二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【APH】 君 ニ 花 ヲ 捧 ゲ ヨ ウ
- 日時: 2012/04/15 10:31
- 名前: 陽菜 ◆y/0mih5ccU (ID: c9ok9eqZ)
《幸せと不幸は表裏一体》
(感情を持たない人形)
幸せな夢に溺れていたかったな。なんて
ははは、やってしまった。
掛け持ち出来ない癖に作っちゃったw←
駄作者こと陽菜です☆(
今回は、私は何者なんでしょう?にも出てる沖縄こと金城有里ちゃんが主人公です!
シリアスです。ほとんどシリアスです((
注意事項です!
1、駄文。目が腐っても知りません。
2、更新ノロノロ。亀さんです←
3、荒らしぃ?よし、強制だが友達だ^言^←
ま、本編へどうぞ!
prologue >>01
雨 と 私 >>04 >>05
夢 幻 >>06
過 去 の 私 >>09
笑 顔 >>10
気 持 ち と か >>11
も う >>14
嫌 で >>15
仕 方 な い >>16 >>17
別 れ >>18
全 部 >>19
ま あ >>20
と っ く に >>21
- Re: 【APH】 君 ニ 花 ヲ 捧 ゲ ヨ ウ ( No.18 )
- 日時: 2012/04/11 18:05
- 名前: 陽菜 ◆y/0mih5ccU (ID: c9ok9eqZ)
第九話 「 別 れ 」
※うーん、ちょっと流血シーンがあります…。
==================================
それから、空襲も度々起こり、"壕"と呼ばれる洞穴に皆避難していた。
一体、何人の人が死んだだろう。
一体、何人の人が殺されただろう。
お国のために死ねるなら本望。
だなんて言うけれど、本当は死にたくないでしょう?
もっと、生きていいんですよ。
……死なないで。
『…私が国なのに、戦争を否定したら、軍人は何と言うでしょうね…』
「…怒るんじゃないですか。…何故否定したら怒るのでしょう…」
偶然、儀間さんと壕で再会した。
…でも、儀間さんは、桔梗さんとはぐれてしまったようで…。
…早く、終われば良いのに。
これが、悪い夢だったら良いのに。
「おーい、御二人。見回りしてくれないか?」
『…はい。良いですよ』
外に出る。
外は、少し曇っていて、私の心のようだった。
『…見回りって意味ありますかねぇ?』
「…さぁ…?」
本当に米軍が来たら、どうするんでしょう。
逃げれるか分からないのに…。
…ううん! 暗くなっちゃ駄目だ! こういう時こそ、前向きに———…!!
「いや、でも…。本当に、早く、終わってほしいなぁ…」
『…そうですね…』
「…はぁ…」
儀間さんが、溜め息をついた。
その次の瞬間だった。
「あっ、危ない!!」
後ろへと、押されて、少しよろめいた、
刹那。
ばぁん。
乾いた音が辺りに響く。
紅い、紅い物が、周りに飛び散って。
『……儀間、さん……?』
何が起こったか。
私には、理解できなかった…。
いや、理解したくなかった。
でも、
理解、してしまった。
『……うっ、うあぁ…』
血の臭いが、鼻を劈く。
涙が、ぼとぼと。頬を伝った。
「〜〜〜〜〜〜(もう一人いるぞ)」
茂みの向こうに、知らない人がいて。
何を言ってるかなんて、分からなかったけど、身の危険を感じた。
…逃げなきゃ…。
殺されてしまう…!!
それからの記憶は、あまりない。
走って、走って、足を痛めるほど、走って。
自分の無力さを、嘆いた。
『…ッ…。くそぉっ…!! 畜生…っ』
自分が、哀れだ。
護るべき人に、護ってもらって。
『なっ…でぇ…!! 何で…! あんなに優しい人を殺すんだよ……!!! 馬鹿ぁぁぁぁ……!!』
…誰を恨んでも、結局、護れなかったのは、自分で。
涙は、これでもか、というほどに流れたけれど、心は、自分を恨んだまま。
『…私なんか、放っておけばよかったのに…。儀間さんのお人好し…。どうせッ、私は…死なないのに…』
痛い。痛いよ。
傷をつけられるより、もっと痛い。
誰も、誰も、護れないんだ。
私は。
『…戦争なんて、大嫌いだ。彼奴も、大嫌いだ。神様だって、大嫌いだ。この世の全て、…大嫌い』
ああ、そうだ。
世界があるから、戦争が起こって。
誰かが死んで。
『……私、生まれて来なければよかった……!!』
大切な人、皆護って、幸せに生きる…なんて、
所詮。
叶わぬ幻想だと。
世界が止まって、しまえばいいと。
願った。
- Re: 【APH】 君 ニ 花 ヲ 捧 ゲ ヨ ウ ( No.19 )
- 日時: 2012/04/11 19:27
- 名前: 陽菜 ◆y/0mih5ccU (ID: c9ok9eqZ)
第十話 「 全 部 」
*
『……ッ……!!』
「やあ、お早う。目覚めはどうかな? お、睨まないでくれよ。分かってはいるんだから。最悪の夢を見ていただなんて」
…なら、何で聞いてくるの。
皆、放っておいてよ。
…私は、この世界が大っ嫌いなんだから…!!
