BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

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たとえ夢であっても
日時: 2019/03/23 22:11
名前: 空巫女 (ID: Bz8EXaRz)



_______たとえ出会いが夢であっても

アタシ達の想いは本物だから_______



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こんにちは。
本館のコメライ板でも執筆している空巫女です。
前々から本館で執筆している小説をこっちに執筆すれば良かったな...って思ってます。

本館での小説と、ここでの小説を平行して書いていくので投稿スピードは遅いです。はい。


<注意>
・メインはGL
・BL(?)少しだけ有り
・現代モノ

目次 >>1

Re: たとえ夢であっても ( No.6 )
日時: 2019/03/24 03:03
名前: 空巫女 (ID: wTediy7Z)

<キャラクター紹介>

小雪朱那こゆきしゅな
本作の主人公。独り暮らしの高校1年生。
夢に来た理由は“自分の時間がない”と思っているが...?
一人称は私

・クルフォン・スノーウィル
シュナが、夢の中で始めてあったイギリス人の少女。
中学3年生。夢に来た理由は不明
一人称はアタシ

・ウルカ・アグニスタ
性同一性障害の高校3年生。戸籍上では男性だが、
性格は女性で、姉御肌タイプ
一人称はウチ

桐谷栞きりたにしおり
高校1年生の少女。落ち着いた雰囲気がある。
夢に来た理由は、ある事情で学校に行けてないから
一人称は私

・クイル・ペンドラゴン
高校2年生の青年。セイと付き合ってる。
夢に来た理由は、不明
一人称は俺

九条清奈きゅうじょうせいな
ウルカ同様、性同一性障害の中学3年生。
通称は“セイ”で、ウルカとは逆で
戸籍上は女性だが、性格は男性
一人称は僕

Re: たとえ夢であっても ( No.7 )
日時: 2019/03/26 14:11
名前: 空巫女 (ID: Q.3BB6GW)

<第4夢>

皆の自己紹介が終わった後。
私はクルフォンやウルカさんに、夢の中を案内された。

「もう4時半かぁ。シュナちゃん、時間大丈夫?」
「え、もうそんな時間なんですか!?私、いつも5時に起きるので...」
「そっか、なら行ってらっしゃい!」
「う、ウルカさん!?離してください!」

ウルカさんは、行ってらっしゃいと言っておきながら、私に抱きつく。私はウルカさんの腕の中でじたばたする。

「ウルカさん、ステイ」
「ちょ、クイルくん、そりゃないでしょ!」
「シュナさん、ウルカさんがすいません」
「あ、ありがとうございます...?」

クイルさんがウルカさんの首根っこを掴み、そのまま引っ張る。そのお陰で、私はウルカさんから解放されたので、疑問文ではあるが、お礼を言う。
抵抗しながらクイルさんに引っ張られるウルカさんを横目に、私はクルフォンに問う。

「ね、クルフォン。そういやどうやって帰るの?」
「えっとね、夢の中で寝ると戻れるぞ!」

え。夢の中で寝て、違う夢に行ったりしないよね?
でも、もしそうならみんなここに居ないか。

「ありがとう。またね」

私はクルフォンに別れを告げると、クルフォンが私の右手に何かを握らせた。

「これは...?」
「これは、アタシ達がここに居た証。アタシ達は皆これを持ってるから、シュナにも貰ってほしい」

私が立ち止まると、クルフォンが説明する。
そして、“証”とは、ロケットペンダントだった。
いつ撮ったか解らない、6人の写真が写っている。

「喜んで貰うわ」

そう告げると、クルフォンは幼い子供の様に私に抱き付いた。

「ありがと、シュナ!明日も、またここに来てくれるよな?」
「勿論」

首をかしげるクルフォンに、私は微笑んだ。
すると、クルフォンは私から離れる。

「えへへ。なら待ってる。また明日な!」

私は、クルフォンに見送られ、眠りにつく。


_________
______
___


「シュナ...か。なんだろ...この感じ...」

シュナが去った場所で。
クルフォンは独り、誰にも聞こえない声で呟くのだった。






Re: たとえ夢であっても ( No.8 )
日時: 2019/03/27 00:20
名前: 空巫女 (ID: osQJhSZL)

<第5夢>

スマートフォンのアラーム音が鳴り響き、私は目を覚ます。

「なんか...変わった夢だったわね」

そう呟きつつ、右手を見ると、夢でクルフォンに貰ったロケットペンダントがあった。

「クルフォンが言ってる事、やっぱり本当なんだ」

物的証拠が出来た今、クルフォンの言葉の正当性が証明された。
学校ではペンダントを身に付けるのは校則違反なので、鍵が掛けれる、大切なものだけを入れてる引き出しにペンダントをしまう。

今日も学校とバイトなので、朝早くから身支度をし、朝食を食べたら、この時間に洗濯云々を済ませておく。
今は5月であり、高校に入ってまだ2ヶ月も経ってないが、この生活に馴れてしまった...が、今日はいつもと違い目覚めや機嫌がいい。

