BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- ー北伊受け春期詰め合わせー(セカフェリ多め)
- 日時: 2018/02/27 21:33
- 名前: まふぃん@フェリ可愛 (ID: 00mQkAnU)
期末前に何をやっているんでしょうか私は。
えー、セカフェリの少なさにうちひしがれ、布教のためまたやりやがったまふぃんです。
色々詰めてみました。
例えば
*アナザー(2Pカラー)VSノーマル(いつもの方)
*おとぎばなし風
*RPG風
*学園風
*PKMN風
*保育園パロ
*ファンタジーパロ
などなど。
春が終わるまで乗っけてく予定です。
フェリちゃんmj天使hshs
- Re: ー北伊受け春期詰め合わせー(セカフェリ多め) ( No.1 )
- 日時: 2018/02/27 22:06
- 名前: まふぃん@フェリ可愛 (ID: 00mQkAnU)
RPGみたいな?
『勇者偵察』
ここはスウジク城。魔王とその部下達が住んでいます。
そして、囚われのお姫様もいます。
「・・・外に、出たいなぁ」
囚われのお姫様・・・フェリシアーノは、高い塔の上。窓から空を見上げていました。
「・・・最近、俺力付いた気がするし・・・ルートのムキムキには負けるけど」
フェリシアーノは外を見ました。
賑わう市場、美味しそうな食べ物、潮風吹く港・・・そして、豪華なお城。
フェリシアーノは、いてもたってもいられなくなりました。ああ、何て煌めいていて楽しそうなんだろう。と。
しかしフェリシアーノには空を自由に翔べる翼なんてありません。
が。
「呼んだか?フェリシアーノちゃん」
「ギルベルト!」
魔王の兄、ギルベルトは竜族のハーフなので空を翔べます。そしてギルベルトはフェリシアーノに強い恋心を持っていました。
何度、遠い地に連れ去ろうかとも思っていました。
「俺、外に行きたいんだ!此処にいるのはもう飽きた!お願い、ギルベルト・・・」
「了解だぜー!フェリシアーノちゃん。俺の背中に・・・乗りな?」
「うん!」
フェリシアーノはギルベルトにおぶさり、そのまま町へと向かっていきました。
「魔王様!大変です!!フェリシアーノ姫が消えました!」
「何だと!?」
「何ですって?!」
部下の突然の知らせに魔王ルートヴィッヒと補佐官本田菊は驚きました。
そして、
「さ、探すぞ!!まだ遠くには行ってないはずだ!必ず見つけ出すぞ!」
「フェリシアーノ君・・・魔物に襲われていませんように悪い虫が付いていませんようにああああああ」
城をものっそい勢いで飛び出していきました。
フェリシアーノ姫は、知りません。
自分がどんなに愛されているのかも、自分が世界一可愛い容姿をしていることも、男女問わず虜にしてしまうことも・・・
- Re: ー北伊受け春期詰め合わせー(セカフェリ多め) ( No.2 )
- 日時: 2018/03/03 21:46
- 名前: まふぃん@フェリ可愛 (ID: G5/N30EC)
「着いたぜ、フェリシアーノちゃん。此処がレンゴウ町だ。」
「ヴェー!楽しそうな所だね!」
魔王と補佐官が疾走している頃、お姫様達は町に居た。
「じゃあ俺様はちょっとルッツに嘘の報告でもしてくるぜ!今頃慌ててるだろうしな!」
「・・・?何か事件でもあったの?」
「んー?何でもねぇぜ!じゃあな!」
ケーセッセと笑いながらギルベルトは魔王城へと飛び去って行きました。
「ルートと菊には悪いけど、俺だって遊びたいんだ!あ、この服格好いいな〜すいませーん!」
店員を呼ぶと奥から長い金髪を持った美しい人が現れました。
「はいは〜いあら、可愛いお客さんじゃないの。で、何かな?」
「俺の着ている服とこの服、交換したいんだけど・・・」
そう言ってフェリシアーノはダイヤが散りばめられた空色のドレスを摘まみました。
「・・・はぁ?!いやいやいや!?そのドレス絶対とんでもなく高い奴でしょ?!交換なんかじゃ釣り合わないって!!」
「え、でも俺これ位しかお金になれるもの持ってなくて・・・」
しょぼん、と落ち込むフェリシアーノに店員は心奪われました。何これかわいい、と。
「そ、それ位タダであげるよ。」
気付いたらこんな事まで口走っていました。
「え、本当!?で、でも良いの・・・?」
不安気にこちらを見るフェリシアーノに店員は近付き、くいっ、とフェリシアーノの顎を上げて、色気たっぷりに囁きました。
「・・・お兄さんと今日一日デートしてくれるなら・・・ね?」
「うん!するするー!」
正直フェリシアーノは『デート』というのは何かよくわかっていませんでした。(過保護に育てられたため)
「よーしこれからお兄さんが楽しいこといっぱい教えてあげるからね・・・♪」
「うん!えーっと・・・」
「フランシス。」
「フランシス兄ちゃん!」
「はいはい」
「俺、お腹空いちゃった。」
「じゃあまずご飯だな」
「うん!あ、俺結構グルメだよ?」
「なら適当な店は選べないな。選ぶつもりもないけど」
