二次創作小説(紙ほか)

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らくだい魔女~失われた記憶〜
日時: 2015/07/28 21:32
名前: ひよこパフェ (ID: Q.pGZPl6)

こんにちわーー。
お久しぶりです。ひよこです。

え、分かんない?えとー。前、あたしは世界に嫌われてるをかいてた奴ですハイ。

また、書こうかなぁ、なんて思ってみました←
ノロノロノロノロ亀さんになると思います、が!
最後までお付き合いお願いします。(・ω・´

でわでわ。

Re: らくだい魔女~失われた記憶〜 ( No.1 )
日時: 2015/07/28 21:42
名前: ひよこパフェ (ID: Q.pGZPl6)

#1

開いた瞳に写ったのは、キラキラと無駄に反射する光だった。
こんな光は自分には似合わないな、と思った。

ここはいったいどこだろう。
あたしは一体だれだろう。
なんのために、ここにいて、
なんのために、存在してる?

分からないことだらけで、かすかに残る記憶のなかに、誰かの名前があったから。

「…ちとせ、かりん」

呟いてみて、やっぱり分からなくて。それで、終わった。終わって、消えた。

Re: らくだい魔女~失われた記憶〜 ( No.2 )
日時: 2015/07/28 21:53
名前: ひよこパフェ (ID: Q.pGZPl6)

#2

二回目に見えたのも、光だった。
今度は、自分の金色の髪に反射してキラキラしていた。
それだけは、キレイだと思えた。

あいかわらず、分からないまま。
いや、でも、分かったことは1つだけある。

自分が憎い。
思いだせない自分が、憎い。憎くて憎くてたまらない。
何か大事なことが起こっているのに。
しなければならないことがあるのに。
…分からない。

考えて考えて、頭がはち切れそうなくらい悩んだけど。
分からなくて。
熱い涙が頬をつたった。
一度伝った涙は、止まってくれなかった。
嗚咽がもれて、自然と自分の首に手をやる。
なでて、手を離した。

「…だれか」

もう、無理だと助けを求めたその瞬間。

ーードアがひらいた。

「…フウカ?」

部屋に響いたその声は、知らないはずなのに、懐かしくて、安心感をもたらした。

もう、なにもかも覚えてないけど、その人の姿と名前だけは覚えていたから。
だから、あたしはーー

「チトセ…」

泣くためではなく、助けを求めるまえに。


その人の名前を呼ぶためだけに、喉をふるわせた。

Re: らくだい魔女~失われた記憶〜 ( No.3 )
日時: 2015/08/12 20:46
名前: ひよこパフェ (ID: Q.pGZPl6)

#3

「ぇ、…あ。フウカ?」

彼は、もう一度呟いた。
あたしには、理解できない呟きだったのだけれど。

「…分からないの」

自分で言ってみて、ずいぶんと喉がカラカラなことに気づいた。

彼はあたしの様子に気づくと、机の上にあったグラスを手に取り、水をついでくれた。

「…ありがとう」

水を受け取り、一気に飲み干す。
喉にうるおいが戻り、満足した。
彼も、あたしをみて、満足したような顔をした。

「で、分からないってのは…どういうことだ?」

「…全て、なの。記憶が、ないの」

彼は絶句した。

「…うそだろ」

彼に、うそつき扱いされるのは、何故か心苦しかった。

「本当。あなたのことも、名前と姿は覚えてるんだけど…。思い出とか記憶とか、全然なんだ」

彼は苦しげに下を向いた。

「具合悪いの?」

「違うけど、そうかもな。今、悪くなった」

「帰っても、いいよ」

「そうする。気分悪い」

そういって彼はちらりとこちらをーー心配するようにーーみると、

「じゃあ、な」

と残して帰っていった。

「…フウカの記憶に、オレがいないなんて」

と最後にきこえたかもしれない。意味は、わからなかったけど。

Re: らくだい魔女~失われた記憶〜 ( No.4 )
日時: 2015/08/13 11:05
名前: ひよこパフェ (ID: Q.pGZPl6)

#4

夢を、みた。


燃え上がる炎の中、あたしは一人で立っていて。
炎はすぐ側なのに、逃げることはできなくて。

『…あんたなんて』

声がした。
振り返る。

『死んじゃえ』

そこにいたのはーーー

+++

「……!!!」

布団をはねのける。

「い、今のは…?」

あれは、本当にあったことなのだろうか。
でも、だとしたらどうしてあたしは生きている?
あれだけの炎だ。死んでいてもおかしくない。というか、死んでないとおかしい。

……やめた。
今のは、ただの夢。夢なんだから。
だから、あたしには関係ないよ。

そう決め込むと、だいぶ心が楽になるのを感じた。

それでも喉がカラカラだったので、水をのもうと体を起こした。
ーーそのとき。

コンコン。

ドアがノックされた。

あたしはやや警戒しながらも、

「どうぞ」

と声をかける。

あたしの許可を経て、ドアが開けられた。
真っ白い服をきたおじいさんーー病院の先生、だろうか。

だとしたらここは病院なのか。

「フウカさん、ですね。えぇ。今回、病気・怪我は治りましたので。
明日にでも退院できますよ。えぇ。手続きは、どうしましょうか?」

やや癖のあるしゃべり方だなぁなんて思ってたけど、本題はそこじゃない。

「退院?あたしが?」

「えぇ、そうですよ」

先生は瞳を細めて笑った。

「……あたしには、帰るところなんて、分かりません」

「え?」

「記憶、ないんですよね」

そう言って、弱々しい笑みをうかべた。
なぜ笑ったのか、自分でも理解できなかった。

「そう、ですか…。それは、大変なことになりましたな。しかし、記憶喪失はまだ有効な治療が見つかっておりませぬ。
とりあえず、無理に思い出そうとしませぬように。
自然治癒、というやつです」

「はぁ」

言われても理解が追い付かなかったあたり、あたしという人は相当のバカみたいだ。

「で、どうしましょう。手続きは」

そう。問題はそこだ。
どうしよう。。。

ガラ

「…あ、こんちは」

「おぉ、これはこれは。チトセくんでしたな。こんにちは」

現れたのは、彼、チトセだった。

「何の話をしてたんです?」

「実はですな。フウカさんの手続きのことで…」

そのあと、チトセと先生は何やらややこしいことをごちゃごちゃと話したあと、

「なら、オレがこいつを引き取りますよ」

と言った。
二人がこちらを見る。

「あ、まぁ、そういうことになったのなら、それでいい…です」

そういうことになった。


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