BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- 監禁から始まる恋
- 日時: 2017/04/06 12:18
- 名前: 秋田 文 (ID: qMXr7W56)
独占欲強いα後輩×強気Ω先輩
グダグダ恋愛ものです。
※オリジナルBL小説です
※誤字脱字がある場合はご了承下さい
人物紹介
・一条 滝(いちじょう たき)
16歳高校一年生、バスケ部員。
嫉妬深く恋愛初心者。相手が新見健吾で自分が攻めなら後はなんでもいい。
一途な攻め。
・新見 健吾(にいみ けんご)
17歳高校二年生、室内クラブ部員。
200人余りいる学年で成績順位は1桁台。気さくでノンケ。
思ったことは口に出す受け。
ーーーーーーーーーー
2017.04.04 スレ開始
2017.04..06 スレ名変更
「好きだから監禁して何が悪い」から「監禁から始まる恋」へ。
- Re: 監禁から始まる恋 ( No.3 )
- 日時: 2017/04/06 12:16
- 名前: 秋田 文 (ID: qMXr7W56)
一条 滝目線
元気そうで良かった…
「リンゴ持って来ましたよ、食べます?」
皿に乗せたリンゴ3つと果物ナイフを持ってベッドサイドテーブルに近づくと、先輩は俺を警戒してるのか凝視してくれてる。
ああ、先輩に見られてるって、先輩の目には今俺しか映ってないとか考えると嬉しいなぁー。
「なにそれ」
「え?あ、だからリンゴです」
「種類だよ種類」
「んー、わかりません。りんごはリンゴですよ」
なんだよ先輩が見てたのリンゴかよ。リンゴに嫉妬する。俺、恥じらいとかないから、ただただ普通にリンゴにムカついた。
「なんで監禁されてんの?俺」
やっぱり質問してきたかー、まあ当然だよねー。単刀直入に聞いてくるとこ、先輩の素直さが出てて俺は好き。
「頭の良い先輩ならわかりますよね?」
りんごを切りながら俺の事について考えさせる。先輩の脳裏に俺だけ見えてればそれでいい。
「ハッ、なに?お前、俺が好きとか?」
「そうですよ?」
深く考える素振りも見せずに先輩は俺を嘲笑って冗談交じりに言ってきたから当然の如く真顔で即答した。一瞬空気が静まる。先輩は沈黙が好きじゃない。そんなに親しくない相手との沈黙は地獄に感じるタイプ、好きだからそれくらいわかる。というか、先輩はわかりやすい。だから……
「え、あー…そう」
「はい」
「…この部屋暗くね?」
ほら、案の定質問したり喋ったりし始めた。先輩の全てを知れるかもしれないなんて、幸福でしかない!
「先輩のためですよ」
「は?意味わかんね、つか腹減った。まだかよ」
流石先輩、順応性高い。この部屋に慣れたって感じ。監禁されてる側が監禁してる側の俺に傲慢な態度。そんな先輩も可愛くて好きだなぁ。
これからよろしくね、先輩。
- Re: 監禁から始まる恋 ( No.4 )
- 日時: 2017/04/07 17:49
- 名前: 秋田 文 (ID: 5ySyUGFj)
「はい、出来ましたよ、先輩あーん」
「自分で食えるっつの」
「あー…」
うさぎ型に切ったリンゴを楊枝に刺して先輩の口に近づければ、俺の手から素早くソレを取り上げ、食べる先輩。あーんで食べてもらえなかったのはショックで残念そうに言葉を漏らすけど、両手の手首を拘束しちゃってるから両手で持って食べてる先輩は可愛いくてたまらない!
