二次創作小説(紙ほか)
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- ハリー・ポッターと無名の生き残り 第七話更新中!
- 日時: 2015/06/02 19:51
- 名前: プリア ◆P2rg3ouW6M (ID: 5YaOdPeQ)
——この物語は……
主人公であるもう一人の生き残った女の子ミーシャ・ライリー:Misha Rielyが、
舞台のホグワーツ魔法魔術学校にてさまざまなことを学び、困難を乗り越える物語。
原作に沿りつつも、原作になかった展開を盛り込めればいいな〜と思っています。
創作キャラであるミーシャと、原作キャラたちの会話を楽しんでいただければ嬉しいです^^
ハリー・ポッターが主人公で略してハリポタ。
この物語はミーシャ・ライリーが主人公の二次創作ということで、略して「ミーライ」。
今後「ミーライ」という言葉が出てきた場合、この物語のことを指しますので、ご理解ください^^
はじめまして^^ プリアと申します。
この小説はハリー・ポッターを原作とした二次小説です。
出てくる登場人物はほぼ原作どおりのキャラクターですが、
一部オリキャラも混ざっており、主人公はオリキャラです。
「映画しか知らない」「原作しか知らない」どちらの方も大歓迎です!
感想・批判・アドバイスも、随時受け付けております^^
※注意※
・この小説は映画・書籍両方に沿っていく予定です。
・原作にない展開があります。
・文章の転載、複製は禁止です。
・作者は多忙のため、急に更新が止まったりすることがあります。
・自己満足で出来た小説なので、ひどい展開になることもあると思います。
半年ぐらい開けることもあるかと思いますが、
目標は死の秘宝編まで続け、ミーライ全七作を完結させることです!
◇お客様
☆サザンカ☆さま はかせさま サリチルさま オメガさま ∮ミニモネ∮さま 瑠奈さま はるさま
十六夜さま ニャーニャンさま
◇履歴
・2015/5/19 4000HIT達成
・2014/7/16 3000HIT達成
・2013/11/2 2000HIT達成
・2013/10/31 100コメ達成
・2013/10/28~ 第七話執筆
・2013/5/26 1000HIT達成
・2013/4/11~8/21 第六話執筆
・2013/3/27~4/7 第五話執筆
・2013/3/24 第四話執筆
・2013/3/18~3/22 第三話執筆
・2013/3/11~3/16 第二話執筆
・2013/3/10 第一章第一話執筆
・2013/3/10 スレ立て
ζ本編
第一章 賢者の石
第一話 生き残った女の子 >>1-2
第二話 とめどない笑い >>5-6 >>9 >>13 >>20 >>23
第三話 はじまりの手紙 >>24 >>27 >>28
第四話 先生たち >>32
第五話 変身術の先生 >>33 >>36 >>46 >>51
第六話 魔法のいざない >>54-55 >>62 >>68-69 >>72-73 >>76 >>79 >>86
第七話 汽車に乗って New!!
>>97-99 >>102 >>110 >>114-115 >>118-119
- Re: ハリー・ポッターと無名の生き残り 第七話更新中! ( No.112 )
- 日時: 2015/05/15 00:48
- 名前: サリチル@スマホ (ID: EByIShHF)
スマホからの入力のせいか、
うまくコメントできなかった上に
パスワードを間違えて入力したようで
上のコメントの削除もできず、
申し訳ないです(ーー;)
続きですが…
確かに、初対面であのノリに絡まれたら
人見知りなら最初はとまどいそうですね苦笑
しかし、女の子の正体はきっとあの人物か…
もうじき4000HITですね(^ ^)
ミーシャの今後に期待です。
- Re: ハリー・ポッターと無名の生き残り 第七話更新中! ( No.113 )
- 日時: 2015/05/17 18:41
- 名前: プリア ◆P2rg3ouW6M (ID: 5YaOdPeQ)
>>111-112 >>サリチルさま
お久しぶりです……><
いつも更新を待っていてくれて、ありがとうございます!
