社会問題小説・評論板
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- 署名戦争
- 日時: 2012/05/12 14:14
- 名前: 小豆 (ID: Wwp0q0mP)
おはようございますこんにちはこんばんは、小豆です
初めてこのスレをたてました。
この話を通じて、見えないこととか、どうしようもないこととか、覚悟のないことの恐ろしさを感じていただければ幸いです。
なんて言ってるけど要は愚痴ですよ(=^・^=)
まあそんな暗くもないしいじめでも何でもない、
ちょっと力と頭と覚悟の足りなかった私たちの、一日戦争です。
私たちの、本当にあった、どうしようもない一日の話。
そこに行くまでの私たちと、通り過ぎた後の私たちの日常。
- Re: 署名戦争 ( No.5 )
- 日時: 2012/05/12 17:03
- 名前: 小豆 (ID: Wwp0q0mP)
5:なんでかな、知るかってんだ、その反応は冷たくない?
また何度かの休み時間、たわいのない会話。
「うわwwそんなに言われるとわww美紀こわいよー?」
こわい?
そんなに、わたしって、怖い?
「えー。ごめんそんな怖かったかなあ?」
「うん、怖い怖い。なんでかな。」
知らない。
「そうだよ、最近なんかこええお前。」
シズカの隣の男子が、大げさに首を振った。
「きっと美紀は声がよく通って威圧感あるんだよねー。」
なんでもない会話。
私だってこれくらいのこと、誰にでも言ってる。
さりげなく毒を吐いて、気づかずに毒を吐いて、放り出して。
一度友達になれば、何となく相手を大切にする。
私はその法則のようなものをよく使う。
一度友達になったとする。
私も友達を大切にする。
相手も私を、友達じゃない人よりは大切にしてくれる。
ならば。
「大切にしてね?」
と笑いながら、
「大切にしてるよ、大好きだよ?」
と言いながら。
相手ににわかに寄りかかって、負担を少しずつ掛け合うのも、
友達、かもしれない。
支えあいの利用法を僕らは良く知ってる。
- Re: 署名戦争 ( No.6 )
- 日時: 2012/05/12 17:49
- 名前: 小豆 (ID: Wwp0q0mP)
6:この声が大好きで嫌い・・・
良く通って大きい声。
幼稚園の頃、先生に私はなんだと聞けば帰ってきた。
「こえがおおきいわねえ」
そのころは褒められているとしか感じなかった。
今ならわかる、声が大きくてうるさい子供だったのだ。
でも私は、
美しくもなく、変わることもできない、
ただ大きくてよく通るだけの声を誇りに思う。
きっと力になる。
体育の時間。
ダンスの練習で埋まっていく秒針。
あんまりうまくないので、やってるようでやってません。
時々声をかけるだけですね、ハイ。
小さい声で、誰かに、「わかる?」
分からなかったらほかのダンスリーダーに聞けばいいんだけどね。
だからみんな「うん」なんて言いながらすぐ後に他のダンスリーダーに声をかけてる。
というかダンスリーダーになって質問されたことなんか一回もないね。
楽だからいいけど。
ざわざわ。
新しい所を教える時、何か微妙に空気がざわざわしていた。
なんか落ち着きがないときとか、ないかな?
前の方の子たちは聞こてるっぽいけど、後ろの子大丈夫かな。
ホントそれだけだった。
「ねえそっちきこえてるーー?」
なんでもないセリフのはずだ、なのに。
あんなに騒がしかった場が静まって、ああ、なんて脆弱。
楽しそうな世間話が、私の声でかき消されてしまった。
消えて、みんなこちらを見てる。
思わず、
信じらんない、
おずおずとした声。
「え、なんで、シズカンなったの?」
焦ったふり。イヤ実際焦ってるけど。
またやっちゃったあ><
分かってますよ?
何度かこうゆうことあったから。
何度もあって、そのたびに笑い飛ばしてきたから。
緊張の糸、ゆるくほどけた。
「あ、聞こえてるよー」
これだって、セリフはふつう。
でもそんな、周りと気まずげに顔を見合わせられたら、
焦りと一緒に、ちょっと楽しい。
私の声はこんな力がある。
使い方は間違えたけど、いつかきっと役に立ってくれる。
- Re: 署名戦争 ( No.7 )
- 日時: 2012/05/12 18:16
- 名前: 小豆 (ID: Wwp0q0mP)
そろそろ本題行こうかな(^^♪
このスレッドで、誰かが誰かを支えていて、空回りしてもまたそれが知らないうちに支えていたら、なんて、そうだったら楽しいよね!
今ホントグダグダな愚痴ばっかりですが、最後はハッピーエンドです!
何にも報われないけど、何かが報われます!
それで、強くなれるような気がする、ような気がします!
今幸せな人たちが恋い焦がれる試練を、
今大変な人たちが恋い焦がれる平安を、
最後に、大きくなっていく世界を。
やわらかく過ぎ去っていく季節を。
そのために私は今何もなくても、何かに立ち向かおうとするんだといいな。
- Re: 署名戦争 ( No.8 )
- 日時: 2012/05/13 11:40
- 名前: 小豆 (ID: Wwp0q0mP)
最後にもう一つですね。
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7:かわいそうは嫌い、大変だねは優越感
最近のシズカはつかれているようだ。それとも、疲れているように見せたいのか。
机につっぷしたシズカ。
どうにも全身に力が入っておらず、頼りない。
「どうしたの、元気ないじゃん、かぜ?」
ほっこり顔をあげて唸るような返事。
「あー、頭痛いの。」
「うっそ、大丈夫?保健室行ったら?」
「行きたくない…」
はあ?
