二次創作小説(紙ほか)

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[ハリポタ][鹿親子]端から木の実
日時: 2018/04/24 12:14
名前: お菓子工房 (ID: T0oUPdRb)


初めまして、お菓子工房です。
さて、話の傾向はジェリリ+ハリーのお話になりました。
優しいが、悩みを抱えているようなジェームズが書きたかったです。

それでもいいよという方説明文見て下さい。

優しさがジェームズの強みな
主人公ジェームズがいます。

説明文は見て貰えたでしょうか?
それと、ですね。

恋愛小説
がんっっ?

優しいジェームズ
(^w^)ふむふむ

恋愛要素キスまで
「・・・////////」

子育て要素あり。
♪♪ヽ(*´∀`)ノ好きだー

設定二次小説です。
この物語は二次であります。 
想像のお話です。
別人です。

以上を読んで頂いて、それから見てもいいかなって方はどうぞよろしくお願いします。

お話は2ページ目から始まります。
トップの2をクリックしてください。
よろしくお願いします。
それと1ページ目の下に行くとno9が3ページ目です。4ページ目はその更に下です。

お菓子はチョコレートとか好きです。

それでは、どうぞ。

Re: [ハリポタ][鹿親子]端から木の実 ( No.6 )
日時: 2018/03/31 11:09
名前: お菓子工房 (ID: OLpT7hrD)

このページは何にしようか悩みます。2018.3.29

[[過去スレのログ]]を残すだけのページにしました。2018.3.31

むむう。2018.3.29
チョコレートは話たしなあ。


2018.3.29スレ内ログ

+ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
始めましてこんにちはお菓子工房です。
少しずつアップして2ページ目から、繋げてアップします。清掃アップは13時にて止めようと思ってます。
お手数お掛けします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
こんにちは。お菓子工房です。
御世話になりました。 
消えた二ページ目と、新しい三ページ目はまたアップします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ページ1を整理しようと思います。
18時から19時で整理します。
お手数御掛けします。
現在1ページ目のno9が三ページ目です。
どうも、ご協力ありがとうございました。
このまま、一ページ目に新しいページを掲載していきます。
また、上の説明文が一部消えていました。
編集中に気づかず消してしまいました。
現在元に戻しました。
すみません。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
御世話になりました。2018.3.30
足を運んでくれてありがとうございます。

Re: [ハリポタ][鹿親子]端から木の実 ( No.7 )
日時: 2018/04/25 13:32
名前: お菓子工房 (ID: KG6j5ysh)

樹齢三千年の樫の木は風に吹き付けられて、葉先をザワザワと鳴らしていた。
樫の葉から、零れ落ちた小さな赤い影は残像を残して落ちていった。
短い枝の形をした生き物だ。
その赤い小枝は、しっかり者だった。
落ちる間も、何かを見つけようとしたり、冷静に探して正面を見ていた。
正面にある樫の枝には、一匹のリスが居た。 
そこで危険に気がついた。
その見つけたリスを追う為に、リスの居る木を目掛けて、空を飛ぼうとした。

Re: [ハリポタ][鹿親子]端から木の実 ( No.8 )
日時: 2018/03/29 15:54
名前: お菓子工房 (ID: Kot0lCt/)


