二次創作小説(紙ほか)

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獄都事変−あの世とこの世を行き来
日時: 2018/02/18 10:45
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「あれ…?ここは…」
気付くと私は知らないところで目を覚ました。
手元には鉛筆やノート、本なども解いた場所の机の上と
同じ状態になっている。

周りも二人の女性と似たような服装をした数人の男に囲まれていて
彼らも私もポカンとしていた。
一体どうなってるの!?

自分を変えようとした亡者 >>01-10
日常編 >>11 >>12

Re: 獄都事変−あの世とこの世を行き来 ( No.6 )
日時: 2018/02/17 21:55
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

第六話 羅刹と出会う

開けた場所にはいくつもの鏡があった。
そしてその鏡の前には同じ服を着た男が立っていた。

「さっきから私たちを誘い込むような行為をしていたのは
 貴方だったんですね?」
その横顔、瞳の色は真っ青な偽物の斬島さんだった。
「姿かたちは俺そっくりだが…お前は何者だ?」
「…」
だが斬島?は名乗ろうとしない。
「やはり名乗る気はないようだな。なら力尽くで!」
斬島は刀で切り裂こうとする。
いや私には分かる、たぶん——。

「なに!?手ごたえがない!?」
間違いない。
斬島?はそれを見てニヤリと笑い刀を薙いだ。
「ッ!!」
「一旦引きましょう!さっきのでただの攻撃があの人に
 効かないことは分かりました!策を練った方が良いと思います」
「そうだな」
二人は元の道を引き返す。
今度は私が先を進む。

出た先は元いた場所ではなかった。
「アンタたちも捕まったのかい?」
青い人魂が私たちに話しかけてくる。
「ご愁傷様、お前さんたち獄卒かい?強いんだろう?」
「あぁ腕には自信がある」
「そっちの譲さんは?女の獄卒なんて珍しいね」
「え、あ、はい色々ありまして…私はまだまだ半人前ですが」
すっと人魂の背後から青年が姿を現した。

「二人とも素直だな」
「そうですね、貴方は?」
「俺は八雲、見ての通り俺は鬼で羅刹という種族だ」
「羅刹、ですか…鬼、というとやっぱり相当力持ちなんですか?」
八雲さんは不敵に笑う。

「あぁ純粋な力じゃ自信はあるぜ」
私はドキドキと心臓を打ち鳴らしていた。
羅刹は大力で足も速く人間を喰らう悪鬼だと知っているからだ。
そのうち八雲さんが高らかに笑った。
「あははは!そうか、お前確か陸野と言っていたな。安心しろ
 俺はお前のような奴を食べたりはしない。俺が食べるのは悪事を
 働いた奴だけだ。それに食欲ぐらいは自分で抑えられる」

Re: 獄都事変−あの世とこの世を行き来 ( No.7 )
日時: 2018/02/18 08:03
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

第七話 変貌したマキ

「…そういえばお前らは鏡にやられたんだったな。一つヒントを
 くれてやるよ」
八雲は私たちを連れてさっき見たのと同じ穴の前に来た。

「ここに入ればお前たちはさっきの奴に会える。いいか?
 あいつに攻撃できないのはアイツに実体がないからだ」
「実体がない、ですか?あ!もしかしてあの部屋には光と鏡が
 あったから…」
私の推測通りだったのか八雲さんは頷く。

「そういうことだ。あれは光の反射で出来た一種の幻だ。
 だからいくつもある鏡を壊せばどうにかできる。俺は
 行けないがお前たちで十分だろう行ってこい」

 ■

やっぱりだ。後ろには鏡がある。
「このニセモノは俺が相手しておく。陸野は鏡を頼んだぞ」
斬島さんは刀を抜き構えた。
二人の斬島さんが同時に踏み込む。

私は銃で確実に鏡を打ち抜いていく。
同時に刀が空を切る音が聞こえた。

「八雲の言う通りだったな…」
「そうですね…」
私は壊れた鏡に触れた。
同時に空間が歪む。

その後も何度もワープを繰り返していく。
そして最後、廊下を進んでいき左の教室へ進む。

先の教室へとやって来た。
「マキさん…」
「…」
そこにいたマキさんは恐ろしい顔をしていた。
そしてすぐどこかへ行ってしまった。

「どこに行ったんでしょう?とりあえずさっき通り過ぎてしまった
 保健室に行きましょう」
「そうだな」
私たちは教室を出て保健室に向かった。

Re: 獄都事変−あの世とこの世を行き来 ( No.8 )
日時: 2018/02/18 08:27
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

第八話 鈴の音の正体

保健室にやって来た。そこにどうにか潜り抜けそうな穴を見つけた。
下の方だ。

「俺でも入れそうだがこっちも何かあるかもしれないし陸野は
 そっちを頼む。俺はここを探しておく」
「分かりました。お願いします」
私は匍匐前進で穴の中を潜り抜ける。

 ■

高級そうな椅子に机、どうやら校長室らしい。

「やっとアンタと二人だけで話せるようだな」
まただ、さっきと同じ鈴の音がした。
後ろを振り向くとそこには真っ白い髪と真っ白い狐の尾を持つ
青年が立っていた。
白狐という妖怪だろうか?

