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銀魂 銀土
日時: 2023/02/05 14:36
名前: hikaru0221 (ID: xFdKC5ra)

銀土―>>1

【真選組監察レポート】#山崎―>>2-7

※BLです。
※だいぶ創作入ってます。
※書いている途中で興奮しすぎてスレスレを描くかもしれません。気をつけて下さい(私も気をつけます)

Re: 銀魂 銀土 #山崎 ( No.3 )
日時: 2023/01/30 20:22
名前: hikaru0221 (ID: xFdKC5ra)

【五日目】

急に日付が飛んだな、とか思うだろうけど。あまり気にせんといてください。
だって、書くようなことなかったんだから。
今日はあったのかって?
あったから書いてんでしょうが。

いつものように見回りをしていた。
しかし、この日は副長一人でしていた。
一人と言っても、ちゃんと影に沖田隊長とかが、見張っている。

人気ひとけの少ない道に入った時、刀を抜いた複数人の男が副長を囲んだ。
もちろん副長も刀を抜き、剣を交える。
沖田隊長の姿を見た時、男たちは引いていった。
だが、ひとり捕まえることが出来た。

実は一つだけ疑問があった。
何故副長は切らなかったのだろう。
副長なら全員斬ることが出来たはずだ。
なんとなく、副長は男たちを逃しているように俺は見えた。


【六日目】

今日は昨日捕まえた男の事情徴収をした。
男はなかなか口を割らなかったが、唯一発した言葉が

「九里様の天誅が下るぞ!!」

だった。
九里とは誰なのか、俺は副長に聞いたが

「さぁな、心当たりがありすぎて誰か分からん」

と、流されてしまった。
でも、”九里”の名を聞いた時、副長は動揺していたように見えた。


――

まだまだ続くよ

Re: 銀魂 銀土 #山崎 ( No.4 )
日時: 2023/01/24 20:02
名前: hikaru0221 (ID: xFdKC5ra)

【十日目】

今日、副長は非番だ。
日が落ちるまではいつもどおり副長を尾行することが出来たが、
日が落ちると副長は俺達の目を盗んでどっかに行ってしまった。

俺たちは副長を探すが、見つからない。

夜がふけっても帰ってくることはなかった。
真選組総動員で捜索が行われたが見つからなかった。



――


土方は一軒の飲み屋に入る。

「おっ!こりゃ珍しい顔だね」

先に店で飲んでいた男が言う。
土方はその男と一席分空けて座る。
が、男は空けた一席に座りなおした。自身の酒と肴と一緒に。

まさか、この男がいるとはな。

「久しぶりだね。武州の喧嘩師さん」
「てめぇもな。――九里」
「それにしてもよくここに来れたね。最近周りの連中がうるさかったらしいけど」
「よく知ってるな」
「そりゃあ、俺らは長い付き合いだからよ。――で」

九里はおちょこに入った酒を飲み干し、言う。

「そろそろ喧嘩の決着を着けようじゃねぇか」
「ちなみに言っておくが、今俺は一人だ」
「...此処でやるつもりなのか?」
「やんねぇのか?」
「ハハハ!相変わらず、血の気が多いことよ。ここから少し離れたところに河川敷があるそこでどうだ。お互い、目立つのは避けたいだろう」
「そうだな」

土方は短く答えて、口に酒を含ませる。

「じゃっ、親父」
「まいど」

九里と土方は肩を並べて歩きだす。

前に二人、左右に三人ずつ、背後に一人ってとこか。
俺もやきが回ったもんだ。この数相手に九里と斬りあえるのか?
コイツを囮にして、周りの奴らをおびき出すか。
とにかく河川敷に着く前になんとかしなけりゃな。

「なぁ、九里」
「何だ、ひ――」

九里が言い終わる前に土方は刀を抜き、一瞬のスキも与えずに九里の首に目掛けて振るう。
が、九里は土方の刀を交わしもせずに、逆に踏み込んできた。
そして土方の脇腹に一太刀入れる。相打ちになった。

九里を斬ることは出来たが、まだ六人か。

物陰に隠れていた連中が姿を現す。
最初に出てきた一人を土方は一太刀で斬り伏せ、返し刀でもうひとりを斬り伏せる。
その間にがら空きになった背中を相手から斬撃を浴びせられる。
酒が入ってしまい、うまく足が回らない。
振り返り、土方は背中に斬撃を喰らわせたやつを斬る。
四人目に斬りかかろうとした時、思わぬ方向から刀が降ってきた。
仕留めたと思っていた九里だった。

コイツしぶとすぎんだろ。いい加減、くたばりやがれ!!