「…俺ね、先輩が好きなんすよ。だから付き合ってほしいんス」
「この状況で言うことかよ、強制でお前の茶番に付き合わされてんじゃねぇか」
「あはは、いやだなぁ、茶番じゃないスよ、本気っス」
本題を切り出せば、先輩は呆れたように俺が冗談や遊びでこんなことしてると思ってるようだから、何をおかしな事言ってるんだろうって笑って言い、本気で好きなんだと告げれば、先輩は俺の目を見て唾を飲み込んだのが分かった。
「まあ、先輩。そんなビビらないでくださいよ」
「はぁ?」
「先輩を傷つけたくはないんすよ」
先輩の体が強ばって警戒しだしたのが分かったから、警戒はしないでほしくて、ヘラっと笑って言えば先輩は眉を寄せる。攻撃的な目をした先輩も好き。こんな状況でも怖気づかない強気な先輩は俺の心を擽る。
俺は先輩を傷つける気はないと告げれば先輩は、ホッと一息漏らして気を抜いた。俺はそんな先輩に聞こえるようで聞こえない程度の声量で「ま、物理的にはね」と呟いた。
「あ、なんか言った?」
「いいえ。なにも」
どうやら先輩には聞こえてなかったようで俺はニコッと笑みを浮かべて上記を言った。
- Re: 監禁から始まる恋 ( No.5 )
- 日時: 2017/04/08 00:19
- 名前: 秋田 文 (ID: 5ySyUGFj)
「先輩、俺と二人きりになって、やりたいこととかありますか?」
「正しくは2人きりにして、だろ。俺は2人きりにさせられて、やりたいこととか何もねーよ」
リンゴを食べ終えた先輩が落ち着いたかなってぐらいで俺が椅子に腰掛けたまま、ベッドに座ってる先輩に前のめりになりながら笑顔で問いかければ、先輩は自分が監禁されていることが余程気に入らないのか俺の言葉を訂正して言えば、俺とは何もすることがないと言う。
ムッとする。じゃあ他の人とは遊んで、話して、楽しそうにするの?俺と居たら何も意欲が湧かないって?それって、俺に興味が無いって言ってるようなものじゃない?ムカつく…。
俺は笑顔で下記を言いながら椅子からゆっくり立って先輩に迫る。
「えー、あるでしょ?ヤりたいこと」
「ねーよ。どぅわああ!ちょちょ!やめろやめろ、なになになに!?」
先輩が顔も視線も逸らしたままで俺を見ようとしないから隙だらけだった。先輩の返事も分かりきってたから答えてくれてる間に先輩を押し倒せば派手に驚いた。ついでに先輩の腰あたりに馬乗りになれば先輩は目を見開きながら俺を見たり周りをキョロキョロして状況を読み込もうとする。
その動揺が俺を興奮させる。先輩は俺と居れば他のことも考える余裕がなくなるなんて、そんなの嬉し過ぎるじゃん!
「か、かわいい…!」
ベッドに押し倒されて動揺しまくりの先輩に愛くるしくて思わず抱きしめる。苦しかったのか先輩は「ぐえ」と変な声を出すけど、放してはやんない。
「おい、お前…趣味悪いぞ」
すぐに落ち着いて話す先輩。こんな事されてるのに冷静で全く怯えもせず、誰にもフレンドリーに絡む先輩だから、慣れてない行動だとしてもすぐに落ち着きを取り戻す。そんな先輩も好きだけど、誰にも見られたことのない先輩を見ることはもっと好き!
だから、さっきみたいに凄い動揺してくれたり、攻撃的な目をしてくれたりなんてことは俺の望むこと!先輩の頭に俺しか入ってないみたいな、そういう恋愛してみたい!俺は先輩が好きだからー!!
「おーい、聞いてるー?そろそろ離れてくれなぁーい?」
「ああ、先輩っ…」
「お前息荒いよ?」
「俺と付き合ってくれる?」
「状況考えて、もの言え。喉乾いた!水もってこい!」
「うえー?」
俺が良い雰囲気になったから押しの一言言ったのに、雰囲気ぶち壊して先輩は水を持ってくるように言ってきた。どうせ、俺が離れる理由作りなのはわかってる。先輩が喉乾かしてるなら水を持ってきたいところだけど、離れたくないし…駄々こねて可愛こぶる。
「は、や、く、い、けー」
「だぁー!痛い痛い、痛いッスよぉー!わかりました!行きます!もー!」
胸のところにあった先輩の手が俺の右耳(耳朶)を引っ張る。痛くてバッと上体を上げて涙目で右耳を抑えてれば、部屋の扉へ向かって「行け」と言うように先輩が顎を動かす。目も俺と合わせてアイコンタクト。先輩から離れるのは嫌だけど行くしかないか…。
渋々先輩から降りてベッドからも降りて水とコップを取りに向かう。
- Re: 監禁から始まる恋 ( No.6 )
- 日時: 2017/04/09 05:44
- 名前: 秋田 文 (ID: 5ySyUGFj)
新見 健吾目線
水を取りに部屋を出ていった一条を見送ってから両手首を拘束する手錠を外そうと動かす。俺は下手なマジックを披露してみんなを笑わせることはするけど、ホントにマジックが出来るわけじゃない。手錠も外せない。
自分が無力に感じると腹が立った。
