二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【BLEACH】黒猫綺譚——onigoto——
日時: 2010/01/23 17:52
名前: 鬼姫 ◆GG1SfzBGbU (ID: S78i8iJk)

貴方のその背中を目指して走ってきただけなのに

いつの間にか貴方の背中以外のものが私の視界を埋め尽くしていた

綺羅々々した綺麗な沢山のものたちが私の世界の色を変える

私が目指すものは貴方しかいない

そう思っていたはずなのに

あの日私は貴方と道を分かつことになる

それは貴方以外の正義を私の中に見つけたから

私の正義と貴方の正義は違いすぎて今は別々の離れた世界にあるけれど

いつの日か再び貴方と同じ方向を向けるように

同じ場所で他愛なく笑いあえるように

今の私はただひたすらに己の信じる道を進みます

貴方と離れて他のたくさんのものに触れ

人に触れて心を感じ

力を添わせて新しい世界を切り開く

そうすることで貴方の信じる正義というものが見えればいいと思うから

相手を知ることでその人と同じ方を向けるから

分かち合えばまた笑いあえるから




それまで待ってて下さい

私が貴方の横に並べるくらい強くなったら

己に自信が持てるようになったら


今度こそ貴方の袖を捕まえます

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Re: 【BLEACH】黒猫綺譚——onigoto—— ( No.1 )
日時: 2010/02/24 21:37
名前: 鬼姫 ◆GG1SfzBGbU (ID: E1WQRXsj)

立て直しです(苦笑

皆様こんばんはそれともこんにちは?おはようございますでしょうか

鬼姫です

"Onihime"ではなく"Kiki"と読みます

相変わらずの自己紹介ですいません(苦笑


この小説は前回書いていた
【BLEACH】鬼事——onigoto——
の続編となります

挫折から復活したので書いてみようかと思いまして(笑

続編と言っていますが前作のコピーを全て紛失してしまいましたので
あえて全然続きではない所から書きます

新しい話として読んでいただいてもOkです
むしろそうしてください★


主人公は変わらず天然小娘の黒猫でいきます

なので"黒猫"綺譚です




コメントは随時募集していますのでお気軽にどうぞ^^

>>2に今までのあらすじ的なものを
>>3に黒猫の大分前回と変わっているであろうPFを
>>4に序章的なものを載せますのでお楽しみに(?



それではのんびりマイペース更新となります
黒猫綺譚 始まり始まり


†お客様†
・秋空様


†目次†
>>5【第一話】終幕への歯車が廻り始めた日
>>6【第二話】黒幕会議
>>7【第三話】戯れの記憶・上
>>8【第四話】戯れの記憶・下
>>11【第五話】真っ赤な嘘で君を囲う
>>12【第六話】子猫も憎悪で獅子と化す
>>16【第七話】猫の瞳は橙色の影を追う

Re: 【BLEACH】黒猫綺譚——onigoto—— ( No.2 )
日時: 2010/01/23 17:55
名前: 鬼姫 ◆GG1SfzBGbU (ID: S78i8iJk)

【前作からのあらすじ(的なもの←)】


ある年の三番隊に入隊してきたのは一人の少女

日番谷冬獅郎以来の神童と噂される天才少女は

その年ただ一人の入隊士

真央霊術院で不定期に行われる内容さえ門外不出

合格率は一割に満たない卒業試験に見事合格し

本来ならば間違いなく一番隊に入隊する所を

本人たっての希望で三番隊に入隊してきた

隊長格との顔合わせの場で

堂々と第一声に『名は捨てた』と言い放ち

昔同じよう神童と言われたに市丸ギンから名字と

その容姿から『黒猫』という名を受けた

少女と市丸の間には過去の繋がりがあったがお互いそれは周りに隠し通した

お互いそれがばれてはまずいことが多々あったから

市丸の気まぐれで少女は三席の地位につき同室となり

少女の可笑しな性格のせいで市丸は毎晩同じ布団で添い寝をする羽目になる

仕事の合間を縫って少女は何名かの死神と交流を持つ

松本乱菊、雛森桃、日番谷冬獅郎、檜佐木修兵らと顔を合わせ

狛村左陣の真の姿を見破りながらも余計に懐き

東仙要を不思議に思いながら藍染惣右介の危うさを無意識に感じた



鈍いようで無意識に真実を見分ける心を持つ少女も次第に死神としての生活にも慣れ

入隊から数年がたった頃





朽木ルキア処刑の命が下った

Re: 【BLEACH】黒猫綺譚——onigoto—— ( No.3 )
日時: 2010/01/23 17:56
名前: 鬼姫 ◆GG1SfzBGbU (ID: S78i8iJk)

