BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 好きなのに。
- 日時: 2017/03/23 18:54
- 名前: BIGY (ID: qMXr7W56)
オリジナルBL小説。シリアス多めかもしれないです。初めての小説投稿ですが、頑張ります!
ーーーーー
あれからもう5年経ってしまった。
月日が流れるのは早い。
アイツを護るために生きてきた。
今はアイツに遭うために生きている。
アイツの居ない世界は酷く息苦しい。もう一度、逢いたい。
そんな願いが呆気なく違う形で叶ったことを今の俺は知らなかった。
- Re: 好きなのに。 ( No.2 )
- 日時: 2017/03/23 19:28
- 名前: BIGY (ID: qMXr7W56)
「…なんだよ」
右眼で視えた彼は俺を不思議そうに見ていた。聞かれたから、視えたものを伝えてあげた。これで彼も俺の前から離れて行く、でも彼の為だから。と心で言い訳づいて寂しさを殺した。
「キミ、もうすぐ死ぬよ」
「はっ、バカバカしい。それがお前の予言かよ?嘘ついてんじゃねぇよ!そんなんで俺がビビって逃げるとでも思ってんのかよ!」
「ホントだよ!もうすぐキミは死ぬんだ!僕には視えたんだ!」
「なにが視えた、だ。俺は死なねぇ」
「死ぬよ!」
知らない人から見たら馬鹿馬鹿しい言い合いで、ただの喧嘩に見えたのかもしれない。けど、その時俺は必死だった。俺と同じ歳でもうすぐ死ぬ彼を想うと信じてほしかった。
「そんなに言うならさ、かけようぜ?」
「え?」
「俺、二週間後に手術があるんだよ。それで俺が死ななかったら、お前が死ねよな」
彼は自分が生死を境にするかもしれないことを知っていた。俺は視たもの、言ったことがハズれたことが無かった。でも、彼が俺に向かって「死ねよな」と言った時、彼の目は真剣なものだった。ガキにしては有り得ないぐらい真剣な眼差しで俺を見てたから、俺は、かけにのった。
- Re: 好きなのに。 ( No.3 )
- 日時: 2017/03/23 22:21
- 名前: 鏡音レン (ID: lh1rIb.b)
神だ・・・。
やべぇ・・・。
応援してるよ!ガンバ!
- Re: 好きなのに。 ( No.4 )
- 日時: 2017/03/23 23:44
- 名前: BIGY (ID: qMXr7W56)
見にきてくれてありがとう!
褒めてくれてありがとう!
神だなんてとんでもない!
期待に応えられるように頑張る!(´ー`*)
- Re: 好きなのに。 ( No.5 )
- 日時: 2017/03/24 00:05
- 名前: BIGY (ID: qMXr7W56)
二週間後、彼に手術前に会うために病院へ行った。彼は病院のベッドで座って外を眺めていた。俺はベッドサイドにある小さな椅子に座って彼に声をかけようか迷っていると、彼が口を開いた。
「約束…守れよな」
「…うん」
彼は俺を見ることはなくて、俺も自分の予言が当たって彼が死ぬと思うと怖かった。なにより、死期を感じている彼が一番怖かったのかもしれない。彼が死なない事を願う為にもしっかり頷いた。
暫くして手術室へ彼は運ばれた。彼の身内であるお爺さんお婆さんがベンチに座っている。手術中のランプが点いた。
俺はベンチに座らず、手摺を片手で握りしめ、手術中のランプを見つめたり、目をつぶってひたすら手術の成功を願った。
数時間してランプが消えて、中から白衣の先生が出てきた。お爺さんお婆さんが心配する声で訪ねる。
「生きたいという意志で彼は病に勝ちました」と言っていた。その言葉が彼の生死のどちらかになったかが伝えられた。俺は駆け出していた。
手術室から場所を変えられて、1人で居るであろう彼の元へ走った。
奥のカーテンを開ければ、呼吸器を付けた彼が俺を見て笑った。俺は久々に声を上げるほど泣いた。嬉しくて嬉しくて頬を伝う涙は暖かくて、目も熱くて涙は止まらなかった。
- Re: 好きなのに。 ( No.6 )
- 日時: 2017/03/24 00:29
- 名前: RUA (ID: jLj0fDzV)
うわあ、文才パねぇ!
約束っていいね…。
頑張ってね〜!