BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- 短編とかあげていきませんか?
- 日時: 2017/03/03 23:13
- 名前: 優斗 (ID: QBvEkUjp)
- プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel5/index.cgi?mode=view&no=15631
二次創作はこりごりだ…
- Re: 短編とかあげていきませんか。 ( No.13 )
- 日時: 2015/07/28 00:13
- 名前: 優斗 (ID: W2nt5OTU)
学校で君を見つめる。
色素の薄い髪の毛を担任にいじられてはキレる君を、僕は笑って見ていた。すると君は僕の頭を使いふるされた教科書で殴り付ける。
夏休み。
祭り囃子の中、君は僕の手をひいた。リンゴ飴の選び方の豆知識を僕にこれでもかと目一杯聞かせたあと、気泡のできた赤いリンゴ飴を僕に押しつけた。
君は「かじってみ?」と無邪気に微笑む。僕は遠慮をするが、君は不思議そうに食えと言った。
一口かじる。
確かに。甘い。
甘さと切なさで、目の奥が痛くなった。君は僕の持っていたリンゴ飴を横から強引にひったくり、まわりのキラキラとした砂糖を舐めていく。
僕の唾液と混ざりあって…なんて、気づいたときには考えてしまった。
あのリンゴ飴が、ぼくの禁断の果実だったのかもしれない。
こんなことを意識していたら。
嗚呼。考えるだけで心が苦しい。禁断の果実というよりかは、グリム童話の白雪姫のようだ。喉の奥につっかえたリンゴが、僕の息の音を止めてしまいそう。
そうだ。
止めてしまえばいいんだ。
「何すんだよっ!いきなり…」
突然のことだ。
唯一無二の親友に、初めての口づけを奪われた。真坂だとは思うが親友もでは無いのか。耳が気の根本に落ちていったリンゴ飴のように真っ赤だ。
両手を押さえられ、今までの親友とは思えないくらいに乱暴だ。友の睫毛が頬に触れる。今度は先程のよりも激しいが、まだまだ下手くそなキスだ。睫毛がなんだかくすぐったい。
「……ごめんね……ごめんね。僕、普通とは違うんだ。」
「普通って…なんだよ……」
言葉を返したくないのか、友はまた乱暴に熱くキスをした。下手くそな息遣いが、静けさのなかに消えていく。
「ほら。男が好きなんだよ。」
「………愛には…性別も関係ないだろ?大丈夫だ……んふっ…ふぅ…」
重ねるごとに、身はどんどんご神木に委ねられる。足に力が入らない。
「……僕を……僕を殺してくれ……このままじゃ……」
「じゃあ、その息の音…ハッ…ハァ…止めてっ……やるよ…」
そういって、友の肌にそっと触れた。
日焼けした肌は、更に赤くなった。
二人がこのあと、どうなったのかは、花火と、横に落ちていた禁断の果実だけが知り得ることだ。
もう、夏ですねー。
- Re: 短編とかあげていきませんか。 ( No.14 )
- 日時: 2015/08/14 17:29
- 名前: 優斗 (ID: GTWwVaDQ)
とある都会の一角は、ビル群からの風で木々を揺らし陽の光を浴びて着々と成長しつつある。
同じように成長してゆく若い男女を遠目で見つめたあと、どや顔でパソコンのディスプレイへを睨み付けた。
珈琲ショップというか喫茶店というか。注文を問われいつものブラック珈琲を選び、無愛想な顔を緩めて店員の女性に会釈した。もしかしたら、何かおまけでくれるかもしれない。僅かな希望にかけるのは、ここの店でだけ。
「……おい、また女の子にちょっかいかけたろ。」
「ハァ?俺がいつそんなことした。俺が色目使うのは…お前さんが持ってる珈琲だけだぜ。」
「…………」
注文して約三秒。まだ暖かい珈琲が現れる。マグカップを叩き割る勢いで、それをテーブルの上へ置く。横にはタバスコと唐辛子。あと、マスタード。これがおまけだ。
分かってはいるのだが、ここの店主はどうも自分のことが嫌いらしい。珈琲は他の客に比べて出るのが早く、料理を頼めば何か一つは抜けている。
仕方がないのだろうか。ここの店主とは、もう、何年も知り合いだ。
能面のような感情の読み取れない表情。店主は自分の頭を軽く指で弾く。
「どこみてるんだ。」
「…別に?」
「私をみてろ。それ以外は認めない。許可しない。」
「はいはーい。」
「分かってるのか?本当に。」
疑り深い性格は、毎日確認できる。が、自分のことを伝えるのはいつも難しい。
「……………」
「?なにをニヤついている。かけるぞ。珈琲。」
「いやいやいや。俺、愛されてんなーってさ…」
自分の言葉に店主の体が明るくなる。発光したのかとおもったが、これは、証明の仕業だ…後ろの店員が暖かみのあるライトに変えている。
「ライト変えるの?」
「そうだ。白かったら、掃除とかあんまりしないのがバレる。」
「うわっ!きったねー。」
一言一言を殴ることで返事をしてくる店主。
今日も少し埃っぽい珈琲と店主の不器用な愛を存分に味わって、昼食とした。
珈琲はやっぱ、砂糖五杯とミルクですよね!
