二次創作小説(紙ほか)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 東方願念碌
- 日時: 2017/12/27 07:20
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
新たな異変が久遠たちに襲い掛かるその時はそう遠くはなかった。
成長した少女、千弦 久遠。
博麗の兄編 >>1-7
- Re: 東方願念碌 ( No.5 )
- 日時: 2017/12/20 17:26
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
飛び交う星の弾幕、もちろん魔理沙が放っているものではない。
「お前、博麗勾時って言ったな、まさかとは思うが博麗家の
人間か?」
「だからどうした?そんなことは関係ないだろう?
“妖術「暗黒暗夜」”」
辺りは真っ暗になり何もかも見えなくなる。
「(これは・・・マスタースパークでどうにかなりそうもないな)」
八卦炉を握りしめ辺りをじっと睨む。
突然響樹は自分の腹に手を当てる、手には真っ赤な血が付いていた。
「なっ、ガハッ!?——クソッ“火星「マーズバーニング」”」
赤い火炎を纏った隕石を辺りに落とすと元の明るさを取り戻す。
響樹は咳と共に吐血し膝をつく。
上から悪魔のような笑顔で見下ろす勾時に向けて恐怖で震える
右手の八卦炉を向ける。
「ス、ペル・・・カード!——ぐあっ!?」
妖刀で右手を一突きされ、蹴り倒されると首を絞めつけられる。
「この程度か魔法使いも、妖怪となんら変わりはしなかったな」
「っ!なぁ・・・少ししゃべらせてくれ、よ。少し、で
いいから・・・」
首は解放され、顔の上部を鷲掴みにし持ち上げられる。
「俺もお前と同じように堕ちたときがあったんだぜ?んで俺は
妹を殺そうとしてたわけだがまぁ結果的に妹に助けられちまった
ハハッ、そんときから決めてんだよ妹は俺が死んでも守るってな。
だが俺如きじゃ相手にもならねえみたいだな、お前の名前を
聞いてやっと俺の記憶が完全になった。それでも俺は勝てねえ
だから情けないが俺は
お前の妹、博麗霊夢にお前を倒すことを任せる!」
- Re: 東方願念碌 ( No.6 )
- 日時: 2017/12/20 17:55
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
その時だった。
一人の少女が叫んだ。
「“神技「八方鬼縛陣」”」
大きな赤い霊力の柱が二人を飲み込まんとする。
それが収まると上半身を起こす響樹が歯を見せて笑った。
「全くアンタなら倒せるくせに私に面倒ごと押し付けないでよ」
「わりぃなだが良いじゃねえか、お前の強くなった姿を見せれるし
こういうのは妹が兄を助けてこそ、だろ?」
「しょうがないわね、この借りはきっちり返してもらうから覚悟してよ?
それと魔理沙のこと、よろしく」
魔理沙を背負い響樹が飛び去ったのを確認し、霊夢は前を向く。
「勾時兄さん、ここで倒さしてもらうから覚悟しといてよ?
“神霊「夢想封印」”」
七色の弾幕を妖刀で綺麗にさばいていくのを見て、霊夢はそのまま追撃する。
「いくわよ!“「夢想天生」”」
「チッ」
七回繰り出される打撃を全て刀で防ぎきる。
刹那、刀に亀裂が入りやがて粉々に砕け散る。
共に記憶が流れ込む。
—『お兄ちゃんが巫女さんになるの?』
—『そんなわけないだろ?巫女になるのは霊夢だよ俺はお手伝い』
—『霊夢が巫女!?やったー!!』
勾時の頬に一筋の涙が流れる。
—『うぅ・・・お兄ぢゃ〜ん、どこ〜!?怖いよ〜』
—『霊夢!?あぁ良かったケガはないか?』
—『うわーーーん!!』
—『よしよし怖かったな、兄ちゃんが守ってやるからな』
そして彼は神社で目を覚ました。
「霊夢?」
「やっと起きたみたいね、全く心配させないでよ?」
「そ、そのすまなかった、響樹も元に戻してくれてありがとな。
あのまま妖刀がぶっ壊れなければ、俺は間違いなく妖気で
死んでたな。どうせ響樹のケガも俺がやったんだろうしな」
包帯で手当てされている響樹を見てそう言った。
「ま、気にすんなよ。俺も同じ思いをしたことがあるしな」
- Re: 東方願念碌 ( No.7 )
- 日時: 2017/12/23 17:12
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「っ!?」
少女の目の前に博麗神社の鳥居が飛び込む。
「お願い、助けて!」
「何!?ちょ、早く中に入って」
「あ、おい!あの怪物が・・・!」
魔理沙の指差したところに二匹の妖怪?がいた。
だがその怪物は青い体の怪物に攻撃され倒れる。
少女は驚き目を見開き、霊夢は「全く」と小さく呟いた。
霊夢の結界は博麗神社全体を包み風圧から防いだ。
「ちょっと!怪斗、アンタね周りのことを少しは考えなさいよ!