ミーシャもそうですが、
マグル出身の子はワクワクする反面、
内心怖かったんじゃないかと思うんですよね。
未知なるものの恐怖というか、
クラス替えした時の漠然とした不安と期待のような^^;
実は賢者の石の放送は4月から楽しみにしていて、
職場で一人で大騒ぎしていたのですが、
あっという間に一週間をきりましたねー。
それまでになんとか、もう一つ更新できたらなぁと思っています><
- Re: ハリー・ポッターと無名の生き残り 第七話更新中! ( No.114 )
- 日時: 2015/05/25 18:54
- 名前: プリア ◆P2rg3ouW6M (ID: 5YaOdPeQ)
「何か用かしら?」
ミーシャはぎくりとした。何も言わずにコンパートメントを覗き見していたのだから、おかしな子だと思われたに違いない。
ミーシャが弁解をする前に、女の子はミーシャをしげしげと見つめるなり、口を開く。
「さっきからなんとなく視線を感じていたのよね。私に用があるなら、ちゃんと口に出して言ってもらわないとわからないわ。申し訳ないけど、私はまだ、自分の口を使わずに相手に気持ちを伝える魔法なんかは知らないし」
「相手に気持ちを伝える魔法? そんな魔法があるの?」
威張っているかのような話し方に最初は押されていたミーシャだったが、「相手に気持ちを伝える魔法」という部分だけはしっかりと聞き逃さなかった。そんな魔法があるのなら、使ってみたい!
ミーシャの質問に、女の子はつんとしてミーシャから目をそらした。
「……知らないわ。この世界にならありそうって思ったのよ。まだ……魔法について詳しく知らないから、想像だけど」
自分に知らないことがあるということを、恥らっているかのように、女の子は声を低くする。
もしかして、この子も私と同じ、つい最近まで魔法を知らなかったんじゃ……。
——だとすれば、きっと仲良くなれる。
ミーシャが話を切り出そうとすると、女の子が言った。
「あなたの方が、そういうことについては詳しそうだわ。でも私だって勉強し……」
「詳しくない詳しくない」
とんでもない誤解をされると思い、ミーシャはとっさに口を挟む。
「だって私、魔法があるって知ったのだって最近だし」
女の子は、はっとして顔を上げた。
「じゃあ、あなたもマグル生まれなの?」
「マグル生まれ?」
マグルという言葉はマクゴナガル先生から習ったが、マグル生まれというのはどういう意味だろう? マグルから生まれた魔法使いということだろうか? なんとなく意味は予測できたけれど、間違って覚えていたら、今後の生活に支障がありそうだ。
女の子は、呆れたようにため息をついた。
「マグルって言葉はもう知ってるわよね? マグル生まれっていうのは、つまり、身内の中に誰も魔法族がいない人のことよ。ホグワーツからの手紙をもらわなければ、この世に魔法があるなんて知らずに、そのままマグルの生活を送るはずの人」
……だとすれば、自分はマグル生まれではない。
魔法のことなんてまったく知らなかったが、マクゴナガル先生の話だと、両親は魔法使いだったそうだし……とはいえ、つい最近まで魔法について何も知らなかったのだから、結局はマグル生まれと同じようなものだ。
ミーシャは、荷物を抱えなおした。
「両親は魔法使いだから、私はマグル生まれじゃないけど……でも、つい最近まで魔法が存在するなんて知らなかった。魔法は空想の世界のものだと思っていたから、実際はマグル生まれと似たようなものかも」
「ご両親が魔法使いなら、あなたも魔法族の一員じゃない。どうして魔法について知らなかったの?」
「うーん……私は、マグルのおじさんとおばさんと一緒に暮らしていたから。両親は、私が小さい頃に死んじゃったんだ」
「あ、ごめんなさい」
女の子は、申し訳なさそうに目を落とした。
