二次創作小説(紙ほか)

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ぬらりひょんの孫〜神徳の少女〜
日時: 2018/07/31 20:02
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

天願 天音、彼女は奴良家に住む少女である。
それ故、彼女と奴良組の妖怪たちと仲が良い。

彼女はリクオたちと様々な妖怪と触れていく。

序章 >>01-04

千年の妖の戦 >>05-14

キャラ >>15

天音が出会った鬼 ( No.1 )
日時: 2018/07/26 18:02
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「あ、天音様どこにいくんですか!?」
黒田坊は走っていく天音にそう聞く。天音はリクオと
仲が良く幼馴染のために仲間からは様付けで呼ばれている。
「ちょっと出かける!ってか外に出てく!」
そう言って天音は駆けていった。何かを察したのだ。

外に出て門の前に出ていくとすぐに何者かに首を掴まれる。
「だ、誰!?」
「大人しくしといた方が身のためだぜ?人間。俺がその気になれば
 一瞬でお前をあの世に送れる」
天音が少し後ろを見ると一人の青年が立っていた。端正な
顔立ちで赤い髪、額には角が生えていた。
「鬼…なんで?」
「そう俺は鬼。温羅って鬼だ。まぁ厄介ごとも……チッ」
温羅は舌打ちをする。
「天音様!天音様を返しなさい!」
「雪女か?この俺に要求するってことはそれだけの実力が
 あるってことだよなぁ?」
その形相に氷麗は少し下がってしまう。
その隙を見て温羅は闇に消えた。その場所には一枚の鈴が
落ちていた。
「天音の鈴か?」
「若、多分そうですよ。天音って書いてありますし」
青田坊は鈴の名前を指差した。
「鬼に連れ去られたか」
そう口を挟んだのはぬらりひょんだった。
彼は天音の鈴を見る。
「ジジィ知ってるのか?」
「鬼女紅葉という女がいてな。自身の住む場所を教えてくれた。
 そこである神社にいると聞いてな。だが気をつけろよ?
 奴らは好戦的だ」

 ◆

一方、あるオンボロ神社では…。
『…きて…起きて』
ふんわりとした女性の声で天音は目を覚ました。
和室に天音は寝転がっていて襖は閉められている。
天音の隣には透けた体の鬼女がいた。紅葉の髪飾りを付け、額に
一本の小さな角が生えた美少女だ。
『私は鬼女の紅葉。貴方を連れ去った温羅の恋人です』
「さっきの男の人の…恋人?」
『えぇ、でも私は死んでしまった。戦いでね、彼も私のことを
 庇ってくれたけど最後は私は彼を守ろうとして殺されちゃったの。
 彼はその日からどうにか私を復活させようと依代の人間を
 探していたの』
「じゃあつまり…」
紅葉は頷いた。
『ねぇ貴方に頼んでいいかしら?私からのメッセージ』

乗り込んできた奴良組 ( No.2 )
日時: 2018/07/26 19:06
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

神社の中、勿論仲間もいるがこの場には温羅しかいなかった。
「温羅」
彼の名前を呼ぶ鬼がいた。
暗い茶髪に青い角が生えた青年だ。青色の和服を着ている。
「大嶽丸‥‥どうしたんだよ」
「ぬらりひょんがお出ましだ。すでに鳥居で構えさせた
 仲間は倒れたぜ」
大嶽丸は温羅のほうを見ながらそう伝えた。
「…迎え撃つだけだ。邪魔させるわけにはいかねえ」
「ホントに彼女を蘇らせる気か」
「何度も言わせるな」
温羅はドスの効いた低い声で言った。

そこにリクオ、氷麗、首無、毛倡妓ケジョウロウの四人が
姿を現した。
「来ちまったな。じゃあ俺はリクオ以外を相手取りますかね」
大嶽丸は三人を連れその場を離れた。

「なぁ温羅、お前…」
リクオが話し終わる前に温羅の拳が突き出される。
寸前で避け、拳が空を切った。
「ジジィの言ってた通り、温羅は鬼の中でもかなりの怪力を
 持つってのは本当らしいな」
「それがどうした?言っておくがお前らの言う天音って奴を
 返すつもりはない。邪魔になる奴は殴り殺すだけだ」
温羅は地面を蹴りリクオに殴り掛かった。

 ◆

一方、大嶽丸とリクオ以外の三人は戦っていなかった。
「お前、戦わないのか?」
首無は大嶽丸にそう聞いた。
「何度も言ったじゃねえか。俺は降参する、温羅の目的も
 伝える」
大嶽丸は温羅のことを話した。彼が彼女だった鬼女を
天音を使って蘇らせようとしていることを全て。
「ねぇ!貴方は天音様の居場所を知ってるの!?教えて!」
「分かってる。そこの襖だ。退け」
大嶽丸は脇の辺りで拳を握り思い切り襖を殴り破った。
そこには天音と透けた体の鬼女がいた。
「紅葉さん!?」
「天音様!!」
天音に氷麗は抱き着いた。

「つ、氷麗ちゃん。あのリクオくんは?それに温羅さんも」
「あっちでやり合ってる。多分」
大嶽丸が言い終わる前に何者かが壁を突き破って飛んできた。
それはボロボロの温羅だった。
リクオも頬や腕に痣を作って立っていた。
「温羅、諦めろ。目的は果たせない」
「黙れ!!何が分かるんだよ!?俺は強くなってアイツと
 もう一度会って護るんだ…ここで負けたら約束が、
 約束がぁ!!!!」
温羅は拳を握り情けない自分に苛々した。
「紅葉さんを一生護るって約束?」
「なんでお前が知ってる…」

