくさい事言うよね?」フフフッ

γ「なっ!!?俺は本気だ!!」

γはアリアの笑顔に顔を赤らめながら拳を握り締め上に掲げそう言った。それに対してアリアは「そう,頼もしいわね?」と楽しそうに言った。
そんな2人の会話を恋の実らないルメルーは面白く無さそうに舌打した。そして,このままじゃストレスで死んでしまいそうだと今週三度目のリボーンへの電話をした。

トゥルルトゥルル…
ガチャッ…リボーン「チャオッス♪何の用だルメルー?」

ルメルー「……頼む。俺孤独で死にそう!救援に詩唄ちゃんを!!」
リボーン「救援は良いが詩唄は無理だ。お前が一層孤独になるだけだぞ!」

ルメルー「何で!?詩唄ちゃんは俺の事愛してるだろう!!?」

リボーン「嫌よ嫌よも愛の内ってか?心の底からあいつはお前嫌ってるよ」ブツン

リボーンはルメルーにとってこれ以上無いほど厳しい言葉を残して電話を切った。ルメルーは路地裏の小道で絶望の慟哭を上げながら崩れ落ちた。其れを見たγは彼の思い等気にせず彼を引き摺って言った。

ルメルー「痛い痛いってγさん!?」
γ「あぁ?聞こえねぇな」ズルズル


〜スクアーロ・ディーノ・堕王子(!?)組〜

ビュァッ…


                ゴシャァ___行き成りジンジャーの体が砕け散った


ベルフェゴール「わりっ!余り上から目線で王子気に喰わなくて新兵器のペルノ・ヴェレータ・テンペスタ(超振動嵐短剣)使っちまったよ…ってか,死んだ?あれ,人形...何だ,不死身の理由って是か?」

そう言いながらベルフェゴールは武器型のボックス兵器を引っ込めて上空を見た。ベルの見る方向には精巧に造られた人形が落ちていた。ご丁寧に血の色まで完璧である。

ジンジャー「どうかなぁ?人形は僕の唯の武器だからね?不死身の理由は其処じゃないかもね?」
ニタァ…ベルフェゴール「そうかよ?」ゾワゾワ…

ジンジャー「晴蜘蛛………君たちの体を内から崩壊させるナイスな」ピカァ…

スクアーロ「下らねぇ真似はするんじゃねぇぜ…雨の守護者の前でよぉ」

ジンジャー「何だよ,もう少し苦しみもがけよ?」


ジンジャーにより放たれた活性の力により相手の体を異常促進させ砕く晴蜘蛛はスクアーロの雨鮫の鎮魂の力により機能を失った。其れをジンジャーは野暮だなとでも言いたげな目で見た。

ディーノ「………お前が白蘭を不死身にしたのか?」
血の気の多いヴァリアーの面々が目の前のジンジャーを殺すことだけに専念しかけている頃,ディーノは事の真相を掴もうと情報を引き出すために質問をした。

ジンジャー「あら,冷静ねお兄さん?あぁ,違うね。僕の不死身が白蘭様によって授けられた物さ」
ディーノ「そうか,ならお前と戦えばカラクリも分るか?」ビシッ
ゴン…ディーノ「いてっ!!?」
スクアーロ「馬鹿,てめぇは足引っ張るだけなんだからすっこんでろ」

ディーノ「ロマーリオぉ,速く来てくれ」
ディーノは自分の役立たず具合を心の底から呪いながら自らの仲間であるロマーリオの到着がなるべく早くで有る事を願った。なぜなら,仲間であり自らの部下であるロマーリオが居れば役立てるから。

ジンジャー「まぁまぁ,僕は君たちと戦いに来た訳じゃないんだし…」
ベルフェゴール「だったら何しにきたのよ?」

ジンジャー「君等,イグランティカファミリー主催のパーティー出る?」
ディーノ「いや,余りにも怪しいんで却下した。」

ジンジャー「ピンポーン♪それが正解だよぉ,あいつ等はボンゴレを厄介視してるからね?ボンゴレを嫌う反ボンゴレ派の重鎮達を集めてパーティと題して一気にボンゴレを叩く積りだったらしいよ」