「でもあなた、なんとなく魔法をいっぱい知ってそうな雰囲気よ」
ミーシャはきょとんとした。
だから、さっきも誤解されそうだったのだ。
いったいどこをどう見ればそう見えるのだろう? マクゴナガル先生について回っていたおかげで、先生の空気が染み付きでもしたのだろうか。
女の子はもう一度じっとミーシャを眺め、口を開く。
「お互い魔法のことを知らなかったわけだし、良いお話ができそうだわ。よかったらちょっと話さない?」
「ほんと? じゃあ、そこに座ってもいい?」
「ええ、いいわよ」
ミーシャはほっとして、女の子の向かいの席に腰を下ろした。トランクをどさっと置き、ペンポップのかごをそっと脇に下ろす。ようやく定置が決まり、ペンポップも安心したように嘴で羽根をかいている。
「座ってもいい?」ときけるまで、随分と時間がかかったものだ。
ミーシャは、ほっと一息つき、苦笑いをする。
「実は他にコンパートメントが空いてなくて、一緒に座ってもいいか、きこうと思ってたんだ」
「じゃあ、そのために最初、こっちを見ていたってことなのね?」
女の子はまたもやミーシャに呆れたようだったが、最初よりもとげとげしい雰囲気は醸し出さなかった。ミーシャも同じ、つい最近まで魔法について知らなかったと聞いて、安心したのかもしれない。
ちらりと窓の外に目をやると、家々はとうに通り過ぎ、辺りには牛や羊のいる牧場が広がっていた。鮮やかな緑色の野原の間を、汽車が走り抜けている。どんどん速度をあげているようだ。
女の子は手に持ちっぱなしだった本を、ぱたんと閉じた。
「まだ名前を言ってなかったわね。私はハーマイオニー・グレンジャー」
「私はミーシャ・ライリー。よろしくね」
ミーシャがはにかみながら言うと、ハーマイオニーは首をかしげた。
「……私、あなたの名前、知ってるわ。何かの本で読んだのよ。同じ名前が載っていたわ、ミーシャ・ライリーって」
それを聞いて、ミーシャはどきりとした。
マクゴナガル先生の話を完全に理解したわけではないけれど、自分がなぜか一部の人には名前を知られていることはわかった。自分自身は、まったく知らない、過去の出来事で。
ハーマイオニーは顔をしかめ、しきりに思い出そうとしている。
「確か……ダイアゴン横丁の古本屋だったわ。もう廃刊になってしまった本に……たったの三行……あ、四行だったかしら? “ミーシャ・ライリー”っていう人について、書いてあったのよ。なんて書いてあったか……」
なんとなく、今はこの話題は避けたかった。どちらにしても、私は覚えていないし、質問されても何も答えようがない。それよりも、もっとホグワーツや魔法についての話がしたかった。
ミーシャは、遠慮がちに笑った。
「たった三行ってことは、大したことなさそう」
「ええ……うーん、思い出せないわ」
「そんなことより……まだこの子の自己紹介が終わってないんだ」
「……この子?」
ハーマイオニーはいぶかしげにミーシャを見る。
ミーシャはペンポップのかごに手を置いた。ペンポップはピィーと小さく鳴き声をあげてみせる。
「この子! メガネフクロウのペンポップっていうの」
「可愛いわね。この子があなたのペットなのね。フクロウなら、郵便の配達もしてくれるっていうし」
目をぱちくりさせるペンポップを、ハーマイオニーは覗き込んだ。
“ミーシャ・ライリー”のことを思い出すのは、ひとまず後にしたようだ。
ミーシャは、マクゴナガル先生が書いた手紙を運んでいったフクロウを思い出した。
「ねえねえ、ホグワーツからの手紙って、誰か先生が持ってきた?」
「ええ、ホグワーツの先生が持ってきてくれたわ。マクゴナガル先生という方だったわよ」
「やっぱり? 私のところにもマクゴナガル先生が来たんだ!」
先生の様子を思い出し、ミーシャは瞳を輝かせた。
