BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- 三人は親友であり恋人である。GL
- 日時: 2019/02/22 23:42
- 名前: スズ (ID: OiQJLdzt)
ほのぼのGLです。公立中学一年生の女の子たちの話です。
暗めの茶髪は毛量が多くツインテールにして肩下までの長さ。クリクリの目が童顔を主張する。スポーツ大好きスポーツバカ、いつも元気いっぱい恋愛については鈍いようだが感情に素直で押しの強さを兼ね持つ須藤茜、一年四組。
キリッとした眉毛に下ろすと鎖骨辺りの金髪は全て逆立てて、肌は少し焼けた色、男よりイケメンな顔で決めたことを曲げない性格、勉学スポーツ両立して平均よりは優秀な方。無表情で口数は少ないけれど目は口ほどに物を言う立花律、一年四組。
お嬢様育ちの色白にスレンダーボディ、身長が低い代わりにふわふわな巻き髪を全て後ろでまとめポニーテールにしている(毛先はポニーテールにした状態で項に触れるぐらいの長さ)。親しくなった男の見下し方に容赦がない。ツリ目の赤い瞳と美しい顔に誰もが魅了されるが自覚なし。勉学スポーツ両立して優秀。押しに弱く頼み事は断れない北条有菜一年一組。
ーーー短編集ーーー
雨の日。
>>1
文化祭。
>>2
ファンクラブその1、2、3。
>>3、>>4、>>5
二人の好きなところ1、2、3。
>>6、>>7、>>8
- Re: 三人は親友であり恋人である。GL ( No.4 )
- 日時: 2019/02/22 21:13
- 名前: スズ (ID: OiQJLdzt)
ファンクラブその2。
立花律には女子のファンが多い。その理由は顔が良いのと背が少し高いところと男勝りだが運動が得意なところである。体育で見せ場を絶対に逃さないことで女子からの黄色い声援が男子の心を抉るのだ。
「立花さん!タオルどうぞ!」
「ああ、ありがとうございます」
「「キャー!!」」
「立花さん!ドリンク持ってきました!」
「どうも」
「「キャー!!」」
「立花さん!お弁当作ってきたの!食べて!」
「また今度」
「「キャー!!」」
一々歓声がなるのに男子は悔しがる。一年なのにさん付けされて「立花さんの方がカッコイイ」と言われて振られた男子や去っていった恋人が多いらしく、口惜しいけど手を出せないぐらい認めているのだ。
「立花さんが女性でも構いません!私と付き合ってください!」
何度も聞いたこんな告白に立花律は答えるのだ。
「すまないが好きな人がいるんだ」
誰ですか、という問いには決まってこう答える。
「その人を困らせたくないから、あなたとは付き合えない」
キッパリとフる時はフる。白黒つける人なのだ。男子のファンは彼女を師匠と呼んでいることを彼女は知らない。
- Re: 三人は親友であり恋人である。GL ( No.5 )
- 日時: 2019/02/22 21:34
- 名前: スズ (ID: OiQJLdzt)
ファンクラブその3。
北条有菜はその整った容姿とクールさ、家柄の事もあり周りからは近寄り難い存在だがファンはとても熱烈なファンが多い。
小柄でスタイルが良く、色白は夏場になると露出される肌に男子の目は釘付け。整った顔立ちは皆が見蕩れるほど美しいのだ。
「北条さん、今日のお昼、一緒にどうかな?」
「テメェ抜け駆けしてんじゃねぇ!北条さん、放課後お家までお送りしますよ」
「いやいや!北条さん!今度の日曜日空いてますか?」
「「テッメェ!!」」
「ちょっと男子!北条さんが困ってるじゃない!」
「そうよ!北条さんの前で醜い姿見せないでよね!」
と北条有菜のファンはいつだって戦闘態勢であり、本人を目の前に争う事は多々あるのだ。本人はそれにどう対処したら良いのか焦ってオロオロしているのだ。
北条有菜は仲良くなった男子を見下すことは出来るがそれほど仲の深い関係でない男子には対処出来ないのだ。
それと同時に女子は困った北条有菜を守ってあげたいと思う心と振り向いてくれない意中の男子生徒を思うと北条有菜に嫉妬して彼女を守っている私に自己満するのだが、彼女には知る由もない。
むしろ願ったり叶ったりなのかもしれない。
- Re: 三人は親友であり恋人である。GL ( No.6 )
- 日時: 2019/02/22 22:32
- 名前: スズ (ID: OiQJLdzt)
二人の好きなところ1。
須藤茜は立花律と北条有菜が大好きだ。特に好きなところをあげよう。
「茜?帰らないの?」
「うーん・・・」
「帰れないんだ、テストで赤点を取ったらしい」
放課後、有菜が二人の元へ来ると頭を抱えてプリントを見つめ唸る茜。有菜の問いに帰宅準備をしながら律は答える。
「赤点?見せて」
茜の下のプリントをスルリと手に取る有菜は赤で書かれた15点の数字に驚く。100点満点中15点なのだ。有菜はテストで95点以下を取ったことがないのだ。本当に赤点というものがあるのかと初めて実感した。
「ゆうぅー、一緒に帰りたいー!」
「文句を言うな茜、補習受けなきゃ明日もなんだろ?」
