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- 【総嫌われ→総受け】俺の平穏を返せ【オリジナルBL】
- 日時: 2016/02/20 21:21
- 名前: 甘奈 (ID: ktFX/uOB)
《プロローグ》
「本当にいっちまうんですか?!」
「今からでも遅くないッスよ、考え直しやしょう!」
屈強な身体の強面な男たちが、由緒正しき日本家屋の正門に立つ一人の少年を呼び止める。
少年「あぁ、行くよ。そろそろ俺も稽古には飽きたから。」
振り向いた少年は、整った顔で男たちに笑いかける。その笑顔に何も言えなくなった男たちは黙りこみ、跪く。
そして奥から、大人の色気を纏った長身の男と、若い見た目の割りに周囲とは威厳と風格が桁違いの男が出てくる。
そして、長身の男が口を開く。
「3年ってのは短い。思う存分楽しんでこい。若」
"若"と呼ばれた男はその言葉に大きく頷き、"自宅"を出た。
「少し寂しいんじゃないですか?頭」
「…フッ、そうかもな」
これが、涼嵐学園入学式の朝。とある"家族"の会話だ。
___________________________________________________________________________________________
どうも、きっと初めましてでありましょう!甘奈です!(^^)
小説は初めてなのできっとグダグダだろうと、思います…!
なりちゃの方にたまに出現します!
その時はヨロシクです(^^ゞ
タイトル通り嫌われからの総受けです。グヘヘ←
キャラが多いです!生徒キャラの名字は基本覚えなくていいんじゃないかな?
見たよ。という方!コメントを下さるときっと頑張れます!
返信はまとめてします)^o^(
応援ヨロシクです!
- Re: 【総嫌われ】俺の平穏を返せ【オリジナルBL】 ( No.3 )
- 日時: 2016/02/20 21:09
- 名前: 甘奈 (ID: ktFX/uOB)
《人物紹介》
登宮 慎/とみや しん
26歳
涼嵐学園正門管理人兼事務員
茶髪。黒い瞳。爽やかスマイル。
天然なアホ
《3.優しすぎるんだが》
黒塗りの高級車に乗せられて、森を抜ける。そこには、もはや城にしか見えない学園の姿があった。
そして、車から下ろされ、そのまま理事長室へ。
?「失礼します」
斎「……失礼します」
豪奢な扉を開けて、中に入る。貴族の部屋かよ。←
理事長「入学初日に遅刻したというのは君かな?僕はここの理事長をしている、日向祐亮(ひゅうが ゆうすけ)。宜しく」
斎「はぁ」
祐「君塚くん、ところでどうしてここに彼を連れてきたのかな?そのまま会場へ行けば良いだろうに」
君塚と呼ばれた男は、先程の出来事を理事長に説明する。
祐「…そうか、君塚くん。席を外してくれないか」
そう言われ、ソイツは部屋から出ていった。
祐「座っていいよ」
斎「あ、ありがとうございます…。」
うお!フカフカ過ぎてバランスが崩れそうになったわ!
いいなぁ、うち完全和室だからソファーとか無いんだよなぁ(..)
祐「大丈夫だった?」
斎「ほへ?…なんのことですか」
急に話しかけられたせいで間抜けな声が出てしまった。
祐「どうせ、慎が何かしたんだろ?」
斎「! ! ! ! !分かってくれるんですかっ!?」
祐「あぁ、アイツには前科があるし、それに氷城組が一般人に手を出すなんて有り得ないからね、正当防衛だろう?」
斎「そうです!そうなんです!一般人を意味なく殴ったなんて親父に知られたら何て言われるか……って、え?」
なんで、俺が氷城組ってことを知ってんの?
祐「これでも理事長だからね。生徒のことは把握してるよ。資料とルックスが違い過ぎてビックリすしだけど」
斎「ぁ、そういうことか」
ビビるわ
祐「今回のことはチャラでいいんだけど……もう遅いかな」
斎「え、どういうことですか?」
祐「もしかしたら君塚くんがこの事を生徒に広めてるかもしれないな」
君塚君塚君塚君塚、ああ!さっきの奴か! !
