二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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らくだい魔女と星の歌姫
日時: 2012/11/03 19:55
名前: えんじん (ID: bPAPej8q)


キ〜コンカ〜コ〜ン・・・

「ふわぁ〜・・・」
(5時間目って眠い・・・)
「どうやったら、そんなドでかいあくびがでるんだよ?」
チトセが呆れた顔であたしを見た。
「お昼の後だもん。眠いよね・・・」
カリンも目がトロン・・・としてる。
「てか、国語の授業ってつまんないよね〜」
「そうかしらぁ?魔法の国のことが分かって面白いわよぉ〜」
「さすがカリン。どこの誰かさんとは大違いだな」
チトセがキラキラの笑顔でカリンを見つめると、決まってカリンは
「そ、そんな・・・別にすごいことじゃないわよぉ・・・」
と、顔を真っ赤にしてる。
(チトセはに鈍すぎるんだよなぁ・・・フツー気付くでしょ)
「・・・そこっ!おしゃべりしないっ」
パティ先生の注意の眼差しがあたしたちに向けられた。
「やばっ」
あわてて教科書をめくった。

「・・・では、アリサさん。15行目を読んでください」
「はいっ」
アリサちゃんが元気よく返事をした。
「昔、歌のとても上手な姫がいました。姫はある日、隣の国の王子に
 恋をしてしまいました。
 王子も、姫が好きでした。
 2人は、たびたび会うようになりました。
 ・・・ある日、とうとう2人はかけおちしました。
 それに怒った2国の王は、王子を殺してしまいました。
 そして、姫を連れ帰ろうとしました。
 しかし、王子の死を悲しんだ姫は泣く代わりに、歌を歌いました。
 来る日も来る日も・・・。
 ある日、姫は突然いなくなりました。
 国中どこを探しても、姫は見つかりません。
 ただ1人、姫を見た者がいました。
 村の少女です。
 少女は言いました。
 「姫様は、星になった」と」
「よろしい。座りなさい」
(星になったって、どういうこと?)
なんって思っていると、
「先生!質問があるんですが・・・」
と、勢いよくユカちゃんが手を挙げた。
「なんですか?」
「星になったって、どういうことですか?」
「言い伝えによると、毎日姫が歌を歌っていたので、
 天にいた王子が迎えに来て、一緒星になったといわれています」

キ〜ンコンカ〜ンコ〜ン・・・

「あぁ・・・終わったぁ〜・・・」
「さっきのお話、悲しかったわねぇ・・・」
「どんな話だったっけ?」
と、言ったとたんサッカーボールがあたしの顔に飛んできた。
「フガッ」
「相変わらずのバカだな、お前」
チトセがバカにしたように笑った。
「バカって・・・失礼ね!」
「バカじゃん。ど−見ても」
そう言うとサッカーボールを指の先で回しながら校庭へ走って行った。

「カリン、趣味悪いんじゃない?」
「なんでよぉ?」

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Re: らくだい魔女と星の歌姫 ( No.1 )
日時: 2012/11/04 17:18
名前: えんじん (ID: s5c4A2FH)

校庭では、男子たちがサッカーをしている楽しそうな声が聞こえる。
廊下には、女子たちが時間を気にせずおしゃべりしている。
教室には、あたしとカリンしかいない。

「ねぇカリン・・・なんであんな奴がイイの?」
「誰のことぉ?」
「チ・ト・セ」
その名前を言ったとたんに、カリンの顔がブワッと赤くなった。
「カ・・・カッコいいじゃなぁい?」
「どこが。いやな奴だよ?」
すると、少し間をおいて
「・・・フウカちゃんの前では素に戻っているのよ・・・」
と寂しそうに言った。
「ん?何?」
ハッと首を振って「なんでもないわよぉ〜」と言った。。


「うぅ〜・・・寒い・・・」
カリンの家に行っていたら、すっかり遅くなってしまった。
夜空に星が輝いている。
(そう言えば、今日の話ホントなのかなぁ・・・)
ボーっと夜空を見上げていると、

(・・・我がもとへ・・・姫よ・・・)

と誰かがあたしを呼ぶ声が聞こえた。


Re: らくだい魔女と星の歌姫 ( No.2 )
日時: 2012/11/04 16:49
名前: りお (ID: 66wanHrV)

きたよ!

