二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 〜Flame of mind〜—心の炎—【REBORN】完結
- 日時: 2010/09/06 22:03
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
Flame of mind——心の炎。
どうも人間不信です!
第二作目が駄作に終わってしまった為、今度はしっかりと書いていきたいと思います!
(BLじゃないです。一応主人公は女ですから・・・)
——100クリック有難うございます!
今までアリガトウございます!お陰で無事に完結することが出来ました。
今後とも、人間不信をお願いします!
・キャラ
・境界 空 主人公。ツナと酷似した容姿だが、ハイパー寄りで、オレンジ色の瞳を持っている。実は凄く訳ありで男装をしている。
・黄河嵐
・山崎海人
・雲雀竜弥
・【NEW!】『沢田綱吉』=空間管理人
イメージソング・初音ミク
:デンドロビウムファレノプシス >>8
・目次
—プロローグ— >>1
—Flame,01— 少女×少年 >>2-4
—Flame,02— 出会いと演技 >>5-6
—Flame,03— 共感者の思考 >>7 >>9-10
—Flame,04— 初めての友達 >>11-13
—Flame,05— その頃 >>14-15
〜ヴァリアー編〜
—Flame,06— リングと行方 >>16-17
【デルタボックス】
—Flame,07— デルタボックス >>18-20
—Flame,08— 邂逅 >>21-22
—Flame,09— 初代夜空の守護者 >>23-25
—Flame,10— 大空と夜空の祈り >>26
【夜空戦】
—Flame,11— 夜空戦 >>27
—Flame,12— サヨナラ >>28
【十年後編】
—Flame,13— 邂逅と再会の記憶 >>29-30
—Flame,14— 自警団と犯罪組織 >>31-32
—Flame,15— 心境が交ざり合う時 >>33-34
—Flame,16— ディスザエンド >>35
—エピローグ— >>36
- Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.22 )
- 日時: 2010/08/29 07:56
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
「時に覚悟は重荷になる」
そんな風に思ったのは何時だったか。
——強すぎる覚悟は己を縛る。
そんな言葉が頭をよぎる。
「———大嫌いだ」
「あぁ?」
「だから、総本部が嫌いだって言ってるんだよカス鮫」
俺は幼少期時代、そんな風にスクアーロを罵った。
「お前本当に嫌ってるんだな」
「ヴァリアーだって同じ癖に」
俺はそっぽを向いて空を見上げた。
真っ青に澄んだ色の空。
———ソレが壊れたのは何時だったか、
「ザンザス、何で・・・」
「うるせぇ!お前には一生判る事はねぇ!」
胸が痛む。
俺はゆっくりと目を閉じた。
九代目は、後ろで悲しげな表情を向けていた。
「・・・ゴメン、」
炎が、空間に広がった。
それ以来、何事も無かった。
だけど、ザンザスは今———。
復讐と、憤怒の炎を燃やす。
「・・・あぁぁぁぁぁ!メンどくせぇぇぇぇ!」
「空、修行は・・・?」
隣に居た沢田が聞いてきた。
「終わったよ」
「・・・ハァ」
「ったくザンザスの野郎何勘違いしてんだよー」
「ザンザスの事知ってるの?」
「いや、幼少期時代に会った事があるんだけど、それ以来会ってなかった」
俺は立ち上がって、ボロボロの体を動かす。
「(火傷・・・?切り傷は一切無い・・・)」
「俺、また修行してくるから。じゃーな」
「あ、うん」
俺は沢田の部屋を後にして、歩き出す。
◆
『境界空。今日は———お前に教える技がある』
「・・・技?」
暗い空間で、俺は初代の声を聞いていた。
技、といわれて真っ先に思い出すのは、あの技だったが。
それじゃないと、感じた。
「初代の技って他にもあったっけ」
『いや・・・俺の技は《アレ》だけ・・・だが、初代夜空の技を教えよう』
「初代、夜空の・・・?」
『そして、夜空の使命を託す』
初代は———。
悲しげな瞳を揺らした。
- Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.23 )
- 日時: 2010/08/30 08:09
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
初代夜空の守護者の使命と、その、《技》。
—Flame,09— 初代夜空の守護者
暗い空間で初代の声だけが反響した。
初代は悲しげに俺を見つめていた。
『お前は本当に———夜空に似ている』
「初代夜空の守護者に?」
『あぁ・・・』
涙を流しそうになる瞳を揺らしながら、初代は半分に欠けたリングを指差す。
『初代夜空の守護者は、お前と同じような家系だった』
「・・・」
『マフィアとして育てられ、平和を望むいい奴だ。だが、アイツの強さは恐怖に値した』
「・・・!」
——危険すぎます。
——化け物!
