二次創作小説(紙ほか)
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- 東方夢縁郷
- 日時: 2019/04/24 18:32
- 名前: 枢 (ID: s00TEuml)
天津来夢はチート級の能力を手に入れて幻想郷にやってきた外来人だ。彼女も幻想郷の
住民になり共に異変解決に参加する。
- Re: 東方夢縁郷 ( No.3 )
- 日時: 2019/04/25 20:33
- 名前: 枢 (ID: s00TEuml)
人間、忘れることは多くある。だがずっと覚えていることもある。自分の家族、名前などなど…。
だがそれらも忘れたままということもある。記憶喪失だ。それ以外にも生き別れと言う場合もある。
彼、霧雨響樹の場合は後者でもあり前者でもある。
霊夢「き、霧雨〜〜〜〜!!?」
博麗神社に霊夢の驚きの声が木霊した。
響樹「そうだ、俺は霧雨響樹だぜ」
霊夢「はぁ!?魔理沙アンタ、兄弟なんていたの!?」
魔理沙の肩を霊夢は揺さぶった。魔理沙は首を横にブンブンと振って否定する。
魔理沙「兄ちゃんがいたなんて聞いたことねえよ!大体、同じ苗字の奴なんて何人でも」
響樹「否、俺は正真正銘霧雨魔理沙の兄貴だぜ。よくあるだろ?生き別れた血縁者、ってな」
来夢は話を聞いていて一つ、本当に魔理沙と血の繋がった人物か確認できる方法を見つけ出した。
彼は最初こそ霊夢と魔理沙の事を知らなかったものの少ししてすぐ思い出した。
来夢「だったらDNA検査ってのがあるはずだよ?きっと永遠亭なら出来ると思う!」
霊夢「まぁ出来ないことは無いんじゃない?」
そして永遠亭、永琳が微かに微笑んだ。
永琳「本当に血が繋がっているのか確認したい、ね…そんなことでここに来る人、初めて会ったわ」
魔理沙「で、永琳。できるのか?」
永琳「えぇ、二人の血を少し抜けば後は私がちゃんと調べてあげる」
永琳は二つの注射器を取り出した。鈴仙は魔理沙と響樹の腕を動かないように固定する。
注射器は二人の腕に刺さり血を抜く。それから数時間で調べ終わった。
永琳「正真正銘、二人は血縁者よ。にしても貴方」
永琳は響樹を見つめる。少しして響樹は首を傾げた。
響樹「何だよ。俺の顔、なんかあるのか?」
永琳「お人好しでバカな顔ね」
響樹「お、俺は馬鹿じゃねえよ!!単純で馬鹿なだけだ!」
霊夢「あんまり意味は変わらないわよ?それ」
響樹は押し黙った。
永琳「良いお兄さんに恵まれたじゃない、魔理沙」
- Re: 東方夢縁郷 ( No.4 )
- 日時: 2019/04/25 21:06
- 名前: 枢 (ID: s00TEuml)
来夢の手には袋が一つ。彼女の隣を歩く早苗の手にも袋が一つ。
早苗「来夢さん、ありがとうございます。ごめんなさい折角ゆっくりしていたのに」
来夢「気にしないでよ。それにこっちじゃ学校も無いし平気平気!」
早苗「あ、そうだ。来夢さんはここを守っている神様のことは知っていますか?」
早苗は訊いた。来夢の反応からして知らないんだなと察した。彼女が話すに外の世界の有名な
神もこの幻想郷にいるという。彼は人里に害を与える存在を排除し里を守る存在。
来夢「外の世界で有名な神様もここにいるんだね」
早苗「神様はいないと思っていても恋愛や金運などのパワースポットになっているのが今の
外の世界の神社ですからね。存在は薄くなっているのでここに来ていても可笑しくはありません。
それにしても来夢さんは神話に詳しいですね」
来夢「結構好きだからね、そういうストーリー」
袋を持ち直し歩き始める。来夢は少し上を向いた。誰か…見てる?ってそんな訳ないか。
霊夢みたいな直感、持ってないし…。
幽香「その子に興味が湧いたのね心夜」
心夜「幽香か…」
幽香「紫が連れてきた子ね。確か天津来夢って言ったかしら。彼女の能力から二つ名は
能力の賢者と考えたって紫が言ってたわ」
それを黙って聞いていた。
幽香「不思議よねぇ貴方、さっきまでずっと存在感を隠していたはずなのに彼女は誰かいると
感じたみたいだし…霊夢と同じ直感かしら?」
心夜「…さぁ?」
- Re: 東方夢縁郷 ( No.5 )
- 日時: 2019/04/27 09:50
- 名前: 枢 (ID: s00TEuml)
遊んでいただけ、そうそれだけだ。だがそれが理由にならなくなる時がある。チルノは大妖精や
ルーミア、リグル、ミスティアたちに自慢していた。
チルノ「ふっふーん!どうよ、この彫刻!凄いでしょ!?」
チルノは氷で出来た人型の彫刻を手でタシタシと触りながらそう言う。
大妖精「わぁ、凄いねチルノちゃん」
ルーミア「そーなのだー!」
リグル「でも…何か可笑しい?」
全員がよく観察する。ピキッという音が度々聞こえる。人の体にしては片腕が無く目にヒビが
入っている。
ミスティア「これ…腕がないよ」
チルノ「えー、折角上手く行ったと思ったのに〜…また失敗しちゃった…」
