社会問題小説・評論板

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life
日時: 2014/03/15 08:51
名前: 藍里 ◆dcuKuYSfmk (ID: IfRkr8gZ)

少女は、死にたかった。
少女は、生きたかった。

これは、どちらも選べなかった、少女の話。


◇目次◇
プロローグ>>1

Re: life ( No.8 )
日時: 2014/04/04 13:49
名前: 藍里 ◆dcuKuYSfmk (ID: IfRkr8gZ)

奇妙


どーぞどーぞ。
ご自由に。

Re: life ( No.9 )
日時: 2014/04/04 13:58
名前: 藍里 ◆dcuKuYSfmk (ID: IfRkr8gZ)

4話 4月4日

——体を傷つけなければ、〝虐待〟とは言えないのでしょうか。
何故、私だけが母に冷たく当たられるのでしょうか。
母が弟に向ける、優しい笑顔も。
母が姉に向ける、温かい声も。
私にはもう、向けられることがないんだと思う。
私は、馬鹿だから。
姉みたいに、勉強ができないから。
弟みたいに、スポーツが出来ないから。
姉や弟みたいに、甘えられないから。
私が、姉や弟と違い、ダメな子だから。
だから、母は私を愛してくれない。
ごめんなさい、馬鹿で。
ごめんなさい、悪い子で。
ごめんなさい、生まれてきて。
ごめんなさい、生きていて。
ごめんなさい、死ねなくて。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。

でも、私はやっぱり、もう少し生きてみたいです。

Re: life ( No.10 )
日時: 2014/04/17 13:42
名前: 藍里 ◆dcuKuYSfmk (ID: IfRkr8gZ)

5話 4月17日

弾けるような笑い声が、頭の中で反響する。
トイレの一番奥の個室に、私は閉じ込められていた。
信じていた人達に閉じ込められて。
「どうして私なの?」
そう問うても、返事は返ってこなくて。
友達だと思っていた人達の笑い声が聞こえるばかりで。
私はただ、耳を塞いだ。

——そんな、夢を見た。

何年前のことか、もう忘れてしまったほど前のこと。
それでも、時々思い出す。
目が覚めると、私は泣いていて。
いつの間にか、腕を切っていて。
過去の記憶に、囚われ続けていて。

きっとこの記憶は、いつまでも私を苦しめる。

私が一生覚えていても、あの人たちは忘れているでしょう。

〝いじめ〟って、そういうもの。

加害者が忘れていても、被害者は一生背負い続ける。

Re: life ( No.11 )
日時: 2014/04/29 21:12
名前: 藍里 ◆dcuKuYSfmk (ID: IfRkr8gZ)

6話 4月29日

「会いたい」という言葉を飲み込んだ。
「寂しい」という言葉を飲み込んだ。
「悲しい」という言葉を飲み込んだ。

貴方に会いたいです。
とても寂しいです。
すごく悲しいです。

そんな言葉も、貴方に伝えられないまま。

弱虫な私は、口を閉ざした。

Re: life ( No.12 )
日時: 2014/05/03 01:34
名前: 藍里 ◆dcuKuYSfmk (ID: IfRkr8gZ)

7話 5月3日

いつの間にか、忘却が得意になりました。
いつの間にか、笑う癖が付きました。
いつの間にか、人前で泣くことを止めました。
いつの間にか、強がるようになりました。
いつの間にか、腕を切るようになりました。
いつの間にか、死に憧れるようになりました。
いつの間にか、自分を嫌いになっていました。

いつの間にか、泣いていました。


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