土方は渾身の力を出し、九里の刀を跳ね上げ、体制を崩した九里の鳩尾に刀を突き刺す。
今度こそ、とどめを刺した。
が、土方の太ももに刀が刺さっていた。残りの三人の誰かだろう。
刺さった刀の柄を握っていた腕を切り、相手にとどめを刺す。
そして土方は逃げに徹した。

流石にこの傷で二人を相手どんのは、冒険のしすぎだろう。
それに、そろそろ、限界か。

相手が追ってきているような気配はない。
土方は物陰に隠れながら、屯所に戻ることにした。

今頃、隊総動員で俺を探してんだろうな。

そんなことを思いながら。

Re: 銀魂 銀土 #山崎 ( No.5 )
日時: 2023/01/28 13:24
名前: hikaru0221 (ID: xFdKC5ra)

副長を探してい連中から連絡が入った。
副長ではなく、死体を見つけたらしい。
全部で五体の死体だった。
その中に人斬りの死体があったと言う。
名前は

『人斬り形之助かたのすけ

形之助?
確か本名は、『九里形之助』...
"九里"!!!

局長にそのことを報告したあと、直ちに隊を二つに分ける。
副長捜索隊と死体処理隊に。

――

居酒屋の引き戸が開き、酔っ払いが出てくる。
その人は銀髪の天パに少し風変わりな服を着て、腰に『洞爺湖』と刻まれた木刀を挿していた。
彼――坂田銀時は鼻歌交じりに歩きだす。
酔っているためか足取りがおぼつかない。

今日は気持ちいいね。
いや、ちょっと待てよ?
"今日"というより、店出たときからか。
この感覚、なんかよく知ってるような感覚?
昔、よく感じた感覚?
まぁ、いいや。
せっかくいい気分になってんだから。
気にせんどこう。

その時、人とぶつかった。
ぶつかった拍子に、相手の匂いも嗅いでしまった。
そして、自分が妙に興奮していた理由がわかった。

血の匂い...!!

「おいッ!」

銀時はぶつかってしまった相手の腕を掴む。
相手は振り向き、ゆっくり顔を上げる。
目があった。
斬り合いの直後でまだ感覚が尖っているんだろう。
いつも以上に瞳孔の開いた目で見られて、銀時は一瞬後ずさりそうになったが、踏みとどまる。
――土方十四郎だった。

「お前...」

土方は怪我をしていた。大小合わせて無数の怪我があったし。一応、止血はしたようだが、出血がひどかった。

どおりで血の臭いがする訳だ。

安心したのもつかの間、土方は少し顔の表情を和らげたあと、膝が崩れた。

「土方!しっかりしろ!土方!!」

土方は気を失った。
彼は剣を支えに歩いていたらしい。
それほど限界が近かった。
銀時は自分の家に土方を連れ帰ることにした。

――

【十二日目】

日付が変わり、まだまだ日が昇らない頃、一本の電話が入った。
最初は俺らはそれどころではなかったから、無視していた。
でも、何回もかかってくるので、電話に出る。
万事屋の旦那からだった。

副長が見つかった。

Re: 銀魂 銀土 #山崎 ( No.6 )
日時: 2023/02/02 19:52
名前: hikaru0221 (ID: xFdKC5ra)

目が覚めると、見慣れない天井があった。
俺――土方は体を起こそうとする。が、強烈な痛みが体中を走り、悶える。

(ゔッ)
「たくっ、あんま無茶すんなよ?税金泥棒さん」
「万事屋...」

そうだった。
昨日、九里と殺り合って...

それからどうなったんだっけ...?

「どうしたの?すんごい、みっともない顔になってんだけど」
「黙れ!ヘタレ天パ」

思い出せ、俺!
昨日何があった?
九里と殺り合ったとこまでは覚えているんだが...
なんで万事屋といる?
なんで万事屋の家にいる?
何故...

「...思い出せねぇ」
「何が?」
「昨日、どうやって此処に来たんだ?」

特に用事もなかったはず...

その時、万事屋と目があった。
なんつー顔してやがんだ。
そんなにひどいこと言ったか?俺。

万事屋はショックを受けた顔をしていた。

「え...覚えてないの?」
「覚えてねぇから、聞いてんだろ?」
「まじか。しゃーない。教えてやろうではないか」
「何だその言い方は」
「昨日はよ。久しぶりに収入が入ったから酒を飲みに行ったわけ」

万事屋は話しだした。

 店出たときに、なんかフワフワすんなぁ、って思ったんだけどさ。
 酒が入ってるからさ。誰も血の匂いのせいなんか思わないじゃん。俺も酒のせいだと思ったの。
 そしたらよ。路地裏から人が出てきて。血まみれの土方だったんだけど。
 土方が流してた血の匂いで、興奮していたことに気づいたわけ。
 攘夷戦争に出てたからさ。"血の匂い=敵"みたいなイメージがあんのかもな。

「俺ぁ、そんなこと聞いてねぇよ」
「あ、そうだった」

 止血はしてるようだったけど、出血がひどかったからさ。
 取り敢えず、家に連れて帰ることにしたわけ。
 それに、お前気ぃ失っちまってよぉ。
 ああ、そういや...