斎「あいt、あの人って何なんですか?」
祐「生徒会副会長だよ、絶大な影響力を持った。もし学校生活で何か困ったことがあればここに来なさい」
ふわり、と笑いかけられてその優しさに涙が出そうになった。
KA☆MI☆KA
斎「はい!ありがとうございます! !」
大きく礼をして、神の聖域を出た。
- Re: 【総嫌われ→総受け】俺の平穏を返せ【オリジナルBL】 ( No.4 )
- 日時: 2016/02/22 23:16
- 名前: 甘奈 (ID: ktFX/uOB)
《人物紹介》
日向 祐亮/ひゅうが ゆうすけ
29歳
涼嵐学園理事長
赤茶色の髪と瞳。ちょっとタレ目。
メシア(斎架説)
君塚 瀞/きみづか せい
18歳/3-S
涼嵐学園生徒会副会長
水色がかった銀髪の髪と黒い瞳
《4.聞こえてるんだが》
救世主の部屋を出た俺は無駄に長い廊下を一人で歩き、ようやく目的地である1-Aに辿り着いた。
教室からは楽しそうな笑い声が聞こえる。おそらく自己紹介をしてるんだろう。
は、入りづれえ…
斎「失礼します」
しん………………。
斎「南野斎架です」
しん………………。
「え、嘘。期待はずれだなあ」
「なにあの髪、不潔〜」
「さすがにあれは抱けねぇわ」
「つか、ネタだろw」
等々。
まぁ、この反応は正しいだろうな。きっと皆、なかなか来ない南野くんを勝手にねつ造してたんだろう。母さんの実家は全国各地に店を展開する老舗高級和菓子屋だ。だから、より高い理想を抱いてしまう。ゴメンね、こんなんで…(._.)
?「やっときたか」
あ、ホストだ
?「誰がホストだと?」
え、何コイツ。エスパー?
?「全部口に出てんだよ!」
斎「ぅえ! ?マジすか」
?「次ホストっつったら犯すぞ」
その瞬間教室内にいた可愛い顔した男どもが黄色い声を上げる。
うわ、よくそんなことがサラッと言えるな〜、ハズイわ!
?「クッソ、テメーは…!」
斎「ってか、誰っすか」
?「はぁ、担任の八神蓮(やがみ れん)だ」
蓮って…ホストの源氏名でよくあるやつじゃんw
よし、大丈夫だ。口には出してない。
蓮「とりあえず、座れ。自己紹介、誰までいった」
窓際の空いた席に座ると、八神が言った。すると、不自然なほど静まり返る。
斎「?」
不思議に思っていると、小さい男子生徒がオズオズと言う。
「ぇと、渡貫様が最後です…」
"様"!?なにそれ怖っ!
みんなが一斉に俺の前で爆睡しているやつに注目する。
蓮「ハァ、渡貫か。中等部のときとかわんねぇな」
屍かよ。全く動かねぇ
蓮「じゃあ、自己紹介は終わりにしt「おい、起きろよ。お前の番」
後ろから椅子を蹴る。周りがどよめく。するとソイツはムクリと起き上がり、こちらを向く。
?「誰だ、テメェ」
斎「俺南野斎架ヨロシク」
俺が言うとソイツは鋭い目を少し見開かせる。
?「………さい、か」
小さく何かを呟いたかと思うと俺の耳を引っ張って顔を寄せる。
斎「っ? !いってぇ!」
?「お前……ちょっと面かせ」
襟を掴まれて、ほぼひきづられる状態で教室を出る。その様子を見たクラスメイト達は、
「ざまぁ見ろ毬藻」
「きっと渡貫様を怒らせたんだ」
「今より醜い顔になって戻ってくるかも」
と、クスクス嘲笑っていた。
- Re: 【総嫌われ→総受け】俺の平穏を返せ【オリジナルBL】 ( No.5 )
- 日時: 2016/02/24 17:27
- 名前: 甘奈 (ID: ktFX/uOB)
《人物紹介》
八神 蓮/やがみ れん
26歳
涼嵐学園1-A担任
茶色かがった金髪。紫の瞳。183cm
生徒思いのいい教師らしい
《5.嬉しいんだが》
渡貫という男にひきづられること数分。俺たちは裏庭のベンチに座っていた。
斎「えと、何か?」
?「耳…よく見せろ」
よくわからんが、言うことを聞いた方が賢いだろう。地毛とヅラを耳にかけて渡貫に見せる。
?「…やっぱり、お前氷城斎架か」
斎「ええええ? !…いや、違いますけどぉ? ? ! !」
嘘が下手だと?ウルセェ!