ディーノ「白蘭の能力で知ったことか?」
ジンジャー「その通り。んで,話としちゃ何なんだけど僕らもあいつ等敵扱いしてるんだよね?」

イグランティカ主催のパーティの裏はほぼディーノの予想通りだった。ディーノ達は刺して驚きもしなかった。元々,イグランティカファミリーは古くからのボンゴレのライバルだ。
そして,多くのボンゴレを嫌うファミリーを傘下にしている。親睦を深めると評して多くの傘下のファミリーを其処に集めボンゴレファミリー幹部を根絶やしにする積りだったのだろう。
実際にジンジャーの主たる白蘭は自らのパラレルワールドをリンクさせる力でその姿を見たらしい。

スクアーロ「それがどうした?」
ジンジャー「分んないかなぁ?」トントン

スクアーロ「速く言え。餓鬼相手に優しく出来るほど俺は大人じゃねぇぞ?」

ジンジャーの口角が歪む。

                〜君等,僕等の仲間にならないかい〜


ジンジャーの口から意外な言葉が出てきた。3人は一瞬驚き硬直する。

ジンジャー「悪い事じゃ無いと思うけどなぁ?イグランティカは強いから幾ら戦力が居たって多すぎるって事は無いし僕等も足並みを揃える積りだしさ?」


ディーノ「.........良いだろう」


ディーノがジンジャーの申し出に応じるようにそう言った。周りの2人が取り乱す。

ジンジャー「流石,一ファミリーのボス!話が早い!!」
ディーノ「あくまでも考えてやっても良いって事だ。是はファミリーの他の幹部たちとも話して決める!時間をくれ………」

ジンジャー「OK♪じゃぁ,一週間ほどしたら君等のアジトに行くね?」
ベルフェゴール「アジトってお前,何処にあるか分る訳?」

ジンジャー「これも白蘭様の能力♪」


ジンジャーはベルフェゴールの質問に短く応えて凄まじい速度で空の彼方えと消えていった。


空の彼方へと一縷の閃光が奔った。ジンジャーブレッドの神速の移動が雲を蹴散らし軌跡を造る。
彼がその場から去って幾分か過ぎてジンジャーの去った方角とは逆の方角からヘリコプターのプロペラの回転する音が滓かに聞こえてくる。隠密様に造られた迷彩使用の消音ヘリだ。

ゴゴゴゴゴゴゴゴ…ロマーリオ「ボス!只今到着しやした!」ガチャッ…
ディーノ「ロマーリオ……折角此処まで来て貰って悪いんだが直ぐに基地に戻るぞ…」

ロマーリオ「えっ!?えぇぇぇぇ……何で!!」

何時も陽気な自らの主君の厳しい顔と突然の言動にロマーリオは驚きを隠せなかった。驚き地面に腰を落としたロマーリオにディーノは短く先程の経緯を説明した。
ロマーリオは時々驚きながらも最後まで聞く。そして一頻り頷き「了解」と言った。

ロマーリオ「然し……それにしてもあの白蘭の野郎が生きてやがるとはなぁ…」
スクアーロ「全くだぁ…とんでもねぇ野郎が生きてやがった!!」

ディーノ「兎に角事は急を要するだろう。1週間待つと言ったが奴等の未来での行動を鑑みるに其れを護るとも思えんしな……」
ロマーリオ「よし,そうと決まれば速く全員乗んな!!定員オーバーだが基地まで…」

ディーノ「少し待て…ベルフェゴールは乗せなくて良い」
ベルフェゴール「なーる♪あれだな…会議は俺参加できないからリング集めに遵守しろって話?」

ディーノ「悪いな…その方が効率が良いんだ。ボックス兵器も此方の方が劣って居るからな」
ベルフェゴール『詩唄来るかなぁ?にしし♪』

この事は早々にヘリ内に儲けられている通信機器により全ての連合軍に届けられた。其れにより多くのメンバーが基地へと戻る事を余儀なくされた。
そして,リング捜索班は大幅なメンバー変更を余儀なくされたのだった。特に苦労したのはルメルー(の馬鹿)とベルフェゴール(の馬鹿)で2人ともが詩唄を消耗して舌戦となった。
結局は2人の舌戦を詩唄が超の付くほどの毒舌で収め彼等の喧嘩は終った。と言うか,彼等の人生も一瞬終った。

