社会問題小説・評論板
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 君の隣で・・・
- 日時: 2011/12/02 21:49
- 名前: miko (ID: qRt8qnz/)
初めまして!mikoと申します
久しぶりの小説!
これからがんばるのでよろしくお願いします
- Re: 君の隣で・・・ 第弐話 ( No.3 )
- 日時: 2011/12/02 21:54
- 名前: miko (ID: qRt8qnz/)
——— 当日・・・———
俺は昨日待ち合わせした場所に予定より10分ほど早く着いてしまった。
「どうしよう・・・ヒマだ」
とにかく暇つぶしになるものを探そうとなんとなく必要そうなものを詰めておいたウエストポーチに手を突っ込んで
中を探ってみる。でてきたのはこないだ買ってもらったばかりの新しいケータイ、お古の財布、それから人気のある
ニンテンドーDS
それとDS用のソフト、あと音楽を聞くためのipodそんなものばかりだ。
とりあえず優が来るまでは今あるもので暇つぶしをしてよう。
俺は、ipodを手に取りお気に入りの歌手が歌っている曲を選んで聴いていた
音楽を聴きながら腕についている腕時計に目をやる。
約束の時間まであと3分。
俺の心はワクワクしていた。友達と遊びに行くなんてめったにないもんなー・・・
そんな事を考えながらお気に入りの曲を口づさむ。
しばらくすると、優が駆け足でやってきた。
かなり、あわてていたのか髪の毛も服も結構乱れている
「お・・・おはよう!!まったー?」
息をきらしながら俺に話しかけてる優を見て思わず俺は笑ってしまった。
優は、しばらく呼吸が乱れていたがようやく落ち着いてきた。
「あーっっっ!!」
だが、それもつかの間。優はいきなり大声を上げてあわてはじめた
いきなり優が大声を上げたので俺はとても驚いた
「優、どうしたんだよ・・・なんかあったの?」
とりあえず、優に声をかける俺
そしたら優は急に申し訳なさそうな顔をしながらもじもじしていた
とりあえず何かあったのには違いない・・・と思う
そこでようやく優は口を開く
「・・・れた・・・」
声がかすれていてよく聞こえなかった。優がこんな口ごもるなんて珍しい。
いつもなら元気いっぱいに話しかけてくるのに・・・
「ゴメン・・・速人ー忘れ物しちゃった・・・急いで帰ってくるから取りにいってもいい?とっても大事なものなんだ・・・」
忘れ物・・・?一体なんだろう?
でも優が大切なものって言うんだから、よっぽど大切なものなんだろう。
俺には優をとめる権利はないはずだし・・・それに早く帰ってきてくれるって言うし行かせるか。
「いいよ。でも・・・気をつけていってこいよな。車に轢かれるなよー」
すると優はクスクスと笑いながらこっちに笑顔をむけながら言う
「速人ってお母さんみたいなこと言うんだねー。わかったよ。気をつけて行ってくるよ」
そして優はそのまま身をひるがえすと風のように速く走り出した
そのうしろ姿が消えるまで俺はずっと手を振っていた。
———— 4時間後 ————
遅い・・・いくらなんでも遅すぎる・・・。何かあったのかな?
忘れ物を必死になって探してたりとか?迷子になってるのかな・・・?
いろんなことが浮かんできてはまた新しい想像がふくらんでくる。
まさか・・・事故にあったりなんてことは・・・まさかな。
あの優に限ってそんなことはまずないだろう。でも・・・もし事故にあったりしてたら・・・。
先ほどのおもしろおかしい想像がウソかのように次々と不安な想像が浮かんでくる
時間がたつに連れ俺の心はだんだん、不安でいっぱいになってくる。
優がこない間俺ができるのはただひとつ・・・優の無事を祈ることだけだ。
TRRRR TRRRR TRRRR
バックの中で音がした。中を探ってみると音がなっていたのはケータイだった。
俺はそれを手に取り誰からかかってきたのかを確かめないでケータイに出た
そのときは、優からかかってきたと思ったからだ。
しかし、かけてきた人物は優ではなかった・・・・・・
「もしもし、警察ですが藤岡速人君ですか?」
警察といわれて俺は驚いた。なんだか胸騒ぎがする
「たったいま、舞城 優君が事故にあいました。現場まで来てもらえませんか?場所は、○○公園前の大通りです」
そういわれた後に電話は一方的に切られた
いきなり優が事故にあったというしらせに俺はどうすれば分からずその場に立ちすくんでしまった。
事故・・・?あの優が?ウソだろ・・・。俺は今すぐこの現実から逃げたいと思った
だが、これは現実だ・・・。でも、事故にあったとしても軽症で・・・軽症・・・なのかな・・・?