危うく神社が吹き飛ぶところだったじゃない!」
「まぁまぁ霊夢、落ち着け。それにここは感謝するべきだろ」
勾時の言葉にあまり納得はいかないようだが頷きはした。
その少女はレムルという名前。
「レムル、あの怪物は何?なんで貴方を追ってるの?」
「あの怪物は私の友だちが創り出したの、たぶん私を追ってる理由は
私の能力、秩序を操る能力だと思う」
レムルは長い銀髪を揺らす。
「秩序、ルールを操るってことか・・・」
「えっとどういうこと?」
「この世界で生き物は生き返らないというルールがあるとする。
それを操れば生き返らせても良いってことになる」
怪斗の説明に久遠はなるほどと相槌をうつ。
うんうんとレムルも頷く。
- Re: 東方願念碌 ( No.8 )
- 日時: 2017/12/23 18:25
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「私の友だちは道を踏み間違えてしまった。だからどうにかして
助けたいの、お願い無理にとは言わないけど力を貸して!」
全員が顔を見合わせて、少し間をおいて霊夢と久遠が
「「もちろん協力してあげるわ(します)」」
「ありがとう!なら今からその場所まで案内するよ」
レムルは立ち上がり外へ出る。
そのタイミングで妖夢と咲夜、早苗が博麗神社にやってきて同行
することになった。
「じゃあ行こうか」
レムルは人差し指で円を描いた。
するとそこに大きな丸い扉ができ、レムルはその扉を開けた。
「ここから通じてるからついてきて!」
レムルの後に続き出てくるとそこは空の代わりに美しい水面が
揺れていて光が差し込んでいた。
「ここが私が住んでいる場所、ニライカナイだよ」
まっすぐ歩きつつ話を続ける。
「ここを支配してるのが場所と同名だけどニライさん。ここに
住んでる人みんな従わせる人で悪い噂なんて聞いたことないかな。
今からその人のところに向かうからね、すぐ近くだから安心して」
その後はすぐ目の前に白い館が目に飛び込む。
紅魔館と同じぐらいの大きさだ。
「ここがニライさんの館だよ。じゃあ入ろうか」
扉を開け、中へと進む。
長い廊下の突き当りの部屋にやって来た。
「レムル、悪いな追われてる身のお前に頼んで・・・」
「いいえ無事だったので・・・それより連れてきました」
- Re: 東方願念碌 ( No.9 )
- 日時: 2017/12/23 19:05
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
そこには半身が水のように青い男がいた。
「紹介するねこの方がニライさんだよ」
「俺はニライ・カナイ、呼びやすいように呼んでくれ。
すまないな、別の世界のことなのに・・・」
彼の右腕は形を崩し真っ青な水となった。
その後、大きな四角の形になり何かが浮かび上がった。
「すでに被害は出ていてな、奴スイはどうやら本気らしい」
「待てよお前もしかしてそのスイって奴を知ってるのか?」
「あぁアイツについてはな、奴はここで俺に仕えていた者でな。
奴は強力な力を持った友レムルをここで匿いたい、そのためなら
なんでもすると言い張った。だから俺はこいつら二人をここに
迎え入れたんだ、だがな奴はこの異変が起きる前に突然
姿を消した。そして彼女の元には——ッ!?」
全員が目を見開いた、中には口元を抑えている者もいる。
ニライの左胸に黒い弓矢が刺さっていた。
「どこからだ!?扉も窓もすべてしまってるはずだろ!」
「さっきのは危なかったな、数秒遅れていたら本気で死んでいたか」
久遠はさっきキャッチした水色の小さな玉を見た。
「そういえばこれ・・・」
「あーそれが俺の核、お前のような人間でいう急所だな。それが
壊れると俺は死ぬ」
Page:1 2