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イタリア北西の山脈にて………

ジンジャー「ただいまぁ白蘭様ぁ♪」トッ
白蘭「おかえりぃジンジャーちゃん♪」チュッ…

白蘭の命令を遂行して白蘭に褒めて貰いたくて早々に帰ってきたジンジャーを白蘭は手馴れた手付きで抱き寄せ唇を合わせあった。どうやらこの時代のジンジャーブレッドは心底白蘭に惚れているらしい。

ツ〜…白蘭「ジンジャーちゃん?ボンゴレの皆様の反応はどうだった?」
ジンジャー「どうかなぁ?余り芳しくなさそうかな?未来での話ってのも有るし……ね♪」

キスで交じり合った唾液を拭いジンジャーは言った。

白蘭「そっ,まぁそんな所だろうねぇ……然し,彼等も馬鹿だよねぇ?」
ジンジャー「うんうん♪組んだ方がまだ僕等を潰す策だって有るのにねぇ?」

2人は自らの組織を潰す事に付いてだって組んだ方が効率的なのだと言い合った。2人に慢心は無い。身勝手で子供っぽくて然し,恐ろしい本性を持っている。
似ているが故に2人は惹かれ合うのかも知れない。

ガタン…ブルーベル「あ〜ぁ!!もう!!!何ぃアンタ,男だってのに気持ち悪い!!」ダンダン
ジンジャー「おはようブルーベル?嫉妬してるのかい見苦しいねぇ?」

ブルーベル「このぉ!!あんたのその首取ってあげるわ!!!」
ジンジャー「それは勘弁だよぉ!」ガシッ…

ザクロ「はぁ〜ぁ……うっせぇなぁバーロー?居眠りの邪魔だぜ」
桔梗「ハハン…其れにブルーベル?白蘭様に愛されたいのならそんな姿で白蘭様の前に出るべきでは有りませんよ?貴方は……試験管から出たら裸で有る事を忘れちゃいけません?」

ブルーベル「あっ!そうだったぁ!!」
ジンジャー「普通さぁ………もう少し恥じらい持ちなよ女の子?」
ブルーベル「うっさい!!」

そんな,子供の様な会話を白蘭はニヤニヤしながら見つめていた。リアル六弔花唯一の女,ブルーベルは男の癖に白蘭と密事に耽る目の前の女顔の男が嫌いだ。なぜなら,白蘭が好きだからだ。
2人は顔を合わせるたびに喧嘩をする。裸でも何でもお構い無しに出てくるブルーベルに半ば女らしさを感じないと呆れながらジンジャーは相手をする。
是が白蘭と親しく近い地位に居る割りにリアル六弔花とジンジャーの疎遠な理由の一つだ。


桔梗「其れはそうと白蘭様?」
白蘭「どうしたの?」

桔梗「遂にイグランティカファミリーのパーティが明日開催されますね?」
白蘭「ん♪楽しみだねぇ♪」

白蘭は余裕の表情でマシュマロを口に運びその独特の甘みを味わいながら天を眺めた。


==========================================

イグランティカファミリー本拠地………

其処は綺麗に装飾された美術館を思わせるほどの美的な建物だった。真ん中のホールには巨大なシャンゼリアと神々の信仰を思わせる壁画が一面に彫られている。凡そマフィアとは思えない佇まいだ。
其処に赤茶色のオールバックで黒い銀箔の鷲の紋章の入ったコートを着ているイグランティカのボス・イゴールは座っていた。その両隣にはイグランティカの女戦士達が居る。
左には橙色のロングのリーゼントの青目の女性,イゴールを誰よりも慕う嵐の守護者,ケイト・ブロリー……そして,右側にはボサボサの茶髪の紫の口紅の魅力的な女性,雨の守護者アスラ・クラリス。