疑問に思ったその瞬間俺は走り出していた。優が事故にあったという場所に向かって・・・
——— 20分後 ———
目の前は人だかりができていた
しかし今は、そんなこと気にしている場合ではない。はやく優のところにいかないと・・・
俺は目の前にいる人だかりをおしのけて中に入って行った。
そこで見たものは、あたりに飛び散っている赤黒いもの・・・そして、俺の記憶によると今日、優と会ったときにはいて
いた靴が無残にも転がっていた。俺はそれをただ見つめることしかできなかった。
俺が立ちつくしてる横で近所のおばさんが他のおばさんと話しているのが聞こえた。
「やーねーぇ・・・事故ですってよ。しかも大型トラックに轢かれたんですってね。お気の毒に・・・。轢かれた男の子の方は重症ですって」
「お聞きになりました?大型トラックの運転手の方は飲酒運転だったらしいわよ・・・」
優が・・・重症・・・?大型トラックに轢かれたから・・・。俺が・・・俺があの時優をとめていれば・・・こんなことにはならなかったのに・・・
不安と後悔で俺の心は押しつぶされそうだった。そのときだった。
「速人・・・君?」
俺の名前を呼ぶ声がした。頭を上げてみると前に人が立っていた
30歳前半くらいに見える長い黒髪のストレートでおとなしそうな感じのする人だった。
よく見てみると顔立ちがなんとなく優に似ている気がする・・・気のせいだろうか?
頭を上げたことに気づいた女の人は俺が速人だと確認した後に軽く自己紹介をしてきた
「こんにちは。舞城 美恵と言います。よろしくね」
「ごめんね・・・わざわざ来てもらって・・・。優が轢かれたって警察の方から連絡を受けたとき私も正直ビックリしたわはやく優のところに
いかなきゃって思って急いでここまできたの・・・。わたしが、速人君に来てもらいたかったから警察の方に頼んで電話してもらったの」
優のお母さんが頼んだ・・・?俺が来るように・・・?なぜ?
「どうして・・・俺を呼んだんですか?」
俺は優のお母さんに疑問に思ってたことをぶつける。そうしたら、優のお母さんは口を開いた。
「優がね意識を失う前にね速人君の名前を泣きながら言ってたから速人君にそばにいてほしかったのかな・・・って思って」
優が・・・呼んでた?俺のことを呼んでた・・・?混乱している顔に気づいたのか唯はそのまま話し続ける
「あのね、速人君も一緒に病院に来てほしいんだけどいいかな?」
俺は迷いなく答えた
「俺も一緒に連れていってください・・・!」
- Re: 君の隣で・・・ 第参話 ( No.4 )
- 日時: 2011/12/02 21:54
- 名前: miko (ID: qRt8qnz/)
着いた先は国立病院だった。
見たこともない景色をよこぎって俺は、隣にいる優の母親と歩き続ける・・・ある場所に向かって
エレベーターに乗って上に行く
エレベーターからおりた俺はナースステーションを右に曲がってまっすぐ歩き続ける
視界の先には赤く点灯したランプに手術中という文字が見えた
中からはカチャカチャと金属がこすれあう音が聞こえてくる・・・
何時間待っていたのだろうか・・・?気がついたときには手術中とかかれた赤い色のランプは消えていて扉の開く音がした
開かれたドアから医者が出てきた
それに気づいた優のお母さんは立ち上がってとても不安そうな顔で医者に聞いた
「うちの子はだいじょうぶなんでしょうか・・・?」
「・・・とても危険な状態です・・・。一応・・・覚悟はしておいてください・・・・・・。」
その瞬間優のお母さんはその場に崩れ落ちた。手で顔を覆い声がもれないように泣いた
俺はその現実に耐えきれなかった。気づいたら勝手に足が動いていた・・・走る・・・走る・・・。
階段を駆け下りて廊下を走り病院の外に出る。
外は雨が降っていた・・・。責めるように冷たい雨が俺をたたきつける
俺のせいだ・・・ 俺が・・・俺があんなことをしなければ・・・
速人は無情にも降りしきる雨の中自分を責めていた
どれくらい走っただろうか・・・急に足がもつれ俺の体はぬれてびしゃびしゃのアスファルトへと叩きつけられた
そのまましばらくうつぶせの状態でたおれてた
すりむいた所がひりひりと痛む。いつの間にか俺の目から大粒の涙が落ちてきた・・・。
痛くて泣いた訳じゃない・・・。ただ・・・優に何もしてやれない自分自身が悔しくて悔しくて仕方がないのだ。
なぜ・・・なぜ優があんな目にあわなくてはいけないのだろうか・・・
あの時・・・開かれたドアの隙間から一瞬だけ見えた優の顔がとても苦しそうだった
あんな優の顔見たくなかった・・・。元気な優でいてほしい・・・。
「・・・俺は疫病神だな・・・」
そう・・・俺は疫病神なのだ。
俺の周りにいる人はみんな俺のせいで不幸になっていく父さんも母さんも・・・そして優までも・・・
そう考えると胸が絞めつけられるように苦しくて悲しくなった
そして、もう生きるのがつらいと感じてしまった・・・
