社会問題小説・評論板

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盾と刃-自分は盾で他人は刃で-
日時: 2012/10/27 12:33
名前: 地味子 (ID: pnP4WqN3)

-人を信じる事のできない人は弱い?
フン、ばかばかしい。そんなの綺麗事の一種にすぎないじゃない
人を殺したら犯罪?命は大切にしろ?
じゃあ戦争の場合は何?戦争の時、
敵の人間を多く殺せば殺すほど英雄になれるものよ?
世の中の思考はどうなってんの?
フン、考えが甘いのよね。都合が良すぎるわ-

今は6時間目の総合の時間
午後のまったりした空気に
つつまれながら、真麻はそんな事を考えていた
黒板には大きく「戦争の事について調べよう」と書いてある
-…だる…-
真麻は教科書に自分の頭をのせ、そのまま眠り始めてしまった

Re: 盾と刃-自分は盾で他人は刃で- ( No.14 )
日時: 2012/11/26 19:21
名前: ナッツ (ID: pnP4WqN3)

6時間目は、理科の実験の時間だ。
皆理科室に移動する。
的場が実験の説明をし始めた。
「…A液とb液を混ぜると色が変わるわね
それじゃあ、A液とC液を混ぜるとどうなる?
今日はその事を調べるわ。各班班長さん実験道具取りに来てー
あ、あと危険だからb液c液は混ぜないで」
的場の説明が終わると、優と純が喋り始めた。
五月が優と純に対して怒鳴る。
「優、純、あんたたち喋ってないでとっとと実験道具持ってきなさいよ!!!」
「…え、…あゴメン」
「…うん、五月さん」
「ホンット、トロいんだから」
五月は地元の実力者の娘なので、いつもはクラスメイトを
見下している2人も、五月には逆らえない。
優が液とフラスコを持ってきた。
五月がイライラした様子で乱暴にA液とC液混ぜた。
その時、ボンッと液をいれたフラスコが爆発した。
そこまで大きな爆発ではないが、爆発しただけあって、
近くのイスや机が燃えたり、液が飛び散って近くの自動の服がいくらか濡れている。
特に、フラスコを持っていた五月や、近くにいた同班のメンバーは
びしょびしょなんてものじゃなかった。
いや、まだ、濡れているだけなら良かった。
びしょびしょなら洗って、乾かせば済むことだから。
ふいに、ジューと言う聞きなれない音がした。
五月の顔や手足が、溶けていく。
液がかかってしまった、同班のメンバーもぬれたところが溶けていった。
的場が叫ぶ。
「何やってるの!b液とc液を混ぜたら、強い塩酸が発生するのよ!!!」
五月がうめき声をあげる。
教室は、パニック状態におちいった。

Re: 盾と刃-自分は盾で他人は刃で- ( No.15 )
日時: 2012/11/27 14:15
名前: ナッツ (ID: pnP4WqN3)

五月や優達が苦しんでいる姿を、祐有子は唖然として見ていた。
自分の目の前の状況がよく飲み込めない。
瞬きを数回したところ、やった状況がわかってきた。
「強…い塩酸…?で…も…花ぞ…のさん(五月の苗字)が混ぜたのはたしか…にA液とC液なの…に」
爆発した時に発火された炎が、祐有子の近くまで燃え広がってきていた。
逃げ遅れたり転んだりして、日が服に燃え移ったり、塩酸がかかって悲鳴をあげてる生徒もいる。
「石井さんなにやってるの!早く逃げなさいっ!!!」
いつの間にか、ほかの学年の教師も来ていた。
逃げようにも、脚が言うことを聞かない。
祐有子は、ただ、目の前の光景を見ているだけだった。
神経がマヒしてしまった様に、ふらっと倒れ掛かる。
それを、誰かが受け止めた。
そのあとに怒った事を、祐有子は、よく覚えていない。

学校が、そんな事態になっている頃。
真麻はご機嫌で、歌を口ずさんでいた。
死のメロディーを、かなでる様に。

Re: 盾と刃-自分は盾で他人は刃で- ( No.16 )
日時: 2012/12/02 13:51
名前: ナッツ (ID: pnP4WqN3)

「うううぅぅ…あああぁぁぁ!!!」
五月が保険室のベットでのたうちまわっている。
優や純も同じだった。
鏡で自分の姿を見て、悲鳴を上げる生徒もいる。
幸い、服に1部が軽く燃えただけであった祐有子は、保険室をそっと出て、理科室の向かった。
理科室は、がらんとしていて誰もいない。
動ける者や、他の学年先生は、塩酸の処理や、生徒の手当などで、どこか行ってしまった。
残ったガラスの破片を手にして、祐有子は思った。
-真麻ちゃんじゃないよね…?これやったの-

Re: 盾と刃-自分は盾で他人は刃で- ( No.17 )
日時: 2012/12/07 17:51
名前: ナッツ (ID: pnP4WqN3)

翌日。
学校は急行になった。
祐有子は外へ出てはいけないという的場の教えを無視して学校の理科室へ向かった。
昨日は1時、消防隊まで呼ぶ騒ぎになって、あの時はゆっくり調べる事だできなかったのだ。
学校には誰もいない。
管理人の姿も消えていた。
-…無防備にもほどがあるんじゃない-
脚をすすめると、倒れたゴミ箱やランドセルが散乱している。
おそらく、昨日の騒ぎのせいだろう。
祐有子の足は理科室の扉の前で止まった。
理科室はフラスコの破片や液が飛び散っている。
部屋はガランとして誰もいなかった。
-どうして、五月さんはA液とC液を混ぜたのに、塩酸が発生したんだろう。
塩酸が発生するのは、B液とC液を混ぜた時でしょ?-
祐有子はガラスの欠片を手に取ると、そのまま考え込んだ。
-実験するとき、的場先生が配った液はたしかにA液とc液だった
液を取り間違えたなんて、ありえない
まさか、液がすり替えられてた…???
う…うん、そん…なわ…け…無い……よ…ね…?-
ぶっとんだ考えを、否定できない自分がいた。

Re: 盾と刃-自分は盾で他人は刃で- ( No.18 )
日時: 2012/12/07 17:53
名前: ナッツ (ID: pnP4WqN3)

学校が、休校になった。を
学校が、急行になった。にしてました
ホンット、すみませんm(__)m


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