BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- magnet【打ち切り】
- 日時: 2014/07/21 11:52
- 名前: ミム (ID: qyjkJIJL)
magne(マグネット)
引き合わせるもの。
時には引き離す。
「私たちみたいだね。」
「そうね。」
おもな登場人物
桐谷雫/きりたにしずく ♀
椿成実/つばきなるみ ♀
宮田圭/みやたけい ♂
山都大輝/やまとだいき ♂
目次
1章「幼い私達」>>3>>4>>5>>6>>9>>10>>11>>12>>13>>14
お客様
奈是流様
あるま様
- Re: magne 【GL】 ( No.1 )
- 日時: 2012/12/26 09:22
- 名前: 奈是流 (ID: wp3SHXyR)
こんにちは!BL&GL(二次元)にハァハァな腐女子です。(ガキ)
- Re: magne 【GL】 ( No.2 )
- 日時: 2012/12/26 21:42
- 名前: ミム (ID: EHM01iHp)
返信ありがとうございます^^
お仲間ですね(笑)
- Re: magne 【GL】 ( No.3 )
- 日時: 2013/11/10 12:50
- 名前: ミム (ID: MbtYH2rf)
———キーンコーンカーンコーン
朝のチャイムが鳴る。
私はいつも通りじゃない教室に気がついていた。
そっと使い慣れた椅子に座るとまたいつもどおりに椅子が「ギィー」と音を立てた。
それを聞いていた宮田は私をからかった。
「お前、またかよっ!?」
「何よ?しょうがないでしょ。」
———ガラッ
みんなは一斉にドアの方向に視線を向ける。
「……」
みんなは言葉を失う。私もその中の1人だ。
真黒なストレートの髪に切れ長のどこか冷めた目。
細い体。赤い唇。
「椿成実さんだ。仲良くするように。」
先生が名前を紹介すると席に案内をした。
クラスの姫様存在の亜里抄が椿さんに声をかけた。
「よろしくねっ!成実さん。」
「……」
彼女は無言だった。
私もクラスの皆も驚いた。
なぜなら亜里抄は皆の立場からでは逆らえない存在だからだ。
「チッ」
亜里抄が小さく舌打ちをしたのを私は聞き逃さなかった。
昼休みのチャイムが鳴ると女子は亜里抄のところに向かい機嫌取りをしていた。
私は別だけど…
亜里抄の機嫌取りをするぐらいなら死んだほうがましだろう。
「桐谷ー!椿に学校案内してくれ。」
クラス委員になった私は先生に頼まれた。
だけど私からクラス委員になったわけではない。
「椿さん、行こっか!」
私が声をかけるとやはり椿さんは無言だった。
気難しいなぁ…
何となくそういうことを思っているといつの間にか紹介を終えていた。
「ニャー」
そこには目を失った猫がいた。
私は猫の声を真似してみた。
するとこちらに近づいて体を擦り付けてくる。
きっと私の事を仲間だと思ったのだろう。
私は猫の背を撫でるとしばらくそこに居た。
すると猫は急に走り出した。
「まってー!」
私は追いかけてみるとそこには猫に囲まれた椿さんがいた。
音を立ててしまった私は椿さんに気づかれてしまった。
椿さんは私は見ると立ち去ろうとした。
「ねぇ!椿さん猫一緒に育てようよ!」
勢いを出して私は大声を出した。
だけど椿さんは歩き出す。
「椿さん!」
私はガッカリしているといきなり頭の上に何かが乗った。
「ダンボール…?」
そこにはダンボールを私の頭にのせた椿さんがいた。
「椿さん…?」
「育てるんでしょ。」
椿さんはそう言って少し笑うと私に背を向けた。
この瞬間私に何かが変わっていくのを私は感じた。
- Re: magne 【GL】 ( No.4 )
- 日時: 2013/11/10 12:50
- 名前: ミム (ID: MbtYH2rf)
私は家に帰ると小さい部屋で1人鼻歌を歌っていた。
自分でも鼻歌を歌っているなんて気づきもしなかった。
私は1人暮らしをしている。
お母さんは田舎から都会に行く私が心配で毎日電話を掛けて来てくれていた。
———プルルルルルル
「もしもし。」
「雫、お帰り。」
お母さんはいつも会話の始めに必ず「お帰り」を言ってくれる。
私はそのお帰りを聞くと少しホッとしていた。
「今日はどうだった?」
「今日?普通だよ。」
「普通って何よ?」
「普通は普通なの」
「好きな人は出来たの?」
頭の中に椿さんの顔がよぎった。
えっ…
椿さんは女の子でしょ?
だけど椿さんが頭から離れない。
最後に微笑んだ顔が忘れられない。
「———…いないよ。」
「あらそう?じゃあお父さん帰ってきたからまたね!」
その最後を言葉に電話は終えた。
椿さん…
私の胸がズキズキする。
私は昔から異性を好きになることがなかった。
それにしてもなぜか分からないけど明日の学校がとても楽しみだ。
私は帰りにペットショップで買っていった猫の餌を見ると明日のことを考えた。
この時の私はまだ幼かったのかもしれない。