そんなミーシャを見て、ハーマイオニーは小首をかしげる。
「マグルの家には、この手紙が本当だってことを証明するために、ホグワーツの教授が直々に訪問してるってきいたのだけど……魔法族の家には、郵便で手紙が行くだけだって。あなたの場合、おじさま方がマグルだったからかしら?」
おじさん達が手紙をミーシャに見せず、挙句の果てに手紙の山に見舞われたことを思い出し、ミーシャは笑った。
「最初は郵便で来たんだけど、おじさんたちが私に私に手紙を見せてくれなくて。そしたら、突然ベランダに手紙の山がどっさり! で、最終的にはマクゴナガル先生直々のお出まし」
「どっさり? じゃあ、それもホグワーツの先生が魔法をかけたのかしら?」
「……だとすると、マクゴナガル先生?」
「さあ……手紙を書いたのはマクゴナガル先生でしょうけど。名前があったし」
「うーん。後できいてみようかな」
だんだん打ち解けてきたのか、ミーシャは楽しげに話を続ける。
「家に先生が来た時、あんな格好をしていたから、仮装パーティか何かかと思っちゃった」
「私もよ。うちの両親なんて、最初は警察を呼ぶ勢いだったわ」
ハーマイオニーもその日のことを思い出し、笑った。
「先生が魔法でティーカップを浮かせて、魔法が本当にあるって証明した時は、本当にびっくりしたわ。でも、嬉しかった。自分が特別だってわかったから」
「私の場合、魔法で箒をひとりでに掃かせてた。それで、いきなり“あなたは魔女です”って」
「随分ストレートに言うのね。私の時は、すっごく丁寧に両親に説明してたわ」
ハーマイオニーの話をきき、ミーシャはその様子を想像した。
あの格好でマグルの家に入ったら、誰だって最初は疑うに違いない。かといって、マクゴナガル先生がマグルの着るような普通の格好をしていたら……。
ミーシャが想像して笑いかけたところで、コンパートメントの戸が開いた。
えくぼの目立つおばさんが、お菓子が詰まれたカートを押している。
「はーい、車内販売はいかが?」
〜つづく〜
☆だんだんと打ち解けてきたミーシャです。
同じ仲間がいるって心強いですよね。
ハーマイオニーも、マグル生まれなこともあって人一倍強がっていますが、
仲間を見つけて少しだけ丸くなります。
にしても、マグルの家がもしもホグワーツ入学を断ったら、
知ってしまった魔法に関する知識はどうするんでしょうか。
マグルが魔法について知っていたらまずいわけですし、ぼ、忘却呪文……?;
マグル親「もしも入学を断ったらどうなるのでしょうか?」
ミネルバさん「今まで説明させてもらった内容は、あなた方の頭から消させていただきます」
マグル親「(((;゜Д゜)))」
こんな感じじゃないですかね^^;
- Re: ハリー・ポッターと無名の生き残り 第七話更新中! ( No.115 )
- 日時: 2015/05/24 17:42
- 名前: プリア ◆P2rg3ouW6M (ID: 5YaOdPeQ)
ミーシャが想像して笑いかけたところで、コンパートメントの戸が開いた。
えくぼの目立つおばさんが、お菓子が詰まれたカートを押している。
「はーい、車内販売はいかが?」
ミーシャは、カートの中身を見ようとして勢いよく立ち上がった。
そんなミーシャにちらりと目を遣り、ハーマイオニーはまたしてもため息をつく。そうして、「私は結構よ」と断った。
そんなハーマイオニーには気づかず、ミーシャはカートの中のお菓子を見つめた。
「これはなんですか?」
「バーティー・ボッツの百味ビーンズよ。本当に色々な味があるの」
「これは?」
「ドルーブルの風船ガム。それと、杖形甘草あめ」
「それじゃあ、これは?」
「蛙チョコレートね。有名な魔法使いのカードがおまけで入ってるわ」
