社会問題小説・評論板

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私はお姫様、妹は奴隷。
日時: 2012/07/31 15:35
名前: キャンディ (ID: YjRhtU7o)
プロフ: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode=view&no=6551

私はクラスのお姫様。
何をやっても、皆が、言うことを聞く。
それで、生意気と思った妹を虐めた。
蹴ったり、殴ったり、した。
妹は泣く。涙をぽろぽろ流して。
妹は叫ぶ。助けるものはいない。
こんなに楽しいものだったんだね、「虐め」って…


△第一話 お姫様編 プロローグ△
小説本編 >>1 >>2  >>7 >>8 >>10 >>11 >>12
番外編  準備中
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Re: 私はお姫様、妹は奴隷。 ( No.8 )
日時: 2012/07/29 17:05
名前: キャンディ (ID: YjRhtU7o)

「そん…な…」
「嫌なのぉ?じゃ、いいけど…その代償は分かっているでしょうね?」
「ヒ!すいません…やります…」

愛ちゃんは、うつむき加減にトイレをゴシゴシ音がするほど磨き、そして磨き終わったモップを翔子に向けた。
「お…ちゃん…」
翔子が何か言っている。その時、愛ちゃんが翔子の体にモップを下ろした。
「ごめんね…しょうちゃん…」
ゴシゴシとモップのこする音がする。

ごしごし
ごしごし
ごしごし

「うわぁ…ん…グス…」

モップの音に混ざって、翔子と愛ちゃんのすすり泣く声が聞こえていた。


「ごめん…ごめんね…」

Re: 私はお姫様、妹は奴隷。 ( No.9 )
日時: 2012/07/30 12:31
名前: むつみ (ID: YjRhtU7o)

面白い…!
文才すごいですね!
へへ、管理人のお勧めにしちゃいました…許して!

Re: 私はお姫様、妹は奴隷。 ( No.10 )
日時: 2012/07/30 12:54
名前: キャンディ (ID: YjRhtU7o)

「そろそろ帰りましょうか。もう3時30分ね。」

飽きてきたので、そう言って、トイレを出る。
皆がランドセルをしょって、階段を集団で下ってゆく。
端っこには終始無言の翔子。
私はいつもの真ん中のポジション。まわりには近所の子がいる。


鮫島 雪ちゃん 
緒方 玲子ちゃん 
草原 舞ちゃん 


みんな近所の子。私の家から歩いて1分もかからないぐらいで着く。
それで、いつもこのメンバーで帰っている。
そして、こんな話を私は持ちかける。
「今夏休みじゃんー?でー、今日登校日じゃん?でさー、うちのお母さんとお父さんが仕事でー、今日から1週間ー、友達と家でお泊り会していいことになったからぁー、泊まってってよぉー。」

「いいね!泊まる!」
「私もオッケー」
「泊まる!!」

「全員いけるんだぁー、じゃ、帰ってきてからすぐ家にきてぇー。」

ここで、全員別れる。皆は笑みを浮かべて手を振っている。しかし、翔子はガタガタと震えている。



さぁ、奴隷虐め楽しい一週間始まり始まりぃ!

Re: 私はお姫様、妹は奴隷。 ( No.11 )
日時: 2012/07/30 13:09
名前: キャンディ (ID: YjRhtU7o)

クーラーの効いたリビングで、私は安楽いすに腰掛けて、のんびり漫画を読んでいた。


ピンポーン


ふいに、玄関からチャイム音が響き渡る。
たぶんあの3人だろう。
「開いてるよー。」そう大声で玄関に叫ぶ。ドアがガチャと音をさせてゆっくり開いた。

「杏奈ちゃーん!きたよ!」
雪ちゃんが思いっきりリビングのドアを開け、玲子ちゃんと舞ちゃんが飛び込んできた。
「いらっしゃーい。荷物はそこに…って、結構持ってきたね。」

3人が持ってきたのは、本をたくさん、夏休みの宿題、ゲームとかいろいろ。全部あわせて、かなりの重さだ。
「ここまで持ってきたんなら、あそこにおいとって。」
私がそういいながら指差したのは、翔子の部屋だった。
雪たちが思いっきりドアを開けると、翔子がいた。

「なんでいんのー奴隷が。ここはあたしたちの物置なんだけど?」
「…来た…」
「愚痴言わないで出てってよー。」
翔子が部屋から引きずり出される。雪たちは、翔子の勉強机を眺めていた。
「あんたいいもん持ってんじゃん。」
「それは…」

玲子ちゃんが手にしていたのは、かわいい装飾のついたシャーペン。
「貰うね」そう言って玲子は、自分のバッグに押し込んだ。
舞は、いちごの香りの匂いけしごむをたくさん持っていった。
雪は、かわいい折り紙とえんぴつを少々持っていった。

どうにもできない翔子はただ、安楽いすの前で立ちすくんでいるしか無かった。

「好きなものがあれば、もらっていいわよ。私もいただくわ。」
私も、その楽しそうな輪の中に入り込んだ。

Re: 私はお姫様、妹は奴隷。 ( No.12 )
日時: 2012/07/30 13:22
名前: キャンディ (ID: YjRhtU7o)

「お腹すいたぁ…」

そういえば、翔子の机をあさっている内に、12時だ。
お昼ごはんを作らねば。
「じゃあ、チャーハンでも作りましょうか。インスタントだけど…」
私はそういって、ぱっぱと4人分のインスタントチャーハンを取り出し、暖めた。
4人分。翔子の分は、無い。
「あんたはご飯抜きよ。」

翔子はとぼとぼと、物置化した自分の部屋に入ろうとした。そのとき。
舞が翔子の手をつかみ、床に翔子を叩きつけた。
「止めて、荷物が汚れてしまうわ。そこで見ていなさい。」
さっすが舞、力は人一倍ある。
翔子が指をくわえて見ている中、私たちはチャーハンを食べ始め、皿洗いを翔子に命じた。すると雪が不意に、
「食べかす、もったいないわね。」

と言った。そして料理は始まった。
「なら、翔子ちゃんにアレンジして食べさせてあげましょう。」
私は、台所にあるいたるものを取り出し、集めた残りかすにブレンドした。

しょうゆ、塩、こしょう、砂糖、七味唐辛子、マヨネーズ、牛乳、ドレッシング、麦茶、片栗粉、オレンジジュース…

すると、臭い臭いドロドロした茶色い物体になり、私たちはそれを翔子に食べさせた。無理やり、口に押し込んで。

「ぐぁ…んぐ、うぇ、ぐ…」
「どう、杏奈ちゃん特製スペシャルスーパーウルトラチャーハンのお味は?お腹空いてたんでしょう…」

もうチャーハンとしての原型をとどめてはいなかったのだけれど。


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