警備は万全と言う装いだ。

アスラ「明日………ですね?」
イゴール「あぁ………明日,世界が表情を変える」ニヤリ

ケイト「所でさぁ…イゴール叔父様?」
イゴール「何だケイト?」

ケイト「白蘭が生きてるとか言う情報が入ってきたんだけど……」フッ…

ケイトの情報をイゴールは鼻で笑い「生きている事等分って居たさ」と楽しげに言った。

ケイト「でも,叔父様………前,完全に死体を焼き消したって……」
イゴール「どうやれば死ぬのかなぁあいつは?ふふふ,面白くなってきたよ」


その言葉を聞き2人の守護者達は矢張りこの男は魅力的だと再認識した。


                                         〜END

第二章第四話纏め系「ボンゴレ同盟を組む」

ジンジャーブレッドの勧誘の直後……ディーノ及びスクアーロ並びコロネロ・アリア・γと言った幹部会メンバーはリボーン達に直ちに基地に戻るように招集されその命に従った。
ベルフェゴールの所には同じく1人になったルメルーが派遣され更に新たにルッスーリアが基地から派遣された。了平及びラル・ミルチの所にはサーヴァインの嵐の守護者ディアブロが派遣される。
更にベルフェゴールとルメルーの統一により全く新たな部隊が作られる。雲雀とフランそして,ルメルー達の警護する箱入り娘的存在フォール・リーの部隊である。幼いとは言え幻術の使い手であるフランとボンゴレきっての武闘派である雲雀恭也の組み合わせは強力であるとされる。
一方,ツナ・獄寺・リウのメンバーはツナ及び獄寺が会議メンバーにも関わらず呼び出しは受けていなかった。リボーン曰く2人の応えは分り切っているからだそうであった。



スクアーロ達が来る前に迅速にスパナ達が新たなるリング捜索隊を形成しディーノ達が到着して直ぐに会議を出来るように取り成すと言う体制だった。ヘリがヘリポートに落ちる。
無論,術者であるクロームの幻影によりヘリの着陸はは周りの人間達からは見えなくなっていた。

ズゥン…スクアーロ「………あぁ,狭っ苦しかったぜ!」ゴキゴキ
ディーノ「まぁ,そう言うなよ………よっ,クローム世話かけるな?」

クローム「良いです……遣るべきだと私自身が考えて遣った事ですから…」
ディーノ「そうか…」

クロームの言葉にすっかりボンゴレの為に本気になっているなとにやりと笑った。そして,スクアーロに話しかけようとするがその頃既にスクアーロは居なかった。

ザッ…山本「おっ,この気配は…」ブォッ…
ギィン…スクアーロ「よぉ!ボックスの練習ばっかりして腕は落ちてねぇだろうなぁ!!?」


ガガガガガガガッ…山本「時雨蒼燕流五の型,五月雨!!」バッ…

サッ…スクアーロ「温いぞぉ!!鮫特攻(スコントロ・ディ・スクアーロ)!!!」バババババババ!

山本「奥儀……十の型 燕特攻(スコントロ・ディ・ローンディネ)」カッ

軽く山本の技を往なしスクアーロは自らの奥儀を放つ。嘗ての剣帝を破った大技だ。其れに山本も其れを基にした大技で対抗する。空間全体に刃の跡が刻まれていく。両者とも切り傷が増えていく。

シュバババババババババババ…スクアーロ「ちぃ……全然落ちちゃいねぇじゃねぇか!」ポタポタ
山本「当たり前だろ?時雨蒼燕流は完全無敵の流派だ!!簡単に衰えてられるかってんだ!」

スクアーロ「戯言を!」

 
               ___会議を始めます。メンバーは会議室へ………

山本「だってよ,行くぜスクアーロ!」
スクアーロ「餓鬼が仕切るな!」

山本は怒り心頭なスクアーロを「まぁまぁ」と宥めながら会議室への最も近いルートを進む。その山本の足運びの流麗さを見てスクアーロは山本が自分を超える器で有る事を実感した。