ザワザワと静に風が、葉を揺らした音や地面を感じながら青年は瞬きして、そうっと目を開いた。
大木の開けた場所に日が差し込んでいた。
小さな水飛沫が、一滴目の前に跳ねた。
ゆっくりと周りの色を反射して、落ちた地面に吸収された。
川の音が近くで流れていた。
足下には、片手に乗る程の何の変鉄もない石が所在なげに敷き詰めてあった。
その先に小川が流れていた。
頭上の葉がざわめいた。
樫の葉が突風に混じって、目の前を通り過ぎていった。
黒いコートの端がはためくのが見えた。
足下の小川はゆったりとしていて、どうもここは心地よさそうだ。
水面の波紋が、風に吹かれて変わり水飛沫は石に柔かく散り続けていた。
滑らかに流れる川面が反射して、周りまで広がっていた。
日の光が、木陰に模様を作って風が起こるたびに水面の波紋が写り込んだ。
それはまるで綺麗だった。
その情景に心和ませて小川に近付いた。
青年はふと、水面に気になる石を見つけた。
茶色の石は川面の氷と一緒に流れて来た所で、大きな石に着いていた。
目を引かれた石を見て、更に興味を引かれる物を見つけた。
誰も居ないのに、思わず話掛けていた。
木の後ろにいる茶色の子リスは、突風にぎゅっと目を閉じていたが、青年の挙動に、興味を引かれて覗いた。
「こんにちは。いい天気だね。所で、それは氷みたいだね?」
突風に揺れる水面に顔を出していた岩石に石が、ぴったり流れ着いていた。
その間に見える氷に怪訝な顔して一瞥した後、杖を引き抜いて氷に向けた。
魔法が掛かって氷らしい何かが手の中で少し溶ける頃青年は塩を抽出した所で、異変を感じた。
同時に関心して言った。
突風にマフラーがはためいた。
「今日は、水が楽しめる日和だよね。
君はマグルの塩化ナトリウムかな?
よろしくね。」
優しく榛色の瞳を細めて抽出した塩を見ていた。
塩に語りかけるように謳い心で聴いた。
人指し指で1度触れて、さらさら動いて
、反射し合いながら折り重なって着地した。
「魔法の準備はいいかな?行くよ?」
ジェームズは綺麗な光の反射を見て、杖を持って魔法を掛けた。
何やらふわふわと、暖かい光が、浮かび塩は包まれていった。
どうやらそれは、不思議な変身であるらしく、何かさらさらと砂時計のように落ちて波紋を描き動いて形が広がり、光の粒は右に左に動いて、厚みを作り大きい物に変わっていき、だんだんと変身を遂げていった。
マグルの塩化ナトリウムはころころと回転してまるで神秘的な幻影を見せ隣へ隣へと様々な形の美しい結晶に変身していた。
青年はその変身を見ながらその過程で不純物も取りだしたのだ。
それらは氷らせた。
元気になった氷はキラリと反射した。
その最中、小さな陰が見えた。
ふわふわしていた。
シマリスかな?
程なくして、震えたような細かく息をする茶色のリスが、水を飲みに来た。
更にその後を追うように枝と草が、まるで一匹の生き物らしく動き、リスの周りを回った。
それから枝は、綺麗な放物線を描きながら水面に目掛けて飛び込んだ。
茶色のリスが水面に向かい今まさに、飲む所で、バシャッと枝と草が跳ねてなかなか飲めないのだった。
青年は、水面の跳ねた場所に赤い残像を残す小枝の影を見付けた。 
あれは、先程の赤い目の小枝だ。
青年はそうっと、影に気をつけて離れた。
赤色の小枝は、リスに小川の水を飲ませないように、しているようだった。
小川の氷から塩が抽出された事と同時に解析を済ませた青年は、続いて汚れた土を見た。
そっと触って調べていって思った。
土は病んでいた。
川と土と荒れる風。
この状況だからこそ、赤い小枝も食物連鎖を守るしかなくて出てきたのだろう。
彼等は森を守る生物だ。
それにしてもと青年は思った。
手の中の変身を続けながら、小川を見た。
赤い小枝がバシャッと飛沫を立てた。

