二次創作小説(紙ほか)
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- 【文スト】夢から醒める
- 日時: 2017/05/12 05:53
- 名前: 哀歌 (ID: eH6OJcrU)
夢から醒める話をしようか
初めまして、哀歌です。
今回は文豪ストレイドッグスの二次創作を書いていこうと思います。
注意
○文豪ストレイドッグス
○二次創作
○キャラ崩壊
○シリアス
○腐向け
○双黒or太中
目次
○序章…>>1
○第一章…>>2 >>3 >>4 >>5 >>6 >>7
○第二章…>>8 >>9 >>10 >>11 >>12
- Re: 【文スト】夢から醒める ( No.1 )
- 日時: 2017/05/06 08:07
- 名前: 哀歌 (ID: 247YvwPY)
序章 目が醒めても夢の中
冷たく乾いた風が頬を撫で、重くなった瞼をゆっくりと開いた。
ぼんやりとした視界を徐々にはっきりとさせると、目の前に広がるのは木々は薙ぎ倒され、地面は所々大きく抉れている何とも狂った光景。
「……また、か」
その中心で独り、ポツリと呟いた。
そこで俺は理解する。
嗚呼、また、置いていかれたのか、と。
高ぶっていた熱がスッと冷める感覚に嫌気を覚えながら、力の無い足でよろよろと立ち上がる。
対ギルド共同戦線。
その協定の場で立たされたのが俺と太宰だ。
かつて、黒社会最悪のコンビと呼ばれた“双黒“。それを使うことが、非合法組織ポートマフィアの首領、森鴎外の最適解だった。
俺は首領の命令で元相棒である太宰がいる場へと重い足取りで赴き、見事に任務を遂行した。
昔のように“汚濁“を使って。
「クソッ……」
グッと拳に力が入る。
(任せなよ、相棒)
昔のように甘い声でそう囁いた言葉が、今も頭を過ぎる。
信用していても、また裏切られる。
目を覚ましたときに、本当にいて欲しい筈の人物は其処にはいなくて__________
清々しい顔の彼奴を思い浮かべ、腹を立てるが、それと同時に虚しさまでが込み上げてきて、それにまた腹を立てた。
嗚呼、結局のところ、俺は___________
「この感情は、何なんだろうな」
俺は今日も、醒めない夢の中だ。
- Re: 【文スト】夢から醒める ( No.2 )
- 日時: 2017/04/29 16:45
- 名前: 哀歌 (ID: eH6OJcrU)
第一章 太宰治の話
太宰治。ポートマフィアの最年少幹部だ。
彼は至って普通の青年に見え、至るところに巻かれた包帯や自殺性癖と言った目立つ所が無ければ、ただの若い社員にしか見えないだろう。
実際、行動も言動も、幼稚としか言えない軽薄さであり、特に親しい人間に対してはもっとそれらしいと言える。
そして彼はその裏腹ではとても冷酷な人間とも言える。
彼の言葉、視線、行動、たまに垣間見得るその表情はとても恐ろしく思う。
吸い込まれるような瞳をさらに黒くさせ、妖艶に笑みを浮かべながら人を殺すのだ。
彼の参加した拷問に耐えられたものはいないと、後を絶たないのもまた事実。
要するに、人間を限界まで超越した化け物だ、彼は。
そんな彼には、一人の相棒がいる。