社会問題小説・評論板
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- 黒歴史にしないための文章作法
- 日時: 2014/04/19 15:00
- 名前: TAKE (ID: vKymDq2V)
シリアス・ダーク板に書いているものを、こちらにも転載しておきます。
正しい文章作法を身につける事は、社会派小説の内容に説得力を持たせるために避けては通れないものです。
こちらも作品の参考にして頂ければと思います。
- Re: 黒歴史にしないための文章作法 ( No.2 )
- 日時: 2014/04/19 15:13
- 名前: TAKE (ID: vKymDq2V)
2.三点リーダー、ダッシュについて
文章の中で沈黙や間を表す際に使う「…」や「—」を「三点リーダー」「ダッシュ」と呼びます。気分によって使い分けるものではなく、それぞれ適切な置き場所があります。
「…」は一般的な沈黙を表す場合に「だって……」や「……わかりました」という具合に使います。
挿入するのは一文につき一か所におさめましょう。「……なに?……」というようにセリフの両端につけたりする人がいるのですが、読者に“間”を伝えるには、どちらか片方だけで事足ります。
「—」は、会話の中で相手の言葉をさえぎり、自分の言葉をかぶせるような表現の時などに使います。
「ここでは文章を書く上でのマナーに——」
「マナーについて説明しようと思います」
「ちょ、俺のセリフ取んなよ!」
といった感じです。
挿入する位置については、「……」の時に言及したものと同様です。
またこれらは、どちらも二つ繋げて「……」「——」と表記します。
よく自分の中で想像する間の長さに応じて、一つだったり三つだったり、一行全部を三点リーダーで表したりしている人がいますが、これらの記号は腕や足、目や耳と同じだと思っておいてください。一つだけだと中途半端だし、三つや四つあると奇形だと見なされます。
バランスのとれた文章を書く上で、覚えておくとよいでしょう。
- Re: 黒歴史にしないための文章作法 ( No.3 )
- 日時: 2014/04/19 15:18
- 名前: TAKE (ID: vKymDq2V)
3.段落について
国語や作文で学生時代に最も教師からの指摘を受けやすいのが、段落の欠如です。この文章でも実践している通り、文章の最初は一文字分のスペースを空けます。
ワードで作成したものや、他のサイトでアップした文章をコピーしたものを投稿しようとすると、時々スペースが消えて段落が無くなってしまうことがあります。
投稿前には一度文章を読み直し、よく確認しておきましょう。
- Re: 黒歴史にしないための文章作法 ( No.4 )
- 日時: 2014/04/19 15:27
- 名前: TAKE (ID: vKymDq2V)
4.擬音の取り扱いについて
小説では、読者は文字だけの情報から音や映像、匂いなどを想像して楽しみます。
ここで重要なのは、この時読者が使っている感覚は、五感の中では視覚のみであるということです。
なので、文章の上では視覚の情報を文字に表し、適格に伝える必要があります。
その他の感覚である聴覚、触覚、嗅覚、味覚は、文章の上では比喩表現として表記する事が望ましいとされています。
たとえば嗅覚ならば「ラベンダーのような匂い」
たとえば触覚ならば「石のように固い」
たとえば味覚ならば「はちみつのように甘い」
このように、「〜のような」という言葉を後ろに付けたりして、文章の中で登場人物が感じ取っているものを別の言葉で置き換えることを、比喩表現といいます。
それでは聴覚はどう表すのか?
よくこのような表現をしている人がいます。
彼は、彼女に向かって銃を構えた。そしてその直後……
バンッ!
