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罪人は心を盗み、見張りは恋に囚われる【BL】
日時: 2015/08/14 09:32
名前: 優斗 (ID: ei7wm6fT)


よく分からんタイトルです。

すっごく短いのでそこんとこヨロシクです。



なんか、主人公はもっとショタっぽい18才にしたかったのに、なんか二十代の金髪イケメンを誘いまくる非常に慣れた輩みたいになってます。本当は、甘く、切ないラブストォーリィーにしたかったのに。
最近はガチムチしか読んでないし、イチャコラしてんのしか読んでないからでしょうか。それでも私は年上受けが好きです。

イケメン…それは、いけてるめんず(笑)という意味ではなく、イケるメンズ♂という意味らしく。このワードが今、一番滾ってます。

Re: 罪人は心を盗み、見張りは恋に囚われる ( No.4 )
日時: 2015/08/12 08:55
名前: 優斗 (ID: sDePHBOw)


「死にゆく人を愛するのは…辛いですね……」
「…知るか。俺ァ、女は死ぬまでヤってそのままポイだ。俺に聞くな。人を愛したことはねぇ。」
「つれないなー」
「あー?」

今日もジャギさんは格好いい。
と、フェリーチェは微笑む。

フェリーチェが一日見張っている。
彼は夜中に起きて何かを企むことも無ければ、僕を殺すこともない。その気になれば脱出できるだろう。

まんざらでもない表情でジャギは、表情を崩したフェリーチェを見て笑った。

「…お前が……………」

ジャギの言葉は風に紛れる事を願ったように、湿った質素な檻の空気に隠された。
この言葉は伝わってはいけない。恐ろしくて、伝えられない。罪人の分際で何を思っているのか。

「なにか言いました?」
鈍いヤツは声を弾ませて言う。

「いーや。ぜんぜーん。…風じゃね?」
申し訳ない気持ちと、荒ぶる鼓動を隠してジャギは声を小さくした。

頬が赤くなっていないか。
気にしてしまうなんておかしなことだ。目の前にいるのは年端もいかない男。とうとう、手遅れになったのか。

伝えられるのは、

檻の鍵を開くのは盗んだものを返したときか。
囚われたものが外へ逃げたときか。

どちらも叶わないのは明白だった。





Re: 罪人は心を盗み、見張りは恋に囚われる ( No.5 )
日時: 2015/08/12 11:03
名前: 優斗 (ID: r7vnrseg)


名前を伏せるが分かるのは分かる。
察することが辛くて、ジャギは静かに目を閉じた。

「……あれ、寝ちゃった…?」

フェリーチェの問いかけには誰も応じない。閉じた瞼から伸びる長い睫毛に視線を変え、溢れそうな感情をため息に隠す。
隠さなくてはいけないことが悲しい。気持ちというものは日に日に重なを、大きくなる。今ではこの牢屋のなかには収まりきらない。

「…死せる者を愛すのは、本当に辛い。まるで生き地獄だ。恐ろしい。」

眠る目前のジャギに囁く。

「貴方と一緒になりたい…しかし、この思いは……叶わないのだろう。」

鉄格子にもたれ掛かった体はまるで

「……君に囚われた僕のようだ」




娯楽の少ないこの時代、処刑は一つの娯楽であった。晒し者にされ、苦痛のままに死んでいく罪人を見て町人たちは興奮していた。

広場で死刑の執行が行われ、大衆の警告もかねているのにそこに見に来る者は後を絶たない。
こんな娯楽があるのにだ。
死刑執行人は差別をされた。理由は…例えるなら、皆は肉を食べるのに動物をさばく者を意味嫌う。このような感じである。

フェリーチェの家系は代々死刑執行人はだった。しかし、フェリーチェにはその才が無い。そのため父親の代で末代となった。
死刑執行人の子供は身分を隠さなければ生きてはいけない。差別の最大の理由である『目を背けたくなるほど残虐な刑を平静のまま実施する人非人』の子供であることがバレると、どうなることか。

「…貴方と僕は似ている。」

生気の抜けたような表情で、フェリーチェは続ける。

「貴方は今だけだが…僕も忌み嫌われている…ここでもだ。」
「アンタ、だから足の……」
「あ、気づいてました?これ。」
「これって…」

明るい声はこの空間では寂しく響く。
ジャギが感傷に浸っている暇もなく、月は今宵も沈んで消えていく。

残り何日だろうか。



Re: 罪人は心を盗み、見張りは恋に囚われる ( No.6 )
日時: 2015/08/14 00:17
名前: 優斗 (ID: wZGUtZTa)