?「これ、何だよ」
これと呼ばれたのは俺の方耳に3つある穴のうち1つだけついている赤いピアスのことだった。
斎「え?ピアスだけど…?」
何をいってんだコイツ。今時ピアスも知らねぇのか、自分もつけてるだろ。←
斎「?あれ?」
そう、そいつの耳にはピアスがついている。俺のと全く同じものが。
斎「ギン?」
そう言うと、ソイツはヤンキーフェイスを和らげて、嬉しそうに頷く。
斎「え?!マジか!」
こいつは渡貫銀河(わたぬき ぎんが)。うちが"お仕事"の際に使う銃や日本刀づくりを受け持っている会社の御曹司だ。いわばこっち側。裏の人間だ。
ちなみに、このピアスは6歳のときコイツが親の用事で引っ越す時にくれたものだ。6歳のガキがピアスをプレゼントって…笑
斎「帰ってたんだ」
銀「中3の時だから超最近だけどな。つか……なにその格好。」
斎「お?ああ、ゴメンゴメン。すっかり馴染んでた」
笑いながらヅラをとり、マスクを外す。そしてベンチの上で正座をして、
斎「氷城組若頭、氷城斎架。よろしく頼む」
そして深々と頭を下げる。…が、返事がない。決めすぎた?顔をあげてギンの顔を覗く。
動かねぇ。デシャヴ。
斎「おーい、ギン〜?銀河クゥーン」
銀「うぉ!?!………ぁ、えっと、なんでもない」
ふいっ、と目を反らされた。何なんだ。
銀「っつかお前、中学はここじゃなかったのか?転入してもお前いねぇし」
斎「ん?ああ、俺、小中行ってないからな」
銀「は?何で」
斎「お前が引っ越したからだろうがー」
足を崩して、普通に座る
銀「はぁ!?俺のせいかよっ」
斎「だってそうだろ?お前いないのに行く意味ねぇし」
だろ?と、横を見ると顔を真っ赤にさせたギンがいる。
斎「ギン?おい、またフリーズしてんじゃねぇだろうな。」
頬をひねってみた。
銀「いってぇな!んのやろっ」
ギンが俺の頬を引っ張る。
斎「いひゃい…」
銀「お前が先にやったんだうが」
なんか懐かしい雰囲気に嬉しいなー、と和んでいると。
?「おい、お前達。こんなところでサボッてないで教室へ帰れ」
俺の背中側から声がした。対面しているギンはソイツを見ると、ものすごく嫌そうな顔をする。
俺たちはお互いの頬を解放し、俺は身体を後ろに捻る。
斎「ほぉ、イケメンだなぁ」
?「…………………。っ!あ、たりまえだろ!俺様を誰だと思ってる!」
コイツは俺の顔を見ると、5秒ほど固まり、喋りだす。
カッコいいけど
斎「なんだか、残念な性格をおもちなようで」
いや、だってそうだろ?一人称が俺様って、ギャグだろww
?「なっ!?貴様!」
銀「いこうぜ」
そう言うとギンが俺の腕を取って歩き出す。痛男はついてこない。
トイレに入るとギンがヅラとマスクを渡してくれた。
斎「おお!ありがと」
銀「ん」
頭を撫でられた。身長差が妬ましい。
鏡に向かって、ヅラを調整していると、ギンが話し始めた。
銀「さっきの奴にだけは関わるな、いいな?」
斎「ん?あーうん。りょーかーい」
ヅラをつけ終わり、教室へ帰るのだった。
《5.嬉しいんだが〜銀河SIDE〜》
名前とピアスが俺の初恋の相手とマッチしている南野斎架は、まさにその本人である氷城斎架だった。サイのことは正直女だと思ってた。だから好きだったし、ずっと一緒にいたいと思った。
でもサイは男であったことを知り、俺は幻滅した。
でも、嫌いにはなれず、会うたびに好きが大きくなっていく。
そんなアイツと再開できた。メチャクチャ嬉しい!超感動してる!
それで怪しいヅラとマスクをとってもらう。
俺は動けなくなったんだ。ガキの頃は可愛い女の子ってかんじだったのが、
男らしくなっていた。でも、色は白くて肌は柔らかそうで、身体の線は細い。顔は秀麗に整っていた。男だってわかってても、綺麗だと思えるくらいの美人だ。
『誰にも見せたくない』
そう思っていた矢先、俺がこの学園で一番目くらいに嫌いな奴にサイを見られてしまった。
そいつはサイを見るなり固まって動かない。もしかすると、一目惚れしたのかもしれない。それくらい、サイは魅力的だ。
でも誰にもコイツは渡さない。俺の初恋の人。
- Re: 【総嫌われ→総受け】俺の平穏を返せ【オリジナルBL】 ( No.6 )
- 日時: 2016/02/28 16:03
- 名前: 甘奈 (ID: ktFX/uOB)
《人物紹介》
渡貫 銀河/わたぬき ぎんが
15歳/1-A
氷城組専属鍛冶屋次期頭首
銀髪に青い瞳。目付きが悪いため友達が斎架しかいない。赤いピアス
ヤンキーおかん
《6.殴りたいんだが》
ギンと駄弁りながら1限目の終わった教室の扉を開く。同じく駄弁っていたクラスメイト達が口を閉じてこちらに見る。すると奴らは目を見開いて驚きの声を上げていた。
「嘘!打ち解けてる!?」
「僕だってまだ話したことないのに…!」
「ねぇ、さっき3年の先輩からメールが来たんだけど、アイツ!無抵抗な登宮様のことを殴ったらしいよ!」
「えぇ!?登宮様を!!?サイッテー」
銀「サイ、座ろうぜ」
こいつには耳がついてんのか?こんなに荒れまくった教室に普通に入るとか。つか、あの話もう広まってるし。
斎「おう」
んーと、次の授業は…数学。ホストか。
よし、寝よう!