どれも見たことのないもので興味をそそられたが、マクゴナガル先生に、無駄遣いしないようにと念を押されている。その代わりとしてビスケットをもらったのだから、ここでお菓子を無駄に買うわけにはいかない。
(ビスケットをもらってなかったら、きっと買ってただろうけど……)
ひとまずミーシャは、「おまけ」が付いてくるお菓子を選んだ。
「じゃあ、蛙チョコレートを二つください」
二つ買ったのは、カードがまとめて二枚手に入るから得だと思ったのと、せっかくだからハーマイオニーと一緒に食べたかったからだ。
おばさんから蛙チョコレートを二つ受け取り、代金を払うと、ミーシャは意気揚々と席に座り込んだ。
ミーシャが蛙チョコレートをハーマイオニーに差し出すと、ハーマイオニーはかすかに不満げな表情を浮かべた。
「私、いらないって言ったのに」
「でも、お互い魔法界の食べ物は食べたことないし、せっかくだからと思って。カードは私にちょうだい」
ハーマイオニーは一息つき、蛙チョコレートをすっと受け取る。
内心胸を撫で下ろし、ミーシャはチョコレートをじっくり見つめた。五角形の包みは、青と金色で塗装されている。
「本当は百味ビーンズも欲しかったんだけどなぁ」
ミーシャがぼそりと言うと、ハーマイオニーが首を振った。
「やめておいて正解よ。だって百味よ。どんな味があるか、想像つく?」
「えー? そりゃあ、世の中の色々な食べ物の味がいっぱいなんじゃないの? 魔法界っぽい珍しいものなら、こう、水の味とか風の味とか……」
「とんでもないわ。食べ物じゃないものだって普通にあるって話よ。下品な言葉だから使いたくないけど、例えば、ゲロ味とか耳くそ味とか」
その味を想像し、ミーシャは無意識のうちにうえっと声を出した。
「買わなくてよかった……。この蛙チョコレートは普通だよね?」
言いつつ、ハーマイオニーの説明も待たずに中身を空けると、中から何かが飛び出した。
……チョコレートの蛙だ!
蛙はゲコゲコと喉を鳴らしながら、ミーシャの膝の上で飛び跳ねている。
自分の膝の上で動く蛙を見て、ミーシャは叫んだ。
「本物の蛙!?」
「違うわ、チョコレートよ。魔法で蛙みたいに動くの。ほら、捕まえないと!」
「ああああ、逃げる!」
チョコレートの蛙が膝から窓に飛び移った瞬間、ミーシャは自分も窓に張り付く勢いで蛙を掴んだ。手に掴んだ蛙は確かにチョコレートに触った感触だったが、掴んでもなお手足を動かしているので、本物のように思えて仕方がない。
片手で蛙を掴んだまま、ハーマイオニーを見やり、ミーシャは苦笑いする。
「食べてもいい?」
「ええ、どうぞ」
ハーマイオニーは涼しい顔で言った。
ごくりと喉を鳴らし、おそるおそる蛙を口元に運んでみる。すると、口に入れる直前、蛙は突然、「ただの蛙型のチョコレート」になった。食べてみれば、堅さもまろやかさも、ごく普通のチョコレートと何も変わらない。むしろ、ミーシャが今までに食べたチョコレートの中で、一番甘く、まろやかだったかもしれない。
甘いものが大好きなミーシャは、数口で蛙チョコレートを平らげてしまった。
ハーマイオニーはというと、チョコレートは取り出さず、カードだけを取り出している。
ミーシャも、空になった包みの中から、カードを引っ張り出した。
五角形のカードには、金色のフレームで縁取られた窓があり、その窓の中にふくよかな女性の写真がある。黄色の服をまとい、温かな笑顔を浮かべたその顔は、温厚で優しげな雰囲気で溢れていた。名前は? と探すと、ちょうど写真の下に「ヘルガ・ハッフルパフ」と書かれてあった。
「ヘルガ・ハッフルパフ……」
名前を口に出し、ミーシャはカードをめくってみる。
裏面には、ヘルガ・ハッフルパフについての説明が記されていた。
ヘルガ・ハッフルパフ