彼はためらうことなく、彼女を撃った。
長文の中でこのような一文が入ると、とたんに文章全体の雰囲気やリズムが崩れる感覚に陥ることがあります。
その理由は、作中で流れている音を、読者に対して限定的に表現しているからです。
匂いや味覚について、比喩を使うことなく表現する事はできません。触覚については、「グニャグニャ」や「ジャリジャリ」といった言葉を使うことはありますが、これは擬音の中でも“擬態語”と呼ばれるもので、音そのものではなく、物体や行動の「状態」を表す言葉です。
これらの言葉は文章を書く上で、例文のように段落を分けて使うことはできないもので、例文にある銃声などは“擬声語”といいます。
もちろん擬音を組み込む事は、ただの文章においては間違いではありません。しかし小説の場合は使い方を誤ると、読者に伝わりやすいように表現したつもりが、逆に読者を縛り付ける文章となってしまいます。
前述の例文を、比喩表現を使って思いっきりシリアスな表現で書くと、次のようになります。
彼は、彼女に向かって銃を構え、ためらうこと無くトリガーを引いた。
みぞおちへ響くような銃声が、辺りに轟いた。
このように、比喩表現を使うと音だけでなく、登場人物が立っている場所の広さや静けさなどの雰囲気も、同時に読者へ伝えることができます。
小説の場合、視覚以外の表現では以上の点を抑えて、なるべく比喩表現を使うようにすれば、それだけで文章全体のレベルを上げることが出来ます。
サスペンスやアクションなど、シリアスな表現が求められるジャンルを書かれている方は、参考にしてもらうと良いでしょう。
- Re: 黒歴史にしないための文章作法 ( No.5 )
- 日時: 2014/04/19 15:41
- 名前: TAKE (ID: vKymDq2V)
5.アイデアが浮かばない時は
キャラクターや世界観の設定を決めても、いざ書き出すと展開が浮かばない時が誰しもあります。
続きのアイデアが浮かんでくるのを待っている間に、その物語から心が離れ、完結を目指す前に別の作品を書いてしまう、ということもあるかと思います。
何もないところから、どうやってアイデアをひねり出せばいいのか? それは創作をする者にとっては、避けては通れない課題です。
まずはその作品から離れてみるというのも、一つの手です。しかし、いつ浮かんでくるかわからないのに時間をかけたくないという場合は、取材をしてみることを勧めます。
取材といっても、会社を訪問してみるとか、他の書き手に何か質問してみるとか、ということだけではありません。
たとえば、色々な作品を読み込んでみるというのも、取材の一つです。自分の好みだけでなく、作品にとって必要がありそうな要素の詰まった作品を読んでみるといいでしょう。
たとえば漫画家は、人物や背景を描くために絵画の技法を学び、人体の構造や顔の筋肉の動き、風景や建築についての知識などを徹底的に取り入れて、それらのエッセンスを作品に落とし込みます。
何も無いところからは、何も生まれません。
たとえば異世界ものを書くにしても、政治などに関する知識は避けては通れないものです。
サスペンスを書くとき、警察の組織構造・上下関係はどうなっているのか、キャラクターが殺人を犯す時にはどのような感情を持つのか、それは事故の場合と故意の場合とでどのように変わるのか、その行為に至るまでの納得できる理由を作るにはどのような経緯が必要なのか、といったことなどもリサーチした方が、よりリアリティが出ます。
アクションを描くにも、人体がどういう動きをした時に、文章上ではどういう表現をすればかっこよく見えるのか、といった技術的な研究や、スタイリッシュな動きを追及するため、スポーツや武術などに関する研究も必要です。
恋愛を描くにしても、まともに付き合ったことがなければセックスの経験もないというような人が書けば、理想を追いかけるばかりのご都合主義的な展開となり、カップルの間に起こるトラブルや試練も、総じて深みがないチープなものとなります。なので実際に恋愛をして経験を積むか、自分が書こうとしているものよりも少し大人びた恋愛小説を読むか、知り合いの経験を聞いて自分の中に取り入れるといった作業が必要です。
アイデアが浮かばないのは、その作品が栄養不足に陥っている時です。取材によって適切な方面からの情報を得て、栄養を補給してやりましょう。
- Re: 黒歴史にしないための文章作法 ( No.6 )
- 日時: 2014/04/19 17:07
- 名前: 黒猫ミシェル (ID: jP/CIWxs)
初めまして、黒猫ミシェルです。
TAKEさんの
「黒歴史にしないための文章作法」とてもありがたいです(*^-^*)
ためになることがたくさん書かれていて、凄く参考になります!
私も小説を書いていますが、どうやって書けばいいのか分からなくなることが多々あります。
それに書いたものを読み返して、赤面してしまうことも多いです。
そういうのを減らすために、よく読んでおこうと思います!!
これからも是非お願いします。
応援してます( *´艸`)