「そういや...?」
「いいや。なんでもない」

 そこの階段までは、おぶってきたんだけどよ。
 そこで、お前起きてさ。自分がおぶられてることに気づいて、暴れだしたんだよ。
 本当にけが人なのか、疑いたくなるほど、元気だったよね。
 そんで家入ってさ

 ――万事屋、風呂借りんぞ。
 ――一緒に入ろうか?

 傷口洗う、って言うから、手伝ってやろうと思ったのにさ。
 土方、断るんだもん。

「銀さん、ショック〜」
「ったりめぇだ!!お前と一緒に風呂なんか入れるか!」

こいつと一緒に、風呂なんぞ入ったら...
何されるかわからねぇだろうが!!

※土方は朦朧とした意識の中で、危険を回避した自分に手を合わせる。
 ちなみに、この二人はすでに、初めての夜を過ごしている。

「心配すんなよ。そんな怪我人に手ぇ出すほど、ドSじゃねぇよ」
「さっきから、尻触ってんのはどこのどいつだ?」
「あれ?気づいてたの?」
「"あれ?"じゃねぇよ!そんくれぇ、気づくわ!!」
「ていうか、まだ続きがあんだけど」

「まだあんのか?」


―――つづく

Re: 銀魂 銀土 #山崎 ( No.7 )
日時: 2023/02/05 14:35
名前: hikaru0221 (ID: xFdKC5ra)

「人の話は、最後まで聞けや。多串くん」

税金泥棒の次は、多串かよ。
つーか...

「帰る」
「ちょっと待って、土方!あともう少しだから!!最後まで聞いて!」
「いつまで人の尻揉むつもりだよ、テメェは!!」
「いいだろ?久しぶりに会ったんだから。尻くらいもんだっ――」
「とっとと続きを話せ」

 土方が風呂から上がってきたなぁ、って思ってさ。
 タオルとか渡しに行こうとしたときに...

 ドォン
 バタァン
 ガラガラ

 なんか、物が落ちてくる音がしてさ。びっくりしたよね。

 ――土方!?

 そしたら、土方倒れててさ。
 よく見てみたら、熱があったんだよ。
 そんで、また気ぃ失ってた。

なんか、だいたい思い出してきた。

「あれだ。あん時倒れてたのは、熱が上がったのと、貧血だ」
「貧血...。というか、元気だね」
「まぁ、土方家秘伝の薬があっからな。俺には」
「なにそれ――」

ピンポーン

「おい、誰か来――」
「副長ぉぉぉおお!!!」

山崎が勢いよく入ってくる。

「おいおい。うるさいよ、ジミーくん?おたくの副長さんは病み上がりなんだからね?」
「なんで、お前が...」
「旦那から電話があったんです」

万事屋が電話した...?
俺は万事屋の方を見る。
すると、万事屋は頭の後ろを掻きながら。

「おたく、どういう教育をうけたのか知らないけどね。電話はワンコールで出るもんでしょ?」
「すいません、旦那。こっちもこっちで色々忙しかったもんで」

山崎は俺の方を見て

「どんくらい心配したと思ってんですか?あんたは、いっつもそうだ。俺たちの迷惑を考えるんだったらね、もっと俺らを信じて下さい」
「別に、お前らを信じてねぇわけじゃねぇ。一人でやったほうが手っ取り早いと――」
「あんたが死んだら悲しむ人がいることを、忘れないでくださいね?...あと、もし九里との斬り合いが私闘だと思うんなら。それは勘違いです」
「勘違い...?」
「ご存知だと思いますけど。九里は最近、人斬りとして、粛清対象になっていました。うちの隊士も数人やられてます。決して私闘ではありません」
「...そうか」

『真選組局中法度』
俺が作った武士の決まり。
破れば即切腹。
俺自身が作ったものだ。
忘れていたわけではない。
今回のことが禁を破るようなことになるかもしれないと、分からなかったわけではない。
その覚悟だった。
また、あいつらの温情に甘えるのか?

「この件は、俺一人で片付ける」
「副長、人の話聞いてました?!」
「だからこそだ。自分のケツは自分で拭う。この件を知っているのは、隊の中では俺とお前だけだ。いいな?」
「...分かりました。この件は秘密裏に。あんま無茶せんでくださいよ?」
「分かっている。近藤さんたちには、療養のために万事屋に世話になっている、と言っといてくれ」
「分かりました」
「あ」
「なんですか?」
「俺の着流し持ってきて」
「ハァ...分かりました」
「私服で来いよ?」
「了解」

山崎は帰っていった。


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