二次創作小説(紙ほか)

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テイルズオブスターダスト
日時: 2018/10/16 18:01
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

予知能力を持った作家が描いた冒険譚、

星の力が無くなるとき、一人の女冒険者は仲間を引き連れ

その力を復活させる。

その少女はもしかすると彼女かもしれない。


アリエス区 >>01-08
サジタリウス区 >>09-18

Re: テイルズオブスターダスト ( No.6 )
日時: 2018/10/14 14:32
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「なぁなぁ、あんたがエマか?」

早速エマに声を掛けてきたのは青い髪をした青年だった。

年齢は恐らくフェイラン以下エマ以上だろう。

「まぁそうですけど…あの貴方は?」

「俺はトリス・ヘルスタン、よろしくな!お前も剣術を使うのか?

それなら俺と手合わせしようぜ!」

「え!?」とエマは驚く。すぐに首を振って自分は剣術をあまり

使わないと伝える。

「え?そうなのか?」

「はい、並みの人より少し扱える程度だし…多分、秒単位で

負けちゃいますよ」

「なーんだ、剣持ってるからさてっきり剣士なのかと思ったぜ」

「あはは、すみません」

そのうち二人は親しくなっていく。その様子をリーヴェルは影で

見ていた。

「決まり」そう呟きその場を後にした。

****

「はぁ…私までその依頼解決の手伝いを?」

エマはそう聞いた。

「あぁ、来てほしい場所はここからすぐ近くの路地裏付近らしいんだ

頼むよ」

彼女は頷いた。彼女の他にフェイラン、トリスの二人がいる。

その場所に向かうと一足早く彼らが待っていた。

「路地裏付近で待ち合わせなんて…どんな人なんだろうな?」

「さぁ?私たちはただここで待っていればいいんです。来てから話を

聞きましょう」

フェイランはそう言い、口を閉じた。エマの表情もゆっくりと

変わっていく。

「ホントに来るんだな、ニセモノの依頼書でも。それにしても

運が良いぜ、鈴を持ってる奴も釣れてさ!」

「私を魚みたく言うなし!!ってか誰!?」

大きな鎌を持った少年をエマは指差す。

「セスティア、じゃあ名乗ったし暴れさせてもらうぜ!!」

セスティアという少年は真っすぐエマを狙い鎌を振り上げた。

その鎌をトリスが剣で受け止め弾き飛ばす。

「流石だよな軍人って…まぁ俺が楽しめなくなるから嫌だけど…」

彼が何やら合図をすると同時にエマをフェイランが突き飛ばす。


Re: テイルズオブスターダスト ( No.7 )
日時: 2018/10/14 15:20
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

突き飛ばされ地面に背をぶつける。エマはすぐに立ち上がる。

フェイランが素手で青年の短剣を掴んでいた。

「邪魔だなぁ…ディミア、ソイツを殺せ」

「分かった。これは俺が殺す」

淡々とした声で青年ディミアはそう言う。ディミアはもう一本、

隠し持っていた短剣を左手で持ち横に振るった。それを

後ろに下がり躱したフェイランは掠った頬に触れる。

「ここまで動いたのは何年振りかな…」

「オイ、エマ。俺たちはアイツを」

トリスの言葉にエマは頷く。トリスはエマより前を行き

接近戦を仕掛ける。セスティアも鎌を器用に使いトリスを相手取る。

「成功へ導け!ラピスラズリの夜!」

エマの魔術が発動する。群青色の光がエマとトリスを包み込んだ。

トリスの一太刀がセスティアの鎌を破壊する。破片が辺りに飛び散る。

「お、俺の鎌…それにお前、なんでそんな魔法を…!!」

その真横を何かが通り過ぎる。

「ぐぅっ…!!」

壁に背中をぶつけディミアが何度も咳き込む。

「フェイランさん…お前」

「私の実力、舐めてもらっては困る。一応、師匠をしていたからね」

「(ディミアめ、使えない…)」

セスティアはディミアの顎を蹴り飛ばし強制的に立たせエマたちに

背を向け、何処かへ消えた。

「酷い…仲間を道具みたいに…。それよりフェイランさん、その手、

大丈夫なんですか?手当てしないと…」

「いや気にしなくていい。こんなことで手間をかけてられないだろう。

このことをリーヴェルに伝えに行こう」


Re: テイルズオブスターダスト ( No.8 )
日時: 2018/10/14 16:04
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「…ノワール・レクイエムか。活発になってきたな」