「律の意地悪!ね、有も茜と帰りたいよね?」
「・・・茜の為なら補習は免れないわね」
「フフッ」
「えぇー!?ダメダメ!有は茜と帰るの!」
「茜・・・」
「ちょ、ちょっと茜!手を離して!」
茜の質問に赤点のプリントを見て有菜は律の味方について、茜は一緒に帰りたいと駄々こねて有菜のスカートの端を掴む。駄々をこねる茜にどうしようかと思案する律。ただでさえ正装のスカートは短いのにスカートの端を掴まれて慌ててスカートを抑える有菜。
北条有菜は心配性でクールなのに予想外な出来事に色んな表情を見せてくれる、そんなところが茜の悪戯心を擽るのだ。本人は自覚がないのであろうが、顔を赤くするところとか可愛くていじめたくなる。
軽くニヤついてスカートの端を引いて見せれば「きゃあー!」と小さい悲鳴が聞こえて楽しくなった瞬間に頭を叩かれた。
「やめんか!」
「いったー!律、教科書で殴ることないだろー?」
立花律は普段優しいのに自分にだけ少し厳しい所。Mって訳じゃないけど律は加減して叩いてくれてるのも分かってるから愛情感じる。
「セクハラの罪で今日は補習を受けて帰れ」
「えぇー!?有!」
これも愛情・・・だけど悲しい。
有菜に助けを求めたが、先程のスカートの件で怒ったのか、プイっとそっぽを向いて律に同意した。頭に石が降ってきたようなショックを受けた。
「そんなあぁー!」
「またな茜」
「またね」
二人は帰って地獄の補習が始まった。
- Re: 三人は親友であり恋人である。GL ( No.7 )
- 日時: 2019/02/22 22:57
- 名前: スズ (ID: OiQJLdzt)
二人の好きなところ2。
立花律は須藤茜と北条有菜の二人が大好きだ。二人の前ではわりかし喋っている方だと思う。二人の特に好きなところを話そう。
須藤茜は意外と空気を読んでて秘密事は絶対口を割らないところ。陽気でスポーツバカなのに対人関係には天才なのかもしれない。そう思うのだ。
「少し、冷たかったかしら」
帰路で有菜が言った言葉に先程茜と交わした言動を思い返す。
「そんなことないんじゃないか」
「そう思う?」
「ああ」
北条有菜は心配性で対人関係はネガティブな方で、それでも誰よりも思いやりのあるところが好きだ。物事に一喜一憂する彼女は好きだけど、些細な事でも真剣に考えてくれるところも結構好きだ。
「明日から部活動に参加できるのよね、律はサッカー部入るの?」
「いや。女子サッカー部は無いから、有はどうする?」
「そっか、サッカー部に入るならマネージャーって形になるのか。サッカーが出来なきゃ意味無いもんね。私はソフトテニス部に入ろうと思っているの」
「ならアタシも」
「えっ、そんな簡単に決めていいの?」
「アタシのやりたい事だから」
「・・・うん、そっか!」
目を少し細めて微笑んだ有菜の顔は嬉しいと幸せに満ちていて律の心臓の鼓動が速くなるのだった。
- Re: 三人は親友であり恋人である。GL ( No.8 )
- 日時: 2019/02/22 23:41
- 名前: スズ (ID: OiQJLdzt)
二人の好きなところ3。
北条有菜は須藤茜と立花律が大好きだ。特に好きなところをあげよう。
須藤茜は本音でぶつかってきて同意できるものがあれば共有して間違っていることは正しい道を記してくれる。彼女が道を照らしてくれる。彼女は太陽のような存在なのだ。普段子供っぽいところがあっても大概は許せてしまう、甘いのかもしれないと思うけどどうしようもないのだ。
立花律はなんだかんだ言って有菜に甘いところ。茜には少し厳しいようだけどまるで有菜を妹のように優しく守ってくれる。普段スキンシップを好まない彼女が触れてくることは珍しくても自然の動作で違和感がない。それも嬉しい。たまに熱い視線を感じるけど知らないふりをする。
迷いのない彼女の行動に見習うべきだと常々思っている。
今日からソフトテニス部に参加する。部室に行くと先輩達は来ていなくて早めに着替えることにした。着替えている最中に部室の扉が開いて慌てて胸元を隠したが律だったので安堵した。
ネームの書かれていない空きロッカーを使っていたが律も隣で着替え始めた。
「茜は何か部活に入るのかしら」
「さあ」
「早めに着替えて準備運動でもしましょう」
「いや、その前に」
「うわあっ!?なに?」
「ちょっと癒し」
部室のベンチに座ってシューズの紐を調節しながら話をしているといつの間にか着替え終えた律が外側から覆うようにベンチに腰掛けて(律の座った股の間に有菜が座っている様子で)、有菜を逃がさぬように有菜の腹の部分に両腕を巻き付け顎を有菜の肩に埋める。
深呼吸と共に細身で小柄な有菜を抱きしめる力を強めていくと「苦しい苦しい」と悲鳴が上がる。力を少し緩めて「ごめん」と耳元で謝ればビクリと一瞬肩が上がって「うん」と返ってくる。チラリと見れば頬が赤くて耳まで真っ赤で、可愛過ぎて愛くるしさにキスをしたくなったが、部室の扉が開いたのでそれは我慢した。
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