『…何で今は君の姿が見えるんだか…』
「その方が都合がいいかなあって。ど? 思い出した? 大切な人」
『…。何かが、引っかかってる』
「へえー。…それは、朝と邑じゃない?」
…!!
何で二人を知って…。
…こいつ、侮れない。
「…誰かを信じられる?」
『……無理。無理無理無理無理無理無理無理無理無理。絶ッ対、無理』
「まあ、よくわかったよ」
なら、放っておいてくれないか。
皆、大嫌いで。
花も、草も、鳥も、…大好きだった皆、大嫌い。
「きっと、君にもあるはずさ、HAPPY☆End♪」
『…意味わからない』
「Bad☆Endは、誰にもないのさ。君に待ち受けているのは、HAPPY☆End。それを知る為に、自分の家に帰ってみたらどう?」
『…言われなくても、帰りたい』
というか、学校辞めたい。
…でも、祢檎に駄目って言われるだろうなあ。
いつか、誰かに言われたような気がする。
私は、人間恐怖症だと。
- Re: 【APH】 君 ニ 花 ヲ 捧 ゲ ヨ ウ ( No.20 )
- 日時: 2012/04/13 18:53
- 名前: 陽菜 ◆y/0mih5ccU (ID: c9ok9eqZ)
第十一話 「 ま あ 」
体調が悪い。
という理由で、一時的に帰宅する事を決めた。
皆、心配そうな顔をしていたけれど、
ああいうのが一番嫌い。
私は同情されるほどやわじゃない…。
飛行機の中、夢を思い出して、…思った。
私は、
人間恐怖症じゃなくて、
人間不信かな、と。
まあ、どちらでも良いんだけど。
*
「…有里さん」
『何』
「大丈夫でしたかああああ!! 無事ですか、何かされてませんか(泣」
『…煩い』
茴は、心配性すぎる。
…はっきり言って、面倒くさい。
というか、嫌。
「…ゆっくり、休んで下さいね」
『……ん』
また今日も、夢を見た。
いや、今日のは過去の事じゃなくて、普通の夢だったから、久しぶり。
…何の夢を見たんだっけな…。
- Re: 【APH】 君 ニ 花 ヲ 捧 ゲ ヨ ウ ( No.21 )
- 日時: 2012/04/15 10:26
- 名前: 陽菜 ◆y/0mih5ccU (ID: c9ok9eqZ)
第十二話 「 と っ く に 」
「ゆーりー…って、何してるの!?」
『…髪切ってる』
「そ、そんなに長いのに…。もったいない…」
唐突だけど、髪が切りたくなった。
鬱陶しくなってきたし、短い方がいろいろと便利だと思ったから。
「…今日はどこ行くの」
『…自分の家。戻ろうかなって』
祢檎は、余計な事聞かないから、楽。
まあ、強引だけど…。
*
自分の部屋のドアを開ける。
…開けた瞬間、埃が飛んできた。
すごく散らかっている。
掃除しとけよ昔の自分…。
『…少し、片付けよう』
面倒くさいけど。
まずは、大量の書類から片付けるか。
床に散らばっていた書類を片付け、机の上を片付けていると、一冊の本があった。
『…?』
何だろう、と思いながら、開けて見てみる。
そこに、書かれていたのは————————
《有里さんへ
最近は、暑いですよね。本土で、戦争もあって、元気がないように見えますよ?
皆、心配してるんです。元気出して下さいね
桔梗》
桔梗さんからの、手紙だった。
めくった次のページは、儀間さん、その次は、朝と邑。
それから————————…。
ぽたり。
感触が頬を伝う。
その場に座り込んだ。
『………っ、…ぅっ。ひっ、ぅぇっ、ぅぁっ、うっ、うぁぁぁぁぁ…』
私が何十年ぶりに、声を上げて泣いた。
皆の、気持ちが胸にじわぁっと入り込んできて。
それから、ずっと泣いていた。
- Re: 【APH】 君 ニ 花 ヲ 捧 ゲ ヨ ウ ( No.22 )
- 日時: 2012/04/18 16:54
- 名前: 陽菜 ◆y/0mih5ccU (ID: c9ok9eqZ)
*epilogue*
…私、あれから、少しだけど、笑えるようになったんだ。
まあ、まだ彼奴の前ではあんまり笑えないけどね。
皆に、迷惑かけてきたから、これからはたくさん笑いたいなあ。
…皆の事、忘れるわけじゃない。
ただ、振り切れた。
過去の事、ズルズルと引きずるのはもうやめる。
ごめん、と、ありがとう。
これから、たくさん言っていこう。
皆に、ありがとう。
迷惑かけて、ごめん。
儀間さん、桔梗さん、朝、邑、……皆。
大好きだった。
…空から、見守っていてね。
………………。
さよなら。
今、誓おう。
皆は忘れないけど、引きずらないと。
また、今年も、あの日がやってくる。
君ニ 花ヲ 捧ゲヨウ
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