BL・GL小説 （オリジナルで全年齢対象のみ）
■漢字にルビが振れるようになりました！使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例）鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 紅の薔薇
- 日時： 2017/03/24 16:53
- 名前： 鏡音レン （ID: lh1rIb.b）
（オリジナルＢＬが書きたかった！それだけ！）
プロローグ。
「お母・・・さん・・・？」
僕が見たのは、包丁を握りしめたお母さんと、その隣で横たわる弟のリョウ。
お母さんが握りしめる包丁には、赤い液体が滴っていた。
「どうしよう・・・。コウタ・・・。お母さん、やっちゃった・・。」
「リョウ・・・。死んだの？お母さんがやったの？」
「・・・そうよ。」
違う。お母さんは、こんな人殺しじゃない！優しい僕の好きなお母さんじゃない！
「・・・お母さんじゃない・・・。」
「コウタ・・・？」
「僕の好きなお母さんじゃない！リョウを元に戻してよ！！お母さんを優しい元のお母さんに戻してよ！！こんな人殺し、僕のお母さんじゃない！！！」
なんでリョウを殺したの？
なんで・・・なんで・・・。
「コウタ！」
「お兄ちゃん・・・。」
「従兄弟のソウタの所に行こう。」
「・・・なんで・・・？」
「この家にいると、コウタが危ないんだ！同い年だし、仲いいだろ？」
「・・・でも・・・」
「いいから行け！！！」
その日から僕はソウタと一緒に暮らすことになった。
- Re: 紅の薔薇 ( No.1 )
- 日時： 2017/03/24 17:17
- 名前： 鏡音レン （ID: lh1rIb.b）
第１篇「依存」
ソウタｓｉｄｅ
詳しい理由は知らないけど、従兄弟のコウタが僕と暮らすことになった。
「・・・コウタ。大丈夫？」
「・・・・。」
ここへ来てから、コウタは喋らなくなった。夜も眠らず、泣いていた。
部屋の壁の端で、体育座りをして、うつむいて。ごはんも食べず、動こうともしなかった。
やっと眠れるようになっても、夢にうなされてて。僕は毎日コウタの横で手を握って眠った。コウタが少しでも楽になればと思って。
コウタｓｉｄｅ
僕はいきなり家族を失った。お兄ちゃんにも会えない。
そんな状況で感傷に浸っていると、ふと誰かが手を握った。
僕はリョウがもどってきてくれたのかと思い、隣を見た。
・・・ソウタだった。
ソウタは家族に愛されていない。
お母さんは死んじゃって、お父さんは仕事でいつも居ない。
兄妹もいない。
僕は夢で何度もお母さんに家族が殺される夢を見た。
そんな時はいつもソウタが隣で、手を握ってくれた。
手を握ってくれることで、少なからずとも僕は安心した。
家族を失った僕と、家族に愛されないソウタ。
僕たちはお互いの手を握ることで安心した。
僕はソウタが居ないと不安になっていった。トイレに行くときだって不安になる。
ソウタに依存している。
僕はそう思った。
僕たちは、互いの孤独を埋め会う存在。
であるが故に、お互いがお互いに依存し合っていたのだった。
- Re: 紅の薔薇 ( No.2 )
- 日時： 2017/03/24 23:39
- 名前： 鏡音レン （ID: lh1rIb.b）
第２篇「離れないで。そばにいて。」
コウタｓｉｄｅ
「ごちそうさまでした。」
食べ終わり、食器を重ねる。
料理はソウタが作ってくれた。僕が今まで食べたものよりは美味しくなかったけれど、何も食べないよりはマシだった。
僕は、ソウタが手を繋いでくれるようになってから、生活を見直し始めた。
朝は、早めに起きてご飯を二人で食べて。昼間はたっぷり遊ぶようになった。あの夢にうなされることは、ほとんど無くなった。
いつしか、兄の顔までまともに思い出せなくなっていた。
そんなある日のこと。
いつも通り、ソウタと二人で眠っていたときだった。
ここは・・・。僕の家？
「ね、コウタ。あなたも死ぬ運命なのよ。」
「やめろ！」
「お兄ちゃん！」
・・・いつもならここで兄が殺される。だが・・・。
「やめて！！」
「ソ・・・ウタ・・・？」
「コウタ！僕が守るからね・・・！」
ソウタｓｉｄｅ
その日は久しぶりにコウタがうなされていた。
大丈夫。コウタは僕が守るよ。
と、心の中でつぶやきながら、コウタの手をそっと握った。
「ソウタ・・・！だめだよ・・・！殺されちゃう！」
寝言とはいえ、残酷すぎだ。コウタがどれだけ怖い思いをしたか、自分がよくわかっていたから、その寝言に心を痛めた。
「やだ・・・！ソウタ！僕から離れないで！ソウタまで死なないで！」
涙を流し、うなされているコウタの頭をそっと撫でた。
「僕は何処にも行かないよ。コウタ。死なないよ。」
僕がコウタを守るよ。悲しませたりなんてしない。ずっと、コウタのそばにいるよ。
- Re: 紅の薔薇 ( No.3 )
- 日時： 2017/03/27 19:22
- 名前： 藻 （ID: sbAJLKKg）
うわーん悲しすぎ！早く更新して〜
- Re: 紅の薔薇 ( No.4 )
- 日時： 2017/03/27 21:44
- 名前： フラン （ID: 16oPA8.M）
悲しすぎる。 どうも！スカーレットの姉のフランです。
妹がいつもお世話になっております。
だけど、スカーレットは私がやっている事はまだ知らないみたいです。