BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 紅の薔薇
- 日時: 2017/03/24 16:53
- 名前: 鏡音レン (ID: lh1rIb.b)
(オリジナルBLが書きたかった!それだけ!)
プロローグ。
「お母・・・さん・・・?」
僕が見たのは、包丁を握りしめたお母さんと、その隣で横たわる弟のリョウ。
お母さんが握りしめる包丁には、赤い液体が滴っていた。
「どうしよう・・・。コウタ・・・。お母さん、やっちゃった・・。」
「リョウ・・・。死んだの?お母さんがやったの?」
「・・・そうよ。」
違う。お母さんは、こんな人殺しじゃない!優しい僕の好きなお母さんじゃない!
「・・・お母さんじゃない・・・。」
「コウタ・・・?」
「僕の好きなお母さんじゃない!リョウを元に戻してよ!!お母さんを優しい元のお母さんに戻してよ!!こんな人殺し、僕のお母さんじゃない!!!」
なんでリョウを殺したの?
なんで・・・なんで・・・。
「コウタ!」
「お兄ちゃん・・・。」
「従兄弟のソウタの所に行こう。」
「・・・なんで・・・?」
「この家にいると、コウタが危ないんだ!同い年だし、仲いいだろ?」
「・・・でも・・・」
「いいから行け!!!」
その日から僕はソウタと一緒に暮らすことになった。
- Re: 紅の薔薇 ( No.5 )
- 日時: 2017/03/28 22:47
- 名前: 鏡音レン (ID: lh1rIb.b)
わあ!!お二人とも!ありがと〜!!がんばるね!!フランさん!こちらこそ、お世話になってます。
第3篇「離れてよ。」
コウタside
「ん・・・。」
久しぶりに、あの夢を見た。いつもと違ったような気がするけど、思い出せない。
ソウタはいつものように、優しく手を握ってくれていた。その温もりに安心して涙が出た。
ソウタ・・・。死なせたりなんてしないよ。君は僕の大事な人だから。
もう、失くしたりなんてしない。
ガチャ。
誰も来ないはずなのにドアが開いた。
「ど・・・どちらさまですか・・・。」
「あ?・・・なんだ。コウタか。ソウタは?」
「まだ寝てます・・・。」
「そうか。ならいい。」
また、ドアを開け出て行こうとするソウタの父親をあわててひきとめた。
「あ、あの!失礼なこととは思いますが・・・!」
「あ?」
「どうして、どうして・・・、ソウタを愛してくれないんですか!」
「・・・。」
「いつも、ソウタは愛されていなくても、お父さんが好きって言ってました!それなのに、どうして気づいてあげられないんですか!」
「お前に何がわかる!」
ソウタの父親は、僕を殴ろうとした。そのとき。
「だめっ!!」
「ソウタ・・・!」
ソウタが僕の前に立ちはだかり、僕をかばった。
「お父さん!コウタから離れて!!」
「・・・チッ。」
ソウタは、父親に一発蹴られ、父親は玄関から出て行った。
「ソウタ!大丈夫?!」
「うん。これくらい。」
「そっか・・・。」
ホントは痛いよね・・・?
