BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- 心鍵
- 日時: 2014/11/24 14:13
- 名前: 行琥 (ID: Heq3a88y)
はじめまして
創作BL小説を書いていきます
此方では初心者なので至らぬ点があると思いますがよろしくお願いします
- Re: 心鍵 ( No.2 )
- 日時: 2014/11/25 07:12
- 名前: みかん飴 (ID: 3EnE6O2j)
これ面白いですね。少しドキドキします。続きないですか?
- Re: 心鍵 ( No.3 )
- 日時: 2014/11/25 08:26
- 名前: 行琥 (ID: vj3b3W/M)
みかん飴様
感想ありがとうございます。
面白いと言って頂け書き手として嬉しい限りです
続きは勿論書きます
もうしばらくお待ちください
ありがとうございました!
- Re: 心鍵 ( No.4 )
- 日時: 2014/11/25 08:28
- 名前: 行琥 (ID: lTRb9CJl)
「あの」
「ああ、あなたは斎藤さん」
「……いえ、春野です」
自分は春野遥という女っぽく語呂も似ているような名前をしている。
だからよく覚えやすい、と友人に言われるのだが一度しか会ったことのない人だと流石に覚えていないか、と考え直す。
「ああ、春野さん?…それで何か御用が?」
背の高い男性に見下ろされるのは、同じ男として酷く屈辱を感じる
まぁ、160台である自分はほぼ見下ろされる形にはなるのだが。
今も悔しい気持ちは変わらず自分は痛い首を上げながら大家の瞳から反らさずにいた。
「自分の玄関前に鍵が落ちていたんで届けようかと…」
そう言ってポケットに入れた鍵を出そうとした
しかしポケットの中には何も入ってはなくて慌てポケットをひっくり返すなどして探す
「…あれ?」
「……」
黙ったまま見下ろしてくる大家の威圧感に冷や汗が流れそうになる
しかしいくら探せども鍵は見当たらない
ポケットには穴など開いている訳もないし(新しく買ったばかりの服だったからだ)鍵は確実にポケットに入れた筈なのだから。
それを何時繰り返す内に大家も痺れを切らしたのか
「………あの、さぁ…」
はぁ、と大きな溜め息を漏らす
見上げた先の大家の瞳はやはり虚ろだが歪んでも見えた
「…俺も出社時間までに身支度しなきゃいけないんだわ、朝のクソ忙しい時に冷やかしはやめてくれる?…えーと、斎野さん」
「……春野です」
…確かに入れた筈なのに。
見つからない鍵についてこれ以上何かを言っても相手の機嫌を損ねるだけな気もしたので謝り機嫌の悪い大家の前から急いで退散した。
電車に乗り込み再度ポケットの中を探ってみても結果は同じで。
どうしてだろうか、と考えても分かることもないので結局諦めて電車内の吊革を握り締めながら目を閉じた
- Re: 心鍵 ( No.5 )
- 日時: 2014/12/12 21:13
- 名前: 行琥 (ID: i8MUn/7P)
鼻につく湿った匂い。
雨の後…森の奥…の土。
————あれ?
目を開く。
仰向けに転がっている自分は土の上にいた。
見上げた空は白い靄がかかって空は見えそうにない。
周りには森が広がっており奥に白い建物がみえた。
見知らぬ土地。
記憶にも、何故こんな場所にいるのかもわからない。
自分の服装も何故かTシャツとパンツといった軽装。
意味も分からず起き上がり、白い建物に目指して歩く。
分からない。
ただ行かなきゃいけない気がしただけ。
白い建物へはすぐに着いた。
そんなに離れてはなかったようで。
「う、わ」
そんな声が出た
白い建物は塔だった。
高い高い塔。
塔の周りには何もなく、塔も木でできた扉が一つあるのみで窓が見当たらない。
木扉には鍵穴があり、押しても引いても開く様子もなかった。
別にこの塔をスルーして森を探索するのもいいと思ったが、この塔に入らなきゃいけないと訴える自分もいて…
どうしようもなく、ただ頭を抱えた時。
ポケットに重みを感じとり触った。
すると何か固いものに触れた気がして急ぎ出すと朝落ちてきた鍵が入っていて驚く。
朝。
大家に届けた時にはなくなっていた鍵。
何故入っているのか。
訳も分からず、ただこの鍵を面前の鍵穴に指せば扉が開くんじゃないかと夢のようなことを思う。
鍵穴に指す。
捻る。
ガチャン、音がした
開く。
———開いた。
「…」
嘘だろう
ホッとしたような、呆れたような。
中を見れば外のように白い壁と上に続く階段だけがある
中に入り階段を見上げた時——いきなり眩しい光を感じ目を覆った。
「————っは、ん」
目を見開く。
有り得ない場所に異物感を感じたからだ。
何だ、これ
目の前には無精髭の生えた目の虚ろな大家。
大家は何故か裸で、自分も裸で…
「何を考えている?」
大家が言う。
ぐちゅり。
「ん…っ」
同時に中に入っていた物も動き出し変な声が出た
「何を考えている?」
再度聞いてくる大家。
「そ、それ…あぅ…っじ、あぁ」
掻き回され、不本意ながら気持ちよくて口から漏れてくるのは喘ぐ声だけ。
それに大家は口元を歪めて鼻で笑った。
性格悪い……!
- Re: 心鍵 ( No.6 )
- 日時: 2014/12/12 22:26
- 名前: 行琥 (ID: 22LHFLcQ)
大きく上下に。
時々小刻みに。
時折回すように。
奥へ奥へ突くように。
その度に繋がった場所から粘着性の厭らしい音がした。
恥ずかしいけれど、気持ち良くて…
気持ち良いから止められなくて…
自分がこんなに快感に弱い人間だとは思わなかった。
相手が今日会ったばかりの大家だというのに、抵抗出来ぬまま——
最奥まで突かれて
「ん…っあぁぁっ!」
自分は簡単にいってしまった。
沈黙
沈黙
———沈黙。
事が終わったら冷や汗ばかりが頬を伝った。
何で大家の部屋にいるのか
何で大家と2人っきりなのか
何で大家とやっていたのか。
疑問だらけで答えの出てこない出来事に頭はパンクしそうで。
ぐるんぐるん、回る頭に答えをくれたのは隣でふんぞり返っていた大家だった
「何…?まだ考えてんの」
自分の顔をのぞき込んできた大家の顔。
レンズの奥の瞳はやはり虚ろだったがどこか優しさを感じた。
朝とは大違いのそれに驚く。
何で、何故、が頭を駆け巡る
「何悩んでる?——言って、恋人だし聞いてやるよ?」
———は?
恋人?
「こい、びと、だ?」
そう呟いた自分に大家は眉を寄せた
「恋人だろ?」
抱きしめられ耳元で色気のある声で言われる
ゾクリ。
体の芯から震えた
なんだこれ
心が分からないのに、身体が感じてしまう
どうしようもない身体が恥ずかしく憎くて仕方なかった
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