一方その頃
「フェリシアーノおおおお!何処だああああ!!」
「ル、ルッツ!ホクオウ町でフェリシアーノちゃんらしき人物を見かけたって奴がいてよ!」
「何?!そんな所にまで・・・怪しい人物に襲われでもしていたら・・・!急いで向かうぞ!」
「はい!!」
注意
レンゴウ町とホクオウ町は全く逆の方向です。
- Re: ー北伊受け春期詰め合わせー(セカフェリ多め) ( No.3 )
- 日時: 2018/03/04 11:25
- 名前: まふぃん@フェリ可愛 (ID: G5/N30EC)
「うわあああああ!!」
机から溢れんばかりに並べられた美味しそうな料理にフェリシアーノの目は輝いています。
「好きなだけ食べていいよ」
「フランシス、何あるかこの可愛いのは。まさか拐ってきたんじゃねぇあるよな?」
フランシスがフェリシアーノに笑いかけながら優しい言葉を言う隣で、飲食店のオーナー王耀はフランシスに尋ねました。
「そんなことしねぇよ!ただ、貰った服に釣り合えるような事してるだけだっつーの!」
「その割にはお前フェリシアーノを手に入れる気満々じゃねぇあるか」
何故バレたとフランシスは王耀を不思議な目で見詰めました。そんなフランシスに王耀は溜め息を着きました。そんな時、
「ねぇねぇ王耀、もしかしてこの料理さ。ジアア方面のじゃない?」
「・・・何で、分かったあるか!?」
ジアアはここから遠く離れた地であり、独自の文化が栄えている所。それ故、誰一人料理の出所なんて知らない筈なのです。びっくりしている王耀にフェリシアーノはくすくすと笑いながら答えました。
「俺の所にもジアア出身の人がいるんだ。でもその人の料理はこの料理とはちょっと違ってるんだけど・・・多分、食材は同じじゃないかな?」
間違ってたらごめんね、とフェリシアーノはシュウマイを食べ始めました。王耀はその時、忘れかけていた『夢』を思い出しました。
「我、大きくなったら料理人になって美味しい料理を大好きな人に食わせてやりたいある」
いつも何か、足りない用な気がしていたのはこの事だったのです。
王耀は、苦笑しました。もう、夢は叶っちまったあるな、と。
「フェリシアーノ、お前の好きな料理は何ある?」
「え?!本当!?俺、パスタが食べたいなぁ〜」
フランシスはそんな王耀を見てニヨニヨとしています。
「何あるか」
「いやぁ?今まで絶対客の要望する料理なんて作らなかった、ジアアの料理しか信じてなかったお前がなぁ。って思っただけだよ」
- Re: ー北伊受け春期詰め合わせー(セカフェリ多め) ( No.4 )
- 日時: 2018/03/08 20:02
- 名前: まふぃん@フェリ可愛 (ID: G5/N30EC)
王耀とフランシスの心を盗んでも尚、フェリシアーノ姫は進んでいきます。
花屋のイヴァンにバラを渡され、
雑貨店のアーサーに腕輪を付けられ(勿論容赦無く三人にぼこられた)
王子のアルフレッドに求婚され。
数十分で五人を惚れさせてしまいました。(本人に自覚はない)
「俺、此処に住みたいな」
ぽつり、と溢したフェリシアーノの言葉に五人は思い出しました。
フェリシアーノは、此処にいないことを。きっと、この手を離せばしばらくは会えなくなるということも。
「・・・フェリシア「見つけたぞ!フェリシアーノオオオオオ!!!」?!」
此処に、住まないかという言葉は怒号でかきけされてしまいました。誰の、どこの、と周りを見渡すと、先程まで美かった空が黒い雲に被さっていてー金髪の美青年と黒髪の青年、竜の血を受け継いだのだろう(たんこぶ付き)青年が浮いていました。魔王ルートヴィッヒと補佐官本田菊とギルベルトです。
「あ、あいやー!!!魔王あるーー!!」
「うわあああ!逃げろおおお!」
五人は逃げました。が、途中でフェリシアーノが居ないことに気付き、後ろを振り返ると、
魔王と補佐官がフェリシアーノを抱き締めていました。
有り得ない光景にぽかんと呆ける五人と不憫を置いて、話がどんどん進んでいきます。
「フェリシアーノっ・・・・・!」
「ヴェ?い、痛い痛い!痛いよー!」
「・・・無事で、何よりです。貴方っていう人は・・・!」
「・・・!ごめんね、ごめんね二人共・・・・・・!」
「今回は、俺達にも非がある。手元に置いておきたいから、外に出さないなど・・・馬鹿げていた。」
「帰りましょう、フェリシアーノ君。料理長のロヴィーノ君も心配していましたよ。」
「兄ちゃんが?」
「ええ。さ、早く帰りましょう。」
ギルベルトがフェリシアーノを背負い、少し浮くと、フランシスから声を掛けられました
「お、おいフェリシアーノ?お前は・・・?」
フェリシアーノは変わらない、可愛らしい笑顔で、答えます。
「騙しててごめんね?でもその問いには答えられないよ。」
フェリシアーノは少し、悲しげな顔をして、飛びさっていってしまいました。
そしてその悲しげな顔は五人の想いを加速させました。
いつか、とある勇者達がお姫様の心を取りに来るのは別の話。