二次創作小説(紙ほか)
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- 怪盗レッド〜転生少女は最強〜
- 日時: 2022/07/31 15:56
- 名前: 天木 千草 (ID: RXiwX2nw)
転生して12年がたった今やっと、ここがどこの世界か分かったお話。
これは、怪盗レッドの二次創作になります。
*注意事項*
壱、私は亀です。更新がとてつもなく遅いと思います。ご了承ください。
弐、コメントはどんどんしてください。ただし、アンチコメントはお断りします。
参、文才は全くと言っていいほどありません。意味不明な文がありましたら、コメントを書いてくだ さい。
肆、オリキャラが出てきます。オリキャラはご自身だと思ってご覧ください。
伍、このように作者は敬語を使っていますが、舐めているわけではありません。性別がわからないように敬語を使っています。
- Re: 怪盗レッド〜転生少女は最強〜 ( No.2 )
- 日時: 2022/08/06 18:44
- 名前: 天木 千草 (ID: RXiwX2nw)
前世の記憶を思い出してから約2週間が経過しました。
メイドやお母様には適当にごまかしてはいますが、あの日から私のトレーニングの気合が凄まじくなったため、まだお母様には怪訝に思われているかもしれません。
前世の私は怪盗レッドに憧れ格闘技を習い、喧嘩は負けはしだったようです。
勿論弱いものいじめのようなことには使いっていません。
電車で出た痴漢をされていたお方はスタンディングでのハンマーロックをして差し上げましたし、ひったくりをなさっていた方には通りすぎると脇腹に蹴りを叩き込みました。
他にも、警察の皆様にお世話になるような方々にパンチだのキックだのしたことがあります。
頭の良さの方でも自分で言うのはなんですが、申し分ないかと。
まぁ、ずっと首席を取り続けるのは少し苦労しましたが。
あとは、ハッキングを覚えたくらいですかね。
ハッキングはコンピューターシステムとネットワークを熟知すれば難しいことではないのですがね。
とにかく、前世も今も、特にやっていることは変わりなさそうです。
違うところといえば、家がとてつもないお金持ちというところくらいでしょうか。
私は東雲 美月(しののめ みつき)。
東雲グループの次女です。
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東雲グループ―――
花里グループよりも上を行く大企業。
圧倒的なカリスマとコミュ力で絶大な支持を集めている。
妻――お母様のことだが――がごくごくごく普通の家に生まれているため、お客様の気持ちがよく分っているため、家事のときに必要なものを多く開発したり、安く売ったりなど家庭に優しい商品が多いという。
そんな発想力豊かなお母様は商品開発部のリーダーを努めている。
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ですが、そんな家柄だというのに勉強はとにかく何故、格闘技や縄抜け、ピッキング、毎日合計25キロのランニングをしているのでしょうか。
お母様曰く、ボディガードより強いやつに捕まったときにボディガード一人で貴方を守れるわけがない、ということだそうで。
お陰様で私は誘拐されても大体は自力で逃げ出すことができるようになりました。
そういえば、1度だけ何方かに助けていただいたことがありましたね。
まあ兎にも角にも、怪盗レッドに会いに行きましょうか。
いまはまだ、2代目怪盗レッドは誕生していないようですし。
あと一週間もあれば十分でしょうか。
- Re: 怪盗レッド〜転生少女は最強〜 ( No.3 )
- 日時: 2022/08/09 10:21
- 名前: 天木 千草 (ID: RXiwX2nw)
ここが、怪盗レッドが住んでいる家ですか。
マンション?同じような建物が沢山あることから団地だということはわかりますが、築何年でしょうか。そこまでボロボロというわけではありませんが……
まぁ、いいです。
にしても、先程の紅月翼様が働いているレストランは個人情報保護というものをご存知ないのでしょうか。
調べれば翼様が働いているかぐらいは分かりますが、お店の店員さんに翼様のご住所をお伺いしたところ、あっさりと教えていただきました。
あんなに口が軽い方がいる所に天下の怪盗が働いているとなると心配でたまりません。
少し愚痴をこぼしながら階段を上がり気がつけば、もう紅月というプレートがあるドアの前。
私は大きく深呼吸をしてから震える手を伸ばしました。
インターホンを押すと同時にドアが開きました。
…………え?
