社会問題小説・評論板
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- 死んでもいいかい?
- 日時: 2012/12/04 23:48
- 名前: カナリア ◆StaIqxr34U (ID: mJV9X4jr)
はじめまして‥‥‥‥‥もしくはお久しぶりです。
これまでいろんな名前で小説を書いてきたのですが、
途中であきて完結したことがありません‥‥‥‥なので、
今回はきちんとしようと思いこの小説を書くことにしました。
今回は最後まで書く予定です。
(また途中でやめてしまったらすみません)
*荒らしはご遠慮ください
*人を傷つける書き込みもご遠慮ください
*更新が遅れると思います
*文才などはありません
*コメント&アドバイスは大歓迎です
プロローグ
>>1
第一章 いじめ
>>2 >>3 >>4 >>5 >>6
>>7
第二章 リストカット
>>8 >>9 >>10 >>11 >>12
>>13 >>14 >>15
- 死んでもいいかい? 【いじめ】 ( No.6 )
- 日時: 2012/11/22 20:20
- 名前: カナリア ◆StaIqxr34U (ID: mJV9X4jr)
家の中は真っ暗だった。しかし、私は明かりもつけずに自分の部屋へむかった。私の部屋のベットの横にある明かりをつけると、私はそのまま寝た。もう何もしたくないと思ったのだ。
目が覚めたのは夜中だった。私は落書きだらけのノートの一番最後のページをやぶった。そしてそこには遺書を書いた。遺書と言っても、適当になぜ死んだのかを書いただけだ。
「これでいいかな」
そうつぶやくとその遺書を机の上に置き、お父さんの部屋へむかった。疲れて寝ているお父さんを起こさないようにゆっくりとドアを開けると、お父さんは少し猫背になって寝ていた。私はお父さんを見たあと、あふれる涙をこらえてまたお父さんの部屋を出た。
かえってすぐに寝たので、制服のままだったが、気にもせずに家を出た。外はまだ暗かったが、あと少ししたら明るくなり始めるだろう。私は少し早足でお母さんのお墓へむかった。
まだ暗かったからだろう。お墓はお化けでも出そうな独特の空気だった。私はお母さんのお墓の前で手を合わせ、目をつぶった。
「お母さん、ごめんね」
そう言うと目を開き、また歩き出した。逃げるようにお母さんのお墓に背をむけた。
急がないと、と思いながら走った。私の心が暗くなるのと反比例するように空は明るくなっていった。
- 死んでもいいかい? 【いじめ】 ( No.7 )
- 日時: 2012/11/22 20:21
- 名前: カナリア ◆StaIqxr34U (ID: mJV9X4jr)
私がむかった先は学校。まだ校門はしまっていたが、グラウンドのはしのフェンスが壊れているため、学校には簡単に入れた。私は非常階段から屋上に歩いた。
空はもうだいぶ明るくなり、人もポツポツと見える。しかし、誰も私の存在に気がついてはくれなかった。
「死んでもいいかい?」
そう言いながら階段を一段ずつ上っていく。きしむ非常階段には、たくさんのクモの巣があり、途中で私の顔にクモの巣がかかった。
屋上につくと、フェンスにのぼり、足が微妙にはみだすような場所に足をおく。
ガタンという音が背後からしたので振り返ると、屋上へつづく扉が風でうごき、となりにあったはこにぶつかっただけだった。
なんだ、と思いながらも、大きく深呼吸した。泣いてしまい、まともに深呼吸すらできなかったが、私はそのままフェンスから手をはなした____________________畑野枝沙夜は死んだ。
- 死んでもいいかい? 【リストカット】 ( No.8 )
- 日時: 2012/11/22 20:58
- 名前: カナリア ◆StaIqxr34U (ID: mJV9X4jr)
第二章 リストカット
中学生の頃、私はつねにカッターを持ち歩いていた。それはもちろんリストカット用のカッターだ。しかし、友達にそれがバレると、「水谷梨乃はリスカしてる」といううわさが広まった。
高校生になり、再スタートをした私は、カッターを持ち歩くのはやめた。
