二次創作小説(紙ほか)
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- -叶うのなら、ずっと、一緒に-【新撰組と一人の少年のお話】
- 日時: 2013/05/03 00:17
- 名前: 亜美、 (ID: SsbgW4eU)
——貴方達はボクの憧れです。
(叶うのなら、ずっと、一緒に)
——————————
参考 ウィキペディア様
新撰組-物語と史蹟をたずねて-(著:童門冬二)
4/24〜
※今度魔法のiらんどにこの作品を移します。
参照100突破--5/1
- Re: -叶うのなら、ずっと、一緒に-【新撰組と一人の少年のお話】 ( No.6 )
- 日時: 2013/04/27 23:35
- 名前: 亜美、 (ID: SsbgW4eU)
「……山南さんも平助も左之助も新八も……、ーー」
ーー総司は歩みを止めた。
それに合わせ土方も歩みを止める。
「……皆この話を知っているのですか」
「そうだ」
「何故僕には教えてくれなかったんですか」
「今教えた」
「……」
「……冗談だ。
お前、ついこの間まで風邪こじらせて麻疹になってたろ。
だから言えなかった」
てめえと同じ部屋にいて風邪をもらいたくないんでね、と
もっともな理由を言われると今度は総司が黙った。
- Re: -叶うのなら、ずっと、一緒に-【新撰組と一人の少年のお話】 ( No.7 )
- 日時: 2013/04/28 17:14
- 名前: 亜美、 (ID: SsbgW4eU)
「そんなお前に、……皆が知らねえことを教えてやろう」
「……」
唐突にそんなことを言われ、総司は土方をジト目で見る。
「誰も知らねえ話だ。勿論近藤さんも山南さんも。
……誰にも言わねえんだったら教えてやるよ」
総司の無言をどう解釈したのか、土方は小さな声で話した。
「清川さん、アイツ幕府に協力しよう、なんて表面だけなんだよ。
前に酒呑ませて問い詰めたらこう言ったんだ」
"幕府なんて俺にはどーでもいいんだ"、と。
——さわさわ。葉桜が揺れた。
此処の桜の見頃はとっくに終わったようだ——。
- Re: -叶うのなら、ずっと、一緒に-【新撰組と一人の少年のお話】 ( No.8 )
- 日時: 2013/04/28 17:39
- 名前: 亜美、 (ID: SsbgW4eU)
「誰にも言うなよ?」
総司は苦しそうに下を向いた。
——後に浪士組となり倒幕運動を取り締まる役となる彼等には重苦しい事実だ。
「……わかってますって」
「こんな話、誰かに聞かれてたら——」
『っ——……』
——刹那。風に乗り声が聞こえた。
- Re: -叶うのなら、ずっと、一緒に-【新撰組と一人の少年のお話】 ( No.9 )
- 日時: 2013/04/30 00:11
- 名前: 亜美、 (ID: SsbgW4eU)
- プロフ: http://www.youtube.com/watch?v
「なッ?!」
「……」
土方は焦り冷や汗をかき、総司は土方に「何やってんすか」とでも
言いたげな目線を送る。——だが流石にこれは焦る。
「……総司」
「どうしました」
「この秘密の話、さっきの声の持ち主に聞かれたのだろうか」
「ていうか男同士の秘密って気持ち悪いですね。
女の子同士ならまだしも」
さすさすと自分の体を抱くように腕を擦る総司。まったく会話になってない。
- Re: -叶うのなら、ずっと、一緒に-【新撰組と一人の少年のお話】 ( No.10 )
- 日時: 2013/04/30 00:20
- 名前: 亜美、 (ID: SsbgW4eU)
「会話になってねえよ」
「ーー冗談です。さっきのを聴かれていたのなら斬りますか」
「直ぐ斬ろうとするてめえの癖直した方がいいぞ」
「女癖が悪い土方も直した方がいいのでは」
「ほっとけ」
土方は笑いながら約二寸下にある総司の頭をこつく。が、そんな顔は直ぐ険しくなった。
「本当に斬らなくてはならないことになるかもな」
「そうですね」
「声が聞こえた方に行ってみるか」
「そうですね」
総司は先程と同じ言葉を返し、
土方はその総司の返事を聴いてから声のした方に歩いた。
総司もその後ろに付く。