【主人公PF】

名前:市丸黒猫 (Ichimaru Kuroneko)
性別:女
年齢:14〜16歳でどちらかというと幼く見える
容姿:濡れているような黒髪を肩に届くほどまで伸ばし綺麗に切り揃えている(現在伸ばし中)前髪は右に寄せて分け、右目は隠れがち。瞳は金色と翡翠色のオッドアイで猫のように丸く、目尻が上がっている。色白で細身、身長は145cmと小柄で全体的に華奢な印象を受ける。死覇装はまだ体の発達が見られないため、さらしなどは巻かないまま結構大胆に開けている。己の体よりも無駄にサイズが大きいので袖は指先すら見えない状態。足袋、草履を履かずによく歩きまわっている
性格:普段はゆるゆる鈍感で天然、感情の喜怒哀楽がはっきりしているが怒はあまりない。最初は人見知りをするが慣れれば邪魔な程まとわりつく。人の顔と名前を一致させることが苦手で、自分が本気で覚えようと思った人しか記憶に残らない。人の優先順位は独創的で隊長格は上、平隊士は下などということではなく、どれだけ自分が信頼しているかによる。基本幼いので大人に良く懐く傾向にある。戦闘は嫌いではなくむしろ好きな方で、その最中は無表情か浮かべるとしても薄い冷笑などといった普段とは考えられないほど豹変する。自分よりも強い者が相手でも弱い者が相手でも構わないらしい
斬魄刀:名、能力共に不明。形状は短刀といった方がいいほど小型で細い。腰に差して携帯している
所属:三番隊
席官:三席
備考:夜は朝まで灯りをつけたままにするか、誰かと居ないと寝ることができない。そのせいで市丸は添い寝をする羽目になるが、信頼している人ならば結果的には誰でもいい。暗闇が嫌いなのが理由で原因は過去にある。戦闘は一騎打ちでも対多勢でも手合わせでも何でもよく、特に対多勢がお気に入りらしい。背中を見られたり触られるのを極度に嫌がる。周りを見ることができず、一方に偏った見方しかできないことが良くある。一度信じたものはどれだけ裏切られても信じ続けてしまう。出身が更木なので更木剣八に憧れを抱いている

Re: 【BLEACH】黒猫綺譚——onigoto—— ( No.4 )
日時: 2010/01/23 17:57
名前: 鬼姫 ◆GG1SfzBGbU (ID: S78i8iJk)

【序章——物語の始まり——】


少女は暗い押入れの中からただ息を殺して僅かに開いている襖の隙間から外の様子を窺っていた

少女の目に映っているのは白髪で長身の男と、茶髪で白い羽織を着ている男




そして、床一面は赤い色




その赤色は少女の親類のものだった



男達はいきなり現れて少女の家族を次々に斬り捨てていった


押入れに逃げ込んだのは幼いながらの知恵を振り絞った防御策


それでも、この砦がいつまでももつ物でない事は分かりきっていた




覗いている部屋の向こうで白髪の男が口を開いた



「藍染隊長ー、後始末はボクがやりますから先に出とって下さい」


「うん、分かったよ…ギン」




暢気な口調の白髪の男の提案に不思議そうな顔をしながらも茶髪の男は素直に同意して部屋から出ていった

足音と一緒に気配も消えた事を確認して少女は少しだけ安堵した



次の瞬間白髪の男の言葉に少女は凍りつく




「さぁて、藍染隊長もいなくなったことやし
            始めよか?ボクとキミの鬼事を」


「死神舐めたらあかんで?」



笑いを含んだ声音で明らかに少女へとかけられた言葉に恐れをなした少女は押入れの奥の壁へと背中をつけた


『このままでは殺される』



そう頭では分かっているのに体が言う事を聞かず自分の意思でピクリとも動かす事ができない


暫く少女のいる押入れに一歩も近寄ってこない男に、少女は諦めの思いを浮かべた


『あの人は、自分の居場所を知っている』



誰にでも分かる結論に辿り着き体の力が抜けた


「あれぇ?ここにはおらんみたいやねー」


わざとらしい口調でそう呟くと白髪の男は何故か家から出ていってしまった


嘘と分かっていてもその言葉に少しだけ安堵してしまう
少女は一つ溜息をついた



「みぃつけた…可愛い子猫ちゃん」



ゆっくりとした声に全身に鳥肌が立つ



溜息と共に下に落ちた視線を上げれば襖の隙間から細い目をした白髪の男と確かに目が合った



「何もせぇへんから…こっち来ぃ」



襖の隙間を少しだけ大きくして男は細く白い指を少女へと差し出す


少女は首を振って押入れの奥へと逃げた
あの手に掴まれば命が散る事が分かっていたから


少女の反応に困った様子の男に外から声がかけられた



「何をしているんだい、ギン?」


「早くおいで、屋敷に火をかけるよ」



静かな口調で紡がれる恐ろしい言葉
茶髪の男と白髪の男は少女の家に火を放つつもりらしい


「後ちょっとだけ待っといて下さい」



少し大きな声で茶髪の男に言葉を返した白髪の男はまた、少女に目を戻して諭すような口調でこう言った



「ほれ、はよせぇへんと…キミ、焼けてまうで?」


「いくらボクでもこない幼い子を手にかけたくはないんや」



生きたまま焼かれる


その恐怖に少女は思わず男の手を取ってしまった



そのまま勢い良く押入れから引きずり出され、部屋の真ん中で男と対峙する



部屋には隙間だけでは見えなかった家族の体が点々と散らばっていた
どれも一カ所や二カ所、急所を刺された痕だけが赤く染まっている


それを目にしても全く表情を変えず少女は目の前の以外に長身である白髪の男を見つめた

その視線に若干驚いた様に眉を上げた男はすぐに気を取り直し少女と目線を合わせるように屈んだ


「これから家族の敵を討ちたい思うんなら、ボクを殺したいと思うんやったら」


「キミ、死神になりぃ」


そう告げてにっこりと笑うとスッと少女の頭に手を伸ばし綺麗な黒髪をくしゃ、と撫でた


「じゃ、とりあえずさよならや……また会えるんを期待しとるで、黒猫ちゃん」


少女の乱れた髪を直して立ち上がると背を向けて歩きだしながら男は言葉をかけて部屋から出ていった



少し遅れて少女も窓から屋敷を脱出する

後ろを振り返れば少女の家は紅く燃えていた



人通りのある道へと、死神になるための学校に行くための道へと辿りつくため足を闇雲に進めながら少女は一言呟いた





「ありがとう、狐さん……私をあの牢獄から出してくれて」





「いつかかならず、会いに行きます」


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