しかし、リストカットはまだ続いている。頑張ったらやめれるようなものではないのだ。
少しのことでリスカしてしまう。こんな私をこれからずっと、一生、かくして生きていくのだ。
「‥‥‥‥‥‥なんで、リスカは悪いことみたいに思われるの?」
誰もいない、私1人の部屋でそうつぶやくが、もちろん返事はない。
考えだすと止まらなくなる。そして、やがてカッターをにぎる。こぼれる涙と一緒に赤い血が流れる。
少し時間が経つと後悔するのだ。なんでまたしてしまったんだ、と。
繰り返される後悔と、増えていく傷跡は、いつまでも続くのだろう。
私は涙をふいて、流れる血を止めた。
ケータイには真希からのメール。私は適当に返信すると、大きなため息とともにベットへ倒れ込んだ。
真希とは、親友と言ってもいいほど仲が良かった。しかし、だからと言って、リスカのことを話す気はない。また繰り返したくないのだ。
「‥‥‥‥‥‥結局、私は真希のこと信じてないってことでしょ?」
そうつぶやくと、ゆっくり目を閉じ、そのまま眠った。
- Re: 死んでもいいかい? ( No.9 )
- 日時: 2012/11/23 09:56
- 名前: カナリア ◆StaIqxr34U (ID: mJV9X4jr)
ガンッという音と同時に私は手を壁にぶつけた。
長い睡眠の末、なぜかはわからないが無意識にあげられた右手が壁にあたったのだ。
「いっ、たぁぁぁ」
そう言いながらもまだ少し寝ぼけている私はこけそうになりながらもリビングへむかった。もう一回寝るのもいいが、まぶしすぎるほどの朝日が睡眠のじゃまをする。
「お母さん、おはよう」
「おはよう梨乃」
簡単な朝のあいさつのあとは、まず朝ご飯。食パンと乱暴にフルーツがいれられたヨーグルトが、毎日と言ってもいいほど食べている私の朝ご飯。
「いただきます」
そう言うと、朝ご飯を口にはこんだ。新しいイチゴジャムは微妙な味だったが、気にせず食パンをすべて食べ終えた。時間がせまってきているので、ヨーグルトを急いで食べると、置いてあったジュースで流し込んだ。
食べ終わると制服に着替えた。
赤いラインの入ったセーラー服は、地味で、好きではないが嫌いでもない。
私は制服に着替え終わると、昨日つけた傷を見て、顔を歪めたあと、また学校の準備をする。
「いってきます」
その言葉を言いながら家を出ると、外はキレイに紅葉していた。赤や黄色になった山はとても遠くに見える。
私は少し早足で学校へむかった。
- Re: 死んでもいいかい? ( No.10 )
- 日時: 2012/11/23 10:25
- 名前: カナリア ◆StaIqxr34U (ID: mJV9X4jr)
学校につくと、急いで教室へむかった。
教室に入ると、みんなが私にあいさつをしてきたので、できるだけ全員に返事をした。
私が自分の席に座ると、かばんから教科書を取り出し、机の中に乱暴にいれた。数学Aと書かれた教科書には、私のはったふせんがいっぱいはみだしていた。
そんな時、ガラッという音と同時に教室のドアが開いた。そこには腰まである黒髪のかわいらしい女子が立っていた。
「真希!おはよう」
「おはよう、梨乃」
元気にあいさつをかわすと、真希は私のとなりの席に座った。
私と同じく、教科書を机に入れると、かばんからケータイを出した。この学校はケータイを持ってきても大丈夫なのだ。
真希はケータイの画面を私に見せて、満面のえみでこう言った。
「好きな歌手のライブ、今度あるんだけど、一緒に行かない?」
ケータイの画面には真希の好きな歌手がうつっている。
しかし、その下のライブの日にちが、テスト前日だったので私は首を横にふった。
「私はいいや、テスト前日だし」
「えー!?テストなんて大丈夫だよ、一緒に行こうよ!」
真希はそう言うが、私はテストでいつも学年1位の真希ほどかしこくはない。前日にライブに行ったら、テスト返却日に地獄を見るだろう。
「真希も、ライブに行ったら学年1位にはなれないよ」
「そっか‥‥‥‥‥‥親に怒られる」
真希は悲しそうな顔でそう言うとケータイを制服のポケットに入れた。
私は真希を慰めながらも、テストのことを考えると頭が痛くなった。