二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 友って何?生死を越えた友情 八話 イナイレ
- 日時: 2011/01/04 15:28
- 名前: 朝蛾 (ID: nvLkUcGh)
朝蛾といいます。
題名で友という言葉とおり「友達」という限界はどこなのかというのがテーマです。
あとここで宣伝なんですが、私がやってるもうひとつの「曲がった心」のほうもぜひ見てください。吹雪とアツヤの物語です・・・
- Re: 友って何?生死を越えた友情 一話 ( No.3 )
- 日時: 2010/12/10 14:55
- 名前: 朝駒 (ID: nvLkUcGh)
二話
「お願いします」少年はもう一度いうとさらに深く頭を下げた。みんなその方向を見ている。
「なんだ?」染岡が声をだす。
よくみるとそこは学校のグラウンドの出入り口だった。
「たしかあの学校は暴走学園のはずだ。」鬼道がつぶやく。
ここ雷門中のそばには2つの学校が存在している。ひとつは野生中、そしてもうひとつがここ暴走学園だ。
暴走学園らしき生徒はいまにも少年を突き飛ばそうとしている。
「いってみようぜ」円堂がいうのにつれて俺たちはそこへ近づいていく。
「お願いします。」少年は何度もその言葉を口にする。
「だからいってんじゃんかよ〜てめぇはいらねぇって」
「いい加減にしろよ。ぶっとばすぞ!オラ!」
足をふみならして不機嫌な声が聞こえる。
「どうしてだめなんですか!」頭を上げると相手に向かってそういう。
その言葉でカチンをきたんだろう。思いっきり嫌悪の顔をし、胸倉をつかんできた。これだからいやなんだ。
「ふざけたこといってんじゃねぇ!」こぶしが顔をめがけて飛んでくる。
「まて!」円堂は叫んだ。その後ろから俺たちが追っかける。
少年に向けられたこぶしが下がる。
「けんかはよくないぜ」円堂がいうと少年の胸倉をはなし、円堂にがんをつける。
「お前よくそんなこといえるな。いいか。」
そういうと少年のことを指差し
「こいつが俺たちサッカー部に入りたいとか抜かしやがるからここのルールを教えてやったんだよ。途中から入るやつはこうなるってな」
「それがこぶしでなぐることか?」鬼道は問う。
「・・・・」
あいては急に黙る。なんだ?口げんかに弱いのか?
「俺らの部は間に合ってるんだ。」
「え?」
急に口調が変わり俺たちはひょうしぬける。
- Re: 友って何?生死を越えた友情 一話 ( No.4 )
- 日時: 2010/12/10 14:58
- 名前: 朝蛾 (ID: nvLkUcGh)
↑姉の名前使ってしまいました・・
- Re: 友って何?生死を越えた友情 二話 イナイレ ( No.5 )
- 日時: 2010/12/16 18:30
- 名前: 朝蛾 (ID: nvLkUcGh)
三話
「間に合ってるとはどういうことだ?」
鬼道が怪訝そうに聞くとあいてはびくっとする。
「俺ら、サッカー部ですけど・・・」
「雷門中の方ですよね・・・」
「そうだが・・・・」
敬語になっている。なるほど。サッカー部だからFFで優勝したことも知ってるわけか・・・。
「さっきも言ったように俺たちの部は実力もない人を入部させるわけには行かないんです。次こそはあなたたちに勝ちたいんですからね。」ちょっと皮肉の目でこちらを見ている。
「実力のない人?」鬼道はまっすぐ少年を見つめた。
少し長めの髪に特徴がある目。体は細い。ワイシャツに黒のズボン姿だ。
「はい。だってそいつサッカーをやったことないけど入れてほしいって・・・」暴走学園の生徒は少年を見やる。
「サッカーやりたいのか?」
ここでのってきたのは円堂だ。サッカーときいて、少年に話かけた。
「はい。でもやったことないんですけど・・・」
うつむく少年をみて円堂はいう。
「じゃあ俺たちのサッカー部に入らないか。やったことなくても大歓迎だぜ!」
「俺たちのサッカー部に入れるのか?」おれは円堂の発言に驚く。
「だって、サッカーやりたいのにできないなんて悲しいじゃないか。やろうぜ俺たちとサッカー」
円堂の言葉に少年は顔をあげる。
「ほんとですか?いいんですか?」