それにしても、樹の妖精ボウトラックルが、川に飛び込むなんて無茶な事をどうして?
一匹のリスを守るために、それだけで飛び込むだろうか。
そんな事を思って青年は、もう一度赤い小枝とリスを見た。
リスは走って、何度も水飛沫をかわすが、ボウトラックルの枝のような体が立てる水飛沫で怯んだのか、辛うじて飲んでなかった。
青年の魔法で、いつの間にか変化が終わり石になった元、塩化ナトリウムを含んだそれは、空を飛んでいった。
その石に杖先を向けると、直ぐに鳥に変化した。
陸のリスが鳥に気を取られている間に魔法で摘出した塩の原因と、水質を確保するのに充分なろ過を、変身術で進めていった。
変身する呪文等の媒体がある内は元素変容が掛かるのだが、元素に関しては例外がある為、変身術を行使する時は、様々な魔法を駆使して、複雑な過程により、本物に似せたりして変身させるのだ。
それにより変身術は一筋縄ではなかった。
過程から色んな結果を出し、良く似るまで調整していった。
調整が終わり、水面から水を掬うと、両手で飲んだ。
塩の味はしない。
更に元素の解析を確認して言った。
「もう、僕が居なくても大丈夫だね。」
元気になった小川に青年は晴れやかな笑顔を見せた。
鳥は石に戻っていく。
鳥に驚いてまた、いっそう震えたリスは木の虚から石を怖々眺めた。
そんなリスを遠くから、そっと水を飲みに来る様子を窺った。
震えながらリスは水面に近づき、水面に顔を近づけた所で直ぐに飲んだ。
以前と同じに水を飲む時に、瞳を輝かせていた。
そんなリスを嬉しく思って、見ていた。
すると、近くの赤い残像を残した枝のボウトラックルが、リスの背に引っ掛かるとリスを抱きしめるように背中に引っ付いているようだった。
声を落としてそっと、遠くから話す。
嬉しそうにリスに抱きつくボウトラックルを見た。
「家族なのかな?」
そのまま木の枝を見ていて、ゆっくり言葉を繋いだ。
「愛だよね。」
そう言って、そろっと辺りを見る。
あれ居ない。
青年が立ち上がると、コートの後ろに引っ付いた黒い目の枝のような、魔法界の木の妖精ボウトラックルがいた。
黒い優しく人懐っこい瞳で同じように、たまたま青年を抱きしめていたのだった。
その少し前は枝のような細い体を丸めて、木の根元から怪しい、青年の森のジェームズを警戒しつつ、リス達を見守っていた。
最初に単体で、小川に飛び込んだボウトラックルの赤い先輩に、尊敬の念を感じていた。
森のジェームズが、水質を綺麗に変えていった時は嬉しくて澄んだ水の気配がしたので、仲間と一緒に喜んだ。
そろりと伺いながら近付いて、生きて居る先輩妖精の幸せそうな表情と、リスへの愛を強く感じて、思わず嬉しくなり、隣にいた森のジェームズを抱きしめたのだ。
青年はボウトラックルが近くに来たことを感じていた。
仲間のボウトラックルを心配した様子だった。
姿が見えなくても、まだ近くに居ると思っていた。
明るく柔い榛色の瞳をリス達に向けた。
最後に、小川の方を一瞥した。
ふわふわと動き回るリスと、枝の棒のような妖精を目の端に写すと、瞳を優しく細めて微笑んだ。
そしてその場を後にした。

青年の振り返った後ろ姿、背面のコートの端に、優しく、人懐っこい黒い瞳の樹の妖精ボウトラックルも、たまたま降りずに、抱きついた形のまま付いて行く。
森のジェームズは、コートのボウトラックルに気付かないまま歩いた。
風に吹かれながら、林の中の樹を見ていて思っていた。
近くにいたボウトラックルは、姿を眩ましたのだろうか。
さくさくと土を踏み歩く。
なんだろう?
まだ魔法の痕跡が消えてない気がする。
まさか、と思ってふいに歩みを弛め、足を止めて、靴の裏側をひやひやした思いで見た。
良かった踏んでない。
近くにいるのに、隠れたのだろうか。
思わず残念な結果に申し訳なくなって青年は言った。
「おどかしてしまったかも。」
それはまさしく、落ち込んだという感情だった。
たまにあるのだが、俗に言う1つの事にあまり拘らずに抜け出そうとするのは例えば、こんなふうに日の光に頼る事を言うのだろうか。
日の光と突風を感じながら、視界に写る土と短い草と一緒くたに別の茶色の石が、飛ばされるのをドキドキして目で追っていく。
息吹くような気配。
生きているはずはない。 
風に飛ばされた茶色の石を見た時、川面の茶色の石を思い出した。
本当に生きていないのだろうか?

