二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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 薬指  ( 黒ばす長篇 )
日時: 2012/12/03 15:36
名前: 兎欠 (ID: vj3b3W/M)
参照: 映像からごっそり移動。

→@. 勿体ぶった感情論受けんな
→@. 届けよtell me about it


目を閉じても そう傷んだメモリー。


/!\工業女子(主)の妄想・自己満足小説
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あてんしょんぷりーず(´^ω^)!
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   灰色 [>>02] 秀徳10番とエースと三角関係
   薬指 [>>57] 帝光中バスケ部主将と恋人




 
2012.0527〜2021.0827→2012.0827[ 映像から移転。 ]
唄::: カタルリズム     
( 元もずく現兎欠 )

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灰色 ( No.18 )
日時: 2012/08/30 16:35
名前: 兎欠 (ID: vj3b3W/M)
参照: http://nanos.jp/zotbox77/

13. 近づけない距離




パチパチと音がする花火


赤に青、黄色に緑に紫に白

色とりどりに変化するそれに川島さんは目を細めて笑った。



「なに、笑ってんの?」



彼女の隣を陣取って、彼女の花火にまだ点火していない自分の花火を近づける。
移る火の粉で俺の持つ花火もすぐ点火。


もう少しだけ近くに居たかったと思うのは、多分さっき自分の気持ちに気づいてしまったから。



「感情みたいだな、て思って」

「赤」
「愛情」

「青」
「最強」

「黄色」
「努力」

「緑」
「真剣」

「紫」
「休憩」

「白」
「不思議」


「何だそれ、感情ぜんぜんカンケーねえじゃん」


俺が笑えば川島さんも笑った。


川島さんの花火が明るさを失う。
それはもう終わりを告げる合図で、川島さんはポイッとバケツに花火を放った。
そして花火が入った袋から線香花火を取り出して俺ので点火する。


小さくて、儚くて綺麗な線香花火



川島さんは花火を持っていない右手で髪の毛を耳にかけた。




見惚れてしまうほどに、彼女は綺麗で



手が届きそうなほどに、近くて。





近づきたい

近づきたい






「なにをいているのだよ」

「慎太郎」


・・・近づけない。




灰色 ( No.19 )
日時: 2012/08/30 19:42
名前: 兎欠 (ID: vj3b3W/M)
参照: http://nanos.jp/zotbox77/

14. 走り出す




川島さんは、緑間の名前を愛おしそうに呼ぶ。



ずくずくと疼くこの俺の気持ちに彼女が気づくはずもないのに

悲しくて辛くて、どうしても気づいて欲しいと本心じゃ思ってる。



でも川島さんは真ちゃんの彼女だ。
俺が一番好きになっちゃいけない人で、一番最悪な恋。


気づかなければよかった。



出逢わなければよかった。





あの日、喫茶店で好奇心で近づいたりしなければこんな気持ちにだってならなかっただろう。

軽はずみな自分を後悔しても既に遅し。





わかってる。理解してる。


でも苦しいのは仕方ないだろーが、ちくしょう。




「じゃ、真ちゃん来た事だし邪魔者は退散するわ」


急に立ち上がった俺に川島さんの視線はすぐ俺へと映り変わる





「高尾くん、」



行かないで


そんな風に、服の裾をぎゅっと掴まれた。

すがるような目をされた。




え?



咄嗟に緑間を見るが、そんな緑間も川島さんの行動に驚いたような顔をして硬直していただけ





どうしていいか分からずに俺は服を掴む川島さんの手を取ってみる。


このまま、川島さんとどこか遠い場所に行けたら。
いやそんな事したら駄目だと分かってはいる。だけど








気づいたら、走ってた。



俺の右手にはしっかりと川島さんの細い腕があって


ごめん。




俺、サイテーでごめん。真ちゃん。






今だけ川島さん、貸してくれよ




灰色 ( No.20 )
日時: 2012/08/30 20:27
名前: 兎欠 (ID: vj3b3W/M)
参照: http://nanos.jp/zotbox77/

15. 手放す
(緑間side)



もしかしたら、自分は馬鹿なのかもしれないと思った。


高尾が初めて彼女に出逢う1時間前、「別れて欲しい」と言ったのは俺だった。
どうしようもないくらいに好きだった彼女を手放したくはなかったが、幼い子供のように彼女を試して、困らせた。





しばらく彼女は黙ったあと、「わかった」と言いそれから何も喋らなくなった。


嫌だと言ってくれることを望んでいた俺には絶望しか出てこなかった。








後悔など、馬鹿になる程したのだよ。



ヤケになって高尾をたぶらかして夏生を好きになるよう仕組んだりした。
でも気づいた時にはもう歯止めすら効かない所まで来ていたなんて考えもしなかった。




本当は彼女とヨリを戻すつもりで花火をしている夏生に近づいた。





・・・それを彼女は望んでいない事に気づきもしないで俺は。

拒絶された。



高尾に助けを求めた、と咄嗟にそう思って悲しくなった。





彼女はもう、俺のもとには戻ってこない。

高尾を好きになって2人が付き合う。
俺と夏生が2人でいた頃のように幸せに過ごす。




それが最善策で、彼女にとって一番幸せな選択。



自分が悪い。

あの日、「別れれ欲しい」などと言わなければ




Re:  未経験区域 ( くろばす長篇 ) ( No.21 )
日時: 2012/08/30 20:32
名前: 悠希 ◆YLdWB0/d2s (ID: 1EEKYNv1)


 はじめまして!

 、、、文が凄くうまくて尊敬します(`・ω・´)
 緑間の気持ちが凄く伝わってきて、とても切なくなりました。
 とっても凄いと思います!

 更新頑張ってください!!

▼悠希様 ( No.22 )
日時: 2012/08/30 20:43
名前: 兎欠 (ID: vj3b3W/M)
参照: http://nanos.jp/zotbox77/

▼悠希様



ははは初めましていらっしゃいませ!
文がす・・・素敵、ですと(;゜Д゜)!
緑間くんの気持ちが伝わってもらえて
良かったです、自信が無かったのでw
沢山のお褒めの言葉感謝です(´;ω;`)


またお暇がれば覗いてやって下さい^^!



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