___________________________________________


イグランティカファミリーパーティの主催日が来た。時計の針が午前十時を注げる。今解禁の時と多くのパーティに呼ばれたマフィアがイグランティカ本部へと入り込む。


イゴール「さて,俺のお眼鏡に敵う奴は居るかな?」

会場のホールへと皆が矢印を目印にしながら進む。そして,呼ばれていたマフィアが皆其処に終結した。マフィアの者達はその部屋の暗さに騒いでいた。最後の1人が入った瞬間に突然ライトがついた。

イゴール「やぁ,諸君…今まで電気をつけていなかったことお詫びしよう。俺がイグランティカファミリーのボス・イゴール・フェルナンドスだ!さぁ,パーティを始めよう」パチン


イゴールのその言葉にマフィアのメンバー達は楽しみの宴へと雄叫びを上げた。然し,本当は違った。突然周りに檻が出来彼等は閉じ込められた。「何の積りだ?」と参加者の1人は言った。

イゴール「あぁ…マフィアの祭りだぜ?殺しあえ…30分間戦いあって生き残った奴だけが帰れる!!」


イゴールの言葉に周りが戦慄いた。戦わずに三十分を過ごすなどと言う悠長なことが出来ないのはこの状況を見た瞬間に分る。否が応でも戦わなくてはならない状況に彼等は陥ったのだ。
同じ,ボンゴレを敵視するファミリーとして格上に尻尾を振って危険を減らそうとでも思っていた者が殆どの中,祭りの目的は殺し合いによる選別……周りは戦々恐々としていた。

30分が過ぎた…
イゴールは颯爽とケイトとアスラをつれてパーティの現場へと戻る。


アスラ「何人生きてますかね?」
イゴール「3人」

アスラ「はっ!?それは主人の願望ですか……本当に予想ですか?その程度しか残らぬと…」
イゴール「願望だな……それだけ圧倒的な3人が居て貰えると嬉しい」

ケイト「アスラぁ?イゴール様は弱い奴は要らないんだよ?少数精鋭派なの♪」
クスリ…アスラ「あぁ,主は確かにそうだったわね」


アスラはクスリとケイトの言葉に笑った。今までイゴールの名声により多くの戦士がイグランティカファミリーに入り込んできて大きくなり過ぎて本懐を忘れてしまっていた。
イゴール・フェルナンドス率いるイグランティカは皆が須らく何かに秀でている上戦闘では一騎当千の戦士達である。イゴールの元に自ら集まってきた者達は須らく力に見入られ自らも力の求道者達だった。より強い同族の下に同族は集まる。練磨しあう気概を忘れないが為に。

アスラ「初期メンバーであるのに本懐を忘れていた。故に……選抜なのですね?」
イゴール「その通りだ……如何に,増強するとて話にならん腑抜けは要らん」

イゴールは歩きながら言った。アスラはイゴールの部下として初期から守護者として活躍する右腕的存在だが力への組織の渇望を忘れかけていた事を悔いた。
其れと同時にこのパーティが強い物を越し取る試験で有る事も思い当たった。


カッ…イゴール「さて,優秀な獣はどんな顔かな?」バサァ……

其処にはイゴールの言葉通りの3人の獣達が立っていた。2人は老獪で1人は一回り若い。自らの見立てたとおりの組み合わせでイゴールは思わず笑ってしまった。
周りは死体の群れ……血と硝煙の匂いに満ちた中,他人の血一つ自らの血一つ付かぬ状態で戦士達は佇んでいた。3人で全て倒したらしい。その3人で今殺し会おうとしていたがイゴールの登場で中断した。

