BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- 俺は男だから男なんて好きじゃねーし
- 日時: 2015/04/19 12:26
- 名前: 音宮 ◆93nWkRSozk (ID: laaGvqHD)
初めまして。
こちらの方では、初投稿になります、雑談のほうで凜音、なりきりで時として活躍してまする音宮です!
完結目指して頑張ります!
あ、こちらもよろしくお願いします↓
超絶純情物語(オムニバス式
- Re: 俺は男だから男なんて好きじゃねーし ( No.2 )
- 日時: 2015/04/25 22:28
- 名前: 米 (ID: y68rktPl)
始めまして^_^題名からして「おおっ」って思いました!
- Re: 俺は男だから男なんて好きじゃねーし ( No.3 )
- 日時: 2015/04/26 15:39
- 名前: 音宮 ◆93nWkRSozk (ID: laaGvqHD)
米さん、初めまして、音宮です。
ありがとうございます、そういってくださると、嬉しいです。
これからもよろしくお願いします。
- Re: 俺は男だから男なんて好きじゃねーし ( No.4 )
- 日時: 2015/04/26 16:00
- 名前: ・ス・ス・ス{ ◆93nWkRSozk (ID: laaGvqHD)
第一恋
「ぐわあああ」
鈍い音と共に俺は起こされました。
「な、なんだよっ、いってぇな」
ぐはっと目を開けてみると、そこには幼馴染の北村恭也が俺の上に馬乗りしてやがる。
「はぁ!?お前、何言ってんの、俺が起こしてやってるのに」
どんなおこし方だよ、ったく。
「ふざけんなぁっ!いってぇんだよ、お前のおこし方はっ」
俺も負けじと恭也に言う。
「お前が俺が優しく起こしているうちに起きねーからこういうことになるだよ。バーカバーカ」
へっというふうな顔をして俺を見下す。
くっそおおお。
「バーカって言った方がバカなんだしっ、俺はゆっくり寝てたいんだよっ」
ふんっと顔を彼から背け、時計を見る。
「あ”!?」
俺はその時、初めて気づいた。かなりの寝坊したということに。
「お前、なんでもっと早く起こしてくれねーんだよっ」
どけっと彼をベットから落とし、さっさっと服を脱いでいく。
「なっ// お前……//」
俺が脱ぎ始めると、彼は赤くなってそっぽを向く。
「何、お前。興奮してんの、俺に?バカじゃね、俺、男だよ」
へっと彼の様子を見て、
「なわけあるか」
赤くなりながら彼は否定して、それよりさっさと着替えろと言う。
*
「ったくよー、どっかのバカのせいで。こうなるとはなぁ」
朝っぱらから登校の道を走る俺たち。
「悪かったな、寝坊助で」
ふんっと彼から顔をそむける。
「ありえねんだよ、いっつもお前は」
ごつっと頭に原爆が落ちる。
「いってぇ、何すんだよ、きょーや」
くそっと思いながら彼を見上げる。ちなみに俺と恭也はとんでもなく身長がはなれていて、俺には到底、彼の頭に原爆を落とせない。
身長差は20センチ以上だからな……、いつか落とすのが俺の夢の一つだったり。
「お前が悪い。目覚ましなってんのに、起きれないとか、お前って実は小学生?」
ククッと笑って俺を見る。
「ショー学生じゃねーし。高校二年生だし」
ふっと笑って彼を見上げる。
「今、いくつだっけ、身長」
「46」
「伸びてんの、それ」
クスクスと笑いながら俺を見る。はいはい、俺は小さいですよーだ。
「悪いか、ボケ」
実際には伸びてないと、同然。でも着々と伸びているんだと思う……否、信じている。
「牛乳もっとのんだら?」
「牛乳ならもう飽きた」
小学生から飲み続けているが、まったく役立たなかった、牛乳なんていらんっ。
「ふーん」
俺の学校までには、電車を使って登校する。
だから時刻通りにいかなければならない。
「いっけね、乗り遅れるぞ、翼」
ぐいっと俺の手を引っ張って電車に駆け込む。
「わぁっ……」
乗れたはいいけど、駆け込んだ勢いで誰かにぶつかる。
「ご、ごめんなさい……」
ぶつかった相手にそう謝る。
「いいんだよ……あれ…翼?」
俺の名前を知っている奴だった否、俺の
「ゆき…もり」
———初恋の人だった。
- Re: 俺は男だから男なんて好きじゃねーし ( No.5 )
- 日時: 2015/05/15 17:51
- 名前: 音宮 ◆93nWkRSozk (ID: laaGvqHD)
第二恋
