二次創作小説(紙ほか)

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人が見る百鬼夜行
日時: 2019/01/17 20:30
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

陰陽師とは違う対妖怪用の術を使う家族、千年咲耶ちとせさくや
極道妖怪一家と共に過ごす物語…。

ぬらりひょんの孫、二次創作

Re: 人が見る百鬼夜行 ( No.2 )
日時: 2019/01/18 18:16
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

火楓「ぬらりひょん、お前ジジイになったなぁ?」
火楓はぬらりひょんにそう言った。といってもぬらりひょんより火楓は年下だ。
鴉天狗「火楓殿が連れてきた二人の鬼は貴方の百鬼ですか?」
鴉天狗は蒼蓮と御影を見ながらそう聞いた。青髪の蒼蓮と紫髪の御影は二人して
リクオと咲耶と話している。
火楓「当ったり前だろうが。にしてもあの嬢ちゃん、一体何者だ?人間にしちゃあ高い
霊力を感じるぜ」
ぬらりひょん「…陰陽師ではない陰陽師、お前は彼女の親を見たことあるはずだ」
火楓「‥‥」

蒼蓮「そうかぁ咲耶は人間か…」
咲耶「うん、なんか私の想像してた鬼と違ってびっくりしたよ。なんとなく鬼って
怖そうなイメージがあったんだよね…」
御影「鬼っつっても色々さ、中には本気で人間を喰う奴もいるからな」
想像して顔を青ざめる咲耶を見て二人は笑う。
御影「大丈夫だって、ソイツらも今は人間を喰っちゃいねえ」
蒼蓮「昔は京妖怪の考えに基づいてほとんどの鬼が人間を襲っていたけど、あの人が
ある人間の女に惚れてから変わったんだ」
蒼蓮の視線は火楓へ向けられていた。御影は咲耶のほうを横目で見ている。
リクオ「あの人ってのが火楓で、ある人間の女ってのが咲耶の母さんか?」
蒼蓮が頷く。
蒼蓮「そう火楓さんは咲耶のお母さんに惚れて—イダァッ!?」
蒼蓮の脳天に鉄拳が落とされた。その鉄拳は火楓の拳だ。
火楓「何勝手に話してんだ蒼蓮」
蒼蓮「そりゃあは、話した俺も悪かったけど、だからって殴るなよ!!」
蒼蓮は頭を抑えながらそう叫んだ。火楓は蒼蓮と咲耶の間に割り込み座ると咲耶に
あることを申し出た。
火楓「嬢ちゃん、明日にでも手合わせしてくれねえか」
その一言で全員の背筋が凍り付いた。

Re: 人が見る百鬼夜行 ( No.3 )
日時: 2019/01/18 19:17
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

牛鬼「無茶な!咲耶は純血の人間だ」
毛倡妓「そうですよ火楓さん!貴方の攻撃を受けたら彼女、死んでしまいますよ!?」
火楓の力はぬらりひょんがよく知っている。彼も火楓には反対だ。あまりにも多い
反対に火楓は大きく溜息を吐く。
火楓「分かった分かった、要は殺さなければいいんだな?じゃあ俺はハンデとして
本気を出すことは避ける」
ぬらりひょん「よし許そう、咲耶!こんな奴はなコテンパンにしちまえ!」
咲耶「ちょっと!私の拒否権は!?」
ぬらりひょん「ない!」

****
外に全員が集まっている。その視線が咲耶にとってはとても恥ずかしい。
咲耶「(い、今すぐ逃げたい)」

氷麗「咲耶様、大丈夫でしょうか…リクオ様」
リクオ「さぁ?でも火楓は本気は出さねえって言ってるんだ。大丈夫だろ」
黒田坊「そうはいかないかもしれません…」
リクオ「?どういうことだ?」

すでに火楓が先手を取り咲耶との距離を詰めていた。咲耶は片足を後ろに下げ攻撃を
避ける。目の前で風が吹いた、拳圧という奴だ。
火楓「ほら、どうしたぁ!?腰が引けてるぜ、大怪我したくなけりゃあ攻撃して来いよ!」
咲耶は素早く刀を抜き一閃する。十分切れ味は良いはずだ。だがその刀を火楓は素手で
掴んでいる。火楓が少し力を入れると音を立て刀が粉々に砕けた。
咲耶「(あ、あれ?妖怪はある程度斬れるはずだけど…)」