アスラ「素晴らしい素材ですね主」

ウズウズ…イゴール「あぁ,勝てる!勝てるぜ……白蘭にもボンゴレにも!!」

唇をべろりと甞めてイゴールは笑った。


_________________________________________

ボンゴレ本陣はその頃,白蘭との交渉の件に追われていた。ジンジャーブレッドから告げられた「傘下に加わらないか?」と言う白蘭の発言に答を出す会議だった。
意見は正に奴についていったら危険すぎるから却下と言う物と仲間の振りをしてイゴールたちと戦いながら中から掻き乱す事も出来ると言う事で白蘭の仲間になると言う物で分かれていた。

入江「僕とγさんとアリアさん…リボーンさんにディーノさんが白蘭さんの仲間になることを肯定する派閥でイリーナさん・コロネロさん・スクアーロさん・ザンザスさん・ジャンニーニが反対と言った所だね?」

リボーン「山本は意見はねぇのか?」
山本「わりぃ,俺はそういう難しいの分んねぇわ小僧」

山本はリボーンにケロッとした表情でそういった。それに対してスクアーロが山本に食って掛かった。何の意見も言わない曖昧な山本の反応に腹が立ったのだろう。
スクアーロは山本の胸倉を掴み吠えた。其れを見たとなりに居たディーノが止めようとするが其れを山本が制しぎらついた瞳でスクアーロを見つめ言った。

山本「わりぃスクアーロ……あんたの事裏切るみたいで言い辛かったんだが俺は参加になる事を是とするぜ?何でって………外からあいつ等の情報を手に入れられないんなら中からしかねぇだろう?」

山本の単純な思考に周りが揺らいだ。然し,皆がその通りだとも思った。敵地の中で泳ぐのだから危険はありありと有るが然し敵地だからこそ情報を取り易いのも事実なのだ。
ある程度以上の信頼と有る程度以上の実力が無ければ情報保管庫に辿り着く前に見付かり殺され契約が解除されるだろうが其れでも軍門に降り白蘭の不死身の謎などを探る価値は有った。

スクアーロ「てめぇは単純なんだよ」
ディーノ「だが,矢張り此処は奴等の軍門に落ちて中で掻き回した方が得だろうよ?」

アリア「えぇ……白蘭が私達を完全に信用するなんて有り得ないと思うけどね?」

入江「僕も其れが賢明だと思う。アリアさんの言う通り白蘭さんが僕らを完全に信じる事はありえないだろうけど………僕らと同盟を組む限りおいそれと強行には出られない筈だしね。」
コロネロ「様はこっちから大々的に仕掛けるのは良くないって事だなコラ!」

γ「こっそりと隠密か……性に合わねぇな」
アリア「そうね…γは豪快だから…」
γ「アリア……」

コロネロ「俺の隣で惚気るんじゃねぇぞこら!!」

イリーナ「はあぁ,骨折れそうだなぁ…まっ,一杯ボックス持ってそうだしいざとなったら油断してる時に一気に暴れまくって情報なりボックスなり盗んでやれば良い訳か♪」

合理的に考えれる面子が一様に傘下になる事を推進した事でこの件は表面上白蘭の見方になると言う事で決まった。そうして,約束の日が訪れた。
約束の日,深夜0時が回った瞬間入江達の研究室のモニターから妙な音楽が聞こえて来た。


ビャクランランランララララ〜ン♪

入江「何だこの音楽は?」ブン…
白蘭「やぁ,この世界では初めまして正ちゃん?何だか妙な気分だよ…君とは始めての気がしない♪」

入江「あぁ,来る頃だと思ってましたよ?」
白蘭「でっ……応えは?」


入江「良いでしょう……貴方の傘下に加わります!」
白蘭「みんなの総意なんだね?うん,それが賢い選択だよ♪」ブツン

たったそれだけの会見でボンゴレとジェッソの同盟の件は終った。入江は胃痛に悶えながらはぁ〜と盛大に溜息を付き倒れこんだ。そして,此処からが本番だと戦慄きながら眠りに付いた。


                                          〜END

〜一言

いやぁ,貼り付けるだけの仕事だけどきつかった(汗
前までの内容を全て記載したので出来れば読んで欲しいです(苦笑


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