BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

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変わり者レストラン【BL/オリジナル】
日時: 2016/05/02 20:50
名前: 朝倉 (ID: Zn9JBKpx)

変わったレストランで働く変わり者の店員達。
厨房の人まで加わった7人の物語。

BLオリジナルです。ギャグ多めかもしれません。誰視点から話が語られているのかも重要になってくるかもしれませんね。

よろしければ閲覧していってください。

Re: 変わり者レストラン【BL/オリジナル】 ( No.10 )
日時: 2016/05/05 21:01
名前: 永野賢吾 (ID: Zn9JBKpx)

恵介さんは、寝坊でもしたんかな…。
クソッ!慎之介め、抜け駆けしやがって!
恵介さんのメアドとか聞いたら引かれるわ。恵介さん、本気で嫌なら話かわすのも上手いしな。そんなことされてみろ、俺は心が病む!
それでウジウジしてて慎之介に先越されるとはな!

中島さんにバレないように慎之介を睨みつけていると、後ろから明るい声が聞こえて振り返る。

「おはようございます!」

ニッコリ笑顔で額に手をあて敬礼する大輝。
なんだ、大輝か……。今日も元気だなー。
……ん?なんだ?あの、首元の……。

「おーす、はよ。大輝」

「あれ、どうして皆さんここに集まってるんですか?ハッ!もしかして俺、遅刻しちゃいました!?」

何も見えていないのか、慎之介は普通に挨拶交わしてる。
中島さんと山田さんも気づいているのか、黙っている。
それで、俺は確信した。大輝の首元の、赤い跡。あれは、キスマークだ…。
コイツ、朝から何やって来てんだよ!

大輝は、それに気付かず、俺達が黙っていることに、疑問を抱いたようで、目に涙を溜めて泣きそうになりながら、俺らに謝って何度も頭を下げる。

「すみません!新人なのに!すみません!すみません!」

「…?なあ、大輝。首のそれ、蚊に刺されたのか?」

馬鹿野郎慎之介!
お前ガチめにアレに気づいてないのか!?
キスマーク指差して無表情で聞いてんじゃねーよ!
冷や汗ダラッダラだっつの!

気まずいが、大輝の様子を見ると一度は「首?」と言って首を傾げたが、何か思いあたったようで、顔を一気に真っ赤にすると、キスマークの場所を片手で素早く隠して下を向く。耳まで赤い。
惚気か。

「どうした?顔真っ赤だぞ、熱でもあるのか?大輝?」

未だに気づいてない馬鹿な慎之介。教えてやらねーけど。自分で学べっつーんだ。

「うぃーっす、悪ぃ、遅れた」

慎之介以外の皆が黙ってしまった時、少し息の切れた落ち着いた声が聞こえた。
そこを見ると、予想通り恵介さんが息を整えながら居た。

恵介さんの声は通るからすぐ分かる。
うわ、いつ見てもイケメンだな。シンプルな服装でも綺麗に着こなせてる。Vネックとか着て来んなよ、エロいな!
この人は、顔もどちらかというと美形で肌が綺麗だから、その分、色気がある。
左側の髪を左耳にかけてる。耳が見えると、もっとエロい。

急いで来たのか、少し汗をかいていた。
水も滴るいい男だな。俺はイケメンだけど、この店で二番目に人気のこの人には負けるのも納得出来る。

「あ、おはようございまっす、恵介さん」

少し緊張した様子で慎之介が挨拶をしているから、俺も負けじと大声で挨拶する。

「おはようございます!恵介さん、今日もカッコイイっすね」

「おー、おはよ。お前は煩い。この距離ならボリューム下げろ」

恵介さんは俺の横を通る時、呆れた表情でそう言って、俺の額にデコピンする。
いってぇー!!マジ痛ぇ!銃で撃たれた衝撃並みに痛い。
いや、撃たれたこととかないけど。

あんなほっそい身体のどこにそんな力が、あんだよっていつも思う。

「それじゃ、皆早く着替えてー。桜井君は今日も遅刻かもしれないから、ちゃちゃっと開店させるよー」

両手を叩いて中島さんが指揮をとった。この人は料理できるし、前向きだし、皆をまとめることも出来るのに恋人出来たことないらしい。意外だよな。
良い人見つけてほしいぜ。

Re: 変わり者レストラン【BL/オリジナル】 ( No.11 )
日時: 2016/05/06 22:12
名前: 宮部慎之介 (ID: Zn9JBKpx)

……お腹すいた…。ヤベェ、お腹が鳴りそうなぐらい腹減った。
朝にメロンパン1個は厳しかったか……。

午前の15分の少休憩ロッカーで携帯を弄ってて思った。
近くには休めるようにソファーがあって、そこには、恵介さんが堂々と1人で座って携帯を見つめてる。

ぐうぅぅう〜、と大きな音を鳴らしたお腹。静まり返った室内に響いた。どうか恵介さんに聞こえていませんように、と願ってもイヤホンしてるか、耳が悪い人でなければ聞こえる音だ。
俺が冷や汗をかきながら腹を片手で抑えていると、フッと鼻で笑われた。