大きな木々の間からどこか澄んだ気配と匂いがし地面から浮き出した根は静かな地中に延びていた。
そこらの地中には堆積された柔かい土と小さな石と砂利が豊富に積まれ遠くまで続いていた。
しかし今ごろ地表から吹き上げられパキパキと凍りついた音が遠くから砂利に響いて近づいていた。

Re: [ハリポタ][鹿親子]端から木の実 ( No.9 )
日時: 2018/04/27 13:23
名前: お菓子工房 (ID: /48JlrDe)

3ページ目
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ヒヤリと冷たく激しい突風を感じて、青年は目を開いていった。
目の前に広がるのは、日の高い空と氷と水飛沫が上がる秋の小高い丘陵の林の中の光景だった。
自然の突風に榛色の瞳を優しく細めた。
着てきたコートの端が、はためくのが見えた。
青年はコートの揺れに、ふと概視感を感じた。
目の前に広がった景色は、現実とは違う曖昧な境界世界が浮かんでいた。
これは少し前に、立ち寄った小川の記憶だ。
小川はゆったりと、心地よく沢山の波紋が風によって変わり水飛沫は、石へと柔かに散り続けていた。
ゆらゆらと、川面が日の光にあちらこちらに反射し、模様を変え林の木々へと写した。
その美しい景色に心を和ませて、優しく微笑むとその中に気になる石を見つけた。
茶色の石は川面の氷と一緒に、流れて来た所で大きな石に着いていた。
そしてゆっくり石の先を見て驚いて、誰も居ないのに思わず言った。
木の後ろにいる茶色の子リスは、突風にぶるぶるしていたが、青年の方を見ていた。
「 「今日は、水が楽しい日和のようだね。
君はマグルの塩化ナトリウムだよね?
よろしくね。」 」
青年が言った言葉が聞こえた。
突風に揺れる水面に、顔を出している石の裏に、小さな石がぴったり張り付いていた。
その間に見える氷に眉を寄せた。
一瞥した。
その後、杖を手に取り氷に向けた。

氷は剥がれ、茶色の石が現れた。

今、目の前で枝と、茶色の石が広がり、風に飛ばされていた。
持っていた氷もこぼれ落ちて飛ばされた。
落ちついて振り返りながら、氷と空中の石を鳥に変えた。
石の表面を鳥の様に、膨らませて羽毛のように、ふわふわさせるのが青年は好きだった。
持っていた氷を次々に、増やして、氷の鳥へと変身させていた。
鳥が羽ばたいて、地面に潜った残像が、見えていた。
氷が溶け込んだ。
するとその時、何か背面のコート辺りから驚いたような声が聞こえた。
「「ひえっ」」
ふと背後の足元を見た。
そこには、土がある位で何もない。
続いて、コートを見た。
青年は怪訝に思った。
このご時世、着ている服が話をするだろうか。
今年で1981年になったんだ。
まるで近未来の予想されたSF小説のように、服が機能的になってしまうのもあり得なくはない。
そう思って、コートさん?と、青年が声を掛けようとした時、風でコートが広がって、そこに枝が大の字に引っ付いていたのが見えた。
黒い枝だ。
少し見えた。
どうして枝が?
青年は、おかしな事に気が付いた。
魔法の気配がした。
ボウトラックルかも知れない。
「コーー・・・ボウトラックルさん?」
コートをそっと、手繰り寄せた。
そこには無地の黒が広がるだけで、服のタグ以外は何もなかった。
近くにいたような気がしたのに。
もしかしたら、見つからないように、隠れたのかもしれない。
青年はまたもや、落ち込んだ。
きっと、怖がらせてしまったんだ。
今度は歯を閉じて話かけよう。
「ふんふふん。」
歯と口を閉じて、リズムをとって話しかけるようにした。
そうこうしてる内に、魔法で溶けていた石の元素を含んだ氷の粒子を、辺りに増やしていき、地面を氷らせていった。
みるみる内に、地中の砂利まで、増えて氷りついていった。
リズムでボウトラックルの気を引いていた青年に、また、声が聞こえていた。
「「かちかち」」
間違いじゃなければかちかちとコートから聞こえて来た。
コートに居るようだ。
でも、これは、もしかして?
青年はそう思って話かけた。
「?ふん、ふ、ふ、寒いのかな?大丈夫ですか?」
青年の声は、心配して辺りに聞こえていた。
そこで何かに気が付いたように、土に掛けている魔法とは別に魔法を掛けた。
暖かくなるように。
ボウトラックルは、コートの折り返しの裾にいて、落ち着いて座り、近くに現れた小さな湯タンポで暖まっていた。
心配する気配が青年からした。
しかし、ほんとうに暖かい。
これが魔法の効果だろうか。
初めて見た魔法使いに、黒い枝のボウトラックルは、優しい気持ちになっていた。
見上げて嬉しそうに湯タンポを両手で持ちながら、小さく安心したように言った。
「「森のジェームズ・ポッター」」
森のジェームズからも安心してほっとしたような気配がしていた。
地表から地中へとパキパキ音がして、害のある成分を氷で閉じ込めさせながら、森のジェームズは自然界の元素を心で、呼び掛けた。
有害な氷だけを呼び寄せたら、その後で変身術を解除した。
氷の鳥は、元のそれぞれの石や、氷になっていった。
石や氷に閉じ込められた地中の有害な元素を確認して、冷凍ケースに入れていった。
森のジェームズはそんな風にして辺りを歩きながら、ポケットの小さくした冷凍ケースに、次々と、石を増やして入れていった。
コートの黒いボウトラックルは土が綺麗になっていく様子を見て嬉しそうに言った。
「 「これは、凄い。土が綺麗になっていく。枝の節目だ。まるで沢山の枯れ枝や葉っぱで、美味しい土を作っていくようだ。」 」
自然形態がなるべく、壊れないように原因を取り除きながら、林から丘に向かって歩いていた。
その最中、コートの裾にまた一つ枝が風に流れるように、くっついた。
白銀の枝だった。