やがて、7時過ぎると私は家を出て学校に向かう。
学校からの距離は自転車で片道30分程。
昼食に関しては、学食で食べるので問題ない。

そして30分後。学校についた。

「ん、朱那、おはよ。なんか今日機嫌いいね?いい夢でも見た?」
「そんな事ないわよ?」

校門で、中学からの仲の友達と合う。
友達は的確に私に起きた出来事を当ててくるものの、私はさらっと嘘を通す。

「嘘だぁ。だって顔に出てるし」
「で、出てないもん」

秒で嘘がばれてしまったので、私はそっぽを向く。

「あははー朱那可愛い」
「ちょ、こんな人目があるとこで止めてよ!」

友達が私に抱きついてきたので、私は抵抗する。
ウルカさんみたいだ。

「なら、人が居なかったならいい?」
「よ、良くない!!」
「あ、顔赤くなってる」
「うっさい!もう教室行くわ!」

私は力ずくで友達の腕から逃げると、そのまま早足で校舎内へ。

「あ、待ってよー!急に抱きついたのが嫌だったら謝るから!」

友達は私に遅れて校舎内へ。
別に嫌ではないのだけどね...恥ずかしいのよ。
そんな私の気持ちを察せなかった友達から、後で凄い謝られたのは別のお話。


*


「ただいま」

夜11時。昨日と同じように、誰も居ない自宅へ入る。

そして、私は夢が早く見たくて、何時もより早く物事を済ませた。
クルフォンに貰ったペンダントを右手で持って、そのまま眠りについた...

Re: たとえ夢であっても ( No.9 )
日時: 2019/03/28 21:22
名前: 空巫女 (ID: jFu2moab)

<第6夢>

「シュナ、速く起きろー!」

そんな聞き覚えのある声が聞こえ、私は目を覚ます。
そこに居たのは、クルフォンだった。となると、ここは夢の中か。

「来るの遅いっ!」
「ちょ、痛い痛い!」
「ご、ごめんっ」

クルフォンは私が夢に来たと気づくと、問答無用で抱きついてくる。少し首が締め付けられたので、訴えるとクルフォンは直ぐ様離してくれた。

「別にいいわよ。悪気がないのは解るから。それより、今日は何するの?」

私は昨日来たばかりなので、いつも何しているか解らない為、クルフォンに問う。

「皆なら大広間で勉強してるぞ?」
「えっ...」

夢の中でも勉強してるの?
私は戸惑いを隠せないで居ると、クルフォンは私の腕を引っ張っぱり、走り始めた。

大広間に来ると、そこではウルカさんとクイルさんの年上組が机の上にノートやワークを広げて勉強をしていた。

「あれ?セイとシオリは?」
「多分こないかな。実を言うと、アタシ達全員が揃うのって結構稀なんだよ」

成る程。確かに夢を見ない日もあるからね。

「で、何で勉強してるの?」
「知らない。二人に聞いたら?」

知らないのか!?
仕方ない。頑張ってるとこを邪魔するのは申し訳ないが、私が聞こう。

「ウルカさん、クイルさん、こんばんは。何故夢の中でも勉強しているんですか?」
「シュナちゃんじゃない。こんばんは。それがね、6月の始めにある中間...」
「あ、それ以上言わなくていいです」

二人に近づいて問うと、ウルカさんからそんな返答が来た。私はこの言葉の続きを察し、その言葉を聞きたくないので止める。

「シュナちゃん助けてー」
「無茶いうな。シュナさんは高1だぞ?高3の問題が解るわけ...」

私に向けて手を伸ばすウルカさんを止めるクイルさん。その際、少しウルカさんが解いている問題が見えてしまう。

「数字...あ、そこはyを-3xに代入すれば...」

ふと、呟きながら計算してみると、意外にもすんなり解ってしまった。

「答えは15ですね」
「「えっ」」

二人はこちらを見て唖然と唖然としている。

「えっ、解けたの!?シュナすごい!」

こちらを見ていたクルフォンが、駆け寄ってくる。

「すごいね。答え見たら会ってる。ね、偏差値いくつ?」
「偏差値ですか...中3で冬にやった実テでは総合で52です」

うろ覚えだが、平均である50を越えてたのは確かだろう。

「嘘だろ?60くらいいってるんじゃないか?シュナさん頭よさそうだし」
「クイルさん、それは偏見です。まぁ数字ならそれくらいなんですけどね...あ、ウルカさんちょっとシャープペン借ります」

クイルさんの偏見を指摘しつつ、ウルカさんから借りたシャープペンで、うろ覚えであるものの、紙に自身の偏差値を書いていく。

「まぁ、こんな感じですね」
「「「文系が絶望的!!」」」

紙を見た3人は声を揃えてそう言った。
それもその筈。理科や数字は60前後だが、他は全て平均以下。
英語にいたっては40以下だ。

「えー。シュナちゃん文系美少女だと思ってたのに。まぁいいや。お姉さんが英語教えてあげようか?」
「偏見はやめてください。後、英語を教えてもらえるのは助かりますが、今は自身のテスト勉強を優先してください」

性同一性障害であるウルカさんがお姉さんなのか、お兄さんなのかはさておき、クイルさんと揃って偏見するのはやめていただきたい。

「あと、私の偏差値教えたので、皆さんの偏差値も伺っていいですか?」
「「「......」」」

3人揃って黙認しやがった。人のプライバシーは聞き出しておいて...