恵介さんの方を見ると、悪戯心の篭った笑みを浮かべてこちらを見ては恵介さんは尋ねてくる。

「なに、慎ちゃんお腹すいてんのー?」

「…慎ちゃんって呼ばないでくださいよ。恵介さんに呼ばれるの初めてなんで、違和感っすよ…」

「んで、どーなの?」

「すいてるっすよ…虫の音聞こえたっしょ?」

クスクス変わらぬ表情で笑う恵介さん。この人の無邪気な笑顔を1度も見たことがない。
こうやって悪戯心たっぷりの笑みや、人を見下した時の笑みは何度もあるけど。

綺麗な顔だ。見てて飽きない。

でも、この人が俺が言ってた元不良の大将?って噂されてる中で思った人だ。
この間雨の日、裏口の外から騒音がして、裏口からそっと覗くと、恵介さんが苛立った様子で壁を蹴っていた。一蹴りしただけの壁にはボコッと跡がついた。正直ビビった。バレないようにすぐ、店内へ戻ったけど…。

「おっ!ほら、これやるよ」

恵介さんは近くに置いていた自分のミニバッグの中を探って、何かを見つけるとそれを上記と共に俺に投げた。
掴んで見ると、グレープ味のガムとコーラ味の飴玉だった。

「何で味、違うんスか…?」

「細けぇことは気にすんな。小腹には丁度いいんじゃね?」

俺が問いかけると、恵介さんは既に携帯画面を向いて棒付き飴を口に加えていた。

ガムを噛み始めて、暫く経つと中島さんが休憩交代だよ、と伝えに来てくれ、少休憩を終える。
俺は、やっぱり度胸がなくて、恵介さんに元不良なのか、聞くことは出来なかった。

Re: 変わり者レストラン【BL/オリジナル】 ( No.12 )
日時: 2016/05/06 23:37
名前: 有川大輝 (ID: Zn9JBKpx)

全く、首にあるキスマークのせいで、今日は仕事の服である白スーツの第一ボタンまで止めないといけなくなっちゃった。

賢吾君のどこでもドアのようなロッカーから蝶ネクタイが出てきて、それを付けるハメになった。
凄く嫌。付けたら皆がゲラゲラ笑って似合うと言ってきたけど、それって餓鬼に見えるってことでしょ!?

納得いかなかったけど、何も付けなかったら違和感過ぎて、付けることになった。

仕事中に桜井さんが遅刻して、店の入口から堂々と出勤してきた。
スタスタと厨房へ向かうところを見かける。

中島さんに怒られるんだろうな。って思うけど、中島さんは優しいから店長程怒らない。店長は怖い。
店長が店にいることなんて滅多にない。多分一ヶ月に、二、三日来るぐらいだ。

いつ来るかわからないから、遅刻して来た桜井さんは1回酷く説教されているところを見た。

慎之介君と恵介さんが少休憩を終えて、戻って来る。
店内で注文を受けたり、空席になった所のコップや皿等の片付けをしている賢吾君と交代する為に慎之介君が向かう。

俺はレジをやっていたけど、恵介さんは後頭部を軽くかきながら深いため息をついて、代わると言ってくれた。

笑顔でお礼を言うと「マジ癒し!」と抱きしめられた。

レジに客が支払いで来た為、恵介さんはスッと離してくれた。
俺は少休憩に賢吾君と入る。

厨房の近くを通る時にチラッと見ると、中島さんが桜井さんに呆れ気味に説教していた。

Re: 変わり者レストラン【BL/オリジナル】 ( No.13 )
日時: 2016/05/10 20:21
名前: 高橋恵介 (ID: KwETyrai)

早速だが、俺はレジを担当するのが嫌いだ。
客が出入りする時、必ず顔を会わせるのがレジだし、偉い人が来た時だってレジの奴が殆ど接客で、第一印象や、口調等で、店の柄が良くなるか悪くなるかは直ぐにでも分かってしまう。
それが厄介だ……。

俺は自分の顔に自信はない。店員や店長が営業スマイルなら良いから、それやれ。って言うからやってるだけだ。
この店ではレジを担当すると、結構嫌がらせされる。
本気でやめてほしい。だから、嫌なんだ。

あ、客が来た。支払いか。

「いらっしゃいませ〜、お預かりします。5,680円になりまーす」

(お、この客、結構食ったな……。助かりまーす。経済的に。)
当然の如く営業スマイルをして、レジ打ちをして、レシートとお釣りを渡そうと両手を伸ばすと両手で包むように捕まれ驚く。
(な、なんだ!?)

