二次創作小説(紙ほか)

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バスケ初心者のマネージャー
日時: 2019/09/30 21:19
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

誠凛高校に入学した伊達紫苑。

一年間、運動が出来ない彼女だがいつか高校生になったらと思っていたことがあった。

それはマネージャーである。夢が叶い彼女はバスケ部の新人マネージャーとなった。

黒子のバスケ二次小説。

Re: バスケ初心者のマネージャー ( No.3 )
日時: 2019/10/03 20:42
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

「おぉ!初めて来ました、温泉旅館!!」

紫苑は上を見上げた。WC出場が決まり温泉旅館で一泊することになった。

「あの紫苑さん、紫苑さんはいつも学校へ持ってくる荷物などは家族が持ってきていますけど
荷物はどうしてるんですか?」
「私の荷物は…大丈夫。多分もうすぐ届くよ」
「紫苑!間に合ってよかったわ、もう大きい子が何人もいたからすぐ分かっちゃった!」

紫苑の足元に荷物を置く。そして「じゃあね」と言ってそそくさと帰っていく。

「なんか嵐みたいな母ちゃんだな…」
「ま、まぁとにかく…誰か紫苑ちゃんの荷物を持ってあげて」
「あ!すみません!足、まだ完治してないのに…」

紫苑の顔が曇る。今の一年生がいない昨年のインターハイで「無冠の五将」の一人、
花宮真の策略で膝を負傷。どうにか今年、復帰してきた三年。例え相手が大丈夫だと
言っても紫苑にとっては罪悪感が残るが既に木吉鉄平は荷物を持っていた。旅館に入ると
ある集団と出会った。桐皇高校のバスケ部。

「桐皇学園高校に所属しているのは確か青峰大輝さんだね。型が無しで色々な方法でシュート
するんだよね?」
「あれ?紫苑って青峰に会ったこととかあるのか?」

日向の言葉に紫苑は首を横に振る。

「そう言うわけじゃないけどね?ほら色々試合の奴で誰かが話してたなぁって」
「随分と詳しいんだね君」
「あ、えっと…桃井さつきちゃん?だよね。私はつい最近ここのマネージャーになった
伊達紫苑、よろしくね」
「うん」

Re: バスケ初心者のマネージャー ( No.4 )
日時: 2019/10/08 17:33
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

「よし決めた」
「決めたって何をっすか」

リコの言葉に火神たちは首を傾げる。

「プチトレーニングとして全員が紫苑ちゃんの足になるのよ。紫苑ちゃん、恥ずかしいだろうけど
皆を助けると思って!!」
「え…あ!成程」

紫苑が言うとリコが頷く。

「紫苑ちゃんは大体50キロ、その体重を背負って走るって結構な筋トレになると思ったの。
ということで早速やるわよ!」

紫苑の体が浮いた。この高さ、間違いない火神だ。

「えぇ…ホントに大丈夫なのかな…。なんか凄い恥ずかしくなってきた」
「でも運動は基本出来ないんだろ。それを理由にすればどうにかなるって」

火神は紫苑を背負い直す。トレーニングに紫苑を使うなんて…。そこで紫苑はあることが
思い浮かんだ。もしかして‥‥。

「そろそろ気付くころかな」
「もしかして、紫苑さんを他の皆と仲良くなってもらおうと思っての事ですか?」
「えぇ会ったときから何かこう…物静かなんだけどね?何か塞ぎ込んでいるように見えたの。
同じ中学校の子はいないみたいだけど虐められてたんじゃないかな」

リコの言う通り紫苑は中学校時代に虐めに遭っていた。大きな虐めではないがその癖毛や
性格が原因だったのだろう。

「紫苑ちゃんは確かに物静かなんだろうけど水戸部君と同じよ。話をするのが苦手なだけ、
彼女の場合は内気で人前に出ると緊張しちゃうのかも。紫苑ちゃんの声はこれから皆の
精神を支える柱になるだろうし…声を上げることになれてもらわないとね」

Re: バスケ初心者のマネージャー ( No.5 )
日時: 2019/12/09 17:44
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

桐皇戦中にリコの父、景虎に呼び出された。

「おう、来たな王子」
「いや、あだ名!納得いかないんですけど!?」
「うるせぇ!いいから聞け。ちょっと色々見ててな…まだ一年坊主でスゲェのがいるだろ?
探して連れて来いよ王子」

王子というあだ名が嫌というか気持ち悪いというか…。そう思っていてもなかなか言い出せない。
でもその一年坊主が誰か、予想はついていた。ので携帯を取り出し連絡する。
その連絡相手は案外近くにいた。目深に被っていた帽子を取り鳴りやまない携帯に嫌気がさす。

