二次創作小説(紙ほか)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

東京喰種 γ
日時: 2018/04/28 16:12
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

人間である結月(ゆづき)と喰種の少年らが出会う。

東京喰種 二次創作

第一章 喰種と人間の少女 >>01-11

キャラ設定 >>12

第二章

第三夜 対面、黒い狐 ( No.3 )
日時: 2018/03/25 18:47
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

あっという間に喰種たちもいなくなってホッとしている。
だが三人の目の前に黒い狐の仮面をつけた男が現れた。
「…(アイツ確かssレートの黒狐だったか?)」
「あの貴方は?何か御用とか?」
喰種にはもう慣れた。そのため結月の声はハキハキとしていた。
「……」
黒狐は二人を鱗赫で二人を吹き飛ばし結月の前に立つ。
仮面を少しずらし右目の赫眼で結月を見据える。
「この野郎!」
二人が同時に黒狐に攻撃を仕掛ける。だが…。
「‥‥」
彼の回し蹴りで二人はその場に倒れた。
「ふ、二人とも!」
結月は二人に駆け寄る。喰種なだけあり体は頑丈らしい。
「安心しろ殺してない」
凛とした声がする。
「黒狐と呼んでくれ。二人に手をかけて申し訳ない」
「そんな大丈夫です。生きているなら…」
「…ホントにお前は喰種の心を惑わせる。そして俺の心を
 癒してくれる…」
「え?」
小さい声で呟いていたから結月には聞こえなかった。
黒狐はポケットに手を入れ赤い糸を見せた。すると糸が鎖に
変わった。
すぐに元の細い糸に戻る。
「これ、やるよ。役に立つ」
「…?」
「光彩、それがその糸の名前…また会いに来る」
それだけ言い残し黒狐は鱗赫を使い空へ去って行った。
彼の口調はどこか自分のことを知っているような口調だった。
「(あの人、心を癒してくれるとか言ってたな…何か辛いことが
 あったのかな?会えたら聞いてみようかな…)」
結月はまだ目を覚まさない二人を見つめる。

 ◆

黒い狐の面を外し黒狐は素顔を見せた。整った顔に綺麗な肌
風に黒い髪が揺れていた。
「その顔だと彼女に会ったみたいだね、黒狐」
「…」
もう一人の男も天狗の面を外した。橙色の瞳と髪をした好青年だ。
二人は互いに黒狐と天狗と呼び合っている。
「彼女のおかげでスッキリしたかい?黒狐」
「…おかげでな」

第四夜 狙われる理由 ( No.4 )
日時: 2018/03/25 19:58
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「あークッソ!」
竜牙は少し苛ついていた。二人でかかったのに黒狐には
傷一つ付けられなかった。
「ま、まぁまぁ落ち着こうよ」
「何言ってるのさ結月!もし何かされてたら!!」
「だーかーらー!!落ち着こう!!その話はもうお終い!」
ついしびれを切らしテーブルを叩いた。

 ◆

結月は外に出た。夕日が出ていて桜が咲いていた。
「少しいいかな?」
結月の肩に触れ一人の少年が声をかけてきた。
二人が構えようとするも結月がそれを制しした。
「何ですか?なるべく手短にお願いします」
少年はマジマジと結月を観察する。
「俺は和也、よろしく」
「私は結月 星来です。よろしく」
和也は結月を見て笑った。
「お前、喰種に狙われやすいだろ?」
「なんかそれ、何度も聞かされました。なんで狙われるんだろう?」
結月にはその理由は分からなかった。確かに最近
喰種に関わることが多くなってきた。
「匂い、だな。たぶんだけど…それに逃げないから新鮮で
 面白いんだろうよ」
「そういうものなんですか?」
あの時、黒狐が言っていたことを聞こうとしたがやめた。
「ねぇ和也が持ってる仮面って狐?もしかして和也はSレート喰種の
 狐?」
「あぁ、後巻き込むことがあったらごめん。先に謝っとく。
 それじゃ」
そう言って彼は消えて行ってしまった。

第五夜 黒狐と狐 ( No.5 )
日時: 2018/03/25 21:21
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「ひ、い、いやだーーーー!!!」
グシャッという音がし喰種が倒れた。黒狐はその右腕を噛み千切り
飲み込んだ。
「…」
「へぇアンタがSSレート黒狐、だよな?」
違うデザインの狐の面をつけた青年が黒狐の前に立つ。
「…狐、か」
「俺のことを知ってるのか?それは光栄だな」
狐は二本の鱗赫を出す。黒狐も彼よりも少し黒い鱗赫を出す。
同時に二人が動いた。狐の拳と黒狐の蹴り、二人の手と脚が
ぶつかる。
「やっぱりSSレートなだけはあるな!今までの雑魚とは桁違いだ!
 やっぱり楽しいなぁ…」
「誉め言葉は有難くもらっとく。だが…あまり舐めるなよ?」
力入れ黒狐が狐を吹き飛ばす。壁に背中をぶつけ狐はむせ返るも
すぐに体勢を立て直した。
黒狐は慌てて体を横に逸らす。だが間に合わず狐の鱗赫を赫眼では
ない左目に受けその部分だけかけてしまった。そこからは綺麗な
黒い瞳があった。
「…ならアンタの素顔、見せてもらうぜ?」
「チッ」
流石に分が悪いと考え黒狐は赫子を使い上へ逃げた。

