二次創作小説(紙ほか)
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- 幻想郷の物語
- 日時: 2018/08/22 09:09
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
神代那岐、外来人である。
彼女も含めもう一人の外来人や霊夢たちは様々な異変を
解決に導いていく。その中で彼らの過去も見えてくる。
双心異変 >>01-05
ちょっとしたいざこざならよし。だが最近のいざこざはいつもと少し
違う様子だった。
- 二面の鬼神 ( No.2 )
- 日時: 2018/08/20 21:28
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「お前が博麗の巫女だよな」
零夜と魔理沙と霊夢の前に炎のような赤髪の青年が
姿を現した。背も高くがっしりとした体格の青年だ。
「ちょっとそこ退いてくれるかしら?私たち今、異変の首謀者を
探してるのよ。邪魔すんなら容赦しないわよ」
「大人しく道を通したほうが身のためだぜ?」
霊夢と魔理沙の言葉を聞き彼は少し口元を歪める。
「てことは3対1ってことかー…楽しめそうだな。ついでに
博麗の巫女の首を討ちとれば…」
「お前、何て言うんだ?何のために霊夢の首を討ちとろうとするんだ?」
「宿儺凶阿、理由なんて必要ねえ。俺は首を取る、それだけだ!」
凶阿の額から二本の角が生え彼の拳が霊夢に向けて放たれる。
霊夢は避けられないと判断し、すぐに結界を張った。だが結界は
無残に散っていった。
「嘘だろ!!霊夢の結界だぜ!?」
「甘ェんだよ!!こんな結界はなぁ!!」
「そうはさせないぞ」
その場から消え零夜は凶阿の背後に回り蹴りを放った。その蹴りは
見事凶阿の鳩尾に入ったが凶阿はびくともしなかった。
「人間なんて所詮この程度…鬼の力、見せてやるよ。立ち上がれない
威力を受けろ!!」
凶阿の蹴りは零夜の何倍もの速度で放たれ零夜の体が吹き飛んだ。
「ぐ、ガハッ…」
「「零夜!!」」
霊夢と魔理沙が零夜の名前を呼ぶ。
「終わりだ」
霊夢と魔理沙、二人の前に何重もの結界が現れた。霊力ではない、
魔力の壁だ。
「間に合ったな、3分の2は」
「に、兄ちゃん!!それに萃香と那岐まで」
凶阿は萃香を睨んだ。二人の視線がぶつかり空気が重くなる。
「久し振りだね凶阿。霊夢の首は取らせはしないよ?」
「はっ、博麗の巫女なんざどうでもいいんだよ。テメェの首さえ
取れれば良いんだ。だから死ね!伊吹萃香ァァァァ!!」
二人がぶつかり、木々が何本もへし折れる音がした。
- 解決、反省 ( No.3 )
- 日時: 2018/08/20 21:49
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
萃香と凶阿の激しい殴り合いが続く。
「あの萃香と互角…か」
零夜は凶阿を見て呟いた。だが少しずつ凶阿が押されてきた。
殴り合いが終わり二人の息は荒く、凶阿はフラフラとしていた。
気絶寸前、といったところだろうか。
「アンタの負けだよ凶阿。いい加減にしときな」
「う、うるせぇ…ここで、負けたら…また弱くなっちまう…
だからこれだけはぁ…」
萃香の正拳突きが凶阿に刺さった。凶阿は腹を抱えて蹲る。
「グゥゥ…イタイ、クルシイ、死んじまう!!死んじまう!!」
「これに懲りたらふざけた真似はしないことだ」
「ま、待て!!…まだ…」
そこで凶阿の意識は消えた。
****
目を覚ましたのは永遠亭のベッドだった。心配そうな顔をした
萃香やその他、零夜たちが彼の顔を覗き込んでいた。
「な、何だよ…お前ら…今になって俺に罰を与えようってか?」
「オイオイ俺たちはそんな畜生になった覚えはないぞ?」
ベッドに潜り凶阿は目を閉じた。
「凶阿」
「何だよ」
「…今日、博麗神社で宴会があるってさ。久しぶりに私や勇儀と
酒でも飲もう。待ってるからな」
「…覚えてたらな」
- 宴会で覗く太陽 ( No.4 )
- 日時: 2018/08/21 09:08
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