鴉天狗「やっぱりですか…」
牛鬼「比喩でもない鋼の体とは…あの男のこと、唯一あの男を倒せるとしたら…」
咲耶は頭をフル回転させる。どうやら刀は効かない。物理攻撃は効かないのか?
術ならば効くか?
咲耶「霊術・三日月」
咲耶の手にほんのり白い光を放つ弓矢が握られる。その弓矢を放った。一本だけではない、同時に
何百本も放たれる。

Re: 人が見る百鬼夜行 ( No.4 )
日時: 2019/01/18 20:07
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

リクオ「終わったか?」
首無「あの攻撃を喰らっても…まだ余裕そうですね」
蒼蓮「だが多少、効いてるみたいだぜ」

火楓は右肩を貫いている矢を引き抜き地面に投げ捨てた。
火楓「剣術だけだと思ってたが…お前、弓を使うのか」
火楓が一歩踏み出すと地面が揺れた。いち早く何かを察知した咲耶は指で星を描き
結界を張る。火楓が笑みを浮かべ一瞬で咲耶の目前に迫り、大きな爆発が起き結界が
砕けた。煙が晴れると丁度火楓が拳を引き咲耶がその場に蹲っていた。
そこでしまった!と感じた火楓は蹲っている咲耶に駆け寄り声を掛けようとした。
だが彼の眼前に咲耶が掌をかざす。
咲耶「霊術・夢幻泡影!」
七つの陰陽玉が火楓の眼前で爆発する。
火楓「…降参、降参、まんまと退治された」
特に目立つ傷はないが火楓は降参と宣言した。
ぬらりひょん「珍しいじゃないか、お前がまだ傷一つ付いて無いのに降参とは」
火楓「勝てないと察した。俺はコイツという桃太郎に退治された鬼さ」

Re: 人が見る百鬼夜行 ( No.5 )
日時: 2019/01/18 22:36
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

咲耶「東北…遠野…」

遠野の里にやってきた咲耶と火楓。彼らはリクオを追ってここまで来た。京都に
行くことを頑なに拒否しない彼をぬらりひょんはここへ送り込んだという。
あれか、可愛い子には旅をさせよっていう。
咲耶「あ、あのさ火楓。いつまで私を抱えてんの?」
火楓「あー悪いな、降ろすか」
火楓はそっと咲耶を地面に降ろした。近くの橋でリクオと合流することもできた。
同時に遠野の鎌鼬、イタクたちとも知り合った。

淡島「火楓、お前はできるのか。畏の発動と鬼發、鬼憑は」
淡島は火楓を見ながら聞いた。
火楓「まぁ一応な。まさかそれを俺に見せろってか?」
イタク「ここまで人間を連れて里の畏を断ち切って来たんだろ」

既にイタクが構えていた。火楓は長い溜息を吐きイタクを見据える。
火楓「…俺ぁ純粋なパワー型だ。ここで戦闘する気はねえから。力加減間違えたら
辺り一面、荒れ地になりそうだ」
紫「じゃあ火楓は力持ち?」
火楓「まぁ…力には自信あるぜ」
わざわざ屈んで紫に目線を合わせ明るく話す火楓の首に鎌の刃が当てられる。
火楓「…こんな鎌じゃ薄皮一枚斬ることはできねえ。で?何を怖がってる?」
冷麗「貴方の秘密なら知ってるわよ」
二人の言葉が冷たい。何を言ってるのかリクオと咲耶にはイマイチ分からない。
イタク「ここで正体を明かせよ、人食い鬼」
火楓「最初からそのつもりだ。ぬらりひょんが咲耶を連れて里に行けって言われてからな。
確かに俺は人食い、千年咲耶の両親を喰い殺したのは俺だ」

Re: 人が見る百鬼夜行 ( No.6 )
日時: 2019/01/18 22:54
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

ある日の朝。
川に来ていたリクオと火楓は話していた。
リクオ「お前、咲耶といなくていいのか」
火楓「大丈夫だろ。あの嬢ちゃん、図太いぜ?」
その二人を遠くから見ている人物がいた。鬼童丸という男、羽衣狐の幹部だ。彼の眼には
かつて羽衣狐を倒した男そっくりな青年と何万と人間を喰らっていた鬼が映っている。

****
羽衣狐と黒髪の青年が向かい合って座っていた。
羽衣狐「まさかあの男が人食いをやめていたとはのぉ…じゃがお前がこちら側に
付くのであれば…夜咲」
夜咲「哀れだと思わねえか?人食い鬼が人間に恋をして人食いをやめたって話は…」
羽衣狐「お前が狙うのはあの娘だろう?」

—千年咲耶


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