身長差と出てきた方――男の子が少し下を向いていた事もあり、私は彼と目を合わせることができませんでした。
ですが、特徴は捉えることができます。
顔の半分が隠れて影になっている長い前髪。
その長い前髪の隙間から覗く表情は、何を考えているかわからない。本当に仮面をつけていると思うくらいに無表情。
そして、左腕に大事そうに抱えられているノートパソコン。
この特徴の持ち主はただ1人だけ。
「紅月、圭」
自然と口からこぼれ出ていた。
そうすると少し反応し、彼はゆっくりと顔を上げました。
今初めて、彼と目が合います。
澄んだ泉のようなきれいな瞳。
本当に――別に疑っていたわけではないのですが――格好いい。
イケメンなどというスケールでは収まりません。
私は一瞬息をするのを忘れました。
云うならば、少女漫画でヒロインがヒーローに目を奪われて風が吹いたかのように髪の毛がふわりとなっている状況、でしょうか。
「貴方、紅月圭さ…くんですよね?」
恐る恐る聞いてみました。
「そうだけど、誰。研究所の人?」
何というきれいな声っ。
耳によく馴染む優しい声。
イケメンボイスとはまさにこの事。
「初めまして。私、東雲 美月と言うものです。私は研究所の者ではありません。私の個人的な訪問です。要件は――紅月圭くん貴方を含め、紅月翼様、紅月圭一郎様、紅月飛鳥ちゃんとお話することは可能でしょうか?」
すると、紅月圭くん――ああもうこの際ケイくんとお呼びしましょう――はコクリとうなずいてくださいました。
可愛いです。
格好いいだけではなく、可愛いも兼ね揃えているとは……
尊敬いたします。
「もう戻ってきたのかい?随分と早かったね、ケイ」
そのケイくんとにた声色はっ。
「紅月圭一郎様っ」
「違う。父さんたちにお客さんだよ」
私とケイくんの声が重なりました。
ああ、圭一郎様にもお会いできるなんて。
「ん、どうした。圭一郎」
今度は翼様っ。
何という……
「え?その女の子だれ!?」
この少し焦ったような少女の声は……
「紅月飛鳥ちゃんっ!?」
嘘でしょう!?アスカちゃんまで来たのですか!?
もう、幸せすぎます。
そこで私の意識が途切れました。
「わっ、ちょっ、大丈夫か!?119だ!救急車だーー!」
なんていう、翼様の叫び声を聞きながら。
そして改めて実感しました。
ここが怪盗レッドの世界であることを―――。
これからどんなことが起こるのでしょうか。ワクワクするというのはこういうことなのですね。
- Re: 怪盗レッド〜転生少女は最強〜 ( No.4 )
- 日時: 2022/08/08 15:29
- 名前: 天木 千草 (ID: RXiwX2nw)
----------飛鳥サイドーーーーーーーーーー
「スウスウ……」
規則正しい寝息が聞こえる私のベッド。
ケイが寝ているわけじゃない。
私の家に突然来た例の女の子だ。
私を見たら、悲鳴を上げて失神したんだよね。
すぐに脈拍をはかってベッドに寝かせた。
お父さんは「救急車だ〜!」って騒いでたけど、おじさんが「兄さん、静かにして。人体に害が出たら兄さんのせいだから」って言った(脅した)らす〜ぐ静かになったよ。
応急処置はお父さんに叩き込まれたのに、肝心のお父さんがいざとなったらできた無いんだよ。
よくそれで怪盗レッドやってたと思う。
あ、怪盗レッドは知ってる?
どんなに警備が厳しい場所でもあっさりと忍び込む。それでいて、絶対に捕まらない。
そして、盗むのは悪いことをしている奴らからだけ。
盗むだけじゃなくて、美術館から盗まれた絵画を怪盗レッドが取り戻したことがあるらしい。
正真正銘、大胆不敵の正義の怪盗だってこと。
それがお父さんとおじさんなんだって!!
まぁ、私も昨日知ったばっかりだからよくわからないんだけど、昨日突然「明日から、おまえたちが怪盗レッドだ!」って言われて。
で、私達は2代目怪盗レッドになった。
お父さんなんか「晴れて引退だ」なんて他人事だったけど。
「アスカ、彼女の事が分かった」
ケイの声で思考を止められる。
ケイがいつの間にか私の隣に来ていた。
やっとだ。気になる、気になる。
「彼女は東雲 美月東雲グループの次女だ。長女である東雲 夜輝(しののめ かぐや)は6年前に事故でなくなっている。幼い頃から勉強、運動、料理、格闘技、花道、茶道、書道、を習っており今ではプロに並ぶ実力者。東雲 歌(しののめ うた)、東雲美月の母親は勉強と格闘技の指導に力を入れているという。そのおかげか、8年前――当時6歳だった彼女が誘拐されたところ、15人もいた誘拐犯をたった1人で再起不能にした伝説をもち、犯罪者たちはその強さと残酷さから《暗黒の月姫》(あんこくのつきひめ)と呼んでいるという。3年前にも誘拐されたそうだがそのときは怪盗レッドに助けてもらったそうだ」
へぇ、そうなんだ。
暗黒の月姫、残酷、ねぇ。全然そんな感じには見えないんだけど。
どこからどう見ても清楚なお姉様にしか見えないし。
第一、すっごい華奢の女の子だ。ベッドに寝かせるときもす〜っごい軽かった。
私より身長高いのに……結構ショックだったんだよ!?