そして俺はホストが教室に来る前に眠りに入った。
_________________
銀「おい、サイー?起きろって。斎架!」
斎「うお!ビビった〜」
銀「やっと起きた。テメーは寝すぎなんだよ」
斎「…?そんな寝てた?」
銀「寝てた。ほら、食堂行くぞ」
あー、食堂ね。おけおけ。………て
斎「もう昼!?」
銀「だから寝すぎだっていっただろうが」
なーんてことを喋りながら食堂の扉の前に立つ。
斎「なんつーかさ…」
銀「ん?」
斎「金かけすぎ感半端ない」
なぜ、こんな重厚な扉にした?!ここの奴らはヤベー連中から命を狙われてんのか!ぁ、俺んちもヤベー連中側か。
銀「開けるぞ。」
斎「うん」
ギンがゆっくりと扉を開ける。
「「「きゃああああああああああああ」」」
斎「!!!!!!」
うっせー!なんだこれ!?
「渡貫様だ!」
「渡貫様がここに来るなんて珍しい!」
「今目ぇあっちゃった!」
「違うよ、ぼーくー!!」
ああ、なる。ギンって人気者なんだ。まぁ、イケメンだもんな。
「いやぁ!!なにあの毬藻!」
「渡貫様の隣を歩くなんて!」
「あれって君塚様がおっしゃっていた…」
「ホントだ!最低ゲス野郎!」
おお、俺には無いのね。当たり前か…。まぁ、男からの黄色い声とかいらんがな!
銀「サイ、空いてる」
ギンが空いている席を見つけたため、ソコに座る。
銀「何にする?」
斎「オムライス!食ってみたい!」
銀「え、食ったことねぇの?」
斎「俺んち和食ばっかだからな」
と言うことで、俺はオムライス。ギンは日替わりセットを注文した。
「「「「「「きゃあああああああああああああああああああああああああああああああ」」」」」」
「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」」」」」」
地震が起きた。今床ぜってー揺れた!
扉を開けた人間を見ようと、顔をキョロキョロさせる。と、6人の美形どもが入ってきていた。
するとそのうちの小さいやつ二人が俺を見るなり、こちらへ駆けてきた。
?「「瀞が言ってたのは君のことかー」」
双子だ。顔一緒だし。声揃ってるし。
斎「瀞?」
双「「瀞は副会長のことだよー」」
ああ、アイツか。って言うことは
斎「生徒会様でしたか」
銀「チッ」
ギンが小さく舌打ちをした。
?「そうだ、俺様達は生徒会だ」
この一人称は!!声をした方を見ると、案の定裏庭で遭遇した痛男だった。
痛「貴様が門衛を殴ったらしいな」
斎「ぇ、いやそれは」
瀞「言い訳なんて見苦しいですよ」
くっそぉぉ!こんにゃろー!
斎「ですから!」
?「はいはい、お口チャックぅ」
緩い語尾で言ってきたのは下半身も緩そうなチャラ男だ。
チ「認めちゃえばぁ楽になるよぉ?」
まぁ、確かに殴ったけど!あれはいいだろ!?不可抗力!
?「そ、にそこ…るや、やざ…と、がって。るい、もよ…ぶ」
片言で喋るワンコみたいな奴はそう言った。分かりづらいが、俺にはちゃんと聞こえたんだ。
『そこにいる奴、ヤクザと繋がってる。類は友を呼ぶ』
バン!!!!
斎「謝れよ。」
ワ「?」
斎「俺のことは好きにいっていいがな!こいつのことまで巻き込むんじゃねぇよ!!」
机を叩いて駄犬に叫ぶと、ソイツはビクッとした後、何故か嬉しそうに笑った。
瀞「っ、や、野蛮ですね。そうやってすぐに怒りだすなんて」
痛「ほっとけ、行くぞ」
そう言って生徒会共は空いた席に座った。
が、メッチャ視界に入る!さっきからワンコと目が合うんだけど!?