Re: [ハリポタ][鹿親子]端から木の実 ( No.10 )
日時: 2018/04/14 12:25
名前: お菓子工房 (ID: XnbZDj7O)

白銀の枝はボウトラックルだ。
黒のボウトラックルと、赤のボウトラックルを引き合わせて両者を残し、また風に紛れるようにふうっと消えていった。
その後も、コートのボウトラックルを気にしながら、森のジェームズは歩いていた。
前方にまた、リスを見掛けた。
どうもリス達は、あちらこちらで被害を被っているようだった。
先程のリスは水だったが、今度はどうだろう。
気にしながらそっと伺う。
今も、土に掛けている魔法を緩めずに集中しながら、そんな風に思って、気が気ではなかった。
見た時から辛うじて震える足を枝に、掛けていた。
今、正面に見えている頭に、茶色と、白色のシマシマな毛並みがあるリスは、折れてしまいそうな細い枝に捕まっていた。
それから少し柔らかな風が吹いた。
暖かそうな落ち葉が、顔を伏せたリスの横を通り過ぎていき、円らな目で追いかけるように見ていた。
そして風が吹いて、背中側が押されたように毛並みが立ち上がった。
リスはまるで雛鳥が殻を破るように、ピタリと震えを押さえて、風の中を颯爽と走りだした。
けれど秋の突風は気まぐれで、馴れた親鳥でもコントロールが難しかった。
そのリスは走りながら追い風と、向かい風の突風に浮かされていき、足場を崩した。
そんな時は、石を柔い鳥に変身させて受け止めていた。
リスに会う度に、見ていられなくなって森のジェームズは石を増やしていった。
石は先に流されたリスに寄り添って、変身術で柔らかい、羽毛の鳥になって受け止めてくれた。
林を出る頃には、突風の小動物なんて何のその。
最後のリスは森のジェームズが、受け止めて話掛けた。
ふわりとした後、枝に戻ったリスは気づかなかった。
「不思議な世界にようこそ」
ふと、優しく笑みを見せて榛色の瞳を細めて微笑みを向けた。
そんな風にして、森のジェームズはずっと歩きながら、木に良く成長する水を撒いていた。
木の実が増えていった後で、その場を去った。
ひっそりと隠れ育った実に、驚いてリスが探し当てる時を夢見ならがら楽しみにした。
森のジェームズは、優しく瞳を細めて微笑んで、リスに目を合わせて受け止めていた。
最後にもう一度振り返って、一瞥した後、小川と林を後にした。
その先の丘は、原っぱが生えていて、不思議に積み重なった平らな塔が見えるのだった。





第1話 端から木の実・完


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