曇り空の中、博麗神社は賑やかだ。勿論、賑やかなのは宴会だからだ。
「そういえば霊夢も兄さんっているのか?魔理沙の兄、響樹のことは
知ってるが…」
零夜はその話を霊夢に振った。霊夢は少し手を止めた。
「まぁいるわよ」
「あら、霊夢。勾時のことが心配かしら?」
紫が突然現れ霊夢の頬を突く。霊夢の頬が少し赤くなる。
「う、うるさいわね!!心配なんて…まぁ、少しは…」
「全く素直じゃないんだから」
周りで騒いでいた魔理沙たちが驚いて言葉を失った。
紫は少し微笑み、霊夢は目を見開き、零夜はキョトンとする。
「久し振りに帰って来たぞ霊夢」
「に、兄さん…!!?」
霊夢が嬉しそうに言った。焦げ茶の短髪で右手首に霊夢のリボンと
同じ色のバンドを付けている。
「俺は天都零夜、アンタは?霊夢の兄さんみたいだが」
「博麗勾時、よろしく零夜」
二人が握手を交わす。
「霊夢は怠け癖があるから大変な作業は仕方なく勾時にお願い
しているのよ」
紫は酒を一口飲む。
勾時は霊夢とは違い面倒くさがらない性格だろうとすぐに
分かった。
「お、永琳の予想通り日が出てきたな」
空からは太陽の光が射しこんでいた。
「天照大神が隠れ真夏にも関わらず太陽が隠れた。だから宴会を
しようって話になったんだ。それに多分来てくれるさ」
鳥居のほうから長い黒髪に白地に赤や黄色を使った模様が描かれた
和服の女性が歩いてきた。
「勾時さん」
「ぐおっ!!?馬鹿、抱き着くな!!変に誤解されることをするな!!」
和服の女性は勾時から離れて隣に座った。
「ま、まさかその人が…」
「天照大神!!?」
那岐の言葉に彼女、天照は頷いた。
「えぇ私が正真正銘、天照大神です」
- 蘇る記憶、終わる宴会 ( No.5 )
- 日時: 2018/08/21 19:40
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
幻想郷に彼、天都零夜が入った際、彼の記憶が消えた。
理由は特にないが天照が消したらしい。
「って、理由がねえと納得できねえぞ?」
「だ、だって私は…弟である貴方に幸せになってほしかったんです。
人間は宴会や祭りなどをたくさんしますから、ね?零夜、貴方だって
今の生活も楽しいでしょう?」
天照は悪戯っぽく笑った。零夜も少し照れながら頷く。
零夜の正体、それは須佐之男命という神だという。
「お、零夜、照れてるのか!?」
「ば、馬鹿!!」
魔理沙の言葉に本気で否定する零夜を見て天照は微笑む。
「さて、私は帰るとします。また会う時があれば会いましょう。
楽しみにしていますね零夜」
天照がどこかへ消えてから宴会は幕を閉じた。
宴会が終わり普通の賑やかな日常が始まる。
第一部END
- 不穏な予感 ( No.6 )
- 日時: 2018/08/23 11:52
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
新たな外来人、名を菅野麗良という少年である。
能力も覚醒しきっていなが剣術などで補っている。
博麗神社には霊夢や勾時、紫に加え外来人の3人(零夜、麗良、那岐)が
集まっていた。
「あっという間に外来人が3人ね」
「まぁいいじゃない。それにこれから異変解決が楽になるから
霊夢にとって良いことでしょう?」
確かにと言いたげに霊夢は頷いていた。
「オイオイ俺たちは便利屋じゃねえぞ?」
「へ?零夜さん今、便利屋…」
その矛盾に気付き零夜は面食らったような顔をした。
それでも麗良と出会った零夜は少し嬉しそうだった。
「まぁこの話は置いときまして…まだ貴方たちには伝えてなかったけど
最近、不穏な予感がしていてまだ起ってはいないけれど異変に
気を付けて頂戴、いいわね?」
「紫がそこまで念を押すなんてな。警戒する価値はあるかもな」
勾時はそう言った。確信はないがとりあえず警戒しておこうと
全員で話を認めた。
「ま、何もないのが一番なんだがな」
紫が消えたすぐ後に勾時は呟いた。
「起こってしまったら仕方ないだろ。起こったら起こったで
対応するまでだ」
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