「よく、調べましたね」
本当だよって……え?
聞き慣れない女の子の声。
さっきまで寝ていたはずの女の子が上半身を起き上がらせて、こちらを見ていた。
- Re: 怪盗レッド〜転生少女は最強〜 ( No.5 )
- 日時: 2022/08/08 18:56
- 名前: 天木 千草 (ID: RXiwX2nw)
「ご迷惑おかけして申し訳ありません」
5分前からベッドの上で正座し深々とお辞儀(土下座?)をする女の子――美月さん。
「さっき、すごく興奮だったけど大丈夫なの?」
やっと顔を上げた美月さんにケイが言う。
「はい、さっきは見苦しい姿を見せてしまいました」
即答した美月さんにケイがコクリとうなずく。
敬語なんだね。
お嬢様だってケイが言ってたから敬語なのもわからなくはないんだけど、多分私達のほうが年下だよ。
ん〜なんでだろ?
「まぁ、知っていると思いますが、改めて自己紹介させていただきます。私は東雲美月、東雲グループの次女です。そして裏では、暗黒の月姫と呼ばれている者です」
美月さんはそう、静かに告げた。
ーーーーーーーーーー飛鳥サイドENDーーーーーーーーーー
- Re: 怪盗レッド〜転生少女は最強〜 ( No.6 )
- 日時: 2022/08/09 10:23
- 名前: 天木 千草 (ID: RXiwX2nw)
「さっき、すごく興奮状態だったけど大丈夫なの」
「はい、さっきは見苦しい姿を見せてしまいました」
即答したが、実際全く大丈夫ではございません。
今の私の心情は、すごく好きなアイドルが目の前にいる、といったところでしょうか。
あ、自己紹介がまだでしたね。
「まぁ、知っているとは想いますが、改めて自己紹介させていただきます。私は東雲美月、東雲グループの次女です。そして裏では、暗黒の月姫と呼ばれている者です」
わざわざ、自己紹介をする必要などございませんが、初めて合うものには名をなのれ、とお母様に教えられていますから。
「えーと、ここには何しに来たの?」
アスカちゃんの問いかけに身を固めます。
どう答えましょうか。
もう、正体を知っていることをいう?
いやいやいや、そんなことをしてしまったら、警戒されてしまう。
顔には出していないけれど――アスカちゃんはめっちゃ出てるけど――お2人共警戒していらっしゃる。
そんな状態で、「貴方達は怪盗レッドですよね。私はただのファンです」な〜んていって信用してもらえるわけがない。むしろ、とてつもなく警戒されてしまいます。
ケイくんの場合は研究所の方々にお聞きしたことはございます。
ですが、それだけで会いに来ますか?
いいや、絶対に来ません。特に私ともなれば。
誰にも興味がないお人形みたいなご令嬢、というのが周りの印象。
公の場では我が家に泥を塗らないように仮面を被っていますが、家やプライベートのときは声をかけられても無視です。無視。
研究所にいるときも同じ。頼まれたことをこなし、好奇心が働けばそれを調べる。と、いった様子ですからね。誰とも話しませんし。
もしもそれがケイくんの元に伝われば私の立場が危うくなっていまいます。
仕方ありませんね。
「私は、個人的に紅月家の皆様に興味があってご挨拶させていただいたまでです」
我ながら何という苦しい言い訳……
「私達に…興味?」
「ふ〜ん」
えっ?
あまりにも素直に納得している。
「……なんで、疑わないんですか?」
思わず口に出してしまいました。
だって、簡単に人を信用しすぎです。
人は、いつだって簡単に人を裏切ってしまうというのに……
ケイくんは特に分かっているはずです。人がどれたけ残酷なものなのか。
「ん〜だってさ。本人がそうだって言ってるんだからそれでいいんじゃないのかな。だって無理に聞くのも相手に失礼だし。それに、自分を信用してほしかったら、まず相手を信用しろってお父さんに言われてるからさ、ね?」
「隠したいことなんか、人間生きていく上で絶対に生じるものだ。それは仕方ないこと。聞かれたくないものを、無理に問いただす必要なんて無いんじゃないのか」
本当に、お優しい……
こんなにもお優しい方々を騙しているなんて……
「ごめんなさい」
私はまた、その場に土下座する。
ただただ、申し訳なくて。
「へ?なんでまた誤ってるの?」
「え?」
突然土下座した私にお2人方はとても戸惑っているご様子。
「嘘です。私がここに来た理由は、怪盗レッドの貴方方にお会いするためです」
レッドに嘘なんてつきたくありません。
絶対に……
《ラクレア》の名にかけて