「ああ明日、学校来いよ。雷門中にさ」
「ありがとうございます!」
「ふっ円堂くんったら」
そういって歩きだすみんなについていかなかった。いや、ついていけなかった。
おれは感じた。あの少年の目に黒くつめたいものを感じたからだった。
- Re: 友って何?生死を越えた友情 四話 イナイレ ( No.6 )
- 日時: 2010/12/17 16:38
- 名前: 朝蛾 (ID: nvLkUcGh)
四話
次の日、円堂にとって待ち遠しい放課後はあっという間に来てしまった。
俺はあの少年の目をみて、放課後がくるのが憂鬱でならなかった。その俺の思いとは裏腹に放課後の部活の時間はもうすぐやってくる。
あの目はいったい誰に向けられたものだったのだろう。黒く冷たいあの冷酷な目を。
「なにぼーっとしてんだよ風丸」
はっと顔を上げた場所はグラウンドだった。どうやら考えているうちに練習の時間が来ていたらしい。円堂に話しかけられて初めてきづくなんて。
「昨日のこと覚えてるだろう?あいつがくるんだぜ。楽しみでしょうがなかったんだよ!」
「あっ、ああ・・・・」
俺はあいまいな返事を交わした。
「来たみたいだな」鬼道の声に正面入り口に目をやると、一人の人が入ってきてあたりを見回している。
「あっ本当だ!お〜いこっちだ!」
円堂の声に気づいたのか振り向いて駆けてくる。
「こんにちは昨日はありがとうございました」ペコリを頭を下げる。
「本当に入部させていただけるんですか?」頭を上げて問いかける。
「サッカー部に入るにはまずこちらの学校に移籍しなければいけないんだぞ」鬼道は少年に話しかける。
「あっそれは大丈夫です。昨日移籍しときましたから。」そう聞いた円堂は問う。
「よっしゃあサッカー部入部決定だな。名前なんていうんだ?」
「ひいらぎ しゅんとう。柊に春と冬って書きます。」
「よろしくな春冬。」円堂は柊に手を差し出す。
「はいっ」柊は円堂のてを握り返した。
俺はその様子を離れたところからそっと見ていた。
- Re: 友って何?生死を越えた友情 四話 イナイレ ( No.7 )
- 日時: 2010/12/21 16:49
- 名前: 朝蛾 (ID: nvLkUcGh)
五話
「春冬。パスだ!」
「わかった!」
鬼道がいうと柊は鬼道にパスする。
「よし、だいぶうまくなったぞ。春冬。」
「ありがとう鬼道。」
春冬が来てからもう2週間が過ぎた。その中で柊は、確実にうまくなった。というのは、来た当初、ボールをまともにけれない状況でメンバーをあきれさせたのである。毎日練習して接するうちに技術は上がり、すっかり打ち解けたのである。
そしてそのうち俺は、一番最初に見たあの目のことは気にしなくなっていた。
あの冷たい目は俺の錯覚だったのだ。そう思い始めていた。
彼は、今、必殺技をあみ出すために特訓をしていた。
「よおし!今日はここまでしよう。なっ鬼道」
円堂がいうと鬼道がうなずく。
片付けをしていると響監督がこちらにやってくるのが見えた。
「響監督!」俺は叫んだ。その声に皆、響監督のほうを見る。皆、うれしそうだ。
それもそのはずで響監督は柊が来る前から部活に顔をだしていなかったのだ。だがそれはFFIから帰ってきてからしょっちゅうで気には留めていない。
「皆、ちょっと集まってくれ」
そう言った響監督のそばに集まると、
「明日のに土曜日、印照中との練習試合がある。場所はここ、雷門中だ。朝8時半にここに集まるように」
そういうと響監督はすぐに去ってしまった。昔からこういう人だったけ?そんな疑問もあったがそれは練習試合があるということに消されてしまった。
「試合だ〜」
「久しぶりの試合だぜ!」
「よし、がんばるぞ!」
円堂はうれしそうに言うとつられて口々にうれしい声が上がる。
「試合って楽しいのかな?」柊が首をかしげていると、円堂は
「ああ、楽しいぜ! 試合って見てるだけでわくわくするんだ!」と笑って言う。
「へぇ・・・・」円堂が去ったあと、柊は薄く笑った。
「楽しい・・・か・・・」そういってまたクスリと笑った。
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