「死んでも・・・いいかな・・・?」
誰に言うでもなく一人でつぶやいた・・・
辺りを見回すとそこには人一人いない廃墟の前だった
いつの間にかこんなとこまできてしまった
気づかないうちに体が吸い寄せられるように廃墟の中へと向かっていく・・・
辺りは錆のにおいとじめじめした空気が漂っていた
上へと続く階段を探してひたすら歩き回る・・・
しばらく歩いていると何かにつまずいてそのまま前に倒れる・・・
ぶつかるっ!と思って目をつぶった
しかし俺の体はぶつかるどころかそのまま落ちているように感じた。
そっと目を開けてみると真っ暗な空間に俺の体が落ちていく・・・
上を見上げるとさっき俺が落ちた(と、思われる)穴が見えた。
暗闇の中で俺はいつの間にか気を失っていた・・・
- Re: 君の隣で・・・ 第肆話 ( No.5 )
- 日時: 2011/12/02 21:55
- 名前: miko (ID: qRt8qnz/)
・・・・・・ここはどこだ・・・・・・
なんだかモコモコしたものに包まれている感じがする
毛布かな・・・?
後頭部が微妙に痛いような・・・
速人はほんの少し目を開けてみた・・・・・・
「起きたのか」
「・・・・・・!!」
驚いて後ろを振り向くと見知らぬ女が立っていた
「ああ・・・わりィ驚かせる気はなかったんだが・・・」
そういった女は申し訳なさそうにうつむいた
「あ・・・別に大丈夫・・・ですけど・・・ここは?」
初対面の女にいきなりため口で話すのはちょっと失礼かと思ったから
敬語をつかって聞いた。
「ああ・・・そうか・・・ここは私が地下で経営してる治療施設だよ」
治療・・・施設・・・?こんなとこで・・・?
「なぜこんなとこで経営してるんですか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
やべぇ・・・この空気・・・まずいこと聞いちゃったかな・・・
つーかなんで俺ここにいんだろ・・・?思いだせん・・・。
「おまえはなぜここで寝てたかを知りたいんだろう?」
心の中を読まれたかと思って慌てた・・・
「おまえおっこってきたんだよ天井から・・・。まあ、よかったな落ちたのがソファで」
まさかあの時の穴って・・・・・・ここの天井かよー!!つーかこの人誰?
「あの・・・あなたの名前は・・・?」
「霧沢 憐」
え・・・霧沢 憐ってあのウワサの・・・?なんかしらないけどいつからだっけ・・・?
どこにあるかわからない治療施設があるって・・・。なんでもそこには
どんな怪我でも治してしまうほどスゴ腕の医者がいるって
まさか・・・この人が・・・。
「あの・・・もしかしてあなたはどんな怪我でも治すスゴ腕の医者といわれた方ですか?」
「・・・・・・そうだが・・・そのウワサ微妙に恥ずかしいな・・・」
・・・・・・・・・・・・優っ!・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・お願いがります!!俺の・・・俺の大事な友達を治してください!!」
憐は手元のコーヒーカップを静かにテーブルに置きながらこう告げた・・・
「どんな、状況なのかは直接見ないとわからないけど君と会ったのも何かの縁・・・今度その優って子に会わせてもらえるか・・・?」
・・・つまりそれって治してくれるってことだよな・・・・優を元気に・・・してくれるってことだよな・・・
優が・・・元気になる・・・。
俺の唯一の親友を・・・
「ありがとうございます!!俺の名前は藤岡 速人といいます。優のことよろしくおねがいします」
「じゃあ、速人。明後日の正午、優君のいる病院に行くから案内よろしく。待ち合わせ場所は上にある廃墟の
入り口。それと、私のことは憐って呼び捨てでもいいわ」
明後日の正午上の廃墟入り口・・・。
———————— 次の日 —————————
廃墟の入り口で俺は憐が来るのを待っていた。
しばらくすると後ろで物音がした。
後ろを見ると、ボーイッシュな格好をした憐が廃墟から出てきた
憐は俺がいるのに気づくとダッシュで近づいてきた。
そして息を切らせながらも微笑んでいた
「遅いよ憐・・・なにやってたんだ」
「悪いな・・・ヤボ用だ。」
憐はそういいながら歩き始める
俺も遅れまいと憐の隣に行く
歩きながら俺は考えていた。憐はなんでこんなに男っぽい口調なのか?とかあの地下で治療施設を経営していて
もうかってるのか?とか・・・
「何を笑っている・・・そんなに私の顔が面白いのか・・・失礼なやつだ・・・」
憐がいきなり話しかけたからびっくりした・・・
「ち・・・ちがうちがう。顔じゃなくて、憐の普段の生活想像してたら面白くて」
「似たようなものではないか・・・失礼なやつだ」
憐はすねたような口調でいった
「そろそろ着くよ・・・」
視界の先に見えるのは優の入院している病院・・・俺のせいで苦しめてしまった・・・
ゴメン・・・優
・・・・・・今・・・その苦しみから解放してやるからな!!