とりあえず、自分が衣服を身につけている状態であったことにまずは安堵する。
すっかり体の痺れが無くなったのを感じればベッドから降りてカーテンの閉まってる窓があるであろう場所へ歩けば、あと少しでカーテンに手が届くところで、左足が引っ張られたように動かない。原因は分かってるけど確認の為見る。
左足首に固定された枷に繋がる鎖と、ベッドの脚に巻かれた鎖がピンと張っている。
足を進めようと自分のところへ引いても枷が足にくい込み痛むだけ。足首から血が出る前に止めて脱出は不可能だと察する。
部屋の扉が開く音がしたけど、俺は急いでベッドに戻る気はなく、その場に立ち尽くしていれば一条は水の入った容器とコップを1つ乗せた盆を両手で持って入ってくる。
「お前さ、ホントに俺のこと好きなの?」
好きだから監禁するとか俺には考えられなくて、嫌がらせにしか感じないこの状況に疑わしかったことを改めて聞く。
「はい!もちろん!」
即答だった。こんな事を男のコイツに聞くのは馬鹿だったらしい。盆をサイドテーブルに置いて笑顔で俺を見ている一条。
「俺は女が好きなんだけど?」
「知ってますよ」
一条には悪いが、俺はホモじゃねぇ。それを言って一条の告白を断れば知ってると返された。それも変わらぬ笑顔で。
俺はコイツの考えてる事が分からない。
ただ1つ分かったことは、コイツが冷静な時は危ないということ。
- Re: 監禁から始まる恋 ( No.7 )
- 日時: 2017/04/09 20:40
- 名前: 秋田 文 (ID: 5ySyUGFj)
一条 滝目線
「俺、先輩が好きで好きでたまらないんスよ」
「それ、俺じゃない先輩じゃね?」
「ぶっ、間違えて監禁して流れで告白なんてするわけないじゃないっすかぁ」
ジャラジャラと床に擦れる鎖の音を立ててベッドに戻ってくる先輩。危機感の無い隙だらけの先輩は、普通にベッドののそのそ乗って枕を立てて背もたれにして座れば俺との距離は1m。
先輩の冗談に思わず笑って返せば、先輩はズバッと俺の心に矢を指す言葉を発する。
「俺が男好きじゃないこと知っててなんで告白して監禁までしてんの?フられるって分かってたんだろ?」
「泣きますよ?」
本気で涙出そうになった。でも、言われることに覚悟はしてたし、それの答えだって俺にはある。
コップに水を注いでる俺に応答を待ってる先輩。水を注ぎ終え、先輩に向き直り、両手首の拘束部を掴んで引けば先輩は必然的に前のめりになる。俺はバランスを崩して前のめりになった先輩を抱きしめる。
「うおぉっ」
「先輩…俺、先輩のこと嫌いになれないんスよ。好きだから、先輩と付き合いたいし、色んなことしたい。先輩が俺の方を向いてくれないなら俺が向かせればいいだけ」
「だからって物理的に行動すんなよ」
「俺、先輩に好きになってもらおうと思ってやった」
「おい、敬語は?」
「大丈夫!先輩の処女も俺が貰いますから!」
「え?俺、全然大丈夫じゃねぇよな?」
先輩を抱きしめて、結構良い雰囲気の中、俺が先輩を口説いてるのに先輩はツッコミばっかりやってムードなんでぶち壊す。先輩が全然ドキドキしてない証拠。
少し考えて、良い案を思いつき、先輩の両肩を掴めばそのままベッドに付けるように押し倒す。
「先輩!」
「またかよ…今度はどうした?」
「いいこと思いついたッス!」
「嫌な予感だな」
「体の相性はバッチリかもしれないっスよぉ!?」
「……まさか」
「ヤりましょ!ね!」
察しのいい先輩は俺の言うことも分かったみたいで、すぐに顔を青くする。身の危険を感じてる先輩も可愛いなぁ。
先輩の答えなんてどうせNOに決まってるから、聞く前に先輩の服に手をかける。
「ね!じゃねぇよ!ヤるか!」
「さすが先輩!ヤる気満々ッスね!」
「ヤらねぇって言ってんだよアホ!」
俺のボケにもナイスツッコミ!ホントに先輩が愛おしくてたまらない。上着を脱がしてTシャツを捲ればスベスベの先輩の肌。さり気なく先輩の両脚の股の間に足を滑り込ませれば先輩の右足が俺の右腹を押すように蹴る。
チッ、バレてたか……まあ、両手が使えないなら有利になるのは断然俺!なわけで。
先輩が右足をあげてくれたのをいいことに、先輩のズボンに手をかけ素早く脱がす。先輩は軽いから片足上にちょっと持ち上げたくらいで簡単に腰が上がる。
「先輩ちゃんと食べてます?軽すぎますよ」
「運動部と筋肉量一緒にすんなっての!って、マジで?お前マジなの?」
「俺先輩の前で嘘吐きませんから。じゃ、いただきます」
先輩は流されやすい。状況より会話に集中してくれるから凄い有難い。とりあえず、今日は入れないけど、慣らし程度に調教しようということで、ニッコリ笑ながら食事の挨拶をして始めた。
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