『・・・他の組織から恐れられ、恐怖された。だが、俺はあえてアイツを夜空の守護者にさせた』
「あえて・・・」
『そう。アイツと初めて出会ったとき、強い覚悟を感じたんだ』
「強い、覚悟・・・?」
『だが、アイツは何の覚悟かは決して教えてはくれなかったな。結局判らないままだ』
俺は会話をしている初代の顔が、凄く綺麗だと感じた。
大空のように——。
『アイツは守護者となった。歴史に残る、最強で最高と謳われる守護者に・・・。だが、俺はアイツを守りきれなかった』
「え・・・」
『夜空と謳われるあいつを———最後に、見捨ててしまった』
悲しげな瞳に戻り、俺を見据えた初代。
懐かしそうに、愛しそうでも。
『さて、そろそろ開始しよう。初代夜空の、技を———』
(夜空———あの、《事件》以来、お前は姿を見せない———)
- Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.24 )
- 日時: 2010/08/30 08:41
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
「初代夜空の守護者?」
「あぁ」
リボーンは変わらない表情で言葉を発していた。
今は修行の休憩中。
隣にバジル君が座っている。
「何でも初代夜空の守護者は不明点が多すぎるとか・・・実在する事さえ不明だと聞いていますが・・・」
「あぁ、だが、実在している事は確かだ」
はっきりとリボーンは断言した。
リボーンは分厚い書物を何処からか取り出すとその一ページ目を広げた。
ボッと、黒い炎と橙色の炎が文字となって現れる。
「初代夜空の守護者は、大空——、つまり初代ボンゴレと共に戦った事がこの書物には書かれている」
「・・・ヘェ・・・」
俺は歓心が無いような声を出した。
リボーンは真剣な眼差しに変えた。
「ツナ、初代夜空の守護者はな。初代ボンゴレに裏切られたんだ」
「裏切られた・・・?」
「あぁ、歴史上はそうなっている」
バタンッと、分厚い書物を閉じたリボーンだった。
◆
『だが、俺では夜空の技は判らない』
「え!?」
『だが、お前は本能的に判っているはずだ。初代夜空の守護者の技が、一体何なのかを』
俺は初代にそういわれてもあまりパッとしなかった。
(というか、本能って言われてもな・・・)
『ヒントをやろう。初代夜空の守護者は———意識を、深い闇に沈めていた』
「深い闇に・・・?」
——ドクッ
(何だ、コレ・・・)
『貴様は知っているだろう?俺の技を。夜空はそれを改造して技を作っていた・・・、俺がわかるのは、それまでだ』
「・・・」
『だが、貴様ならきっと、技を完成させる』
「超直感か?」
『まぁな。俺の超直感の的中率は知っているだろ?』
クスクスと笑う姿は、ツナと良く似ていた。
俺は不適に笑い、拳を握り締めた。
瞬く物は、黒き炎。
『そして、夜空の使命を託そう』
「夜空の使命・・・そういえばリボーンも知らないって言ってたな・・・」
『(人柱、か)さぁ、修行と夜空の使命を話そう』
初代は、再びクスリと笑った。
- Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.25 )
- 日時: 2010/08/30 09:59
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
「ただい、ま」
俺は沢田家に帰り、フラフラした足取りで二階へと登った。
部屋の扉を開けるとツナがベッドに座っていた。
「空、君」
「空でいいよ」
「空。修行、大丈夫?」
「まぁ、ちょっとキツイけど」
俺は体中に張られたばんそうこを見ながら苦笑した。
「・・・空、」
「何?」
「俺は、絶対に空を守るから」
そういって笑うツナに、俺は首をかしげた。
(この時、は、まだ、その笑顔の真相を知らなかった)
「そういえば、明日、だね」
「・・・夜空戦」
俺は、顔を歪める。
俺は修行中、みんなの結果を聞いていた。
ツナの大空戦の結果も、全て聞いていた。