- Re: 君の隣で・・・ 第伍話 ( No.6 )
- 日時: 2011/12/02 21:56
- 名前: miko (ID: qRt8qnz/)
「大丈夫か・・・優・・・・・・」
声をかけても優はピクリとも動かないまるで人形のようだ・・・・・・
医者に聞くとまだ意識不明らしい。
人形のようにベッドに横になっている優を見て憐は言った
「この子は・・・まさか・・・・・・」
少し憐の表情が変わったように見えた・・・
「たしかに危険な状態だ・・・放っておくと死に至る」
「じゃあ、早く治して・・・・・・」
「治してやりたいが・・・ここではムリだ」
「なんでだよ!」
あせりと不安でつい声を荒げてしまった。
「・・・・・・・・・ここであの能力(ちから)を見せるわけにはいけない」
憐の言っている意味がわからなかった・・・・・・
・・・ちから?なんだよ・・・それ・・・・・・
「この子を治すためにはいったん私の治療施設に運ぶ必要がある」
あの治療施設まで優を運ぶのか・・・・・・でも、意識不明の患者を外に連れ出してたら怪しまれる・・・
「どうやってあの治療施設まで運ぶんだよ・・・意識不明の患者連れ出したら怪しまれるぞ・・・」
「そんなものかんたんだ。しばらく待ってろ・・・・・・」
そう言いのこして憐は病室を後にした・・・・・・
—————— 2時間後 ——————
「待たせたな移動式ベッドをもってきたぞ。これに、その子を乗せなさい」
・・・・・・・・・・・・
「どうした?早くその子を乗せないと・・・」
「どう見ても怪しまれるだろう・・・・・・」
憐はきっぱりといった
「大丈夫だこの病院の院長と話をつけてきた」
唖然としてしまった・・・憐がそんな簡単に院長と話をつけたなんて・・・
「早く乗せろ」
ハッと我に返った。そして、優をベッドに移して俺達は病室を後にした。
外に出ると大粒の雨が地面を叩きつけているように降っていた
「このままでたらびしょぬれだな・・・」
そういって隣を見ると憐がどこにもいない・・・
さっきまでいたはずなのに消えたよ・・・どこいったんだ?