「もしかしてずっと私を見ていたのは貴方なの?」
「そういうことさ。俺は白狐の木葉(このは)、アンタのことなら
 ずっと見守っていたさ。アンタだって何度も危機一髪のときが
 あったはずさ」
確かに。今までに何度も死んでもおかしくない事故に巻き込まれた。
暴走して走ってきた車に撥ねられたが軽傷で済んだり、鉄の棒などが
ギリギリ一歩手前で落ちてきたリとミラクルが多かった。

「じゃあもしかして貴方はずっと…」
「そうさ俺はずっとアンタを守っていた。俺はちっとアンタの
 じいさんと縁があってね。アンタが高校を卒業したらアンタを
 ここに連れてくるようにね」
「なんで高校?」
「さぁ?アンタには学生生活をさせたかったんじゃないか?
 それよりも連れを待たしてるんじゃないのか?」
ハッとして私はポケットから鍵を取り出し内側から鍵を開けておいた。
その時にはもう彼は姿を消していた。

Re: 獄都事変−あの世とこの世を行き来 ( No.9 )
日時: 2018/02/18 09:13
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

第九話 演奏は無音の音楽室で

保健室を出て左に進んでいく。
「また、か…」
「これ…マキさんの大事なモノなのかな?」

 ■


「NEWS?方角かな?」
「この文字の順番に入ってみるか」
で、四つの部屋の中に入りスイッチを押してきました。
すると何かの音がした。

「うおっ!これって理科室の主?骸骨のアレだよね?人体模型。
 誰がバラバラにしたんだろう?」
するとその主は突然立ち上がり襲ってくる。

私は銃で主の右肩を打ち抜く。
『Nの部屋だ、お前は銃で彼のサポートをしてやれ』
「(そっか八雲さんももしかすると…)」
私は足を止め、戦っている斬島さんに気を付けながら銃で相手を
打ち抜いた。

「やっと倒れたな」
「そうですね、あ!」
で、聞いた通りNの部屋へやってきてマキさんは直後消えてしまったけど
そこにあった青い宝石を拾った。


「そういえばこの楽譜、何に使うんでしょうか?たぶんピアノだと
 思いますが…」

 ■

四階へやって来た。
「おー!陸野、斬島ー!」
「平腹、少し聞きたいことがある。誰かピアノを弾ける奴って
 いるか?」
「うーん…佐疫は確か弾けるような?」
「おーい斬島!」
全員が声の方を向くとそこには笑顔で手を振りここまで駆けてくる
佐疫さんがいた。噂をすればなんとやら、とはこのことか。

「ナイスタイミングです!佐疫さん!」
私は事情を話し佐疫さんはうんうんと頷き
「分かったじゃあピアノのある所まで行こう」
と言ってくれた。
ここから音楽室まではそう遠くないだろう。

 ■

音楽室、壁には音楽家の肖像画がたてかけられている。
そして大きなピアノに佐疫さんは手で触れた。
その演奏は無音の音楽室に響く。
どこかで何かが開く音がした。

「あ、どこか開いたみたいですね」
「じゃあそこに行こうか」

Re: 獄都事変−あの世とこの世を行き来 ( No.10 )
日時: 2018/02/18 09:26
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

第十話 マキ

出ていき右の通路には誰かが顔を覗かせていた。
「木舌さん!」
「あ、あぁもしかして陸野たち?」
私は優しく保管しておいた彼の目玉を手に取る。
「えっと目の色は緑で合ってますよね?これ、どうぞ」
きっと見えないだろうし…。

「ご、ごめん両方とも見えないしちょっと頼まれてくれないかな?」
「了解です。嵌めればいいんですよね?」
木舌さんは少し瞬きした。

「ありがとう陸野」
「お気になさらず。じゃあ全員であそこに行ってみましょう。
 きっとマキさんはいるはずです」
私は木舌さんに手を貸し、全員で先にある鉄の扉。

案の定、そこにはマキさんがいた。
「マキさん」
「ごめんなさい私…貴方達についていくわ。悪いのは私なの」
マキさんは顔を上げハッとする。

「探し物はこれだろう?」
斬島さんはネックレスを刀にかけマキさんに差し出す。
マキさんはそれを手に取り涙を流し頷いた。
「ありがとう、ございます」
「マキさん、貴方の苦しみは他人である私には少ししか分からない。
 でもさマキさんにも仲良しだった人はいるはずです。その人が
 いなくてもその人との思い出はきっとあった。貴方が生まれた
 意味はきっと…」



「きっといつか幸せになるためじゃないのかな?きっと貴方が 
 どれくらい辛いことに耐えられるか試してたんだよ!
 もう死んじゃったけどもしまた辛くなったら頑張れ!!」
「ありがとう。カワイイ獄卒さん」


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