ザンザスが氷付けにされた後、最後の守護者戦となる夜空戦。
夜空戦は、俺とあの女が戦って、勝利したほうが勝利したツナの守護者になる———。
ザンザスも、見ているはずだ。
(今まで俺は修行を積んでいた。今まで、皆は———)
傷つけられて———。
——ドクッ
「・・・早めに寝るな」
「あ、うん!」
俺は布団に潜り、目を閉じた。
ギュッと拳を握り締め、ゆっくりと携えた完成系のリング二つを———握り締めながら。
◆
リボーンから、全てを聞いていた。
「ツナ、どちらかがお前の守護者になるんだ。負ければ死が待っているんだ、夜空戦は」
「死って・・・!」
「それ程、重要な存在なんだ、夜空戦は」
リボーンは苦しげに顔を歪めた。
(空、は)
「まぁ、アイツが負けるはずはねぇと思うけどな」
「・・・?」
「ツナ、境界空はな。ボンゴレ内部でも最強と謳われるほどの実力を持っているんだ。それだけの奴が負けるはずはねぇ」
リボーンはそういって、にやりと笑った。
俺は、少しの不安を抱えながら、布団に入って目を閉じた。
(大丈夫だよね)(ツナ、初代夜空の守護者は———)
- Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.26 )
- 日時: 2010/08/30 10:27
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
「判ってるんだ、俺は———きっと、初代夜空の守護者の———」
—Flame,10— 大空と夜空の祈り
次の朝、俺は学校に再び顔を出した。
ツナ達も学校に登校している。
俺は顔を伏せて、授業をそっちのけにして窓の外を見ていた。
——昼休み
俺は屋上に顔を出していた。
ソコにいたのは雲雀恭弥と、竜弥。
「空、どうしたんだい?」
「境界・・・今まで何してたわけ?」
「・・・ぷっ」
「「?」」
「お前等・・・ッソックリすぎだろッ・・・」
俺はアハハッと笑って空を見上げた。
「・・・不快だよ」
そういって恭弥は屋上を去って行った。
竜弥はクスクスと笑う。
「昔から仲が悪いんだよ。僕達は」
「ヘェ・・・」
俺はボォッと空を見上げた。
「それより今夜でしょ?今日の試合」
「試合って言うか・・・命がけのデスマッチだけどな。昔の事を思い出す」
俺は顔を歪めてそう言った。
「そうだ、初代ボンゴレからコレを預かってたんだ。ホラ」
そういって竜弥が取り出したのは、Ⅰ世のロゴが入った、グローブ。
俺は目を見開いた。
「コレ・・・」
「初代夜空が使ってたグローブだそうだよ。初代夜空が命を落とす前に、初代ボンゴレに渡していたらしいんだ」
「・・・と、言うか俺、拳に炎灯せるんだけど、必要が無いんじゃないか?」
「一応だよ」
俺は受け取り、グローブを手に嵌める。
(何か・・・しっくり来るんだけど)
俺は苦笑しながらグローブを見ていた。
「じゃあ、僕はもう帰るからね」
「待て、《漆黒の黒猫》」
ピタッと、竜弥は立ち止まった。
俺は首をかしげる。
(漆黒の黒猫?)
「リボーン!何して・・・って竜弥さん?」
「久し振りだね、アルコバレーノ・・・沢田綱吉」
竜弥は不敵に笑うと彼等を見た。
(あの目は・・・見下す目だ)
「境界空を頼むよ・・・人柱」
「・・・」
「(人柱?)」
そういって竜弥は屋上のフェンスから飛び降りた。
急いでツナは下を見たが、既に姿は失せていたらしい。
「・・・空、その、絶対に勝ってね?約束だよ」
「・・・あぁ」
俺はエヘへ、と笑って屋上を後にした。
◆
「・・・空は絶対に勝つよね」
「・・・あぁ、きっとな」
俺は願う。
(空と出会って、何かが変わった気がしたんだ)
今までの何かが。
俺は微笑んで、空を見上げた。
◆
判ってたんだ、きっと俺は。
あのときから——きっと諭してたんだと思う。
(俺は———きっと、)
未来で。
ゆっくりと、廊下を歩いていた。
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