鬼も泣く ( No.3 )
日時: 2018/07/26 19:51
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「貴方には見えないの?私の隣に立つ紅葉さんが」
天音は静かにそう聞いた。
「返せ、カエセカエセカエセカエセェェェェェェェェ!!!
 紅葉を返せ!」
『温羅』
温羅の耳に優しい声が聞こえた。
「紅葉…?」
『そうだよ。温羅、私はずっと貴方をここで見守ってたから』
紅葉は彼にそう伝えた。
温羅は何度も頷く。
『ごめんね私は貴方の隣に立つには未熟過ぎた』
「そ、そんなわけねえだろ!俺が、俺が弱いから。俺、
 強くならなきゃって…無我夢中で、俺、お俺…
 子どもも逃げた奴らもみんなこの手で殺して…何が何でも
 強くなろうと…でも分かったよ」
温羅は床に這いつくばったまま涙を流した。
「やっぱり俺、弱いんだってな。ごめんな紅葉。それと
 巻き込んですまなかったな人間。さてと俺は負けたし
 追放されたからな。紅葉」
『どうしたの?』
「ごめんな。俺は迷惑かけないように逃げるからさ」
温羅はそう言って神社を出ようとするが目の前に紅葉が
現れ、止めた。
『なら鬼との約束。巻き込んじゃったんだから奴良組で
 罪を償うこと!』
紅葉はそう言って消えていった。
『忘れないでね温羅。私は貴方のこと一生忘れない』
「温羅」
「‥‥悪い。すまないな振り回して」
「気にするなよ。それよりアイツが酒を交わそうだってさ。
 俺はもう交わしたから」
その後、温羅も盃を交わした。

「なぁリクオ…さん、アンタなんで俺と盃を交わしたんだよ?
 俺はお前の友だちを欲のために使おうとしたんだぞ?お前を
 何度も殴ったんだぞ?」
リクオは少し間を開けて話し出す。
「天音が教えてくれた。お前は根っからの悪人じゃない。悪人なら
 天音が怪しい行動をすれば何をしても可笑しくない。でも
 お前は何もしなかった」
「それだけかよ」

人狼に礼を ( No.4 )
日時: 2018/07/27 13:57
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「天願くん!」
天音を一人の少年が呼び止めた。清十字清継、怪奇探偵団を
始めた人物だ。
「えっと…どうしたの?」
「天音ちゃんと一緒にいる男の人いるでしょ。あの
 銀髪の人」
天音は納得した。面倒見が良い人物、そして人狼の青年、
柳生光瑠のことだろう。
「あー光瑠さんのこと?」
「光瑠って言うんだ。それでこの前、その人に探し物探して
 もらったからお礼がしたくて…今日、行っても良いかな?」
カナは天音にそう聞いた。天音は頷き、今日来ることになった。

 ◆

自宅には光瑠がいた。
同時にカナも到着した。
「そっか天音ちゃんはリクオくんの家に住んでるんだよね」
「うん。家の事情でね。あ、ほら来たよ」
カナの背中を天音は少しだけ押した。光瑠も二人に気付いた。
「天音の友だちか?どうしたんだ?」
「あ、あの…この前、探し物を見つけてもらってそのえっと…
 ありがとうございました。こ、これどうぞ」
「ん?あーあれか。気にするなよ、別に。まぁでもありがとう」
カナは彼に袋を渡し帰っていった。

「なんか…甘いな」
「何が?」
「匂い」
光瑠は袋を見てそう言った。人狼だからか彼はとても鼻が良く、恐らく
カナの探し物を見つけられたのもその優れた嗅覚があったからだろう。
空には月が浮いていた。

京都へ向かうために ( No.5 )
日時: 2018/07/27 15:56
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

清継により京都へ行くことに。リクオと天音はリクオの祖父である
ぬらりひょんに行っても良いか許可を取りに行った。
だがリクオの顔には不安が浮かんでいた。

「テメェ死にてえのか?」
天音諸共、リクオと共にぬらりひょんの一太刀で吹き飛んだ。
煙が晴れると天音の容姿が変わっていた。黒く癖がかかった
短い髪は長くなり白銀のメッシュが入った黒髪になっていた。
「うおッ!?いつの間に…」
「それは妖化だったか。妖怪の力を纏う、本当に妖怪を
 知っている人間にしか使えないもの」
ぬらりひょんはそう呟いた。

 ◆
次にリクオと天音が目を覚ました場所は大きな釜の中だった。
「いってて…どこ、ここ」
天音は手を頭の後ろに回し違和感を感じた。
リクオも彼女を見て目を丸くした。
「お前その姿!!」
「リクオくんも!!」
二人して互いを見合っていた。

「赤河童さんに挨拶だ」
目の前には自分たちよりも大きな赤河童がいた。
この日から遠野で二人は仲間に会うこととなる。

二人は洗濯をさせられていた天音は至って真面目に仕事を
やっていたがリクオのほうはある考えが思い浮かんだ。
「よし逃げよう」
「なっ!?」
「やってられっかこんなこと。誰も見てねえし大丈夫だろ」
「えー…」
リクオの後に天音は付いていく。

橋を渡ろうとリクオが片足を置いたその時、橋が消えリクオが
真っ逆さまに落ちる。
「ちょっと!ばかちん!!!」
そう叫ぶ。だが飛んできた木の皮の網でリクオは助かった。
「ばっかでねえか。お前、全然ここの事を知らないんだな」


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