ションボリするチルノに大妖精は優しく声を掛けた。
大妖精「大丈夫だよ。今度、頑張ろうチルノちゃん!」
チルノ「うん…ありがとう大ちゃん!」
失敗作はその場に放置された。どうせ氷だから溶ける、そう彼女たちは思った。氷が溶けかけた時
何かが宿った。その数日後、風見幽香はある男に苦戦を強いられる。
幽香「貴方…ロミーザ・マ・スノールと言ったわね?何者?」
ロミーザは氷の銃を発砲した。既に幽香の体は氷で凍らされているため回避できない状態だ。
ロミーザ「つまんねえな…雑魚相手ってのは」
幽香が氷の魔人にやられた、その情報は霊夢にも知らされていた。後日、ある程度怪我が治った
幽香は霊夢のいる神社に来ていた。
幽香「油断したわ…能力はチルノと同じだったけど実力が違い過ぎる」
霊夢「珍しいわねアンタが負けるなんて…大抵の奴なら倒せるでしょ」
幽香は苦笑する。彼女は能力よりも高い妖力と身体能力が強みだ。
魔理沙「私たちが知ってる限り氷を操るのはチルノぐらいだぜ?」
来夢「何か他にないのかな?」
幽香「私も分からないわよ。氷を操るってこと、戦闘力が高いってことぐらいしか…」
- Re: 東方夢縁郷 ( No.6 )
- 日時: 2019/04/27 11:30
- 名前: 枢 (ID: s00TEuml)
魔理沙のところにはチルノが来ていた。
魔理沙「へぇ能力で彫刻なんて作れるのか」
チルノ「うん失敗しちゃったけど…あ、今度魔理沙にも見せてあげる!」
響樹「おぉ俺も見たいな。そうだ、お前その失敗作、見せた後はどうした?」
響樹はチルノにそう聞いた。その後始末が何かに関係していると思ったからだ。チルノはその時の
ことを思い出す。
チルノ「氷だからそのままにしておけば溶けるって思って…そのままにしたよ」
それを聞いて何かが繋がった。チルノが帰った後、入れ違いで霊夢たちがやってきた。
響樹「俺の推測だが…チルノの彫刻、氷に命が宿ったのかもな」
来夢「え?そう言うことってあるものなの?」
響樹は頷いた。
響樹「付喪神も長年使われた物などに命が宿る。それと似たような原理だろうな。チルノの
能力は触れただけでも凍傷になる可能性が高い。まぁ滅多にそんなことはないだろうが…だけど
アイツは妖精の中でも強い方だ。そんな奴の作った氷に命が宿れば厄介になるのも無理ないぜ」
霊夢「じゃあ付喪神と似たような感じってワケね」
誰かがドアをノックした。だがノックの後に声はしない。大体は「魔理沙ー」とか「いますかー?」
とか声が聞こえるはずだ。何か…可笑しい?
来夢「だ…誰、ですか?」
来夢がそう聞いても返事がない。ゆっくりと扉を開き顔を覗かせる。ひんやりした冷気が辺りを
あっという間に包む。全員が席を立つ。
霊夢「アンタが…幽香に勝ったって奴?」
ロミーザ「ロミーザだ…で、博麗の巫女ってのは誰だ」
霊夢「私よ。アンタ、チルノの彫刻の失敗作かしら」
ロミーザは鼻で笑い銃を発砲した。その銃弾を霊夢ではなく響樹がバリアで防いだ。
響樹「暴れるなら外でやろうぜ」
- Re: 東方夢縁郷 ( No.7 )
- 日時: 2019/04/27 12:34
- 名前: 枢 (ID: s00TEuml)
霊夢「霊符・夢想妙珠!」
霊夢のスペルカードが発動する。だがその弾幕もロミーザにより凍らされる。
魔理沙「なっ!?弾幕が凍ったぜ!?」
響樹「そんだけ強力ってワケかよ!炎符『フレイムレーザー』」
炎のレーザーが四方八方に飛ぶ。仲間に被弾しても問題はないが少しロミーザの顔が引き攣る。
響樹「(氷であることに変わりはない。炎なら十分か)」
霊夢「響樹!」
我に返った時、既に右肩を氷の銃弾が貫いていた。右腕が完全に凍り付く。
魔理沙「兄ちゃん!その…腕が…!」
霊夢「ッ、なるべく早くケリをつけるわよ!」
チルノ「霊夢〜〜〜〜!!!」
全員が声の方を向くとそこには息を切らしたチルノがいた。
チルノ「アタイも…アタイも戦う!!!」
魔理沙「ダメだチルノ!」
チルノが叫んだ時、来夢は何かを感じた。
チルノ「凍符『アイシクルフォール』!!!!」
ロミーザ「邪魔だ、雑魚!!」
チルノの弾幕を自身の弾幕で相殺する。
来夢「何が雑魚なの?チルノちゃんは充分強いじゃん!」
チルノの隣に来夢は立った。チルノと来夢は顔を合わせニコッと笑う。
来夢「双氷…」
チルノ「凍符…」
来夢&チルノ「パーフェクトフリーズ!!」
二人の放った氷がロミーザの氷とぶつかる。冷気が体を包む。
ロミーザ「なっ!?俺が…俺のほうが惜し負けてるのか!?」
冷気が弾けた。少しして氷から解放されたロミーザは目を覚ました。既に来夢たちはいない。
そこにはチルノが心配そうに見ていた。
ロミーザ「俺を捨てた癖に…」
舌打ちする。
チルノ「ご、ごめんなさい…で、でも悪いことしちゃダメなんだぞ!それに霊夢はアタイの次に
最強なんだもん!!」
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