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- 【リクエスト】小説 黒バス腐
- 日時: 2015/04/25 18:04
- 名前: IA (ID: 5kOzRZ6l)
どうも、IAと言います。
ここではリクエストされた、黒バスのBLを更新していきます。リクエストなので、それが来たり、気が向いたりしたらここに更新します(^∞^)/
ちなみに、ここでリクエストしてもらってもかまいません。むしろ、カモンの方です。
では、黒バスBLをお楽しみください(^ω^)⊃↓
- Re: 【リクエスト】小説 黒バス腐 ( No.1 )
- 日時: 2015/03/30 20:39
- 名前: IA (ID: 5kOzRZ6l)
今日も空は晴天。何一つと代わり映えのしない空の下。
まるで、空っぽになったおれの心を表すかの様に空はただ青かった。
屋上でいつもの様に授業を休んでいる俺は、仰向けに寝そべりながら、そう思う。
...あ?サボってるだ?いいじゃねぇかよ、言葉のあやの問題だろ?
つまらない時間をこれから先どう過ごしていこうか。
いつもなら、もうすぐで授業は終わり、部活の時間がやって来る。そんな暇が無い時間帯も、今の俺にとっちゃあ、ただの退屈な日々の1つだった。
「あー、つまんね」
おれはのっそりと起き上がる。
家に帰って、マイちゃんの写真集をじっくり見てっかな。
俺は家に帰るべく立ち上がり、扉に手をかけた。
しかし、扉を開けた先に通路はなく、代わりに大きな壁があった。
俺にはその壁の正体がわかる。
そう、それは
「峰ちんだ〜。久しぶり〜」
バカみたいに大きな紫原敦だった。
あぁ...めんどくさいヤツに会っちまったな...。
内心そう思いながら、俺は深い溜め息をつく。
「んだよ...紫原。部活なら行かねぇぞ」
俺はギンと睨み付けたが、紫原はブンブンと顔を横に振って否定した。
「ううん。俺も今日はサボりー」
はぁ?
「オイ、それじゃ赤司に殺されんぞ」
「あ〜、だいじょーぶ。ちゃんと言い訳つくってきたから」
ちゃっかりしてんな。
おれは苦笑する。
すると、紫原がゆっくりとした口調で問いかけてきた。
「そういえばさぁ、何で峰ちんは部活来ないの?」
まだコイツは俺が部活に来ねぇ理由、知らねぇのか。
まぁ、でも、いいか。教えなくても。
俺は「何でもねぇよ」とその場を後にしようとする。
だが、紫原が俺の肩を痛い程に掴んだ。
「いって!?」
「待ってよ峰ちん。まだ言いたいこと、残ってる」
言いたいことだぁ...?
俺は顔をしかめた。
「説教なら聞かねぇぞ」
「おれも説教なんかする気ないしー」
紫原が笑う。
「おれねー好きなやつできちゃったんだー」
「へぇ。そりゃ、良かった...。!?」
俺は数秒後にやっとその意味を理解する。
「峰ちん、それ、ぼけてんの?」
「違ぇよ!!...にしても、お前そんなのに興味あったっけか?」
俺は疑問を投げかける。
アイツに恋なんて、まいう棒くらいしかするもんないかと思ってた...。
「ん、いや。興味っていうか...」
「似た者同士だから?」
似た者同士か。そんじゃあ、コイツに似たのんびりした女子だな...。
「おれが好きなやつ、分かんない?峰ちん」
「ちょっと待て...。今思い出す...」
「じゃー、言っちゃおうかなぁ」
「は!?待てって、紫原!」
俺が焦っていると、紫原は「タイムアップー」と言い出した。
「正解はねー?」
「峰ちんだよ」
紫原の顔は酷く歪んだ笑顔に変わっていた。
- Re: 【リクエスト】小説 黒バス腐 ( No.2 )
- 日時: 2015/03/30 20:36
- 名前: IA (ID: 5kOzRZ6l)
ちょっと待てよ!俺って一体何の冗談だ、あんの天然ボケが!
「気持ち悪ぃこと言ってんなよ!」
「うわっ、おれ本気で言ってんのに」
紫原は心外だと言わんばかりに顔をしかめた。
「つーか、大体何処が...。うわっ!?」
突然紫原が俺に抱きついた。
あまりの突然のことに思考回路が回らない。
「峰ちん、おれだって好きになることくらい、あるんだよ」
その声はほんの少しだけ寂しく思えて。
「オイ...!離せっ...!くそっ...」
俺は抵抗するが、何故か今の紫原の力には勝てなかった。
「峰ちん可愛いー」
ふふと紫原が笑う。
そこで俺の堪忍袋が盛大な音をたて、引きちぎれた。
「離せって...言ってんだろ!?」
俺は怒号を浴びせた。
できるならば、コイツをぶっ飛ばしたい。
紫原は背中に回していた手をゆっくり離すと、おれをじっと見つめた。
「峰ちんとおれは似てると思ったんだけどな」
紫原は不敵な笑みで笑う。
「どこがだよ...!」
どこが、似てるっていうんだ。お前と俺は完全に違う。
「ん?そうだなぁ〜...」
「前までは峰ちんがどっちかっていうと、苦手だったかな。おれ、努力とか嫌いだし」
んなことは、分かってる。
だから何なんだよ。
「今の峰ちんは違う。強ければいいって思ってるでしょ」
そんなこと...。
「思ってない訳ない。現に今、バスケ、つまんないでしょ?」
何なんだ、コイツは。コイツの言いたいことが分からない。
それは俺がバカだからなのか。はたまた、紫原が狂っているからなのか。
「ん、まぁいいや。じゃあね、峰ちん。また今度〜」
紫原がこの場を去っていく。
俺はその姿をただ呆然と見ていた。
やがて、姿が見えなくなると、俺はその場に座り込んだ。
『峰ちんとおれは似てると思ったんだけどな』
紫原の言葉が頭の中でこだます。
似てなんかないだろうが。アイツだって、表面はバスケが嫌いなフリをしてるけど、心の底ではバスケが好きなんだ。
それにアイツは気付いてないだけ。
「でもな」
確かにアイツと同じかも知れないな。
うまく言えないが、紫原の言っていることは的を得ているのだろう。
「...少しだけ、だと思うけどな」
俺はさっさと立ち上がり、扉へと進む。
そんな散々な光景を、干からびた太陽だけが見ていた。