 ◆

「はぁ…はぁ…「ここか」ッ!?」
狐は彼を追いかけてきていた。黒狐は目を見開き、すぐに
脚を動かすがその前に彼を狐の鱗赫が捕らえていた。
「捕まえた。アンタには教えてほしいことがたくさんあるんだ。
 お前、結月 星来とどんな関係があるんだ?」
それを聞き黒狐は下唇を噛んだ。
「……他人に教える義理はない」
黒狐が少し力を入れると狐の鱗赫が破裂する。

第六夜 アオギリと天狗と妖怪と ( No.6 )
日時: 2018/03/25 22:00
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

しまった…。そう結月は心の中で絶望した。
白スーツ確かヤモリとか呼ばれているドSの男と霧島絢都という
青年に絡まれた。
「(光彩でどう切り抜ければいいんだろう?)」
赤い糸を握りどうにか逃げたい、そう思ったとき。
赤い糸が二本になり壁にくっつく。それだけでどうすればいいか
分かった。
結月はジャンプし壁に着地する。
「なっ!?人間ごときが…!!」
「ヤバッ!」
もう一度ジャンプし地面に着地した。ヤモリの拳で壁に穴が
できた。
「ッ、結月!?」
「妖怪、だったか」
絢都が舌打ちする。
「いったん逃げるぞ!危なすぎるし戦闘は控えたほうがいい!」
彼が手を握り上へ逃げる。だが…。
「がぁっ!?」
「ッ!?」
唯斗、妖怪の鳩尾が殴られ彼は血を吐き出した。
彼は逃げろと言わんばかりの目を向ける。
だが何もできない結月も見捨てるつもりはなかった。
光彩を手に持ちあちこちを行き交うように走り再び彼の前で止まる。
「これは…」
「今の私には足止めしかできないから…」
赤い壁ができあがっていた。
 
 ◆

上空から全部を見ている青年がいた。
「あの子、中々の勇者だね。あのアオギリの樹を前に逃げないなんて
 じゃあそんな君に俺が手を貸してあげよう」
天狗の面を被り直し降りていく。

妖怪は今、二対一対で戦っていた。だが不利であることに変わりは
なかった。
「やぁやぁ妖怪くん、俺と交代してくれよ」
「ッ!?Sレートの天狗」
天狗は結月の耳元で囁く。
「来れない黒狐の代わりに助けに来た」
「え?」

第七夜 天狗の誘い ( No.7 )
日時: 2018/04/27 21:19
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「その羽赫…本物の天狗のようだな」
天狗の羽赫はガス状ではあるが鳥の翼のような形をしていた。
「お前のような喰種がなぜ人間を庇う?なぜ弱者を庇う?」
絢都の言葉には怒りが籠っていてドスが聞いていた。
そんな空気の中、天狗は少し間を開け口を開いた。
「そうだなー…強いて言えば恩返しだな」
「お、恩、返しぃ?」
「そうだけど、まぁいいや。とりあえず」
天狗は正拳突きでヤモリの巨体を壁にぶっ飛ばして見せた。
「邪魔なんだよ、そこに立ってると」
「テメェ——ガフッ!?」
天狗は素早く貫手で絢都の急所ギリギリを貫いた。

「おっと、急所は外したつもりだったけど少し抉っちゃった
 みたいだな」
仮面をずらし、左手に着いた血液を大胆に舐めた。
すぐに彼は結月のほうを向いた。
「イヤァ、君も災難だったね!コイツらに絡まれるなんてさ」
「は、はい…でも私、いつもみんなに助けられてばかりで…
 まぁ何もしてあげられないのは事実なんですけどね」
照れながら笑顔でそう言った。

「あ、そうだ!明日の午後一時、ここに来てほしいんだけど
 いいかな?」
そう言って彼はズボンのポケットから一枚の紙きれを取り出し
差し出した。
「え、これって」
「じゃあ、そこで明日待ってるよ!」
それだけ言い残し彼はまたどこかへ消えた。

 ◆

あんていく。
「いらっしゃい」
「よっす、店長さん、トーカちゃん、カヤさん!」
お面を外した天狗はそう挨拶した。
「アンタさ、結月に恋してるわけ?」
トーカの言葉に笑顔が消えた。
「ん〜…知らね。まぁでも助けられたのは事実だしぃ?
 アンタら同様、俺の命の恩人だからな。ってことで、明日の
 午後一時にさ、結月が来るから来たら席に案内してよ」
「了解」
カヤは少し笑みを浮かべながら頷いた。


Page:1 2 3



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。