ホグワーツ魔法魔術学校創設者の一人。ウェールズからホグワーツの地にやってきたとされる。心優しく温厚な魔女であり、差別なく全ての者に教えを与えた。特に料理に関する魔法に長けており、ホグワーツで出される食事は、すべて彼女のレシピによるものである。所持品としては、アナグマの印が彫られた金色のカップが有名。
やはりまだ、よくわからない部分は口の中で音読してしまう。
ハッフルパフという言葉は……ネビルから聞いたんだったっけ……。
ミーシャは顔を上げて、ハーマイオニーのカードを覗き込んだ。
「そっちはなんていう魔法使いだった?」
「ゴドリック・グリフィンドールよ」
「……グリフィンドール?」
またしても、グリフィンドールという単語を聞いた。
よくきくこの言葉は、有名な魔法使いの名前だったのか。
ハーマイオニーからカードを受け取って見ると、ゴドリック・グリフィンドールは燃えるような赤毛を持った男性だった。相手を射るような鋭い眼差しに、写真といえど、目を見ることをためらってしまう。優しげなヘルガ・ハッフルパフと比べようとすると、ヘルガ・ハッフルパフが柔らかに微笑んだ……ように見えた。不思議に思って食い入るように見つめると、今度は微笑むどころか、こちらに向かって手を振ってきた。
「この人動いているよ!?」
ミーシャがハーマイオニーにカードを見せると、ハーマイオニーは大して驚きもせず、カードに眼を向けた。
「魔法界って、絵も写真も、中の生き物が動くらしいわよ。本に書いてあったわ」
「じゃあ、もしも今私とハーマイオニーが一緒に写真を撮ったら、その写真の私とハーマイオニーは動くってこと?」
「そういうことじゃないかしら」
「でも、その写真の中の私の意識はどうなってるのかなぁ。私はどんどん成長していっちゃうわけだけど、その写真の中の私はずっと11歳のままでしょ? 11歳の私のまま、動いてるってこと? それとも写真の中の私も一緒に成長していくのかな? ああでも、そうすると、写真の意味がなくなっちゃうし……」
「あなたがどう映るかは知らないけど。魔法界の新聞なんかは、その時の現場の動きが、写真にそのまま映るみたいよ」
「新聞ー? 魔法界にも新聞があるの?」
「……ええ。『日刊預言者新聞』とかね」
ハーマイオニーは、いい加減うんざりしたように首を振った。
「あなた、もっと自分で魔法界について調べればよかったじゃない。最初にあなたのことを、“魔法をいっぱい知ってそう”って言ったことは取り消すわ。私もあなたもお互い魔法について何も知識がなかったのに、どうして私の方が魔法族みたいになってるのよ。私なんて、最初に学用品を買い出ししてからも、何度もダイアゴン横丁に足を運んだわ」
そう言われるとミーシャは口をつぐみ、目をカードに落とした。
少しだけ落ち込んだのは、なんとなくばれたくなかった。
「……だって、ロンドンに行く手段がなかったから」
なんだか言い訳しているようで後ろめたかったが、教科書は読むだけ読んだし、行きたくても行けなかったのは事実だ。
ハーマイオニーは、眉をひそめた。
「なぜ手段がなかったの?」
「うーんとね……おじさんとおばさん、日本人なんだ」
「日本? じゃあ、あなた、日本育ちなの?」
「お母さんがイギリス人で、お父さんは日本人だから、私はハーフ。育ちは日本だけど、頻繁にイギリス人の知り合いと会っていたから、英語も話せるの」
ミーシャはへへっと小さく笑う。
ハーマイオニーは、ミーシャの顔をじっと見つめた。もう呆れてはいないようだ。
「だけど、お顔立ちはお母様譲り……よね。そのヴァイオレットの瞳は綺麗だと思うわ」
誇りに思っていた瞳の色を褒められて、ミーシャは嬉しかった。
恥ずかしさ頬を少し染めて、もごもごと言う。
「あ、ありがとう。やっぱり珍しい色なのかな?」
「ええ。私も初めて見たわ。紫の瞳って。宝石が詰まっているようだもの」