謎の声誰だ〜!!!

ついでに


カリンの家に行っていたら、すっかりお遅くなってしまった。
                 ↑
              いらないよ!

Re: らくだい魔女と星の歌姫 ( No.3 )
日時: 2012/11/04 18:40
名前: えんじん (ID: s5c4A2FH)



☆りおさん☆

間違い教えてくれてありがとうっ!!

直しました・・・(>_<)



では、続き書きますね↓




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆




(なに・・・?この声・・・)
優しくて、温かくて、なんだか懐かしい声・・・。
また、頭に響いてきた。
(急いで・・・早く我がもとへ・・・)
「どういうこと・・・?あなたは誰・・・?」
すると、見上げていた夜空の星の一つが赤く光りだした。
そしてその光はどんどんあたしに近づいてきた。
「キャァッ」
あたしは、その光にのまれていった——・・・



「・・・起きて・・・」
あの声で目が覚めた。
「え?ここは・・・?」
「あなたは今、星の中にいるの」
「あなたは・・・あの声の・・・!」
にこっ・・・と微笑むその顔はとても優しかった。
「あの・・・星の中って・・・?」

「わたし、昔に好きな人・・・がいて。でも姫だから・・・。
 かけおちしたんだけど、お父様が怒ってしまって、
 その彼を・・・殺してしまったの。
 わたしは城に戻されたけど、悲しくて悲しくて・・・。
 だからせめて、わたしの歌が彼へ届き来ますようにって、
 歌を歌ったの・・・」
(これ・・・国語で習った・・・!)
「あのっ・・・それでその彼が迎えに来てくれたんですよね?」
すると、とても驚いて、
「まぁ・・・よく知ってるわね?」
「あ・・・国語で習ったんです」
姫は悲しそうに「そう・・・」と呟いた。


「そうそう。あなたにお願いがあるのよ」
「え?」
「今、彼は魔法の国にいるの。お父様が、彼と私が一緒にいるのが
 気に入らないらしくて、ここから魔法の国に落としてしまったの。
 でも、わたしはいけないから・・・。お願い、彼を連れ戻して」
「でも・・・なんであたしなんですか?」
「・・・わたしはあなたを知っています。あなたは偉大な姫です。
 どうか・・・お願いします」
あたしに深々と頭を下げた必死な姿を見ると、断れなくて・・・
「わかった。あたし、やってみます」
「ありがとう・・・お願いします」
「うん!!」
「では、あなたがもといた場所に戻しますね」
そう言うと指先で空中に魔法陣を書いて呪文を唱え始めた。

「偉大なる風の姫、フウカを地上へ戻し、我が願うままに
 導かれよ!!」

すると、魔法陣が光だし、その光があたしを覆っていった——・・・





気付くと、城の前に突っ立っていた。
門番のおじさんがあたしの顔を覗き込んで、「大丈夫ですか?」と
言っている。
「大丈夫!」と答えると急ぎ足で中へ走った。

「遅いっ!!フウカッ!!」
入ってすぐ、ママの怒鳴り声が聞こえてきた。
「ご、ごめんなさ〜い・・・」
逃げ出すように部屋へ入って行った。

バタン・・・

「ふぅー・・・怖かったぁ・・・」
でも、部屋にセシルがいたことは大きな誤算だった。


・・・1時間後。

「まったく・・・。夜遊びして・・・」
「うぅ・・・」
「ほらほら、早く寝てください。遅刻しますよ〜」
「はぁ〜い」

ガチャッ

(あの人・・・どこかで見た顔だったな・・・)
疑問を抱えながらあたしは眠りについた。



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