「翼なんだ……、やっぱり」
ほっと溜息をついた。
呼び間違えたらどうしようとか思っていたのだろうか。
「うん。幸盛は学校?」
あの時は、スーツ姿だったからもっと年上かなと思っていたが、こうやって同じような制服を着ると、同年代にも見えるから不思議だ。
「ああ。高崎高校二年だからな」
高崎高校といえば、丘の上にあるちょいと名の知れた頭のいい高校。
そして吹奏楽とか音楽系の部活が強いと評判だ。
「なるほど……、だからこの間ヴァイオリンを弾いていたのか」
俺は部活の練習をしていたのかなと思った。
「いや……、違う。友人が引っ越すからな……、あのヴァイオリンを形見であげようと最後の演奏を自分自身にしていた」
そういうことか。でもその友人、とても愛されているってか羨ましいな。
だって結構大事そうなヴァイオリンだったし、それを形見って。
「そうなんだ。俺はちなみに浦浜高。だから幸盛と同い年だな」
すると彼は驚く。
「中学生じゃないのか?」
出ました。その言葉。そうですよねー、こんな姿じゃ。
身長146㎝だしさ……、なんかいつもよりも好きな人から言われたせいか、かなりきつい。
「そういいたくなるかもしれないけど、ちゃんとした高校生だよ」
恭也が珍しくフォローしてくれる。
「あなたは?」
恭也の存在に初めて気づくような幸盛。
「北村恭也、こいつの幼馴染」
俺の肩に手を回して言う。それを見た幸盛がちょっと不愉快そうにしたのは気のせい?
「そうですか。申し遅れました、冬田幸盛です。よろしく」
なんだか俺にした自己紹介も素っ気ない。
俺のときは笑顔がついていたような……、盛りました。
- Re: 俺は男だから男なんて好きじゃねーし ( No.6 )
- 日時: 2015/11/15 15:15
- 名前: 音宮 ◆93nWkRSozk (ID: xqGPflk1)
第三恋
「よろしく。幸盛さんはなんで翼と知り合いなんですか?」
なぜかムキになっている恭也は疑問を口にした。
ここは俺が説明すべきだろうなっと思ったから説明しようとしたらあんなことを言うものだから驚いた。
「それは……「実は、一年前、僕の演奏を見に来てくれた翼と意気投合しましてそれから付き合っているんです」
その言葉を聞いた俺は幸盛を驚いて見つめる。
すると、にこっと笑って俺を引き寄せて抱きしめた。
「俺、そんなこと、知らないけど。なんで言わなかったんだよ、翼」
ショックを受けたように悲しみを帯びた瞳で俺を見つめてくる恭也にも驚く。
「お、俺……、ち、違うしっ。幸盛と付き合って……ね……」
だんだん付き合ってないということをつたえるだけなのに、声がちいさくなってやがて声が出なくなってしまう。
なんで俺、否定できない……んだ?
その答えは自分でもう知ってる。幸盛からそんなことを言われて嬉しいからだ。だから否定なんかできなかった。
俺って単、純。好きな奴が男でも好きな奴だったら付き合ってるって言われただけで嬉しくなってる。
「ほら……翼、いつもみたいに俺の唇、奪ってよ」
俺の頬を包み込んで俺の視線を幸盛だけが独り占めする。
いつもみたいにって俺たち、この間、あったばっか……。
でもこの雰囲気に流されれば、恋人になれるかもとあわよくばと思ってしまう。
俺は意を決して幸盛のシャツを掴み、背伸びをして顔を近づける。
すると、見過ごせなかったのか、恭也が俺を引き寄せる。
「きょ、きょうや……」
「も、もう……いいから……っ。翼は幸盛が好きなのは分かったからっ」
しゃがれた声に驚いて俺は恭也の顔を見る。
涙がぽろぽろとこぼれていた。
「なんで……?」
俺は普段、余裕な顔をしている恭也の変貌に驚いていた。
「見んなよ。今日はここで降りよ、翼」
俺の手を引っ張って、ちょうど駅に到着した電車を降りる。
「あ、でもっ、ゆ、幸盛……っ」
幸盛はっと振り向くと、彼は笑っていた。
勝ち誇った笑みで。俺の視線に気づくと、かがみこんで俺の耳に吹き込む。
『俺の電話番号、寂しくなったら……。恭也さんがいないときにかけておいで』
そういうと、真っ赤になっている俺の手に小さな紙を渡す。
「何してんだ、翼。早く降りないと」
そういわれて無理やり引っ張られると同時に電車のドアは閉まる。
その間も幸盛は幸せそうにまた、勝ち誇った笑みを保っていた。
「ゆ、幸盛……っ」
俺は電車と共に幸盛を見送っていた——
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