男には少ない、質素な檻と同じ質素な飯。食の細いフェリーチェはジャギに少しでも食べてもらいたく、自分の分をいつでも少し分ける。

「…そんなだから、体も弱くて傷も治らねーんだよ。」
「傷って…こんなの、もう治りませんよ。歩けないように切られてるんですから。」
「…………」
「それに……」

今日の分の飯をジャギに配ったあと、フェリーチェは薄く微笑む。

「貴方への少しばかりの気持ちです。ほら、外に出れない身の上だし…僕。」
「なっ……俺、そんな趣味…ね……ねーし…」
「?」

急に顔を伏せた彼に首をかしげた。

アキレス腱を切られ、歩けないようにされた自分は見張り番という仕事にちょうどいい。殺されそうでも逃げやしない、逃げられても他のヤツは悪くなく止められなかった自分が悪くなるだけ。
この仕事はフェリーチェが初めて面白いと思った事。ジャギに出会えた事が今までで一番だが。

「…俺の気持ちだ。」
「何がですか?」
「さっきの言葉だ。ちゃんと食え。なんべんも言わすなッ!」

檻越しに殴られそうになったが、なんとか体を倒して自分の頭を守ることができた。
椅子から滑り落ちたことも感じず、冷たい大理石の床から這い上がるように木の軋む椅子へまた座る。間接部分が動くだけまだマシだった。

「もう何年も一人で歩いてませんから。」

長い動作で椅子に座ったあと、何か、思い出したように項垂れる。

「…俺がエスコートしてやりたいね。」
「……じゃあ、予習させてください。今の、外を。」
「そーだな…裏の通りはこんな…こうっ!でっかいねーちゃんがいっぱい。」

気にしないように。
なるべく、察することが無いように。

言葉を慎重に選ぶ作業、それは薬の調合のようで一歩間違えれば毒になりかねない。毒ではなく、薬を。薬とはいえども麻酔薬を。

消えない痛みを少しでも和らげることが、今のジャギにできることだ。

「えー、でも、強いでしょう?ここらの女の方は。」
「全くだ。俺の故郷とはだいぶ違う。」

麻酔薬の効果は三分かも知れないし、三時間かも知れない。
一つ言えることは、彼はまた違う薬に浸されているということだろう。


Re: 罪人は心を盗み、見張りは恋に囚われる ( No.7 )
日時: 2015/08/14 00:19
名前: 優斗 (ID: wZGUtZTa)

展開はえーw
やべーよwww

Re: 罪人は心を盗み、見張りは恋に囚われる ( No.8 )
日時: 2015/08/14 07:40
名前: 優斗 (ID: 9mZpevdx)




『お前には無理だ…』
「分かってます!…しかし、僕が継がなければ……この…一族は…」
『この期に及んで何を申すか。』
『兄上は違う。』
『貴様は…もう、この一族ではない。』
「そ……そんな…」
『ここでプレゼントだ。門外不出の我が職を、世に出しては弟が可哀想だ。腹いせに言うなんて出来ぬようにするぞ…』
「え…?僕が…は……腹いせに?」
『足を切る。歩けぬように…羽を折る。自由を無くす。』










「どうした……?」
「……は……ゆ?夢?僕は……」
「酷く魘されてて…」

滴る汗を髪から落とす。汗は涙で濡れた頬の上に上書きで落ちていく。

「…むかしの…」
「昔?」
「ええ。五年前ほど…」
「……そうか。辛いか?」
「少し。」

冷たい鉄格子に身を寄せ、フェリーチェはそのままジャギを見つめる。

「……なら、思い出すな。」
「無理です。夢に見ちゃうくらい、刻まれて…」
「俺が忘れさせる。安心しろ。逃げ出しはしない。」
「………………」

目を細め、涙に滲んだ視界のまま檻の鍵を錠前に差し込む。囚われていた感情は消え去る。心が元に戻ったような安心感、虚しいだけの恋心を抱いていたのは辛いだけだった。

死せる者を愛すのは、哀しく淡く。

「長いの……できるか?」

二人しかいない。
当たり前の条件を、フェリーチェは飲み込みつつ首を縦に動かす。

「鼻で息しろ?」
「ふ………むぅ…っ…」

溶けていきそうな長い睫毛を揺らす。フェリーチェの瞼に触れる感触は、くすぐったいものである。

最初は呼吸を合わせ、快感を分かち合うキスをした。一度顔を横にそらし、苦しそうに息を荒げてフェリーチェは口元を拭う。今度は強引に、馴れているジャギはおいてけぼりなフェリーチェを耳まで赤くするような、深く、濃いものを行う。
口をかき混ぜられるような激しさに、フェリーチェは更に涙が溢れる。

「……嫌…か?」

答えることもできない。そんなことはどうでもいい。首を横に振るよりも早く、痺れた体を少し起こしてジャギに抱きつく。

「こ………このまま……おね…がいします…」
「そうか?」









Rは書けない。書きたいけど書けない。
因みに……
フェリーチェ、18才でジャギ20代前半あたりなんで…しかも、ジャギが攻めなんで…なんか、あれです。


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