「あ、えっとね、アタシは43かな...?」

少しの沈黙の後、クルフォンは申告してくれた。43か。低いといえば低いけど、私の英語に比べたらマシね。

「さて、年下の私達が話したんですから、貴方達も教えてくれますよね?」

私は若干威圧しながら、けれど笑顔で二人に問う。
すると...

「ウルカさん逃げるぞ!」
「ok!」

二人は逃げていった。それも現実に。
現実に逃げるって、卑怯...

Re: たとえ夢であっても ( No.10 )
日時: 2019/04/03 10:50
名前: 空巫女 (ID: 6hC8ApqV)

【更新遅くなってごめんなさい!】

<第7夢>

ウルカさんとクイルさんが逃げた後。

「二人っきりになっちゃったな...」
「そうね」

私とクルフォンだけの大広間。
少し話しても、会話が続かない。

「勉強、するか?少しなら英語教えれるぞ?」

クルフォンは自身の英語のワークを広げる。
恐らく善意で言っているのだろうが、下級生から教わるのはちょっと、先輩として情けないというか...でも今は夢の中だからそんなの問題ないし、クルフォンはイギリス人だからいいのかな...?

「遠慮するわ」

しかし、勝ったのは先輩としてのプライドだった。
正直自分でも情けないと思う。
この程度の事でプライドが勝るなんて...

「そっか...」

しゅん、と落ち込むクルフォン。

「なら逆に、私が教えようか?理数系で苦手なのある?」
「両方」

私が代案をすると、クルフォンは秒で答える。
まぁ、偏差値43じゃ仕方ないか...

「解ったわ。なら先程ウルカさんがやってた数学からやりましょ」
「シュナ先生お願いします...いたっ!」

元気よく挨拶したクルフォンであったが、お辞儀をした時に頭を机に打ってしまう。

「だ、大丈夫?」
「夢の中だし平気...」

私が心配して声をかけると、クルフォンは頭を押さえながら顔をあげる。

「もう。気をつけてよ?」
「はーい」

私は軽く頭を撫でる。
頭を撫でられながら短く返事をするクルフォンの顔は、少し赤かった。
ぶつけたからか。

「えっと、今中3だと中2の内容がいいわね。確率にする?連立にする?」
「普通の一次方程式で」
「一次方程式?1年の内容じゃ...まぁ基礎は大事だからやるとしましょう」

そして、私はクルフォンに方程式についてを教える。関数は出来てるし、物分かりがいいから進みが早い。
もしかしてクルフォンって、やり方知らないだけ?
と、なるとここに来てる理由って不登校だったりするのかな...そうだったら、私がクルフォンの手助けをしてあげなくちゃ。


*


「シュナー!終わったー!」
「ふふ、よく頑張ったね。...そうだ」

万歳するクルフォンに、私は何かご褒美をあげれないか考える。
そして、ある事が思い浮かび、私は思い浮かんだモノを出せないか念じる。まぁ、それは半分お遊びではあるが。

すると、それは私の掌に出てくる。
夢なら念じれば現実にあるモノを出す事ができるのだ。
ワークやシャープペンなんかもそう。

私は掌に出たそれの蓋を外し、クルフォンの額に押す。

「な、なにこれ!?」
「犬のスタンプよ」

私はクルフォンに手鏡を渡すと、クルフォンは早速自身の額に押されたスタンプを見る。

「わぁ、可愛い!ありがと、シュナ!」
「どういたしまして」

喜ぶクルフォン。喜んでもらえて何よりだが、半分お遊びなんて言えなくなってしまった。

「あれ、クルフォン顔赤いわよ?」

私は、ふとクルフォンの異変に気づく。
先程は頭を机にぶつけたからだが、今のは確実に違う。

風邪かと思い、クルフォンの体温を計ろうと手を近づける。
すると、クルフォンの顔はさらに赤くなる。

「ねぇ、大丈夫!?」

私は心配になり、大声を出してしまう。

「大丈夫だって...シュナって心配性なんだなぁ。アタシは大丈夫だから。ほら、もう4時半だから戻りなよ」

クルフォンは苦笑いをすると、私を押す。

「解ったわ...無理、しないでね?」

私はそう言うと、クルフォンに言われた通り現実に帰る事にした。


_________
______
___


「夢の中で風邪なんて引くわけないのに...心配してくれて、シュナは優しいな。でも、それと同時に鈍感だな。ま、仕方ないか。アタシは女の子だし、それに夢の中なんだから」


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