二次創作小説(紙ほか)

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-叶うのなら、ずっと、一緒に-【新撰組と一人の少年のお話】
日時: 2013/05/03 00:17
名前: 亜美、 (ID: SsbgW4eU)



 ——貴方達はボクの憧れです。




 (叶うのなら、ずっと、一緒に)








——————————

参考 ウィキペディア様
   新撰組-物語と史蹟をたずねて-(著:童門冬二)
   

4/24〜





 
※今度魔法のiらんどにこの作品を移します。

参照100突破--5/1

Re: -叶うのなら、ずっと、一緒に-【新撰組と一人の少年のお話】 ( No.1 )
日時: 2013/04/27 23:25
名前: 亜美、 (ID: SsbgW4eU)
プロフ: http://www.youtube.com/watch?v


 

 ——時は文久3年(1863年)、四月の始めの頃。
真ん丸の月が一人の、顔の整った男を照らしていた——。


「あーあ。近藤さんったら無茶なこと言うんだから。
こんな時刻に団子屋なんて開いてないのに。
ほんと近藤さんって天然だな……」


 ——男はその"近藤さん"という者のことを思い出しているのか、
男はふわりと笑った。——笑った顔はひらめのようだ。


「ていうか。こんな時刻に使いを頼むって鬼?
土方さん並みに鬼? そうなの? ……」


 いや、近藤さんに限ってそれはない。
近藤さんのその大きな口に自分の拳をいれ、他の人を笑わせる……
異国の言葉で言えばゆーもあせんす溢れる人だ。
近藤さんに限って……、と独りぶつぶつぶつぶつと呟いてる男は、どうやら現実逃避しているようだ。




Re: -叶うのなら、ずっと、一緒に-【新撰組と一人の少年のお話】 ( No.2 )
日時: 2013/04/25 16:18
名前: 亜美、 (ID: SsbgW4eU)
プロフ: http://www.youtube.com/watch?v


「……なんだよ俺並みに鬼って」

「あ、土方さんいらっしゃったんですか。
全然気が付きませんでした」


 ——男の後ろからまた色男が。
男は突然現れた色男に特に驚いたようではないようで色男を睨むように見る。


「因みに土方さん並みに鬼、とはそのまんまの意味です。
土方さんもう歳だから理解力が低下してるのではないでしょうか」

「おい総司……。あのなあ、俺はまだ二十七だぞ?」

「あと少しで二十八じゃないですか」

「二十七も二十八も変わらねえよ」

「僕にとってはおじさんですけどね」


 "総司"と呼ばれた男は、色男——、もとい土方を横目に見ながら笑った。


Re: -叶うのなら、ずっと、一緒に-【新撰組と一人の少年のお話】 ( No.3 )
日時: 2013/04/25 00:03
名前: 亜美、 (ID: SsbgW4eU)




「総司と俺ってほとんど歳変わらねえじゃねぇか!」

「……何、言ってるんですか。
僕まだ成人もしてないんですよ。
やっぱり頭可笑しくなってしまったんですかね」


 くっ……、と言葉を詰まらせる土方を総司は面白そうに見つめていた。


「てめえ……いつかぜってえ斬る!」

「わあ、怖い怖いくわばらくわばら」

「見事な棒読みだな!」


 けらけら笑う二人。

 犬猿の仲と言われている二人だが、
なんだかんだ言って仲が良いようだ。

Re: -叶うのなら、ずっと、一緒に-【新撰組と一人の少年のお話】 ( No.4 )
日時: 2013/04/25 16:17
名前: 亜美、 (ID: SsbgW4eU)



「おおっと。話が逸れたな」

「どこのどいつが話逸らしたんでしたっけ」

「てめえだよ」

「……冗談はさておき。本題に入ってください」

「ちっ……」


 小さな音の舌打ちだったが夜なのでよく響いた。

 がさごそと土方は着物の懐をあさる。


「お、あったあった」


 ——土方が懐から取り出したのは巻物のような紙だった。


「……土方さん。これは——……」

「中身、見てみろ」


 総司の台詞に被せるかのように土方は言った。


Re: -叶うのなら、ずっと、一緒に-【新撰組と一人の少年のお話】 ( No.5 )
日時: 2013/04/25 16:26
名前: 亜美、 (ID: SsbgW4eU)
プロフ: http://www.youtube.com/watch?v



 がさりと丁寧に折られた紙を開く。







「……土方さん」

「あ?」

「——これは——、どういう意味なのでしょうか」

「……そのまんまの意味だ」


 ——二人の視線の先には『浪士組隊員募集』と書かれた紙があった。


「清河さんが発案したんだと。
——因みに近藤さんもこれに入るらしい」


 ぴくり、と総司の方が揺れた。


「近藤さんが行くなら——」

「因みに俺も入ろうかと、」

「すみませんやっぱり考え直します」

「てめえ……」


 土方は切なそうに、儚げに笑った。



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