ミーシャは、自分の瞳に手を添えた。
光の加減によって宝石のような濃い紫にも、菫のような薄い紫にもなる。
ハーマイオニーは、と見ると、茶色い鳶色の瞳だった。
「それにしても、英語がとても上手よね」
「うーん……でも、緊張すると突然日本語が出てきちゃうし、それに発音が難しいものだっていっぱいあったよ。教科書だって、うまく発音できない単語がいくつかあったし」
マクゴナガル先生に初めて会った時も、緊張してカタコトの英語になってしまった。これから呪文を使う上でも、カタコトの発音で魔法がきちんと発動するのかと思うと、心配で仕方が無い。
ミーシャの言葉をきいてハーマイオニーは一瞬黙り、思いついたように言った。
「教えてあげましょうか?」
思いもよらなかった言葉に、ミーシャはきょとんとした。
「……え、いいの?」
「構わないわよ。その代わり……何か日本語が書かれたもの、持ってきてたりする?」
「うん。お菓子とか本とか、少し持ってきたよ」
「じゃあ、私には日本語を教えてちょうだい」
「えぇ? なんでまた?」
「私、本が好きなのよ。いつか日本の本だって読んでみたいの。今はホグワーツでの勉強もあるから、とりあえずはあなたが持ってきた物に書かれている日本語だけでも読めるようになりたいわ」
ハーマイオニーはまた新たに学ぶことが増えたことに、わくわくしているようだ。
ミーシャも胸をときめかせた。一緒に学びあえる友達ができたことが、本当に嬉しくて仕方が無かった。
〜つづく〜
☆ついに4000HITを達成……皆様、ありがとうございます!
昨日は賢者の石が放送されていましたねー。
それを見ながら、ミーライを今後どうしようか考えていました。
これから炎のゴブレットまで放送されると思うと、わくわくします。
ハーマイオニーは映画よりも小説の方が偉そうで威張っている感じがしますが、
ミーライではその中間くらいの性格で描写しているつもりです^^;
- Re: ハリー・ポッターと無名の生き残り 第七話更新中! ( No.116 )
- 日時: 2015/05/25 22:41
- 名前: サリチル ◆9Y62Z.C7f. (ID: 5YaOdPeQ)
金曜ロードショーのハリポタ賢者の石も終了したところで、
ミーライ版賢者の石を読みにきました。
4000HIT達成おめでとうございます!
女の子はやはり予想どおりでしたw
ここでハーマイオニーと絡ませてきましたか!なるほど。
マグル生まれなことを心の中で卑下し、
知識があるんだと強がっているあたりがまた新たな一面ですね。
無名とはいえ、生き残った女の子ミーシャに
魔女としてのオーラを感じとった・・・のでしょうか?(^^;)
初めてホグワーツのことをきいた状況をお互いに話す辺りが
個人的に一番面白かったです。
ミネルバさんが直々に生徒のお宅を訪問したのでしょうか。
確かに、唐突に「あなたは魔女です」は・・・w
知りたがり屋で好奇心旺盛なミーシャ、
カードも二枚一気に欲しがる欲張り・・・w
(ハーマイオニーは買ってもらったチョコを食べないなんて・・・)
カードは私の予想ではダンブルドアかゴドリックだったので、
外れてしまいました。なぜヘルガなんでしょうか、気になります。
ミーシャよ、グリフィンドールは確かに人名だけど、
皆が言っていたのは人名のグリフィンドールじゃないぞ!!
ミーシャの容赦ない質問攻めに、
ハーマイオニーがブチギレないかヒヤヒヤです(^^;)
お互いに語学を教えあうというのは、なんだか学生らしくて
可愛らしい友達の始まり方ですね(^^)
今週の放送は秘密の部屋。今から楽しみです!
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