「オイ、うるせぇぞ月彦。周りに迷惑だろうが」
「お前こそうるせえぞ竜星。ったく…黙ってみてるだけにしようと思ってたけどダメだな」

顔がソックリな二人組の男たちは一卵性双生児だ。どちらも高校生としてはかなり背が高いが
それには理由がある。月彦と呼ばれた青年は電話に出る。

『あ、もしもし月彦君?紫苑だけど…』
「やっぱりか。用件は分かってる。手、あげてんの分かるだろ?お前が来いよ」
『えっと…あ、見えた見えた!』

そう言って電話が途切れ少しすると一瞬、男かと見間違えてしまうほど中性的な容姿をした
女、紫苑が来た。上にジャージを羽織りスカートを穿いているわけでも無いので余計に
男に見えてしまう。双子の場合は二人が同じクラスになることが無いように別々に
振り分けられる。紫苑は彼らと中学校から同じで月彦とも竜星とも同じクラスになった
事がある。夜空月彦、夜空竜星。

「どうせ、試合に出てくれって言う話だろ?俺たちィ客としてきたんだが…」
「いいじゃん。減る物は何もないっしょ?二人がいてくれたら凄い頼りになるんだけどなぁ」

Re: バスケ初心者のマネージャー ( No.6 )
日時: 2019/12/09 18:18
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

「と、いうわけで…紫苑ちゃんの協力でこれから二人はいることになったわ。えっと…
どっちがどっち?」

申し訳なさそうな表情でリコは二人を見た。双子は互いに顔を見てやれやれといった表情や
素振りを見せる。

「俺が月彦、こっちが竜星だ」
「付け足すと少し藍色っぽい髪の方が月彦君で、暗い紫色っぽい髪の方が竜星君ね。
月彦君が兄だから」
「兄っつっても一分ぐらい速いだけだけどな。まぁよろしく頼みます」

簡単な自己紹介を終えるとすぐに集まって来る。

「スッゲェな月彦って双子の弟がいたのか」
「火神…俺、もしかして言ってなかったか。その様子だと黒子も?」
「はい。双子ってあまり見たことが無いので驚いてます。カントクもびっくりしてましたけど
紫苑さんはもしかして知り合いだったんですか?」
「そりゃあね。中学校時代からの付き合いかな」

さらに入れ替わって二年が集まって来た。

「マジか、こんなに近くで見てもほとんど違いが判らねえ」

日向たちは交互に二人の顔を見る。ジロジロとみられ二人が同時に同じ方向に視線を逸らし

「「あんまりジロジロ見ないでくれ。変な気分になる」」

と全く同じ速度で同じ言葉を発した。

「流石一卵性、こういうところもそっくりだな。ちゃんと見分け方、教わってなかったら
こんがらがってた」
「なんか双子って面白いな!そういえば二人はポジション、何処なんだ?」

木吉の言葉で少し間を開けてから先に月彦が答えた。

「センターフォワード、センターとパワーフォワードどっちも出来る」
「俺はスモールフォワードとシューティングガードを兼任できるスウィングマンって奴だ」

Re: バスケ初心者のマネージャー ( No.7 )
日時: 2019/12/09 18:45
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

「あ、竜星君」
「いや俺、月彦ですけど」
「…ご、ごめんなさい!」

リコはすぐに謝った。少し不機嫌そうな顔をしつつ「何ですか」と答える。

「ちょっと服、脱いでくれる?」
「…ハァ!?」

夜が明けてリコは紫苑と話していた。

「中学校時代からの友だちだったのね。貴方から見てあの二人はどんな感じなの?バスケ関連で」
「えっと、そうですね…どっちも二つのポジションを兼任できるので器用さはあると思います。
月彦君も竜星君も細身だけど、結構力持ちで特に月彦君は元々ロードバイクもやっててさ
あれって割と姿勢を保つってことが大事なんだって言ってました。その他にも二人は色んな
スポーツをしてたんですよ。ボクシングとかも」
「そんなことまで!?だからか…」

体力も筋力もかなり高い、そして夜に練習していたところにリコがいた時を思い出す。
時は昨日の夜に遡る。流石に長く練習をさせても次の試合に響いてしまうため注意しに
来たリコ。

「ちょっと、いつまでも練習してないで早く休みな…あっ!!?」
「ヤベッ!!」

日向は慌てる。リコも顔を両手で覆ったが少しして目を開けるとボールを片手で止める
月彦がいた。ボールはかなりの速度があった。速度が早ければ働く力も強いはずだ。それを
片手で止めるとは…。次に控えるは海常戦ということでリコは彼ら二人の実力を知る
いい試合だと感じた。


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