銀「サイ、あんさ…ぇと、そのー。…ありがとな」
小さくてよく聞こえなかったが、確かに「ありがとな」っていった。
斎「どういたしまして!」
というところでウエイターが飯を持ってきた。
斎「ありがとうございます!いただきます!!」
マスクを外してまずは一口!…………。
銀「うまいか?」
斎「んっまぁ!」
銀「そっか、っと…前髪にケチャップついてる」
斎「マジか」
ティッシュでソースをとり、長い前髪を耳にかけた。
おお!何時間か振りのクリアな視界!
その時にワンコとまた目が合った気がしたが、オムライスの旨さに感動していた俺は気にも留めなかった。
こうして俺は幸せ(?)な昼休みを過ごしたのだった。
- Re: 【総嫌われ→総受け】俺の平穏を返せ【オリジナルBL】 ( No.7 )
- 日時: 2016/03/03 00:00
- 名前: 甘奈 (ID: ktFX/uOB)
《7.めんどいんだが》
放課後、俺はギンと寮に来ていた。
斎「ホテルかな?」
銀「何いってんだよ」
サラッと突っ込まれる。
斎「俺、自分の部屋知らねぇんだけど」
銀「寮長室に行けば分かる」
あぁ、なる。
と、言うことで寮長室に来た。…が
「あぁっ、せんぱぃ…っぁ激しっ!んぅ…あっ」
ナニしてんだよ。
斎「なぁ、ギン」
チラリと横を見てみる。
斎「うっわ、真っ赤…興奮してんの?」
銀「!っ違う、断じて違う!」
まぁ、別に友達がホモだろうと何だろうと別にいいけど
斎「俺早く部屋に行きてぇしなー」
ピーンポーン
銀「!!?マジかよお前」
出ない。
ピーンポーンピーンポーンピーンポーンピーンポーン
?「うっさい!!」
バン!と扉が開き、ボクサーパンツ一枚の男が出てきた。
斎「南野斎架、部屋の場所教えてください。早く、今すぐに」
?「………プッ」
斎「あ"?」
?「あんさん、おもろいなー!」
HA?
?「まぁ、立ち話もなんやから、入りー」
斎「やです、イカ臭そうだし」
?「平気平気、リビングと個人部屋はちゃーんと別れてっから」
銀「ここで鍵を渡せばいいだろ」
?「んな堅いこと言わんで、ほら!」
斎「うわっ」
背中を押されて、部屋に入れられる。
?「ほら、座って座って」
促され、フカフカのソファーに座る。
?「んじぁ、自己紹介な。俺は寮長やってる3年の吾妻李苑(あずま りおん)。よろしくなー、サイちゃん」
斎「サイちゃっ!?」
李「んー、ウワサ通りのルックスやな」
銀「ウワサ?」
李「うん、門衛に暴力をふるった毬藻不審者くん」
ほう……。不審者、か。
「……あの、李苑様…」
奥の部屋の扉から顔を覗かせる女顔のチワワくん。おあずけ状態なんだろう。
李「あー、悪い悪い。今日は帰ってくれへん?」
「ぇ、そんな…!……分かりました」
そう言うと、彼は部屋に顔を引っ込めた。数分後、部屋から出てくると吾妻とギンに一回ずつお辞儀をした。すっごい、睨まれた。
李「そんでさっきの続きな?俺、絶対ウワサ聞いた感じじゃ、あーないなー。とか思っとったんやけど…」
斎「?」
李「身体は細いし、覗く肌は白くて綺麗だし、瞳は綺麗だし、声は高すぎず低すぎないいい声。全然抱けるわ」
斎「っ」
は?え?ガチでいってんのかよこの人。
銀「てめえ、んなことは良いからさっさと鍵出せ」
斎「あれ?なんで怒ってんだよ」
明らかに声にドスがきいてる。
銀「…別に」
李「ふぅん、なるほどなぁ……まぁ、今日はこんぐらいにしといて。はい、鍵」
斎「へぇ、カードなんだ。まんまホテルだな。同室の奴ってどんなの?」
李「ぇーと、1A-309は…。あ、千里くんやな。明るくてええ子やで」
銀「……あの変態か」
斎「え?変態なの?」
李「まぁ確かに少し…いやかなり変わった子ではあるな」
斎「へぇ、気にしない。じゃあもう行くぞギン」
ギンと部屋を出て、最後までパンいちだったヤりちんと別れる。
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