じゃあそんなうだうだスンナや、うっとうしい。
「えー、行った方がいいって。なんでいかないの」
「授業でたい・・・。」
「一回くらい休んだって大丈夫だって。」
近くでいかにも風邪ですみたいなオーラだされるとうっとうしいし。
「私今まで休んだことないからさ…。それにどうせ休んでいいの1時間だけじゃん」
自慢か!!
いまさらッと自慢しただろ!
て言うかそれの話、何回も聞いたんだけど!!!!
「なにそれ、まあほんとにヤバくなったら行きなよ?」
「うん・・・。」
はー、疲れる。
「あのさ、アタシ目がかなり悪くなったんだよ。」
いきなり何!?
誰もアンタの目の話なんて聞いてないんだけど!!
っていうかもう会話終わったはずだよね!?
「へー、どうして?」
まあこう聞くのが普通だよねえ。
「昨日病院行ったらストレスって言われた…」
「うっそ、やばいじゃん。」
「うん・・・。」
どうしてほしいんだよ、ヲィ。ストレスって言われた、そうかい。
慰めてもらいたくもないんだろ、お前。ただ誰かに聞いてほしいだけなんだろ。
「・・・どうして?何かあれば聞くよ?」
おずおずといった感じで聞き返す。ぶっちゃけどうでもいいんだけどねー。
だって私に話してる時点で私関係ないってこと丸わかりジャン?
「・・・今日もお母さんとお父さんケンカしてた…」
「・・・そっか、大変だね・・・」
私もそういう時期会ったけど、誰にも言わなかったよ?
っていうかこの話題何度目だよ!!
「なんか、このまえ・・・」
「うん、」
聞いてるふり。
大変だなあとは思うけど。
「美紀のうちの車に乗せてもらうはずだったじゃん?」
「そうだったねー」
「でもドタキャンしたじゃん?」
「まあねー」
そのおかげで私怒られたんだけど。
「それでお母さんとお父さんの大喧嘩。会社もほかんとこに吸収されちゃったし…」
そこでチャイム。
いったい何度目の話だとも思いつつ、シズカが大変なのもわかってるから、
同情したように聞く私はなんて冷たい。
- Re: 署名戦争 ( No.9 )
- 日時: 2012/05/15 22:13
- 名前: 小豆 (ID: Wwp0q0mP)
8:始まり、始まり♪
5月11日(金)・朝7:15分
「おはよう」
「はよー」
鞄をかけて、背伸び。ねむい。ひたすら眠い。
昨日12時くらいまで本を読んでいたせいじゃないって信じてるww
そうだなんか疲れてんだよ。
きっとそうに違いない違いない…zzz
半分机に突っ伏して、さっさと学校終わらないかなあなんて朝っぱらから思う。
その時、教室のドアが開く音がした。
惰性で何ともなしに見やると、シズカがプリント類を抱えて入ってくる。
係とはいえご苦労なことだ。
何となくぼーっと見ていると、何やらかなりご機嫌斜めらしいシズカが私の視線に気づいた。
すると、だ。
「ねーねー美紀い!!美紀ってさ、卒業アルバムが代わっちゃうのって知ってた?!」
いきなり吹っかけてきたあたり、・・・てめえがイラついている理由はこれか!
「いきなり何!?意味わかんないんだけど!?」
もっともな私の意見にシズカは少し落ち着いたようで、分かりやすく話してくれた。
それでもまだ語尾が荒かったけど、気にすまい。
「今まで卒業アルバムって、業者さんに頼んだ写真とかお母さん方が撮った写真とかで作られてたじゃん??」
まあそうだね。
「レイアウトとかPTAのお母さん方が考えてくれててさ。」
うんそうだね。
だからなんだよ。思わずため息が出そうになる。
そんなのどの学校でも一緒。どこに怒る原因があるというのだろう??
シズカとは名ばかりで、妙に冷静さを残した暴走の度合いは私たちと何ら変わりない。
「でも今年から、小学部の卒業アルバムに他の学年の写真も入って、そのうえ、卒業生以外もみんな卒業アルバム変えるようになっちゃうんだって!!」
・・・は。
「はあああああああああああああ!!??マジで??!!」
かあっと頭に血があがるのを感じる。
頭んなかがぎゅーーーッと小さくなる。
後から思えば、もっと落ち着けばよかったのに、と苦笑するしかない。
もともと怒りやすい性格なのだ。
「しかもしかも、そんな大事な卒章アルバムにかかわることなのに、その連絡が来たのが昨日だよ!!?」
「さらに言えば、今日の放課後のPTA総会できまっちゃうんだって!!」
「なんで!?ありえない!!」
「でしょーーーーー!!」
何があり得ないのかっていうと、・・・ぜんぶ!!ぜーーーんぶ!
1 卒業アルバムに他の学年の生徒が入ってくる。
(記念に残る卒業アルバムに他の学年の知らない人まで入ってくること)
2措置行アルバムをほかの学年の生徒も買う権利がある。
(記念に残る(大切なので二回言います)卒業アルバムを知らない人が手に入れるかもしれないこと。)
3それを昨日きちんと知らせていないこと
(そんな大切なことなのに、PTAだけで決めようとスンナ、ぼけ!)
4しかも今日の放課後に決まってしまうこと
(ていこうのしようがないじゃないかああ!)
「むかつく!」
怒り心頭、つま先から髪の毛に至るまで。
二人でひどく憤慨しまくっていた、7;17分。
今日も集会があるため、7:30には体育館へ。
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これから中間テストなので二週間ほど更新できません。
あしからず。
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