「お、お客様…?」

俺が苦笑いして、客の顔を見ると、俺はさっきまで1度もその客を見ていなかったからそこで客が男だったことに気付く。
(あ、男ならあんだけ食っても不思議じゃねぇーな…。つか、なんで手ぇ捕まれてんだ、俺。早く放してくれねぇかな…)
体型は全体的に少し横に膨らんだ客は俺の手を離すことなく、顔を真っ赤にして俯きながら何か言おうとしている。
(これじゃあ、お釣りも返せねぇし、手を無理に離したら営業的に良くねぇかな?)

「あっ、あの、ま……」

(ま?ま、なんだよ。早く言え)

「ま、ま…って、まし、た……貴方が、好きです…また、来ても……いいですか…?」

「ありがとうございます。はい、またのお越しをお待ちしております」

ニッコリと営業スマイルで言うと、やっと手を離された。
片手を出されたから、そっとお釣りを渡して「ありがとうございましたー」と営業スマイルで一礼すると、その客は少し嬉しそうに笑って、礼をしては出ていった。
(なんだったんだ…。まぁ、次も来てくれると経済的に助かるな……慎之介は、接客中か、代われないな…)

この店は女性客ばかりではなく、案外男性客もいる。
次の客が支払いをしにレジに向かって来た。ブランド物の時計、スーツ、靴だな…。金持ちか、珍しい。
スラッとした体型の我強そうな男だ。

「いらっしゃいませ〜、お預かりしまーす。3,620円になりまーす」

「…貴様、名前は?」

(胸に付けてるだろ。ネーム見ろ)
「高橋です」

「これを貴様にやる。大人しく受け取れ」

(またか……)
レジを担当すると、よくあること、それは名刺を渡されること。
名刺だけなら、普通かもしれない。裏に携帯の番号とメールアドレスが載ってることを知ってるから、嫌なんだ。
何度この嫌がらせにあってきたことか…!

「お預かりしまーす」

札と名刺を両手で営業スマイルしながら受け取る。
(後で破って捨てておこう)
お釣りを渡して礼を言って一礼する。

何もしてねぇのに肩がこる。はぁ…とため息をついて静かに舌打ちをすると、近くを通りかかった慎之介にまたまた聞こえたみたいで、ヒビった表情をしてこっちを1度見た後、通常の仕事へ戻った。

最近、慎之介は俺を見てビビるようになった。いや、元からかもしんねぇーけど。話すと普通なんだけどな。

ふと、首元を触ると、今朝のことを思い出す。
(あぁあ〜!気持ちわりぃ!感触が残ってやがる)
首を擦りながら、残った感触を消そうと粘る。

(はぁ、摩擦で結構熱くなった。赤くなったかな…。そーだ、今度大輝にでも感触消す方法聞いてみるか。アイツ、案外経験あるっぽいしな)

考えがまとまったところで、タイミング良く次の客が来た為、相手をいつも通りすることにした。

Re: 変わり者レストラン【BL/オリジナル】 ( No.14 )
日時: 2016/06/01 00:23
名前: 桜井幸助 (ID: /XK1VBbn)

朝、朝食を買いにコンビニに行ったところ、レジには可愛いお姉さん…いや、可愛い女の子…いや、可愛い定員さんが居た。
可愛くて、つい口説いちまったけど、メアド交換はできたし、満足は出来てる。
言っとくが、俺だけの自己満じゃねぇぞ。女の子の方も脈ありだったから。

まぁ、とにかく、俺は女の子には目がない。
女の子だけに限らず、女性は子供から老人まで好きだ。
女性は美しい!
それは美しい女性だけが好きなんだろと言う人も居るだろうが、俺は実際に美しくない女性に遭遇した事がないから、知らねぇ。

最近は女になりたい男も増えてきて、整形でオネエになってる男どもが沢山いる。
俺は見れば一発で分かる。自慢ではないが、外したことはないな。
胸を付けてても違いは勘で分かる。

美形の癖にそれを自覚なしでいる男は多くいるが、オネエとかよりは断然そっちがいい。

因みに、俺は女好きだから、ゲイとかBLには一切興味はねぇな。

そういうのは、ウチの店員には似合う奴がいるから、そいつらで妄想してくれ。

俺は腐女子でも女性なら愛せるが、男と寝ろとかの要求はお断りだからな。
客でもそこら辺は知っておけよ。

さっき遅刻したことで中島に怒られた。
中島に叱られても怖くはない。店長のが嫌になる。あれはDVだからな。この店で働きたいなら覚悟はして来いよ。店長直々に面接だからな。
でも、流石に中島には最近呆れられてきてるから、そろそろ遅刻しないようにはしようと思ってる。

1人で働く時は平気なんだがなぁ。

今日も、恵介は人気者だな。
賢吾は客相手だとポーカーフェイスだからな、困る所だが、アイツはアレで人気だから気にしない。
慎之介は今日も恵介にビビってんのか?何かあったのか?アイツらは。
大輝は…なんだあの服装…似合ってるからいいか。多分皆に笑われただろうな、ククッ。俺でも笑えてくるぜ。

さて、仕事に入るか…。


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