ブォンッ
いきなり横から現れた救急車はとてつもないスピードでこちらに向かってくる
轢かれる!!と思ってよけようとした・・・が、その必要は無かった。
救急車は俺のすぐ目の前でとまった。そして運転席からはなんと憐が出てきたのだ。
憐はそのまま救急車の後ろのベッドを入れられるスペースのドアを開けた
「ベッドをここに入れろ」
そういって俺を促した
「こんなのまで借りてきたのかよ・・・どんだけスゲェんだよ・・・」
と、いいながらベッドを上げようとする。
だがこれはさすがに一人じゃムリだったから憐にも手伝ってもらった
ようやく優を乗せたベッドが救急車に入った。
そして、俺達も救急車に乗り込むと憐の治療施設へと向かった・・・・・・
しばらく救急車を走らせていると薄暗い道に進んでいった
「憐、本当にこの道でいいのか・・・?てゆーか、憐って運転荒いだろ・・・」
「気にするな。事故はおこさない・・・たぶん。」
「おい、ちょっと待て!たぶんってなんだ,たぶんって!!」
「・・・・・・・・・・・・」
そのまま憐は会話を放棄してしまった
危なっかしい運転だが、憐の腕を信じておこう
車の中はさっきから沈黙が続いている
聞こえるのは車のエンジン音とタイヤが砂利を踏みしめる音だけだ
俺はそんな雑音を聞きながら思い出にふけっていた
優と会ったときのこと、仲よくしてもらったこと
そしてあの事故のこと・・・
思い出すたびに目からなみだがにじんでくる・・・。
どうしてあの時引き止めなかったんだろう、ずっと思ってた
あの時引き止めていれば優がこんなふうになる必要は無かった
いろいろな事を考えているうちに車が止まった。
いすの間から前を見ると車の前に大きなシャッターがあった
いきなりシャッターが大きな口をあけるように開いた
上まであがったシャッターを見上げて憐は車を進める
車は奥に進んでいく・・・。
後ろでは、シャッターがゆっくりと閉まっていく
そして・・・俺達は薄暗い闇に包まれていった・・・・・・
- Re: 君の隣で・・・ 第陸話 ( No.7 )
- 日時: 2011/12/02 21:57
- 名前: miko (ID: qRt8qnz/)
車は、どんどん奥に進んでいく・・・。
闇の中は真っ暗でまるで、おれが優と会うまでの
人生そのものだった。
そのときだった・・・。
急にまばゆい光が周りの闇を塗りつぶした
とっさに俺は目をつぶった。
しばらくしてから、目を開けてみると目の前には
診療所と書かれた建物がたっていた
憐は車から降りると後ろのドアを開けて
俺に降りるように促した・・・。
そして、優のベッドを車から降ろして診療所の中へと入っていった
診療所の中は大きくて清潔だった
でも、こんなところでやっていて
もうかってるのかな?
そうおもいつつ憐のあとをついて行く
憐はそのまま廊下のつき当たりの部屋に入っていく
憐に続いて俺も部屋に入っていった
その部屋には病院とかでよく見る機械とか道具などが置いてあった・・・。
俺が部屋の中を見渡してる間に憐は優を移動用ベッドから普通のベッドに移し変えていた
そして、俺のほうをみて言った
「この子の治療をしている間、お前は外で待っていろ」
でも、俺はできる限り優のそばから離れたくない・・・手伝えることがあるのならば手伝いたい・・・
「俺は・・・優のそばにいたい!俺にだってなにかできることがあるはずだ!なにか手伝わせてくれ!」
憐は呆れたような顔をした
「そんなに言うならしかたがない。だが、約束がある。守れるならいてもいい」
「・・・・・・約束?」
「そうだ。ここで見たことは決して口外するな。それが守れぬのならここにいるのはムリだ」
「なぜ・・・?」
「守れるのか?守れぬのか?」
「守れる・・・」
俺は自分で言うのもなんだが口は堅いほうだと思う。でも、なんで口外しちゃいけないんだろう・・・?
考えてたら憐がいった。
「では治療をはじめるぞ」
そして、憐は両手を前に出して目を閉じた。
すると憐の体から青白い光が湧き出るようにあたりに溢れだした
そして、その光は優の体を静かに包み始めた・・・が、しばらくしたらその光はすぐに消えてしまった・・・。
「憐・・・どうしたんんだよ・・・?」
「なんだこれは・・・これは私だけでは難しいな・・・」
まさか、こんな言葉が憐の口から出てくるとは思わなかった・・・・・・。
「じゃあ、優は・・・?優はどうなっちまうんだよ・・・」
「私の知り合いに同じ能力を持った者がいる。そいつに力を借りる。だからしばらくそこでおとなしくしていろ」
そう言って憐は部屋を出て行ってしまった・・・・・・・・・。
——— 速人said ———
憐は力を借りるから待っていろっていっていた・・・。
でも、正直いうと憐にあんなことができるなんて意外だった
俺自身、まだ混乱している・・・。憐は、なんであんなことができるんんだろう・・・?
つーか、なんか考え事ばっかしてたから頭痛くなってきた
優・・・助かるよ・・・。いま、助けてやるから
もうすぐ・・・もうすぐだからな・・・・・・
——— 憐said ———
「まったく・・・交通事故の傷を治せないなんて・・・能力が弱ってきたか・・・」
憐はそのまま廊下を進んでいく。
あたりは静寂に包まれていて聞こえるのは靴が床に当たる音だけだ
コツコツとリズムよく響く。
そして憐はある部屋の前で止まった・・・。
そして部屋のドアをノックした。
しばらくたってから、部屋の中から返事が返ってきた
「どうぞー」
そして、憐は部屋の中へと入っていった・・・・・・。
Page:1 2