社会問題小説・評論板
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 生キルコト
- 日時: 2013/12/12 21:57
- 名前: ココロン (ID: cbQP1H./)
私って……
生きている意味、あるのかな?
* * * *
初めまして。
ココロンと申しますっ。
此処に書くのは初めてです。
駄文ですが、見ていただけると、とても喜びます。←
いじめに遇い、心をズタズタにされた少女が生きる道とは……。
コメントください。お願いします♪
では、始まりです!
よろしくお願いいたします。
- Re: 生キルコト ( No.7 )
- 日時: 2013/12/14 21:15
- 名前: ココロン (ID: cbQP1H./)
その子は、私の視線に気づいたのか、こちらを見て顔を伏せた。
……恥ずかしいのかな?
私の予想は、きっと当たったのだろう。
伏せた後、思い直したかのように、顔をあげて微笑んだ。
私も、それに微笑み返した。
橘千捺、とその子は自己紹介した。
それから、よろしくお願いします、と付け加え、彼女の自己紹介は終わった。
一つの間が過ぎ去り、教室には拍手が巻き起こった。
質素な自己紹介だったが、彼女には美貌がある。
一瞬にして100人を虜にするような。
クラスは、彼女自身にではなく、彼女の美しさに拍手したに違いない。
実際、私もそうなのだから。
千捺ちゃん、というのか。
なつ、という漢字は違うものの、何処か、夏の爽やかさを連想させる名前だ。
見た目も、名前も清楚なんて、羨ましいわぁ。
私なんて、チビだし、幼児体型だし、胸はぺちゃんこだし……。
名前も、清楚の要素なんて、ひとかけらも入ってない。
私は一人、自己嫌悪に陥りながら千捺ちゃんを見た。
岩坂と会話を交わしている。
席でも決めてるんだろうな。
- Re: 生キルコト ( No.8 )
- 日時: 2013/12/15 21:39
- 名前: ココロン (ID: cbQP1H./)
千捺ちゃんの席は、廊下側の一番後ろになった。
すなわち、私の席列の、一番後ろ。
その為、当時流行っていた"授業中の手紙回し"等で、コミュニケーションをとることは不可能。
というより、私と千捺ちゃんの間に、縁などないと思っていた。
千捺ちゃんは、私にとって高嶺の花……。
関わりは……欲しいけれど、自分から積極的に動くほどでない。
友達でなくてもいい、憧れだけで。
そう思ったのは私だけのようで。
休み時間、千捺ちゃんの周りには、人、人、人。
人気アイドルがきたかのような騒ぎである。
私はそれを、ただ遠巻きに見るだけ。
舞?
勿論、千捺ちゃんのところ。
しかも、一番いい場所をとり、必死に私達のところへと勧誘していた。
あの騒ぎは、クラスの中に多々ある、グループへの勧誘ということだ。
それも、グループの代表だけが行けばいいのに、全員でいくから……。
とんでもない人数になってしまう。
さらに、男子までもが自分アピールの為、あそこへ行く。
……クラスの殆どかよ。
- Re: 生キルコト ( No.9 )
- 日時: 2013/12/16 19:28
- 名前: ココロン (ID: cbQP1H./)
それから、一日経った翌日。
転校して来て二日目だというのに、千捺ちゃんはすっかりクラスに馴染んでいた。
まぁ、あれだけ質問攻めに合って、馴染んでいないというのは、流石におかしいか。
さらに、あの素晴らしい美貌で、転校初日に二回、二日目に五回、渡り廊下や空き教室へ呼び出しされていた。
千捺ちゃんに何だったのか、と聞いてみると、全て告白だったらしいのだ。
学年も様々で、三年生にも告白されたという。
……さて、私が何故こんな情報を聞き出せたかというと。
簡潔に言えば、舞のお陰、だった。
あのときの勧誘が、上手くいったらしく、今日学校へ来ると、千捺ちゃんに話しかけられた。
私達と、友達になりたい、ということだった。
返事は勿論YES。
というか、ほぼこちらから誘ったのだから、断る理由などない。
- Re: 生キルコト ( No.10 )
- 日時: 2013/12/17 21:01
- 名前: ココロン (ID: cbQP1H./)
それから、私達はずっと3人で行動していた。
トイレ行ったり、他クラス行ったり、遊んだり。
何をするにも、ずっと一緒だったんだ。
とっても、楽しかった。
とっても、幸せな日々。
こんな日がずっと続くといいなぁって願ったときもあったけど、
それはもう、「願い」じゃなくて「確信」だった。
だってこんなにも仲が良いんだよ?
班はみんなバラバラだけど、休み時間になったら必ず集まるし、
一人が何処かへいこうものなら、絶対に着いていく。
休日だって、土日のどちらかは必ず遊んだ。
私達はきっと、学校のどのグループよりも、仲がいい。
そうに決まってる。
だから私は「確信」した。
私達の絆は永遠。私達を結ぶ、絆の糸は絶対に契れない。
たとえ誰に邪魔されようとも————。
- Re: 生キルコト ( No.11 )
- 日時: 2013/12/20 15:55
- 名前: ココロン (ID: cbQP1H./)
そんな幸せが続いていたある日。
恐れていた「邪魔」が入ったのだ。
千捺ちゃんと仲良くしていた私に苛ついたのか……。
それとも、千捺ちゃんを仲間に入れた張本人の舞が、気に入らなかったのか……。
それか、学校中の男を虜にしてしまう千捺ちゃんに腹が立ったのか……。
原因はよくわからない。
でも……その子のせいで、私達の関係にひびが一筋入ったのは確実だった。
「ねぇねぇ〜あたしも入れてくれなーい? 千捺ちゃん達のグループ」
そう声を掛けてきた、神原望絵。
ひびを入れたのは、この子だ。
私達は、快く受け入れる訳でもなく、かといって拒否することもなかった。
正直、関心がない。入ることに。
それは私だけでなく、舞と千捺ちゃんも同じであった。
「どうでもいいよねー」
舞が、天井を仰ぎながらフッとそう言った。
「だね〜。私は、舞と李緒とずっと一緒だったら、それでいいんだ」
千捺ちゃん……なかなか感動すること言ってくれるじゃないか!
その後は、千捺ちゃんの意見に賛成し、望絵にYESの答えを渡したのだ。
この時の私は、思いもしなかっただろう。
この「YES」の答えが、これから地獄を引き起こすことを。