二次創作小説(紙ほか)
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- 初恋に味なんて無い【ヒロアカ】
- 日時: 2017/03/13 23:40
- 名前: 紅葉 (ID: fZAC/ZMy)
初の恋愛もの挑戦です。
ヒロアカ『普通平凡。並でいい』の方も是非よろしくお願いします。
更新はマイペースですがゆっくり見守っていただけると幸いです
もう一度言います
初の恋愛ものです。私に恋する乙女の気持ちが理解できるのか、と不安ですが頑張ります。仮にも乙女(笑)なので。
誤字脱字がありましたら是非コメントしてください
- 初恋を捧げる ( No.3 )
- 日時: 2017/03/14 08:30
- 名前: 紅葉 (ID: fZAC/ZMy)
そもそも恋をする。というのは誰かを好きになる、という事で良いことではあると思うが
恋をする人間は選んだ方が良い
例えば…
高嶺の花のような存在であれば想いを伝えられずじまいだったりもするし
いつも喧嘩しているような人間であれば言葉にしづらいし
「…なーんて。人のこと言えないけれど」
「おい!バカやってねぇで帰んぞ!!」
「!待ってよ!≪かっきー≫!」
私が初恋を捧げている相手は
性格が悪く
凶暴で
みみっちい
爆豪勝己だ。
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編集しました
- 何で好きなんだろう ( No.4 )
- 日時: 2017/03/14 08:27
- 名前: 紅葉 (ID: fZAC/ZMy)
そもそも、私が彼に好意を持っているのは、初めは単純に好みだったからである。男らしく、何でもできる。それこそ、中学に入学したての頃はヒーローのような存在であった。
「…まぁ、性格が怖くて皆逃げたんだけれど」
もったいない、と思うようになった。そこからは好く覚えていない。ただ、好きになるのに理由はいるのか、と考えるようになってきた。
要するに、今では好きな理由もあやふやだと言うことだ
「かっきー、さ。」
「なんだよ」
帰り道、私はかっきーに声をかける
「高校、どうするの」
「雄英」
即答されてしまった。だよねー、と苦笑してかっきーの方をちら、と見る
あと、半年もないんだ。かっきーと会えるの
寂しいなぁ、なんてしんみりしながら鞄のなかから飴を出す。
飴を口のなかに含むとコロン、と軽快な音がした
「かっきーも食べる?」
「いらんわ、お前が俺に渡してくる飴は甘ったるいんだよ」
「のど飴でさえ甘ったるいっていうかっきーの舌がわかんない」
どんだけ辛いの好きなの、と笑う。
「…あと何回一緒に帰れるのかな」
「知るか。お前が着いてきてんだろ」
「それでも歩幅合わせてくれるとこ優しいよね」
と言うと一瞬ぴくっ、と動きその後ざっと早歩きを始めた
「ごめんって!そうだよね!可哀想な私が着いていってるんだよね!」
「よくわかってんじゃねえか」
ほんと、何で好きになったんだろう
- 高校決めました ( No.5 )
- 日時: 2017/03/14 08:56
- 名前: 紅葉 (ID: fZAC/ZMy)
「お前こそ、高校どうするんだよ」
「決まってない」
「はぁ?」
かっきーは馬鹿じゃねえの、という勢いで聞いてきた。
だって、かっきーと同じ高校行きたいし
なんて言えるはずもなく
「だってさ、よくわかんないよ。将来の夢とか、高校で何がやりたいとか。確かに、ヒーローって職業は憧れだけど…私がなれるかわかんないもん」
にへら、と笑い言葉を続ける
「私ってね、皆が思ってるほどいい人でもないの。困ってる人がいたら助けるのだって『ほっとけない』じゃなくて放っておいたらあとが面倒そう、って感じでさ」
「結局、自分のためにしか働けないの」
沈黙に包まれた二人の間。私は明るい話に切り替えようと思い
「今日さーー」
「できる」
「お前なら、できる」
いつもより真剣な眼差しに私は目を見開いた。こんな顔、見たことない。
かっこいい
かっきーは再び口を開き
「ま、俺の相棒の下っ端くらいにゃなれんじゃねえの」
「やっぱり君はブレないなぁ!!…じゃあ明日…。先生に願書提出しようかな」
と言うが反応はなし
でも、かっきーが同じ高校行くの許してくれるなんて思ってもなかった。
浮かれてもいいのかな
「あ、普通科とかにしろよ」
…ダメですよね
「かっきーのばか」
「あ!?」
こうなったら何がなんでもヒーロー科、受けてやる!受かってやる!!
覚悟してろ!爆豪勝己!!
- 恋は人を変える ( No.6 )
- 日時: 2017/03/14 11:48
- 名前: 紅葉 (ID: fZAC/ZMy)
そこからの私は努力の毎日だった。そして友達もできた
「あ、みどりん」
「あ、氷室さん」
ランニングしているとたまーに会う緑谷出久くん。同じ高校を目指しているという接点で仲良くなれた
「ねえ、みどりん。筋肉めっちゃついてない?」
「そ、そうかな?」
「ほー…すごい鍛えてるねぇ」
と少し雑談をしてランニングを再開する。自分の夢と同じ夢を持っている仲間がいるっていいなぁ、とじーん、と嬉しさを感じている。
爆豪くんに至っては
「あ?てめぇ俺の邪魔だけはすんじゃねえぞ」
だからね。くっそー…わかってはいた。だけど、もっとこうね?応援してほしいっていうか
「…ないな」
一人で自問自答しながら走る。
「ま、一緒に高校行きたいとか思ってないってことは、そんなに好きでもないってことだね」
うーん、私も前までは好きでも自分の道を選びなよ、とか進路を人に左右されてんじゃねーよ!とかリア充に思っていたけれど
「恋をすると人って変わるんだなぁ」
としみじみ思う。やっぱり世界の中心は好きな人になっちゃうんだ。ま、私だけだろうけれども!
- 好きな人 ( No.7 )
- 日時: 2017/03/14 12:10
- 名前: 紅葉 (ID: fZAC/ZMy)
そして、なんとか頑張って合格だった。かっきーはヘドロ事件以来余計にツンツンしてる
「私も受かったよ」
「…だからなんだよ」
おうおう、ピリピリしてんねお兄さん
「そこは褒めてよ」
ケラケラ、と笑って帰ろっか、と言うと一人で帰れよ、と言われた。
「…仕方ないなぁ。じゃあ今日は帰るよ」
学校に書類をもらいにきたから居たけれど、それが偶然かっきーと被ったのだ。
「…私はそんなんじゃ嫌いになれないのに、かっきーは嫌いになっちゃうのかなぁ」
じわり、と涙が溢れそうになる。かっきーに、私の価値観を押し付けてはいけないのだ。
私の好きをかっきーに押し付けてはいけないのだ。それではただの迷惑な人だ。
けれど
だけれども
「…かっきー!!」
好きな人は放っておけないのだ
「はぁ…はっ…はっ…」
いきなりドアを勢いよく開いたためかっきーは目付きの悪い目を一瞬見開いた
「お前」
「ねぇ」
君の声を遮って。私は言った
「…やっぱり一緒に帰ろっか、かっきー」
能天気ににへら、と笑いかける
「馬鹿じゃねえの…」
呆れているかっきーを引っ張りながら帰る
「…今日ぐらい、送ってやるよ」
「…かっきー?気にしなくても良いんだよ?」
「だれが気にしてるなんて言った!!俺が送ってやんだからありがたく受け取れ!!」
「は、はいい!!」