- Re: 短編とかあげていきませんか。 ( No.15 )
- 日時: 2015/08/14 18:11
- 名前: くるる (ID: rd7NbV2E)
いっそのこと貴方に、俺の愛が伝わるのならどれだけ楽か。
単純で、馬鹿で、騒がしい貴方。その癖して、どこか勘が鋭いのだから、本当に、本当に貴方は。
それなのに貴方は俺の気持ちになんか気付きやしない。
「どした?具合悪いのかー?」
「....いえ、なにも」
触れれば壊してしまうだろうに。なんで貴方はいつも俺に踏み込んでくる。境界線をいとも簡単にぶっ壊して、それで俺に触れて、笑うんだ。大丈夫だぞ、なんて。全然大丈夫じゃないんだ。
もういっそ、バレてしまえばいいのに。
好きだよ。
それでも貴方には届いていない様だ。
それさえも、なんだか、美しく感じて。
end
こんばんは。お久しぶりです。覚えておいでですか、くるるです
相も変わらず素敵な文章です。ありがとうございますグヘヘヘヘヘヘェ
こんなんで良ければどうか置いてやってください。
- Re: 短編とかあげていきませんか。 ( No.16 )
- 日時: 2015/08/15 23:58
- 名前: 優斗 (ID: ZfgN7XgD)
くるる様!
はい!覚えていますとも…(*´ω`*)
いえいえ…私の小説なんて、おっさんと変なやつと病んでるやつしか出てませんよ?!
美しいなんて…そんな…ムキムキとおっさんで、脳の八割が構成されている人間が作ってる文章です。よければ…へへっ…(´・c_・`)
本当に、ありがたいです。
投稿してくださる方がいるだけで、まだ頑張るぞいという気持ちが生まれます。
長くなりました…それでは、また(o≧▽゜)o
- Re: 短編とかあげる ( No.17 )
- 日時: 2015/08/21 00:29
- 名前: 優斗 (ID: ObIO3ZF8)
以前、主の小説に投稿したやつのあれです。続きとも言い難いのであれです。
朝が来て、目の下にクマができて、君かコンビニから帰ってきた。
「…うぅん……あ、夏君、オハコンニチハ。」
「うん?もう昼?」
「かな……もう十時だし。鍵開けっぱなしだったね。」
コンビニの袋を散らかったテーブルに置いて、夏君は僕のさっきまで寝ていたソファーに座った。時計の針は十時を指している。今日は幸い、休みだった。
「…………」
「あれ、眠たい?」
肩に頭をのせた夏君は、見なくても分かるように首を激しく横に振る。僕の首にあたる、彼の癖っ毛の髪の毛がくすぐったい。
「モップみたいだよねえ…」
「……俺の髪の毛をモップて…確かに、癖っ毛だけど………」
恨めしそうに僕の髪の毛を見て夏君は呟いた。
「…プリンみたいになってるよ。春樹は。」
「あー、本当?」
「うん。」
「…恥ずかしいな……はは。」
照れて笑うと、夏君は僕の髪の毛を手にとって顔を近づけた。首に冷たい手が触れる。そこからじわじわと熱くなっていった。
「…俺はこのままでもいいけど?」
「僕がよくな……い…?」
夏君の顔がいつもより近くに感じる。
「……夏君?」
「ちょっと、目、つむってて…」
僕は言われて目を閉じた。夏君の指が顔に触れる。震えた唇を夏君の息がそっとかかった。
「はる
「おっ邪魔しまーす!!!イエーーイ!!原稿明けでござーい!おいっ、夏、DVD返せよな!」
「…あっ!亜貴ちゃん!」
「チッ、死ね!マジで死ね!イミワカンナイ!」
真っ赤な顔の夏君は亜貴ちゃんを思いっきり蹴りつける。僕はなんだか分からなくて、夏君の買ってきたスポーツドリンクを飲みながら暫く笑っていた。
夏君(夏・チャルディーニ)
→週に二日、春樹を家に呼んで遊んでいる人物。好きなゲームはアクション(特に技がカッコいいの)が好き。
春樹(東雲春樹)
→週に三日、夏に身の回りの事を委せている人物。好きなゲームは格闘(特にキャラデザのカッコいいの)が好き。
この方々の設定、考えたことも無かった。