「あぁ、これも多分鈴を、否…アイツの使う魔法目当てか」

リーヴェルが疑問を浮かべる。

「エマは…ライジェル12魔法を扱っている」

リーヴェルもトリスもエマも、話したフェイランも驚いていた。

「わ、私が使ってた魔法が…そんな!?」

「ライジェル12魔法、星座、宝石の二種類に分かれていて

ライジェルが大地を守るために使ったとされる魔法ですね。予知者は

その魔法を使えるのは本当に純粋な心を持った者しか扱えないのでは

ないかと言っています」

話ながら現れたメイド服の女性が彼らに一礼する。

「ラン、と申します。以後お見知りおきを」

「ラン、どうしたんだ?」

リーヴェルはランにそう聞いた。

「12魔法のことを聞き、つい…エマさんでしたか。貴方は自信を

持ってくださいね。その魔法は使用者の心を映すとも言われています」

「ランさん、すっげー詳しいな」

「これでも魔術師ですから。きっとレクイエムは様々な場所を

占拠します。どうでしょう?次はサジタリウスへ向かってみては?」

エマは頷いた。

「そうだね行ってみる!」

Re: テイルズオブスターダスト ( No.9 )
日時: 2018/10/14 19:08
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「君、こっちに!速く!」

サジタリウス区に到着し、すぐに知らない男に手を引かれ物陰に

身を潜めていた。

「あ、あの「静かに」…」

さっきまでエマがいた場所に黒いフードを身に着けた人々が

集まって来た。

「くそ、どこ行ったんだ!?」「仕方ない、他をあたるか」

人々が消え男が息を吐いた。物陰から姿を現し男の姿がよく

見えるようになった。前を開けた黒いロングコート、その丈は

ボロボロだ。腰には二丁の銃がある。

「悪いな。急にこんなことして…」

「気にしないでください。助けてくれたんですよね?

ありがとうございます」

「俺はアンタを知ってる。エマ・ヴィーガだろ?」

エマは驚いた。

「ルーベルトって人がいるだろ?あの人とは知り合いでな、アンタを

任された、俺はサキト・エンブルーム。よろしく」

サキトはギルドの中でもマスターの次に偉いらしい。

そのギルドで彼女はお世話になることになった。

中に入るとサキト目掛けて拳が飛んできた。サキトは慌てて

避ける。黒っぽいマントを身に着けた少年が拳を引っ込めた。

「サキト…誘拐した?」

「馬鹿野郎!俺がするワケねーだろ、コイツだエマってのは。

驚かせたな、コイツはレンだ。誤解されがちだがな良い奴だ」

エマは頭を少し下げ会釈する。レンもまた会釈する。


Re: テイルズオブスターダスト ( No.10 )
日時: 2018/10/14 20:47
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

騒ぎを聞きつけたエマたちは轟々と燃える炎を見ていた。

「し、消火!サファイアの大雨!」

エマが唱えると燃えている建物の真上に青い魔法陣が現れ

キラキラと輝く雨が炎を消していく。

「(あれが…12魔法…)」

「へぇ俺の炎を魔法で降らせた雨で消すなんて…それにその魔法って

もしかして12魔法?」

笑みを浮かべながら赤髪の青年がエマの前に立つ。

「ッ、エマ!逃げろ——!!」

同時に大きな炎がエマを呑み込んだ。サキトの叫び声が炎に

消える。だが炎の中から二人の人物が飛び出てきた。

「レン、エマは…」

「私は大丈夫です。すみません色々…」

レンの服、主に右半身部は焼け焦げていた。

「あー!ここにいたんだ、ワゲート!暴れすぎじゃない?まぁ俺も

うっかり力入れすぎて壊しちゃったけど」

何かを持って少年が姿を現す。それを見て全員が固まる。

「(オイオイ嘘だろ…まさかあれって)」

「サキト…あれって」

「あれって?」

「あぁ間違いない…石像だな、硬化魔法が何重にもかかってた

はずだが、あれを壊すってことは相当な怪力、だな…」

「…握られたら、粉砕骨折するかも」

怯えるエマを見て少年は彼女に駆け寄る。

「お!お前が12魔法使う奴!?スッゲー俺、ヴェルガよろしく!敵だけど」

ヴェルガはエマの手をひっ捕らえる。

「(耐えろ私、耐えろ私、耐えろ私!!!)」

握られる手が悲鳴を上げていた。その時、声がした。

「彼女の手が悲鳴を上げてるから離してやれ、今にもエマが

死にそうだ」

エマの頭を下に押さえ付け、ヴェルガの額に真っ直ぐ拳が飛んでくる。

その早業にヴェルガは対応しきれなかった。

「フェイランさん!!」


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