僕はソウタのそばに行き、優しく傷口に触れた。
「痛いの、痛いの、飛んで行け!」
「え・・・?」
「こうすれば、痛みが飛んで行くんだ〜。」
「へへっ。ありがと・・・。」
僕のために、ソウタが大好きな父親に向かって「離れて!」と怒鳴ったのは初めてで、悲しそうな顔をしてた。
僕がいなかったら、ソウタ、こんなことせずに済んだのかな・・・。
- Re: 紅の薔薇 ( No.6 )
- 日時: 2017/03/30 16:51
- 名前: 鏡音レン (ID: lh1rIb.b)
第4篇「お父さんじゃない」
コウタside
ソウタが、僕のためにいろいろと我慢していることは、薄々気づいていた。
この前だってそう。
大好きなお父さんに向かって怒鳴らせてしまった。
・・・僕なんて居なかったらな・・・。
「・・・ソウタ。ごめんね。」
まだ眠っているソウタを眺めて、ぼそっとつぶやいた。
台所に向かい、包丁を手に取る。
「バイバイ・・・。」
グサッという鈍い音と、生臭い匂いが辺り一面に漂った。
「お前・・・!」
最後に見えたのは、必死に止血するソウタの父親の姿だった・・・。
ソウタside
僕が起きると、生臭い匂いがしていた。
匂いのもとが台所だと分かり、急いで向かった。
そこには。
「お父・・・さん?」
真っ赤に染まったコウタと、青ざめたお父さんが視界に入り、一瞬で事態を悟った。
「お父さんがやったの?」
「いや、違・・・」
「何が違うもんか!じゃあ、なんでコウタは死んでるの?」
「し、死んではいない・・・!気を失ってるだけだ!」
「だとしても・・・。僕は、お父さんを軽蔑するよ。」
「ソウタ・・・。」
「お前なんて、お父さんじゃない!今すぐこの家から出て行け!この人殺し!!」
「っ・・・!」
お父さんなんて、もう知らない・・・!
- Re: 紅の薔薇 ( No.7 )
- 日時: 2017/03/31 21:41
- 名前: フラン (ID: 16oPA8.M)
か、悲しい(;´д`)
- Re: 紅の薔薇 ( No.8 )
- 日時: 2017/04/08 13:01
- 名前: 鏡音レン (ID: lh1rIb.b)
更新遅くなりました!すみません!
第5篇「独占欲」
コウタside
「ん・・・。」
たしか、僕は自分を刺して・・・。
「コウタっ!」「ソウタ・・・?」
ソウタ、いつの間に起きたんだろ。・・・そういえば、
「ソウタ。お父さんは?」
「え?お父さん?知らないよ。」「ふーん。」
何処かに行ってしまったのだろうか・・・。
ソウタside
「ソウタ、お父さんは?」
コウタの口から出たのは意外な言葉だった。
僕のことじゃないんだ・・・。
「え?お父さん?知らないよ。」「ふーん。」
いつしか、コウタの口から僕以外の話が出るとイライラするようになった。
前はあんなに頼ってくれたのに。手を握ってくれたのに。
最近は、手を握ってくれなくなり、言葉を交わす回数も少なくなった。
コウタ・・・。僕のこと、もう『イラナイ』の・・・?お父さんがいいの・・・?
でも、お父さんはきっともう帰ってこない。
そのことに、僕は少し安心した。
・・・これが、コウタに対する独占欲だということに僕はまだ、気づいていなかった。
- Re: 紅の薔薇 ( No.9 )
- 日時: 2017/08/07 21:37
- 名前: 鏡音レン (ID: lh1rIb.b)
更新大遅刻w
これからまた書いてくんで、よかったらよろしく!
第6篇「僕を必要として。」
コウタside
・・・最近、ソウタの様子がおかしい。
僕に冷たくしているような気がしてならない。
二人で生活して半年以上経つ。
僕と生活するのが嫌になってきたんだろうか・・・。
僕ともう、暮らしたくないの?
僕ともう、遊びたくないの?
僕との生活に飽きてしまったの?
僕は「イラナイ」・・・・?
そんなの嫌だよ。僕はソウタといたい。ずっとずっとソウタと一緒にいたい。僕たちは互いの存在を埋めあう、欠けてはいけない存在・・・。そんな存在ならば、僕とずっと一緒に居たくないだなんて思わないよね・・・?ねぇ・・・。僕たちはもう、『オワリ』なの・・・?
ねぇ、ソウタ。僕が嫌いなら最後に聞いてよ。
『僕と一緒にいてくれてありがとう。』
お別れは辛いよ。
お別れは悲しいよ。
お別れは嫌いだ。
ソウタと別れるなんていやだ。
サヨナラするなんて嫌だ。
ソウタ・・・!もっと僕を必要としてよ・・・!